SS 紅き星の暴走 涼宮ハルヒの憂鬱×とある魔術の禁書目録   作:はるかさん

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更新しました。
創造神戦の続きとなります。
前回ほどではないですが、割と長めです。

それではどうぞ!


【最終章】 ~聖冬祭~
22話 ~ありがとう。美琴、黒子~


キョン「行くぞ......上条!」

 

上条「おう......」

 

フワっと浮かび上がり上条の肩をより一層強く抱え、そして一気に加速して空を飛んだ。

あの激戦の中にこの身体で飛び込んだら危険極まりないのは承知している。

だがそれでも今は間違いなくこちらが優勢。優勢の神様がいたら礼でも言いたいくらいだ。

 

上条「御坂あぁぁぁ!!!」

 

キョン「うおぉぉぉぉ!!!」

 

美琴「な、何考えてるのよアンタたち!?」

 

そうだろう。

あぁそうだとも。

何も考えちゃあいないさ。

俺と上条が考えているとすれば、奴の幻想と現実を殺すことだけさ。

 

創造神は俺たちが考えている以上に力と能力を持っている。

御坂さんが覚醒したところで1人で片づけられる相手ではない。

しかしこの御坂さんの覚醒により創造神が精神的に揺らいでいるのも事実。この機会を逃すわけにはいかない。

御坂さんへの対応策を考えさせる時間を与えてはいけない。

 

恐らくこの戦いの終止符もそう遠くはない。

相手が滅ぶか俺たちが滅ぶか。

 

答えはもう間もなく出てくるだろう。

 

創造神さんよ......俺たちは負けない!

 

 

 

 

 

ハルヒたちの後を追い、ついに迎えた最後の戦い。創造神戦。

戦闘開始から早々に格の違いを見せつけられる。

朝倉と喜緑さんで相手の能力を解析するために攻撃を仕掛け戦闘を開始するも、情報統合思念体の力をもってしても簡単に打ち崩されてしまう。そして情報統合思念体のみならず、俺や上条、御坂さん、長門以外のメンバーは全員創造神の攻撃で満身創痍となり戦闘不能になってしまう。

続いて長門も朝倉たちと同様、創造神の能力解析に挑む。

結果、解析は無事に出来たっぽいが、創造神のカウンターにより長門も皆同様、戦闘不能に陥る。

 

痺れを切らした御坂さんが特攻を掛ける。超能力者の必殺技も通用しない創造神に対して一瞬のスキを見せてしまったのが致命傷。四方八方から大量の殺戮兵器である触手が御坂さんを襲う。

しかし御坂さんは助かり、身代わりとなったのは白井さんクローンであった。御坂さんの脱出が間に合わないと判断したのか自身の能力で救出させた。

しかしその代償は大きく身代わりとなった白井さんは帰らぬ人となってしまった。

 

その光景に真の能力を解放させた御坂さんの姿が雷神と呼称される姿へと変貌していく。その姿となった御坂さんの力は以前とは比べ物にならない程の覚醒を遂げた。そしてその力で触手を弾いたり熱線から身を守ったりと善戦を繰り広げる。

更に俺は情報統合思念体の3人から授けられた空中浮遊の能力をようやく扱えることとなり空中戦に参加する。

3人で猛攻を仕掛けるも、想像以上に触手の数が多く、また速度や破壊力から生み出される重圧に耐えながらの戦闘を行うも俺と上条は触手に捕らわれ深刻なダメージを負う。

その俺たちの姿を見て、更に力を解放し特殊な能力を身に付ける。電撃の威力が増したことや移動速度た向上したことは勿論のこと、代名詞とも言える能力が残像の能力。

その特殊能力のお陰で創造神は無尽蔵に動き回る御坂さんを捉えることが出来ず、ただただ触手を失っていく。

 

そんな光景を見た俺と上条はボロボロになりながらも御坂さんの援護に向かう。俺と上条はまだ諦めていない。まだ戦える。いや、まだ戦う。

この戦いがついに終焉を迎える。この星との関係性。この紅き星との運命。それがこの最後の戦いによって幕を閉じる。

 

 

 

 

 

美琴「あんたたちバカなんじゃないの!?その身体で何が出来るって言うのよ!?」

 

上条「あいつを消し去るには俺とキョンで無ければ出来ないだろうが!」

 

