SS 紅き星の暴走 涼宮ハルヒの憂鬱×とある魔術の禁書目録   作:はるかさん

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お待たせしました!黒子編の続きとなります!

ストーリーをまとめるのが下手くそですみません。

ではどうぞ!


17-β話 〜時空改変〜 地上編

マイナス「終わりだ。消えろ」

 

私たちに対して掌を向けてそこから発せられた能力は電撃。間違いなくお姉様の能力。

あまりに突然の攻撃で演算が間に合わない。

誰か......誰でも良い。援軍を!!!

 

?「みくるビーム!」

 

マイナス「!」

 

バチバチと轟音を立てる電撃と何かの衝突。

体育館内に響き渡った技名。

 

黒子「この技名は......」

 

朝比奈(大)「白井さん!まだ諦めてはいけません!北高ではまだ皆さんが戦っています!貴女はここから凱旋し、皆さんの力にならなくてはなりません!」

 

 

 

 

 

警策看取を追い、桜が丘高校へと潜入した私はミサイル情報を入手。それは既に発射され刻一刻と迫ってきている白物。更には警策との一騎打ちと、様々な出来事が起きた。

警策との一騎打ちにより、警策の正気を取り戻した私。そんな私たちの前にマイナスが現れ、否応なくその場で開始される戦闘。警策がドッペルゲンガー操れることをマイナスに告げるも既に支配権はマイナスに移っているとのこと。そのため警策本人では最早コントロールすることが出来ないということ。

 

私と警策で戦おうとするも、警策は私との戦闘によりダメージを負っている状態。

そこまで戦える身体でもなく、一先ず体育館へと空間移動(テレポート)を行い移動するも、空間移動の中を追いかけてきたのか、私たちが体育館に移動した直後に目の前に現れたマイナス。

2対1では数が足りない。しかも私は昨日のビルの屋上でマイナスと戦うはめになり結果は惨敗。今は警策がいるとなっても彼女は戦える状態ではない。液化人影(リキッドシャドウ)であれば話は別かも知れないが、それを動かすにも能力を行使するため身体への負担は少なからず掛かる。

そんな絶望感を抱えていた私の真後ろからビームがマイナスに目掛けて飛んでいく。技名は「みくるビーム」。知らないはずがない。共に戦っていた仲間。

マイナスとの戦い。私からしてみれば雪辱戦でもある。ドッペルゲンガーとミサイルを阻止するためにも、なんとかここを突破しなくては!

 

 

 

 

 

黒子「貴女は......朝比奈さんではありませんの?」

 

朝比奈(大)「私は白井さんの言う通り、朝比奈みくる本人です。ですが今の白井さんにとっては”朝比奈みくる本人ではない”とも言えます。詳しいお話はあとでします......それよりも今は目の前の敵を倒さなくてはなりません」

 

マイナス「朝比奈みくる。お前は異時間同位体の存在か......しかしお前では我の力を凌駕することは出来ぬ」

 

異時間同位体とは一体。漢字の意味を直訳してみれば、同じ体だが時間が異なる存在、となる。つまりわかりやすく言えば未来から来た朝比奈さんということになる。

未来人的なことは言っていたが、まさか本当に未来人とは。

気になることは山ほどありますが、今はマイナスをどうにかしなければ。

とは言え一度負けている相手。

空間移動を封じられては困る。かといってその封じる能力に対してどう対応して良いのかもわからない。何故ならその能力がどんな能力なのかが理解出来ていないから。

大人バージョンの朝比奈さん。私が知っている朝比奈さんはもっと小柄でもっとおどおどとした性格。しかしこの朝比奈さんは実に肝が据わっている。しかもナイスバディーという何とも羨ましい女性。

 

朝比奈(大)「そうでしょうね......私の力では到底貴女には及びません。それでもここで白井さんが北高へ戻らないことは規定事項ではありません。その事項を成し遂げるために私はここにいます」

 

朝比奈さんが言った規定事項。その意味はわからない。しかし言葉だけ聞けば、私が北高に戻らない歴史はない、という風にも聞こえた。

規定事項がなんなのか。はっきり言って意味不明。朝比奈さんが本当に未来人なのであれば規定事項=約束された事象となる。その歯車を狂わせないようにするために朝比奈さん(大)がここにいる。何故そんなことが言えるのか。わかってしまうのだから仕方がない。

確証なんてない。だけどそう考えれば頷けることでもある。

 

