SS 紅き星の暴走 涼宮ハルヒの憂鬱×とある魔術の禁書目録 作:はるかさん
β話と分割するか、一緒にするか、15話と16話の繋目をどうするか考えたりと。
結局15話はα話、β話に分けることにしました。
ではどうぞ!
御坂美琴「手加減無用よ?」
喜緑江美里「本気で来ることだ......」
朝倉涼子「さもないと......死ぬわよ?」
長門有希「こちらも本気で行く」
佐々木「そうだね......さぁ......神々の戦いの幕開けだ!!」
俺たちの前に姿を現した疑似情報統合思念体3人、御坂さんクローン、白井さんクローン、木原幻生、警策看取。
戦闘が始まると思いきや、オリジナルの記憶を共有しているのかどうかは知らんが白井さんがこちらに寝返り空間移動すると同時に金属矢をあちらさんに向かって飛ばすも御坂さんクローンの電撃によって撃ち落とされてしまう。そこで警策は食蜂操祈が何かしたのではないかと呟く。その名前に疑問を持った御坂さんが問いかける。すると化け物少女の詳細について語り出す警策。名はマイナスと言い、インデックスと長門がベースであることを知った俺たちは驚愕するとともに化け物少女が長門の所に現れた目的は記憶を消去させることと、長門の血液細胞を採取することの2つの目的があったことを知った。
そして様々な能力をコピーし使用する理由として、能力コピーシステムと呼ばれる装置がありその装置は食蜂さんとやらの能力の一部を拝借して機能しているという情報も得た。
言いたいことは全て言ったのかどうかは知らんが否応なく開始される戦闘。
が、その途中でインデックスの心の中で自動書記が生きておりお互いの話し合いのもと入れ替わることに成功。
警策は自動書記の存在を知っているのか、現れたときに一言コメントを残し撤退していった。
しかしそれを黙って見過ごさない者が1人。それは白井さんクローンであり、
その白井さんクローンの行動が無謀だと言いきった御坂さんクローンの発言により御坂さん(ったく、ややこしい)の逆鱗に触れたのか、開始される死闘。
そしてそんな戦闘の最中、自動書記の能力で御坂さんクローンに攻撃を仕掛けるが、朝倉クローンに防がれてしまう。とは言え力の差は圧倒的で俺たちは自動書記介入のおかげでこの戦闘はスムーズにことが進むとばかり思っていた。まぁ俺は何も出来ないことに悲観してはいたが。
そんな悲観の最中に奥の扉から更にもう1人の少女が姿を現し戦場のど真ん中へツカツカと歩いて来た。
その人物は第2の神と呼ばれる佐々木。
しかし残念ながらその佐々木は利用されておりつまりは敵として俺たちの前に立ち塞がったのである。
そして自身の能力か、与えられた能力か、佐々木はこの星の神人を召喚し操り今まさに死闘が開始されようとしていた。
美琴「な、何よあの光ってる化け物は!?」
古泉「神人、と我々は呼んでいます!本来は涼宮さんの閉鎖空間でしか現れないハズですが......」
ステイル「来るぞ!!!」
神人。本来は閉鎖空間でしか現れないはずである神の力を持つハルヒのみが無意識で生み出せるストレス発散要因。しかし現実は非情である。神だと認識されている佐々木には神人を出現させたり、ストレス発散要因にしたり操ったりすることは出来ないはず。にも関わらず今俺たちの目の前では佐々木がその神人を武器として操っている。
そしてステイルのセリフと同時に襲い掛かって来たが、その瞬間に神人は動きをピタリと止めた。
佐々木「さてキョン。今一度聞こう。キミは本当に僕たちに協力する気は無いのかい?」
まるで悪人の様な面構え。別に睨んだり殺気染みているわけでもない。
ただ雰囲気が今まで戦って来た奴等とは全くと言っていい程に不気味で、薄気味悪い、そんなものは感じた事がない。到底女子高生とは思えん。