いくら御坂さんの能力が向上したとは言え、上条の言う通りだ。御坂さん1人で創造神を消滅させることは難しいだろう。それに俺と上条は全く戦うことが出来ないわけではない。戦力になるんだ。

 

再び3人で創造神に向かっていく俺たち。だが御坂さんの飛ぶスピードがあまりにも早く俺たちは後ろからついていく形になった。覚醒前の御坂さんであれば止めていたが、今の御坂さんは最早無敵なんじゃあないかと思う程の実力を持っている。

 

美琴「はあぁぁぁぁ!!!」

 

創造神がいるコアの部分に近づいていく。行く手を阻む触手を切り刻みどんどんと突き進んでいく。戦いながら御坂さんの力が更に上昇している。

剣の長さが多少ではあるが更に長く太くなり、御坂さんの周囲に発している電撃も更に轟音を増し電撃の量も増えていき超電磁砲を撃てば周りの触手も焼き切れ消滅していく。

 

創造神「たかが人間の分際で......生意気な!!!」

 

今までの触手は有線扱い、つまり創造神の根本から伸びていてそれを操っていた物。しかし御坂さんの実力に圧倒されたのか、創造神の背中の方から触手の先端部分だけを切り取った物が数十体と出現し、それが飛び交い御坂さんに向かっていく。

今までの触手が有線遠隔操作なのであればこの触手は無線遠隔操作と言えるだろう。

恐らくこれも奴の能力の1つだろう。

今まで使わなかったのは使う必要がないと舐められていたか、もしくは温存していたか。

 

しかしそんな武装を出してきたところで今の御坂さんは怯まない。

それがなんだと言わんばかりに電撃で撃ち落としていく。

だが次第にその触手の動きも速くなっていく。ちょこまかと動き周り常に御坂さんの周り半径10mくらいの位置でロックオンし続けている。

そして口から飛び出てくる熱線。有線よりも見た感じ威力は弱そうだが、それでも人間の胴体を貫通させるには十分な威力だろう。あの創造神がそうしないわけがない。

だが御坂さんにはどうやら電磁波がレーダーの役割を果たすことも出来るらしい。

攻撃を仕掛けられてもすぐ回避。そもそもあの残像を的確に狙うこと自体が難しいだろう。

グルグル動き続けながら的確に本体を捉えているのは御坂さんの方だった。

無線の触手を電撃で撃ち落としたり、握られている剣で斬り落としたりとまるで鬼神の様な戦いぶりだ。

 

時折その触手は俺たちの所にも飛んでくる。上条を盾にして熱線を封じ本体が近づいてくれば俺が掻き消す。

更には俺たちの手が回らなくなった場合は遠距離から御坂さんが撃ち落としてくれている。

はっきり言おう。あの御坂さんは強すぎる。

電磁波のレーダーを張り、物が飛んで来ればそのレーダーが反応するんだろうが、それ以上に今の御坂さんはまるで誰がどこにいるのか、敵がどこにいるのかを全て把握しているかのような動き方だ。

 

稀にスポーツ選手や芸術家の天才に備わっている”空間認識能力”に酷似している。

物の位置や方向、大きさ、形状、姿勢、間隔など、あらゆる質量が三次元空間に占めている状態や関係性を正確に素早く把握・認識する能力。

それがあるから無数の触手相手でも攻撃を避け、的確に電撃を浴びせている。例え残像の効果が有能だったとしても、あの戦い方は残像能力だけでは説明が付かない。

 

そしてついに創造神から出された全ての無線触手を撃ち落とすことに成功。

残る触手は元々存在していた有線式の物だけとなった。

休むこともなく続けて触手を切り刻んでいく。休ませたくてもそんな余裕はない。休憩時間など今の俺たちにはない。

 

創造神「くっ!」

 

近づいてくる御坂さんに対策を取る創造神。とは言えやることと言えば触手を盾の代わりにして自己防衛をするくらいである。

最初に対峙したときは創造神を超える能力の持ち主なんぞいないと思っていた。創造神以上の実力を持った者の実力なんて予想も出来なかったからだ。

だがしかし俺の目の前でその考えが完全否定されている。あの御坂さんは言葉通り正しく鬼神にして雷神。何かの神なのかとも思えてしまう程だ。

そんな強さの御坂さんが放った超電磁砲は触手の盾を貫通し、創造神がいるコアの部分へと突き進んでいく。

しかし相手もそこまで楽に倒せる相手ではない。目の前にバリアを張り、ズガン!と大きな音を立て貫通することもなくコインはそのまま落下してしまう。

 