マイナス「そうか......そういうことか......」

 

何を納得したのか。今の会話の流れだけでは私には理解が出来ない。

 

マイナス「愚かで浅はかな未来人よ。今ここで歴史が変わる。今こそこの時空を滅ぼしてくれる!」

 

戦闘開始、ではなく、マイナスが取った行動は右手を空に掲げ、まるで雲を掴む様な動きをし始めた。一体何のマネなのか。能力の一種なのか、それとも魔術。

他には特に変わった動きをすることもなく、マイナスはひたすら雲を掴みとる様な動きを繰り返しているだけ。変わったことと言えば体育館内に変な風が吹き荒れる程度。その風というのも、夏場に外にいて少し気持ちが良いと思える程度の風。まるで攻撃では無く一種の癒し系の風としか思えない。

 

朝比奈(大)「これは時空振動!?まさかこの場で歴史を改変するつもりなの!?」

 

マイナス「そうだ。地上のお前たちは知らないだろうが、我の基の細胞は禁書目録と情報統合思念体である長門有希の細胞を組み合わせ更にオリジナルの細胞を加えた存在。部分的な歴史改変ならば容易いことだ。長門有希が過去で何をしたのか貴様も知っているはずだ」

 

インデックスさんと情報統合思念体の細胞を併せ持ったクローンであるマイナス。

103000冊の魔導書をインプットし、様々な情報を持つ。多数の能力や魔術を使えたりするのもその長門さんの器用さがあってのもの。しかも能力や魔術を使えるだけではなく、歴史改変を実行できるとなるともはやそれは能力という領域ではない。神がかり的な力。

止めなければ。あの歴史改変だけは。私は実際そんなものは経験したことはない。そもそも非科学的でオカルトすぎる話は一切信用しない。しかし朝比奈さんとマイナスの会話がかみ合っている気がする。となればマイナスの言っていることは半ば事実。

となればマイナスがやろうとしていることは現時点での改変。どんな改変内容なのかはわからない。しかし大がかりな改変とは考えにくい。

例えば、そもそもこの戦争自体を無くす改変内容、というのはあまりにも考えにくい。マイナスたちからしてみれば戦争をやめるはあり得ない。彼女たちの目的は、SOS団の壊滅、そして神の力を紅き星へと与える。今神の力は彼女たちの手にあるのは間違いない。そこまでことが進んだのに今更リセットすると言うのは考えにくいから。

となれば歴史を変える内容はそんなに大きな内容ではなく、彼女たちに100%利益をもたらす内容。しかも手短に済ませられる。となるとこの場にいる私や朝比奈さん(大)の改変。

例えば私が風紀委員では無かったとしたら、常盤台中学に入学しなかったら、そもそも生まれていなければ。そう言った内容の可能性もある。

 

朝比奈さんは言った。

 

私はここから凱旋し、皆の力にならなくてはならない、と。

私が北高に戻らないことは規定事項ではない、と。

 

未来の規定事項がどの様に管理され、どういった内容がリストアップされているのかはわからない。細かいことになればそれは膨大な量の可能性だってある。しかし規定事項を成し遂げるためにある行動を満たさなければ、正しい歴史が違う歴史になってしまうのであれば毎回未来人が居合わせないといけない。しかもリアルタイムに未来から来た今回の朝比奈さんの様に。しかし今までそんなことは一度も無かった。今現在、北高にいる朝比奈さんは恐らく何らかの理由があってずっとこの時空に滞在しているだけ。規定事項を満たすため、そして正しい歴史の流れを監視している役目と推測する。そうでなければ朝比奈さん(大)がこの時空に、このタイミングで来る必要がない。

となると、最重要な規定事項の時に限ってそのタイミングで未来人が立ち会うのではないか、と推測がつく。つまり私がここで死ぬことがあってはならない。何が何でも北高に戻らないといけない。ということになる。

既に未来人である朝比奈さん(大)がここにいるのだから、きっとこの事件は無事に解決して平穏な日々が戻ってくるのであろう、とも読み取れる。でなければこの朝比奈さんは存在しない。いやそれどころか今北高にいる朝比奈さんだって生まれて来ているのかもわからない。

しかしそれはあくまでこの朝比奈さんが経験した過去であって、今の私たちの確定した未来ではない。その確定した未来を作るのに今の私たち、そして規定事項立会人の朝比奈さんが必要となる。それは確定した未来を作る条件でもあり反面、私たちの一挙手一投足で未来が変わってしまうとも言えること。