神人が襲い掛かって来る様に見せたのも所謂脅し。
この時間がもう一度欲しかったのか、はたまた余裕から俺たちを弄んでいるのか。
橘「いくら佐々木さんの頼みであっても......そんなこと呑み込めるわけありません!」
上条「その通りだ!そんな戯言が通用すると思ってんじゃねぇよ!」
当たり前だ。こいつらの言う通りだ。
今俺たちの目の前にいる佐々木は佐々木であって佐々木ではない。
そんな何を考えているのかわからん奴らに協力なんて出来るわけがない。
キョン「佐々木。今のお前に対しては協力することなんぞ出来ん。これが俺の答えだ」
ステイル「まぁそう言うことだ。諦めるんだね」
いくら神人を見せつけられたからとは言え、俺たちの意思は変わらん。
そもそもそんな物騒なことに協力するなんて言い始める奴は尋常な神経の持ち主では無い、もしくは創造主かあの化け物少女に利用されてるとしか思えん。
佐々木「まぁそうだろうとは思っていたよ......残念だけど仕方がないね」
御坂美琴「私としては足手まといはいらないからこれで良かったと思うけどね」
朝倉涼子「決裂ね......じゃあ殺し合いを始めましょうか!!!」
先陣を切って単騎で突っ込んで来た朝倉クローン。それを見た俺たちは一時その場を離れるが、1人だけその場から動かず相対する人物が居た。
それは御坂さん。朝倉クローンの狙いは御坂さんなのか、彼女のもとまで突っ込んでくる。
ジャンプと言うのか何というのか。低空飛行で向かってくる。
美琴「猪みたいに突っ込んで来たって返り討ちにあうだけよ!!」
そして電撃で対抗する御坂さん。
凄まじい光と轟音が放たれそれらが一気に朝倉クローンを襲う。はっきり言って脅威的な力。しかしそんな能力を目の前にし、狙われている本人である朝倉クローンの口元が緩み不気味な笑みを浮かべ始めた。
朝倉涼子「......ふふふ♪」
低空飛行していた朝倉クローンは、空中でピタッと止まり、両手を前に突きだし自身の前に光の壁を作り御坂さんの攻撃を防ぎ始めた。
美琴「そんなバリアごときで!」
朝倉涼子「御坂さんは
朝倉クローンの後方からバチバチと電撃を纏った1人の女の子が大ジャンプして上空から御坂さんに対して電撃で攻撃をし始めた。その正体とは御坂さんのクローンである。
御坂美琴「アンタ1人の力でなんとか出来るなんて......考えが甘いってーの!!!」
美琴「くっ!!」
美琴(私のクローンからの攻撃......スタンガンや私以下のレベルの能力の電撃ならまだしも、同じレベル、またはそれ以上となると......かわせるタイミングが......!)
電撃が近づき、次第に御坂さんと迫り来る電撃との距離が短くなっていく。しかし御坂さんクローンが上空にジャンプした時から既に御坂さんのもとへと全速力で走っていた人物がいた。
そして電撃が着弾しようとしたまさにその時、その走っていた奴は御坂さんに向かってくる電撃に対して勢いよく右手を伸ばした。
上条「うおおぉぉぉ!」
その人物は周知の通り上条。お得意かつ不幸の右手で御坂さんクローンからの電撃を防ぐ。
そして数秒の間、右手と電撃が接触していたが、バチっ!と激しい音と共に一瞬の光が視界を襲い、上条の右手が機能したのか、御坂さんクローンの電撃は消失した。
朝倉涼子「へぇ......それが
御坂さんからの電撃をバリアで防ぎながら余裕の表情で幻想殺しの力を理解する朝倉クローン。
御坂美琴「ちょろっとー。あれ情報操作で何とかならないの?」
落下しながら朝倉クローンに問いかける。
"あれ"とは勿論上条の幻想殺しのこと。
長門有希「今の私たちには不可能。クローンでパワーアップしているとは言え、この星の影響は私たち情報統合思念体に負荷を掛ける」