だがこれを何十発と撃てばあのバリアは破壊出来るのでは。そう思ってしまうのも無理はない。それほどまでに強烈な一撃だったからだ。無論御坂さんも同じ考えの様だ。

再びコインを取り出し右手の親指にセットし、力を溜めながら周回する。

 

しかしその時だった。

 

美琴「えっ......こ、これは!?」

 

御坂さんの身体が怪しく光り出す。創造神が何かをしたわけでも無さそうである。

俺や上条が何かをするなんてもっての外。

更に御坂さんの身体に変化が訪れる。それはまるで元の姿に戻っていくというもの。

時間制限があるのか、それともその強さ故の反動なのか。

御坂さんに何らかの異変が起こったのは間違いない。俺と上条ですぐさま御坂さんの近くにまで接近する。

 

上条「大丈夫か!?御坂!!」

 

美琴「エネルギーを......使いすぎたってことかしらね......うっ!」

 

突然御坂さんが頭を抱え込む。そした瞬く間に御坂さんの身体が突然謎の薄黒い物体に包まれ始めていく。外からでも御坂さんの姿はなんとなく確認が出来る。頭を抱えながら、苦しみながらもその球体はどんどん大きくなっていく。

あれが一体何の能力なのか。そもそも能力なのか。いや異能の力なのかさえも不明。

何故ならあんな物はSOS団に所属している、いや今回の事件に巻き込まれてからでも見たことが無い。

そしてある程度の大きさ、半径20m程だろうか。デカい球体となったその黒い物が周囲に黒い電気を発し始め、バチバチ音を鳴らし始めた。

それに危機感を覚えたのは俺たちだけではない。創造神の顔にも強いプレッシャーを受け取った様な表情と化している。

そして創造神が触手を使って熱線を御坂さんに、と言うより黒い球体に向かって撃つ。

しかしその熱戦も球体に触れた瞬間にジュゥと音をたてて消滅してしまう。

今度は触手による物理攻撃を仕掛けるがそれも触れただけで消し飛んでしまった。

 

中にいる御坂さんの表情を見る限りでは、あの球体は俺たちの味方をしてくれる存在だ、なんて考えは決して持たない方が良さそうだ。あれは御坂さんが制御出来ていない。

だが御坂さんは救わなければならない。

などと考えていた矢先、その球体が全ての力を解放したのか、突然周囲の電撃が増し、球体からブワっ!っと衝撃波の様な物が発生した。

 

キョン「うお!」

 

上条「待て待て待て待て!」

 

咄嗟に右手を伸ばすが、何故だかその衝撃波を打ち消すことが出来ず、俺と上条は吹き飛ばされてしまった。

最早あれは能力や魔術などと言ったものではない。本当に得体の知れないまるで異世界から生まれ出て来た特殊な力とでも言おうか。

近づこうにもこれ以上は球体の円周が邪魔していて入り込むことが出来ない。つまり御坂さんをあそこから引っ張り出すことが出来ない。

衝撃波が打ち消せなかったことにより、上条があの球体に触れても打ち消せない可能性が脳裏をよぎる。

 

しかしこれ以上黙って見ていてはあの球体が次にどんな暴走をするかわからない。それどころか御坂さんの身の保証も出来なくなる。

時間は無いが焦ることも出来ない。球体が更に大きくなっていき、ついにはこの空間の地面にまで到達した。

ここまで大きくなれば飛んでる意味なんてない。俺は上条と共に一度地面に着地する。

 

一体どうすべきか。どう見てもアレが異能以外の質量とは考えにくい。俺が殴っても悲鳴を上げるには俺だろう。そんなもんは目に見えてる。

このままでは長門たちもアレに飲み込まれてしまう。一刻も早く何とかしなければならない。

足りない頭で考えている最中、突然俺の隣に居た上条が球体に向かって走り出した。

 

キョン「おい!待て上条!!」

 

上条が行おうとしていることはおおよそ想像がつく。右手で触れる気だ。あの得体の知れない物体に対して。あれが異能の力であれば上条の能力によって消滅するはず。

ついにその謎の物体に右手で勢いよく殴りつける。しかし結果は成功ではなかった。

謎の物体が消えることもなく、小さくなったり弱まったりすることもなく健在。

それどころか、その謎の物体に触れたことで強力なエネルギーが発生し、上条の右腕というより肘から先の部分が消滅してしまったではないか。

 