それらを一瞬で理解したからこそ、マイナスは歴史改変を行おうとしている。私たちという存在を消すために。

 

黒子「朝比奈さんは未来から何か伝えられてはなくて!?」

 

朝比奈(大)「それがほとんど禁則事項で白井さんに伝えられないんです......!」

 

なんという。これが未来人の姿なのか。未来には未来の理由があって話すことが出来ないこともある。一言で歴史を変えてしまうかも知れないから。しかし未来から助けに来た朝比奈さんが教えてくれないとなると私たちにとってこれほど不安要素なものはない。

ずっと揺れ続けている地面、吹き続けている風、そして相変わらず雲を掴む様な動作を繰り返しているマイナス。これを黙認するわけにはいかない。抵抗するに決まっている。

内容は歴史改変。しかも対象に私も含まれている。私がいなくなれば恐らくこの事件は解決しない。私が北高へと戻ることが規定事項となっているほどなのだから。

 

黒子「貴女のやろうとしていることを黙って見過ごせませんの!」

 

警策「液化人影......対象は......マイナス!」

 

私と警策でマイナスに向かって攻撃を仕掛ける。空間移動と液化人影。

金属矢を投げつけ、液化人影による物理攻撃をマイナスに与えようとするが、肌に触れた瞬間にそれらが弾かれてしまった。

アクセラレータさんの様な能力を展開しているのか、それともバリアなのか。

後方から朝比奈さんによるビームも飛んでくるが、それでさえマイナスには通らない。

絶対的な壁。この障壁を破壊しなければ改変されてしまう。しかしこの壁をどう破壊すれば良いのかまではわからない。

 

私と警策、朝比奈さんは我武者羅にバリアに対して攻撃を仕掛け続ける。

しかし一向に破壊できそうな気配はない。

 

マイナス「無駄だ。貴様らでは破壊することは出来ぬ」

 

直接的にバリアを壊せないのであれば、金属矢を直接マイナスの体内に移動させる。

あまりやりたくはないが、四の五の言っていられる状況でもない。能力を使い、金属矢をマイナスの体内に直接移動させる能力を発動する。金属矢は私の持っていた指からは消えた。つまり移動はした。しかしマイナス本体には何のダメージもない。一体なぜ。私は間違いなくマイナスの脳内に金属矢を空間移動させた。お腹や腕では無く、脳。

 

マイナス「その程度で我が致命傷を負うとでも思ったのか?白井黒子」

 

なんてこと。金属矢は確かに脳に空間移動した。つまり今マイナスの頭の中には私が放った金属矢が刺さっている状態。にも関わらずマイナスはダメージを負うことなく改変作業を続けている。しかもバリア付きで。

幾度となく攻撃を仕掛けるものの、まるで効かずそれどころか何かの罠に触れてしまったのか、私と警策の視界と身体の自由が奪われてしまった。身体中に黒い電撃の様なものが覆う。

力が抜けていく。身体が動かせない。視界がぼやけていく。

マイナスによるカウンターの攻撃だったのか。にして攻撃されたとも思えない。となるとバリアに何か特殊な効果を植え込んでいたのか。

 

警策「こ......れは......」

 

黒子「身体が......動か......ない......」

 

朝比奈(大)「大丈夫ですか!?白井さん!警策さん!」

 

何故か朝比奈さんは無事。未来人ということがあり何か特殊な防壁でも働いたのか。それともマイナスのカウンターらしき攻撃は学園都市の能力に反応するタイプのものなのか。

朝比奈さん1人だけでは到底勝てない。3人で戦わなければ。しかし自由が効かない。

そんなことはお構いなしにマイナスは改変作業を継続中。次第にマイナスが光はじめ、色々と準備が整ってしまったのか、なんて思わせる。

 

マイナス「これでお前たちは終わりだ。白井黒子、朝比奈みくる、警策看取。我の改変により......この時空から消え去るが良い!」

 

更に輝いていくマイナス。先ほどのカウンターにより私と警策の目はほぼ機能していない。しかしうっすらとだけならば目視することは出来る。ぼやけて見える。だけど未だに視界が回復することはない。朝比奈さんの能力ではマイナスのバリアを打ち砕くことは出来ない。いや私や警策でもできなかった。もはやマイナスを止められる者などこの場にはいない。

 