喜緑江美里「しかしそれは相手も同じこと」
朝倉クローンの後方からその2人は歩いてきて、御坂さんクローンに対する解答を吐いたと同時に、朝倉クローンに加勢し始めた。それは朝倉クローンが両手でバリアを張っているところに、2人の情報統合思念体擬きが片手を広げて閃光の様なものを撃ちだし御坂さんの電撃を跳ね返そうとしていた。
美琴「ぐっ...く......!!!」
その電撃はどんどん御坂さんの元へと押されていく。
そしてバリアを張っていた朝倉クローンもバリアを解除し、2人と同じ様な閃光を片手で撃ちだし加勢する。
そしてついに均衡が破れ、その閃光が電撃を掻き消しながら御坂さんの方へと向かってくる。
美琴「そん......な......!!」
しかしそれを隣に居る上条が見過ごす訳がない。
直ぐ様御坂さんの前に仁王立ちし、向かってくる3人分の閃光に対して右手を勢いよく突き出す。
上条「電撃を掻き消したとしても......異能な力にはかわりねーだろうが!!!」
情報統合思念体3人分のエネルギーを掻き消す不幸の右手。
相変わらず謎の力を秘めている。なんせあの右手は超能力だろうと魔術だろうと情報統合思念体の攻撃だろうと打ち消すんだからな。
美琴「はあぁぁぁぁああ!!!」
邪魔な攻撃は上条が無効にし、御坂さんの電撃が先程よりも豪快な輝きと音を造り出し真っ直ぐそのまま朝倉クローンに近付いて行く。
朝倉クローンも再びバリアを張り御坂さんの電撃攻撃から身を守る。
しかし向こうも力を出し切っていなかったのか、数段威力が増した御坂さんの電撃を朝倉クローン1人のバリアで凌いでいる。
朝倉涼子「超能力者の力ってこんなもの?つまんないわねー♪」
美琴「良い度胸してるじゃない!!」
突如御坂さんが電撃を止め、慣れた手つきで咄嗟にスカートのポケットから1枚のコインを取り出した。
無論それは俺も見た事がある。複数のカマドウマを一瞬にして薙ぎ倒したあの技。
そして御坂さんはコインを親指で自分の上に弾き飛ばし、重力に従って落ちて来たコインを再び親指で弾き飛ばす。狙いは勿論朝倉クローン。
美琴「
朝倉涼子「!」
相変わらずとんでもない速さで飛んでいったコインはバリアを突き破り、朝倉クローンの胴体に直撃。いくら情報統合思念体のクローンとも言えど、あの速さには対応出来なかったらしい。そんな朝倉クローンは真後ろの壁まで吹っ飛ばされ思いっきり壁に叩きつけられそのままピクリともせず倒れた。
美琴「どう?これが私の力よ!」
御坂美琴「まぁ......そうこなくっちゃね......」
今度は御坂さんクローンが素早くポケットからコインを取り出し、御坂さんとは違い、上空にコインを飛ばさず、取り出した瞬間に親指でコインを弾き飛ばした。俺は能力者ではないから細かいことまではわからんが、見た目その速さも弾き飛ばした時の輝きも全て御坂さんと同じくらいの力と言える。標的は御坂さん。
美琴「えっ」
御坂美琴「私はアンタのクローンだって言ったでしょ?アンタに出来て......私に出来ないことは無いのよ!!!」
まさにミラーマッチ。鏡が間に置かれていて自分と対峙しているかの様な戦い。
まぁ実際にオリジナルとクローン合戦なわけだからそうと言えばそうなのだが。
御坂さんも上条も、相手の咄嗟の反撃で立ちすくみ、しかも向かってくる能力は超スピードの超電磁砲。
反応も出来ず、ただただじっと待っていることしか出来なかった。
が、何らかの攻撃が御坂さんと上条の後方から放たれ、向かってくるコインに対して飛んでいく。
そしてその攻撃とコインが正面からぶつかり合い、中規模な爆発を起こし御坂さんクローンからの超電磁砲を何とか防ぐことに成功。