しかしそこからが遥かに俺の想像外の出来事が起きた。

何故か上条の表情は、自身の能力の基である右手が無くなってしまい能力が使えなくなった状況だというのに、まだ諦めていない。

上条の目つきは目の前の獲物を食い殺そうとする野獣の様な目つきにも見える。

 

そしてその瞬間、上条の右手先端からまるで見たこともない様な獣が飛び出してきた。

それはよくマンガやアニメで見るドラゴンそのものだった。

しかも1体ではなく、合計8匹くらいのドラゴンやオロチみたいな生物が続々と謎の物体に迫り大きな口を開き鋭い牙でかみ砕こうとしている。

 

キョン「な、なんだあれは!?」

 

まさかとは思うが、上条の右手の無効にする能力ってのは、外部要因の異能の力を打ち消すことが真の目的ではなく、本質はあの神がかり的な力を封印することが目的なのでは。つまり幻想殺し自体が蓋の役割をしているということだ。開けてはならぬパンドラの箱とはこのことだろうか。あんなのが常日頃解放出来たら街中パニックだ。

 

創造神「なに!?あれは......竜王の顎(ドラゴンストライク)だと!?」

 

そしてその謎の物体を散々かみ砕きそれは徐々に小さくなり始め次第にそのエネルギー体は完全に姿を消した。

 

美琴「うっ......くっ!はぁ、はぁ、はぁ、はぁ......」

 

何とか一大事を食い止めることに成功。御坂さんも意識を保ち、空中に浮いている状態。つまり能力も失っていないということだ。

 

ドラゴンはと言うと、役目を果たしたのか8匹共に再び上条の右腕に引き戻されていく。全てのドラゴンが上条の右腕に戻っていくと同時に上条の右腕先端が光り始める。その部分が、ドラゴンが戻るにつれて右腕が再生し始め徐々に上条の腕が伸びていく。つまりは元に戻ろうとしている。

そしてついに最後のドラゴンが引き戻されて上条の右腕も右手もまるで何事も無かったかのように完全再生を遂げ、更には黒い球体も完全に消滅。御坂さんは外傷など全くなく、気を失うことなく再び戦いに参加した。

 

キョン「なぁ!上条のあの能力は一体なんなんだ!?」

 

美琴「ああいう能力なのよあれは!相変わらずムカつくわね無能力者のくせに!」

 

とは言いつつも笑顔なのは何故だろうか。元気になったのは良いことだが。

 

創造神「ば、化け物か!?」

 

どうすることも出来なかった球体を消し去った上条の能力に対して恐怖を覚えたのか、それに対して創造神は自分のコアの周囲にバリアを張る。それが物理的なバリアなのか異能的な力によって作られたのかは知らんが。

混乱に陥った状況を好機と捉えた御坂さんが創造神に攻撃を仕掛けていく。覚醒状態は解除されてしまってはいたが、それでも覚醒前の御坂さん以上の力になっている。羽が無いのに空中戦を行い、電撃を身体中に停滞させ防壁として扱ったりと、まるで雷を纏っている状態。

創造神が張ったバリアに対して超電磁砲を放つが流石にこれは破壊出来ず、傷一つ負わすことが出来ない。

 

創造神「バ、バカめ!そんな攻撃で私のバリアを砕くことなど出来ぬわ!」

 

御坂さんの攻撃を防げたことで少しの安心感を得た創造神。表情からは先ほどまで出ていた緊迫感に迫った表情が少しだけ取り除かれている。

しかし表情が和らいでいたのは創造神だけではない。俺たちだってこれくらいのことは想定済み。しかも作戦通りだと言うことだ。

 

キョン・上条「うおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

創造神「なにぃ!?」

 

御坂さんが目立っていたことから俺たちの動きを確認していなかったことが原因だろう。俺たちは御坂さんの真後ろに付き死角の位置にいたということを。

 

俺の左手と上条の右手が光る。2つの拳が創造神とバリアを襲う。この2つの能力を同時に叩き込んだらどうなるのかなんてのは知らん。片方は異能を打ち消す効果で片方は異能以外の質量を消滅させる効果なのだから。