しかしその瞬間、割と小柄な女性と極一般的な体型の女性が歴史改変中のマイナスの腕をガシっ!っと掴みあげ、その行動を静止させる。バリアを張っているのに掴めるはずがない。だがその人物はお構いなしにマイナスの腕を掴みあげている。その所為か、マイナスの身体の表面上の光が徐々に弱まっていく。改変を中断させられているのか。

マイナスのカウンターの効果が強すぎて視界が薄い。身体も思うように動かせない。

何度も目を開いて凝視しようと試みるが視界が悪く、薄暗くて見ることが出来ない。誰なのか。このタイミングで助けに来て下さるヒーローさんは。

 

マイナス「な、何故貴様たちがここにいる!?」

 

?「彼女たちを助けに来た。貴女のやろうとしている改変は絶対にさせない」

 

?「悪いけど貴女にはここで消えてもらうわ」

 

誰の声なのかがわからない。そもそも聞いたこともない。わかることは女性の声。

学園都市の方なのか、それとも北高の方なのか、はたまた実はマイナスの仲間が反旗を翻したのか。彼女たちというのは恐らく私や朝比奈さん、警策のこと、貴女というのはマイナスのことを指すはず。となれば味方であることは間違いない。

 

?「やれやれ。着くなりいきなり凄い光景だな」

 

朝比奈(大)「......来てくれたんですね」

 

?「どうも朝比奈さん。この時空に飛んで来ての初仕事がこれですよ」

 

今度は殿方の声。だけどこの声は聞いたことがない。付け加えて”この時空”という謎の発言。

つまりは未来人なのか。朝比奈さんとも顔見知りのよう。そして朝比奈さんの発言を聞いているとこの事象が起こることを知っていたのではないかと予想出来る。今更そんな予想をしたところで何の意味もないが。

 

マイナス「バカな!貴様たちも理解しているはずだ!あの部室の空間がどういう影響をもたらすのか!いや、貴様たちが一番わかっているはずだ!」

 

?「貴女には何を言っても無駄よ。私にはわかるわ」

 

その部室とは恐らくSOS団部室。そこを破壊することが彼女たちの目的の一つでもある。その部室がどういう影響をもたらすのかはわからない。

世界にはまだまだ私の知らないことが多数ある。特に北高の方々は能力には能力だろうが非科学的な能力。学園都市で考えられる様な力では無い。

SOS団部室も同じ。たかだが部屋一室。そこに不思議な力が発揮されているなどと誰が信じられよう。

まるでパワースポットと同じ。理屈でいえば気候や標高、自然の力(例えば樹木の多さや小鳥の囀り等によるピーリング効果)が働いているから、という理由なら理解できる。しかしあのSOS団部室に関しては、非科学な力によって生み出されているもの、となると生半可に信用することなんて出来ない。

 

?「みんな、この場は任せて?この時空は私が見守るわ」

 

?「あぁ。わかった。だが無理はするなよ。さていくぞ。俺たちはやり残しを片づけなければならない」

 

?「そう。私たちはやるべきことがある。時空移動する。こちらへ」

 

その発言に伴い、小柄な女性の方は何人かの方と共にこの場からいきなり姿を消した。

おそらく空間移動した、ということ。私が一番良く知っている。

そして残ったもう1人の女性はマイナスの腕を掴んだままこう告げる。

 

?「これで終わりね。身体浸食......破壊開始」

 

何故未来から過去に来たのか。それが規定事項だからなのか。だとすればあの人たちがこの時代に来なければそれは本当の解決とは言えないということになる。一体いつの未来からやってきたのか。メンバーは誰なのか。恐らく今回の戦争に係わっている方たちの中の誰かと言うこと。

現状答えがないことをつらつら考えていても仕方がない。とにかく今はマイナスのこと、そして私が北高校庭に戻るということ。これらについて対処しなければ。

 

マイナス「ば......かな......この世界は......お前たちが一番望んでいない......はずだ......」

 

?「......そうね。少し前の私も貴女と同じようなことを思っていたことがあったわ。とある女の子が、折角本人が望んでいた様な世界に改変したのに、それを戻そうとした。結果は元の世界に戻したんだけど。その時は、貴女が臨んだ世界ではないのにどうして?って、思ったわ」

 

マイナス「では......な......ぜ......」

 

?「貴女はとっても可愛そうな存在。貴女が願ったわけでもなく、なりたかったわけでもないのに、クローンとして地球外で生まれ、友達や家族もいない。そんな存在からすれば、理屈だけで考えて、あの部室が邪魔だと感じるんでしょう。でも私たちは違うの。色々接してみて、仲間って良いなって思えるようになったのよ。だから私はあそこを破壊したくない、壊したくない。そういう感情や思いがあるのよ……」