あのスピードと破壊力の超電磁砲に対してこんなにも咄嗟に対応出来る反射神経、しかも消滅させれる程の能力と、それらを兼ね備えたインチキ的な存在を俺が知らないハズは無い。さすがはオリジナル、とでも言っておこうか。
朝倉「御坂さん!援護するわ!」
長門「これ以上は邪魔させない」
喜緑「ここは私たちで抑えます!上条さんは残る皆さんと神人を!」
上条「あぁ!わかった!」
そして長門、朝倉、喜緑さんが、御坂さんと共に戦うことになり、上条は俺たちの元へと走ってくる。
相手も相手で、御坂さんクローンの傍に長門クローン、喜緑さんクローンが介入。
朝倉クローンがいない分こちらが優勢であることに変わりはない。
美琴「さて......そっちは人数が1人少ないみたいだけど......手加減しないわよ!!」
長門有希「貴女のその考えは間違っている。人数はそちらと同様」
俺はそのセリフを聞き咄嗟に先程後方に吹っ飛ばされた朝倉クローンが倒れているであろう場所を凝視した。
あの長門はクローンとは言え、長門のクローンであることに変わりはない。つまらん嘘は言わんだろうし、何より俺は長門の言うことに関しては絶対的な信頼がある。そんないつもながらの癖が染みついてしまっているのか、オリジナルだろうとクローンだろうと長門の口から発した言葉で俺は朝倉クローンが倒れている場所を咄嗟に見てしまったのだ。
最初はその光景に目を疑った。だがそれは嘘なんかではない。目の前の光景は現実に過ぎないのだ。
何かと言うと、いつの間にか朝倉クローンがその場からいなくなっているではないか。
蒸発したのならありがたい。そのまま天国とやらで楽しんで欲しいものだが、先程も言ったように長門はつまらん嘘を吐くような奴では無い。それがクローンであっても、だ。
俺の長門への信頼度、理解度も捨てたもんじゃない。案の定朝倉クローンが真上から御坂さんクローンの辺りに着地。となるとあっちもこっちも、顔も身体も能力も、何もかもが同じ奴らの戦いが幕を開けることになる。
朝倉涼子「超電磁砲......さすがに驚いたわ。あれだけのスピードと破壊力があるなんてね」
美琴「なるほど......超電磁砲を喰らってもピンピンしてますかそーですか......なら......今度こそ全力で行かせてもらうわよ!!!」
喜緑「相手はかなり手強いです......気を引き締めてください」
朝倉「今度こそ......消滅してもらうわよ」
そして4人のミラーマッチが開始された。
お互いの能力とレベルはほぼ同じ。
御坂さん同士の超電磁砲が発せられ、正面からぶつかり合いど真ん中では轟音と輝きがこの部屋一帯を覆い始め、そこへ各々の情報統合思念体のサポートが始まり激戦が開始された。
そんな激戦が続いている中、こちらもこちらで対神人の戦いが既に始まっていた。
俺、古泉、橘、ステイル、建宮、インデックスは佐々木の神人と対峙している。
古泉は例の如く自身が赤玉となり、橘も橘で何らかの影響なのか元々所持していた能力なのかは知らんが赤玉と化し古泉と同じく神人と戦っている。
"神人相手なら僕たちがやります!下がっていてください!"
と古泉が言い放ち、古泉と橘が神人との戦闘を開始したのだ。
ステイル「あれがキミたち側の超能力者の力か」
キョン「あぁ。俺には細かいことはわからんが、あの力は神人を倒すための力、そう言うものだ」
古泉が前に俺を閉鎖空間に招き入れた時、そして今日の昼過ぎくらいに古泉、森さん、朝倉ペアとの戦いと比べると何故だか古泉が手加減しているようにも見える。
いや、手加減しているのではなく、神人が強化されているのか?
この状況で古泉が手を抜くわけがない。橘だってそれは同じはず。
まさか佐々木が何かしたのか?