 

そして殴りつけた瞬間、そのバリアが消滅し、そのままの勢いで創造神に対して殴りにかかる。

しかし左右から近接用とでも言えばしっくりくるであろう触手が姿を現し始めた。

その対処は間に合わない。何故なら既に創造神を殴るために行動を起こしているからだ。手を引き戻し触手を攻撃しようにも間違いなく間に合わない。

 

キョン「くそっ!!」

 

上条「間に合ええぇぇぇ!!!」

 

とは願うものの明らかに間に合わない。この伏兵は予想外だったからだ。

何の準備もしていない。何の対策もしていない。そもそもこんな罠の可能性を考慮すらしていなかった。

勝ちを急いだ結果がこれだ。浮かれやがって。

 

そんな気持ちでいると、横から迫って来た触手がバチっ!と轟音と光を発し始めた。

ついに俺も終わるのかとか思っていた。

しかし実態は違った。視覚に入る電撃の壁。これは言うまでもなく御坂さんの力。

そうか。御坂さんにはレーダー的役割機能が付いてる。御坂さんの前では伏兵なんぞあってないようなもの。

 

美琴「ざ〜んねん。周囲に電磁バリアを張るくらい訳はないわよ!?少しの時間だけでも稼げれば十分なんだから!!!」

 

創造神「こ、この......ゴミクズ共があぁぁぁぁ!!!!」

 

キョン・上条「うおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

触手が封じられ咄嗟の反撃に出た創造神。しかし繰り広げた能力は間違いなく異能な力。そんなものが上条の能力に通用するわけもなく、上条の右拳が奴が作り上げたものを一瞬で消し去りついに俺と上条の拳が創造神を殴りつけた。2つの効果が重なり合うとどんな力を生み出すのかはわからないが、殴りつける以外の選択肢なんぞ俺たちにはなかった。

見事なまでの顔面直撃の一撃。異能な力で造り上げられていたとしても、人工的に造り上げられていたとしてもこれが奴の最後となる。

 

創造神「ギ......ガ......ァ......ッ......」

 

ついに俺たちは最後の敵である創造神を消滅させることに成功した。

その瞬間、この空間を覆っていた重たい空気が一気に無くなっていく。真夏にシャワーを浴び終えてクーラーの効いた部屋で涼むくらいの心地よさを実感した。

 

その状況に安心感が芽生えた俺は。力尽きて空中浮遊する能力を維持することも出来ず上条と共に落下していく。落下しているというのに俺と上条は満面の笑みを浮かべていた。

御坂さんも安堵の表情に変わり、俺と上条の落下スピードを凌ぐスピードで追いかけてくる。このままでは地面に叩きつけられてしまう。それを回避するために御坂さんが追いかけて来てくれているのだろう。

 

俺たちは御坂さんの空中キャッチにより、徐々に落下スピードが収まっていく。

何故御坂さんは泣きながらも笑顔なんだろうか。頬もちょっぴり赤い。

御坂さんだけではない。上条も笑顔のまま泣いている。

こいつらはやっぱりアホなんだなと実感する。泣いてどうする。もっと喜べ。

仕方が無い奴らだ、なんて思っていたら俺の視界がぼやけ始める。

 

能力による副作用なのか、創造神による呪いなのか、はたまたゴミでも目に入ったか。

そんな風に考えてはいたが、俺の中では答えが出ていた。いや、認めたくないだけだった。

やっぱり俺も含めてみんなアホだと言うことだ。

 

この時、俺は初めてこの3人の中で心が通じ合ってる瞬間を感じ取った。

 

地面に着地し、ハイタッチを交わす。

なんとも喜ぶべきことなんだろうが、なんせ身体中のあらゆるところが痛くてはしゃぐことが出来ない。ハイタッチですら思いっきり殴られた様な痛みが生じたくらいだ。

だがそれよりもハルヒや佐々木、長門たちが心配だ。一向に動かない。

 

美琴「みんなは......」

 

見渡しても誰1人として手首をピクリとも動かさない。創造神を倒せてもこいつらがこの状態では勝った意味なんてどこにもない。

そんな光景は見ていられず、俺は強く願った。

 

"こいつらともう一度、色んな話をさせてくれ"っと。

 