 

マイナス「あ......が......ぁ......」

 

うっすら見える。マイナスが徐々に消えていく。まるで煙の様に蒸気みたいに消えていく。

これで歴史の改変は不発に終わった。

これから私は北高校庭に戻らないければならない。だが身体も視界も未だに元には戻らない。時間がない。ドッペルゲンガーのことやミサイル関連のことと、未だ課題は山積みの状態。こんなところで倒れるわけにはいかない。

 

黒子「く......マイナスは......どうなりましたの......?」

 

言うことを効かない身体を無理やり動かしながら助けてくれた女性に声をかける。

 

?「答える前に白井さんと警策さんの身体を治すわ」

 

女性がそう告げると、私の身体が暖かい光に包まれていく。これがこの女性の能力なのか。

数秒後に、視界が徐々に戻り、身体も何一つ不自由なく動かせる状態になっていた。

それは警策も同じ。呪縛から解放された能力に対して疑問を持ちながらお互い顔を合わせた。

 

?「どう?戻った?」

 

黒子「あ、ありがとうございますの......」

 

?「マイナスは消えたわ。ただ今ここにいた者が消えたと言うだけであって、他の彼女たちはまだ生存してるわ」

 

黒子「そうですの......あの、貴女は?」

 

?「私の名前は朝倉涼子。耳にしたことはあるんじゃない?情報統合思念体という名前に」

 

情報統合思念体。お姉さまやマイナスが口に出した名称。何者なのかまではわからないが、複数の能力を扱うことは知っている。その時点で学園都市の能力者とはかけ離れた実力

器用さを持つことに変わりはない。相手を消したり、身体を治癒したりと。

 

朝比奈(大)「朝倉さん。ありがとうございます」

 

朝倉「朝比奈さんこそ。ところで貴女はこれからどうするの?」

 

朝比奈(大)「この時代での私がやるべきことは終わりました。私は元の時代に戻ります。私の行うべきことは、白井さんと警策さんを無事に北高に戻すこと」

 

朝倉「そうよね。私は自由行動で良いのかしら?」

 

朝比奈(大)「そこは朝倉さんにお任せします」

 

朝比奈さんはこれにて任務終了。つまり規定事項となる点を通過したから。そしてこれから元の時代に戻るとなると、これ以上に規定事項を満たすための鍵は存在しないということになる。しかし何故この時空が未来からとって重要事項であったのか、そこは謎。恐らく聞いても教えてはくれない。機密事項、とかいう理由で。

朝倉さんは特に規制が掛かっていないよう。未来人ではなく、情報統合思念体だから未来人の様な時空に関する規制は一切ないと予想出来る。

 

朝倉「そうね......じゃあ私もお供しようかな。ドッペルゲンガーさんに会いに」

 

朝比奈(大)「わかりました。では私は戻ります.....最後に白井さん」

 

黒子「は、はいですの」

 

朝比奈(大)「もう気付いているかと思うけれど、私は未来からやってきた朝比奈みくる本人です。規定事項を満たすためにこの時空へとやって来ました。だけど伝えたいことはそれではなくて、このあと貴女は北高に戻り、困惑する出来事が起こるかも知れません。もしそうなった場合、貴女は自分の気持ちを信じて」

 

なんのことなのか。北高で何か私が困惑する様なことが起こりうると?

 

朝比奈(大)「そしてこの戦争で、関係のない一般のたくさんの人たちが犠牲になっています。学園都市の方たちや、この桜が丘高校の人たちも含めて。ですが、今はそのことは一切気にしなくても大丈夫です。残念ですが理由は言えません」

 

理由は言えない。それは未来人の規制からなるものなのか。それとも誰かがこの大規模な被害を修復出来る人がいるのか。

余計なことまで伝えて、それが原因で失敗してしまうこともあるだろう。何より私に言えない、けど被害は修復出来る、と言えるならば、朝比奈さんが経験した過去では誰かが直し、未来の世界ではいつもの平和な日常が戻っている、ということ。

 

黒子「......わかりましたの。では私たちは北高に戻りますが......朝倉さんは如何なさいます?」

 

朝倉「私も行くわ。ドッペルゲンガーの存在により、現状戦力は大幅ダウンしてる。早く行かないとアクセラレータさんとやらが持たないわよ?」

 

今の北高の状況までもがおわかりになるとでも?