古泉「これは......橘さん!後ろです!!」
橘「くっ!」
まさに死闘。赤玉となって神人の回りをグルグル回り、腕や足を裂いてはいるが、すぐさまに再生してダメージなど全く無いかのように見せつけてくれる神人。
ステイル「おいおい、大丈夫なのか?」
建宮「俺らも加勢するのよ!」
ジャキンと剣を振るい、そのまま突っ込んで行く建宮。
それを見たステイルも建宮を止めることなく、ポケットからカードの束を取り出す。
ステイル「
魔法名と共にルーンの刻印をばら撒く。
そのカードはこの部屋の上下左右の壁を覆い始めた。何たる枚数だろうか。
あれでババ抜きでもやったらゲーム終了時刻はいつになるのやら。
ステイル「イノケンティウス!!!」
そして当然のように召喚されるイノケンティウス。
現れた炎のモンスターが神人の元へと突っ込んで行く。
燃え盛る3000℃の炎の固まり。触れていなくてもこの同じ部屋にいるだけでまるでサウナに入っている様な気分だ。
ステイル「古泉一樹!橘京子!一旦退け!」
古泉、橘「了解です!」
そして入れ替わるようにイノケンティウスが神人を襲う。神人の両腕を両手で抑え何とか制止させようと試みる。
とは言え神人の大きさはイノケンティウスの倍。ただでさえデカいイノケンティウスの胴体など、神人から見れば赤子同然なのかも知れん。
そして神人は両腕をイノケンティウスから掴まれているにも関わらず、その両手でイノケンティウスの頭を掴み、イノケンティウスごと持ち上げ、思いっきり地面に叩きつけた。
ステイル「イノケンティウス!」
佐々木「ステイル君と言ったね。僕の神人がそんな炎の固まり程度で止められると思ったのかい?」
今まで黙っていたと思っていたインデックスの声が俺の後方から聞こえてきた。
っというよりこれはインデックスでは無く、自動書記とやらの声か。敵として回ると恐ろしい奴だったが、味方にあるとあの力は相当戦力になるに違いない。
そんな自動書記の、と言うより俺たちの前に結界の様な物が張られ、その先端部から
建宮「はあぁ!!」
次に建宮の剣による魔術攻撃が神人を襲う。しかし俺たちの数十倍の大きさのイノケンティウスが叩きつけられてしまった時から大よその予想は付いていた。
並~強人程度の相手なら建宮の魔術は大いに戦力になるだろう。しかしそんな攻撃があの大きさの化け物、ましてや神人あいてに通用することも無く、建宮の攻撃は空しくも傷一つ負わせれることなく消滅してしまった。
自動書記の魔術攻撃も神人に攻撃し続けてはいるが、全く効果が無いのか、それともやせ我慢しているのか、神人が両手を伸ばしその魔術攻撃をいとも簡単に抑え込み、その両手から波動砲の様なものが発射され自動書記に向かって伸びて行く。
そしてその攻撃が結界に辿り着いた時、その結界がバリン!と弾け飛び、同時に神人からの攻撃を掻き消した。
攻撃用として必須な魔法陣みたいなものでもあり、防御としてはバリアの役割を持つとはまさに攻防一体。
自動書記「神人の能力を解析......失敗。神人に対して有効な魔術の解析......失敗。現状、神人に対して有効な魔術は発見出来ず。特定魔術を再起動、再び術式を張り、攻撃を............貴女は......了解しました」
建宮「こんな化け物と戦う羽目になるとは......辛すぎるってもんじゃねーのよ!」
佐々木「無駄だよ......魔術師さんたち?」
そして佐々木の身体が光り、神人が俺たちに向かって上空から突っ込んでくる。
イノケンティウスは地面に叩きつけられ這いつくばっている。古泉と橘は軽く出血している肩や腕を抑えながら息を切らし、そんな状況下でも自身を赤玉と化し突っ込んでくる神人に対して応戦。
しかしそんな対神人用の能力を持ってしてもあの神人の勢いを止めることは出来ず、薙ぎ払われてしまいこちらへと再び戻されてしまった。
古泉「す......すみません......」
橘「あたしたちの力ではどうにも......」
まさに九死に一生。どうやっても止めることは出来ないのか。
しかしそんな状況でも諦めずに、生身の身体で仁王立ちしている奴らが俺たちの前方にいる。
それは魔術で炎の剣を造り出しそれを武器としているステイルと、自らの剣で立ち向かおうとしている建宮。
ステイル、建宮「うおおぉぉぉ!!!」
そして走り出しそのまま地面を蹴り空中に大ジャンプし、神人の懐を目掛けて突っ込んで行く。
作戦も何もあったもんじゃない。当然と言えば当然。もう俺たちに策を練る余裕なんてもんは無いし、策があったとしてもあの神人相手に個々人の能力を合わせても神人には追い付かないだろう。
ステイルと建宮の剣が神人に触れる。
しかし触れた瞬間に謎の障壁みたいものが光り出し、ステイルと建宮はそれに対して必死に抵抗するが、そんな抵抗は虚しくあっという間に弾かれてしまい、古泉たちと同じように俺たちの元へと再び戻されてしまった。
ステイル「ぐっ......」
建宮「もう......ここまでよな......」
確かにこれは諦めたくなる。御坂さんや長門達はこちらに援護することが出来ない。
クローン側も行かせまいと攻撃をし続け、時には攻撃をさせ、注意を自分たちに向けっぱなしにしている。
考えてみればそれもそのはず。放っておいても神人は俺たちをミンチにするだろうし、実力の差が歴然としているからこそ、余計な援軍は向かわせない様にしている。いわば敵さんからしてみれば、俺たちがやられるのは時間の問題であり、御坂さんたちはただ時間稼ぎの要因にされているに過ぎない。
他に方法なんてない。もし一瞬でも長門や朝倉がこちらに援護しに来る、又は情報操作で何かをしたとしても相手がそれを見逃すわけがない。上条もこちらに向かっては来ているが恐らく神人を右手で掻き消せれる位置には到底遠い。あの距離からではどう考えても間に合わない。
つまりもう......ここまでだと言うことなのだ。
すまんハルヒ。地上のみんな。俺たちはもうここまでだ。
?「
諦め助けてくれなんて祈ったつもりはないのに、上空から突っ込んで来た神人が突如吹き飛ばれたかのように向かって左側へと飛んでいきそのまま壁に投げつけられた。
一体何が起こったのか。直前に英語の羅列文章をそのまま読んでやったような声は聞こえて来たが。
振り返ってみたらその答えはそこにいた。
確信は持てないが、その解答は真っ白修道服のシスターさんではないかと俺はインスピレーションで感じた。
根拠なんてあったもんじゃない。ただ俺の厄介ごとに巻き込まれて来た経験での直感能力に過ぎない。
佐々木「なっ!?これは一体!?僕の命令は解除されていないはず!......何が起こったのかはわからないけど......!」
ご本人でも戸惑う程の謎の出来事だったということは理解出来た。
つまりこの原因を造り出したのは俺の後ろにいる自動書記であると言うこと。
魔術攻撃だけでは無く、相手の魔物まで操れるとは。どんだけインチキな力を持ってるんだ学園都市の連中は。
そして佐々木の身体が再び輝き出し、それに伴い壁に叩きつけられた神人が起き上がり、再びこちらへと突っ込んでくる。
インデックス「
またもや自動書記の謎の呪文で神人の動きが変化する。
今度はそのまま真上へと吹っ飛び、天井に思いっきり貼り付けられる。
ステイル「あれは......自動書記じゃない......」
キョン「自動書記では無い......となるとインデックス本人か!?」