それがもし本当なのであれば一刻も早く戻るべき。私、警策、朝倉さんの3人で。

 

朝倉「って言っても私が行って倒せるかはわからないけど。この力はかなり手強いわよ」

 

黒子「......なるほど。では行きましょう。時間がありませんの」

 

そうして私たち3人は、桜が丘から北高に向かって空間移動でこの場から去る。

一気に北高校庭まではたどり着くことは出来ないため、何回も空間移動しなければならない。ちなみに朝倉さんは驚異的なスピードで空間移動している私についてきている。2人運ぶよりも警策だけを運んだ方が身体への負担が小さいという朝倉さんの配慮。

それにしても、朝倉さんのスピードは極めて速い。超能力者級。

いくつもの能力を扱え、しかも全体的に質が高い。北高にこんな生徒がいるとは。

 

などと思っていたその時。北高に向かう道中で北高の方角から強い落雷が発生。恐らくドッペルゲンガーによる電撃。

 

黒子「激しいですわね......」

 

朝倉「流れ電撃に当たらないように注意しましょ」

 

間もなく帰還。警策を取り戻しはしたが、ミサイルは止められなかった。しかし少なからずの情報は得た。初春やその手の道の詳しい人に情報を渡せばもしかしたら阻止出来るかも知れない。1年前のように。

 

そしてついに戻ってきた北高校庭。見て驚いたこと、それは多くの方たちが傷付き倒れている姿。そして私が北高から桜が丘に移動する前に見たドッペルゲンガーより、更に強さを増していること。

まさか......こんなことになっていようとは。アクセラレータさんや神裂さんたちは無事なのか。

 

 

 

 

 

~北高 校庭~

 

削板「根性入れて覚悟きめよーぜ......」

 

九曜「行く------標的を------消滅させる!」

 

何とか超能力者級の人たちは生きていた。しかしアニェーゼさんや婚后光子、スキルアウトやアンチスキルと倒れている方々の光景が。

あのドッペルゲンガー。まさかここまでの実力を持っているとは。

そしてもう一つ。アクセラレータさんの背中から生えている黒い翼。あれは能力なのか。アクセラレータさんの能力はベクトル変換のはず。

 

黒子「なんですの......あの翼は......」

 

朝倉「原因不明の能力ね。パワーはだいぶあるみたいだけど」

 

相変わらずのアクセラレータさんの力。翼自体を自由に操り、ドッペルゲンガーの電撃を弾き飛ばしながら追いかけていく。その後方から、神裂さん、麦野さん、九曜さんが続く。

このまま眺めていたいところではあるが、それでは前線部隊もいつかはやられてしまう。やはり行かなくては。あのドッペルゲンガーを止めるために。そのために私は帰ってきた。規定事項を満たすために帰ってきた。満たさなければ朝比奈さんに顔向け出来ない。

 

黒子「ただいま戻りましたの!」

 

初春「良かった!無事だったんですね!」

 

みくる「白井さん!お帰りなさい!」

 

なんともリアルタイム。先程まで会っていた朝比奈さんとは違って、本当は小柄な女性だと言うことに気がついてしまう。

この朝比奈さんには未来から来た朝比奈さんの事は言わない方が良い。無闇に存在を暴露して変に歴史が変わってしまってもマズい。

 

黒子「......未だ健在ですのね」

 

佐天「はい......アクセラレータさんや神裂さんたちが前線を張ってはいますが......」

 

どうやら長くは持ちそうにない。早く援護に行かなければならない。私、警策、朝倉さんの3人しかいないが少しばかり戦力にはなるはず。特に朝倉さんは。

 

佐天「あの......そちらの方は?」

 

みくる「朝倉さん!?なんでここにいるんですか!?」

 

朝倉「詳しい話はあと。一先ずよろしくね♪さて、援護に行きましょうか。白井さん、警策さん」

 

警策「そうだネ......朝倉さんのおかげで怪我も治ったし......戦わないと」

 

その相手は言うまでもなくドッペルゲンガー。

北高の方たちはこの戦争が終わっても未来から過去に来なければならないとは。

ならば私たちは規定事項とやらを壊すわけにはいかない。この時代でのやるべきこと、私のやるべきこと、それはこの地上を何としてでも守ること。

 

to be continued......




次回は 18話宇宙編の続きとなります!

よろしくお願いします!
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