入れ替わり。先程インデックスが自動書記と入れ替わり、御坂さんクローンに対して魔術攻撃を繰り出したが、今度は自動書記からインデックスへ。となると英語の羅列文章を読み上げるだけで相手の魔物の動きを操れる能力はインデックス自身の能力ってわけか。
インデックス「私には魔術は使えない。だから自動書記が表に出て戦ってくれた......でも効果が無かった。でも術者のコントロールに割り込みをかける
まさか......佐々木は第2の神様呼ばわりされていたことは事実だが、魔術師と同じ力を使えるなんて......あの木原幻生とかって言う奴に何かされたのか?それとも
佐々木「これはまずいね......まさかキミがそんな厄介な力を持っているとはね......一旦戻ってくれ!作戦を立て直す!!」
その瞬間、激戦を繰り広げていた御坂さんクローン、疑似情報統合思念体3人が攻撃をピタリと止め、佐々木の元へと集まって行く。
美琴「逃がすか!!!」
喜緑「待ってください御坂さん!」
長門「私たちも一度彼らと合流すべき」
それに納得したのか、両手にバチバチと音を立てていた電撃が静まり、そして4人揃って俺たちの元へと走り始めた。
今の状況。佐々木は魔術だか何だかは知らんが、インデックスの強制詠唱とやらの存在が相当厄介らしい。でなければ一度集まり作戦を練り直そう等と言うはすがない。
どんな作戦を立てて来るのかはわからんが、一度全員と集まれるのはことらにとっても好都合だ。
何度かコンタクトは取りたいと願っていたからな。
そもそも最初から相手にしてやられていた。結果出来にだが、俺たちはグループを分けられてしまい、固まって応戦することを出来なくさせられていたのだ。
しかし一度集まればグループを分けずに戦えることは事実だが、そんなことは敵さんもわかっているはずだ。
つまりそれを知った上での作戦を取ってくる可能性は大いにある。
思考錯誤中、御坂さん達がこちらに帰って来た。
朝倉「みんな無事!?」
キョン「見ての通りだ。ボロボロだが死者は一切いない。お前らこそどうなんだ?」
美琴「何とか大丈夫ですよ......何とかね」
強がりは得意で本当にどこかの誰かに似ている。
恐らくアイツがこの場にいたら例えボロボロでも
"大丈夫に決まってるでしょ!アタシは団長よ!?"
とでも言うんだろう。
インデックス「とうま!」
上条「インデックス!お前だったのか神人をコントロールしたのは!」
キョン「取り込み中すまんがこちらも作戦を立てたい」
朝倉「そうね......じゃあ話し合いましょう......」
俺たちは敵さんを警戒しながらも作戦を立てるための緊急会議を開いた。
敵さんも敵さんでインデックスの話題やオリジナルの話題で持ちきりらしい。人気者は凄いね全く。
そして議論の最中に、突如俺たちの目の前に何者かがいきなり姿を現した。
敵か、味方か、そんなことを考えるよりも俺たちは身構える行動に出た。
この事件が起きてから警戒心が一層増しているのだろう。こういう状況の時にこそその真の力が発揮される、とでも言っておこうか。
そしてそこに突如現れたのは敵では無く、警策看取を追いかけて行った者で、その姿はボロボロと言っても過言では無い白井さんだった。不思議なことに外傷は全く見られない。
美琴「黒子!!!」
倒れかけた白井さんに颯爽と肩を貸した。
白井黒子「皆様......そう......でしたの......私を助けて下さったのは......貴女方が......」
突然口から出した言葉の意味が全く理解出来ない。警策は倒せたのか?
更に助けたと言われても残念だが生憎俺たちは神人やら情報統合思念体との戦いで精一杯なんだ。そんな俺たちが助けに行けるはずがない。
しかし白井さんは助けて貰ったと言っている。俺たちに助けられたと勘違いはしているみたいだが。一体誰が白井さんを助けたんだ?
白井黒子「こ......これを......」
震える手で必死に俺に渡して来たのはオーパーツ。
何故白井さんが持っているのかはわからない。
今までのオーパーツは間違いなく俺が持っている。それは胸ポケットにあるのを取りだし確認した話でもある。
白井黒子「おねぇ......さま......」
美琴「黒子......?ちょっと!ねぇ!」
おいおい。まさかこんなところでくたばるとか言うんじゃないだろうな白井さんとやら。
白井さんにまだ聞かなきゃいけないことが山ほど残ってるんだ。それに俺たちは仲間だろ?簡単に死なれても困るんだがな。
白井黒子「............」
美琴「く、黒子おぉぉぉぉぉぉおおお!!!!!!」
しゃがみ込み抱き付く御坂さんの目からは液体が零れていた。
御坂さんにとって、いくらクローンとは言え白井さんは大切な友人なんだろう。その気持ちはわかる。こんな俺だってSOS団の連中は特別な存在だからな。
しかしそんな御坂さんが想う白井さんに対して軽々しく会話をし、明らかに煽っているとしか思えない奴らがそこにいた。
朝倉涼子「あらぁ、お帰りなさい白井さん」
御坂美琴「だから言ったのよ。追いかけるなんて無謀だって」
いくらなんでも元仲間だった言う奴のセリフじゃねぇ。俺でも頭に来る。
喜緑江美里「そんなことよりも強制詠唱の対策」
長門有希「神人は強制詠唱で邪魔されてしまう」
佐々木「......方法はあるよ。と~ってもいい方法が......ね」
どんな方法かは知らんが、これ以上俺のたちと戦うのはいい加減止めにしようぜ佐々木よ。
こんなこといくら繰り返しても不毛だ。
長門「どんな方法があるのかは不明。だけど私たちは負けるわけにはいかない」
インデックス「そういうことなんだよ!みんなボロボロだけど......私はまだ戦えるんだよ!」
美琴「そう......よ。もう体力も能力も......ガタガタだけど......アンタを救うことくらい、成し遂げてみせるわよ!!」
本当にクローンには体力や能力の限界が無いように思えてくる。この差はなんだ?
オリジナルがクローンに押され始めるどころか、完全に劣勢だ。御坂さんもインデックスも他の能力者も体力的に限界にきているのに......情報統合思念体は体力が無限なのかは知らんが、元々人間では無いからペース配分もクソもないんだろうが......このままだと最悪の場合......。
佐々木「そのいい方法っていうのがね......少し残酷なんだ。それでも良いかい?」
御坂美琴「あいつらをぶっ潰して黙らせれるならなんだって良いわよ」
佐々木「そう......承認も得れたし......それじゃあその体とエネルギーを頂くよ!!!」
バっと右手を天に掲げ、佐々木の身体全体が光り出し、それに伴い御坂さんクローン、疑似情報統合思念体の3人が輝き出した。
御坂美琴「ちょ、ちょっと!何よこれ!動けないじゃない!!」
朝倉涼子「まさか佐々木さん......私たちを神人に!?」
佐々木「その通り!木原幻生さんは言ってた。もし相手の方が力量を上回っていると僕自身が判断した場合、キミたち4人の力を神人に取り込め、とね。どうやらキミたちはその為だけに製造されたみたいだよ......残念だったね......生きる目的がまさか神人の為のパワーアップ要因に過ぎないなんてね!」
まるで悪魔と契約したかの様に恐ろしい表情と言葉の内容。この佐々木に意思があるのかは知らんが、仲間のことなどどうでも良いんだろう。
喜緑江美里「この程度......私たちの力で......制御不......可......?」
長門有希「......不覚」
佐々木の力によって能力を行使することが出来ず、ただただ手足を動かし悪あがきをすることしか出来ない4人。
そしてその4人を纏っていた光が天井に張り付けられている神人に向かって伸び始めて行く。伸び始めたと同時に4人は身動きが取れなくなったのか、身体を動かさなくなり、苦しい表情のままただ時だけが過ぎていった。
そして最終的には、4人の身体が光と化し、先程までそこにいた4人の姿が消え、光となって神人に吸収されて行った。
そして強制詠唱で貼り付けられていた神人が動き出し、佐々木の元へと戻り、対神人対戦最終局面が開始されようとしていた。
佐々木「強制詠唱......そんなものがもう役に立たないってことを......身を持って教えてあげるよ!!!」
to be continued......