そんな願いが通じたのか、俺のポケットにしまい込んであったオーパーツが急激に輝き出す。

その光は能力で生まれた光とは違く、暖かい優しい光だった。

その光がオーパーツからピュっと飛び出した。

 

そして仲間の元へ向かい、更にそこから分裂していく。

ハルヒ、佐々木、長門、朝倉、喜緑さん、古泉、橘、インデックス、ステイル、建宮、食蜂さん、と。

その光が連中を優しくほのかな光で包んでいく。

するとみるみるうちに傷口が癒え、服や髪型も元通りになっていくではないか。

こんな効果があるんなら早めに教えて欲しかったもんだ。

 

ハルヒ「う......う~ん......」

 

インデックス「こ......こは......?」

 

どうやら全員お目覚めの様だ。

次第に全員起き始め、身体を動かすことにも慣れ俺たちの元へと集まって来る。

 

創造神を倒したこと、倒した方法、そして残念なことに白井さんクローンが帰らぬ人となってしまったこと。

そんなことを全て話した。

 

ハルヒ「そう......でも良かったわ......アンタが無事で......」

 

そんな顔で突然何を言い出すんだろうなぁこいつは。そんなこと言われるとこっちまでまた泣きそうになるじゃねぇか。

 

長門「脱出する。急いで」

 

場の空気を壊したのは長門だった。けっして悪い意味で言ってるわけじゃあない。

だが何故か長門だけではなく、朝倉や喜緑さんからも焦燥感が感じ取れてしまう。

何がそんなに背中を押そうとしているのか。その解答はすぐに知らされることとなる。

 

創造神(肉体は滅びても......魂は不滅......)

 

キョン「なっ!?」

 

美琴「この声は!?」

 

なんということだ。倒したはずの創造神の声が聞こえてくるではないか。最後に創造神を殴りつけた場所を見てもそこには姿が無い。まさかまだ生きているとでも。

いや、俺の能力は殴ったものが質量であれば完全に消滅させる効果。それはない。

では上条の方の効果が優先されたとしたらどうだ。いやそれでも消滅するはずだ。

とすれば奴は幽霊的存在である、ということか。奴の精神がまだ残っていると、そういう事か。

 

創造神(消滅したのは我が肉体のみ......お前たちはこの星と運命を共にするのだ......ふ、ふははははは!はーっはっはっはっは!!)

 

なんてこった。さっきから地鳴りがすると思っていたがまさかこの星ごと爆発させるつもりなのか。

しかしどうすればいい。脱出したとしても創造神の目的はそもそも異空間となっているSOS団そのものを破壊すること。だとすれば俺たちを巻き添えにして終わらせる訳がない。ハルヒを亡き者にすれば方を付けられると考えているかも知れんが、SOS団部室は残る。となればこの星の爆発は恐らくこの周辺の星はおろか、地球まで届き巻き添えにするつもりだろう。

とすれば何としてでも阻止しなければならない。創造神をやっとの思いで倒せたかと思えばこんな罠が仕掛けられていたとは。

 

だがどうすればいい。どこに行けばその制御してる装置を破壊出来るのか。そもそも科学的な物なのか魔術や能力的な物なのか。それすらもわからない。

 

長門「この星の中心部、地下深くにある心臓部から膨大なエネルギーを感じる」

 

キョン「くそ!その心臓部とやらを破壊しないと全部巻き添えになっちまう!!」

 

焦燥する俺たち。しかしその心臓部とやらの場所もわからない。

ここに来るまでそれらしき場所に繋がる道はどこにも無かったはず。唯一その可能性があったとすれば、佐々木と戦った場所で警策看取と白井さんが通ったあの地下への隠し通路的な場所。あそこになる。

しかしここからでは時間がかかる。この周辺の壁をまるごと削って強引に道を作るか、なんて考えていた時だった。俺に聞こえてくる声。その声を聞いて俺は驚愕した。

 

?(それは俺たちに任せてくれ)

 

?(貴方達は一刻も早くここから立ち去るべき。その場所からでは心臓部は遠い)

 

間違いない。この声は俺と長門の声。しかも話の内容からすれば俺と長門は今のこちらの様子が全て理解出来ているということになる。

 

長門「了解した。これより離脱する」

 

キョン「長門。今の声は......」

 

長門「貴方にはもうわかっているはず。あの声の主たちが白井黒子を助けマイナスと戦っていた者たち」

 

?(そうよー。私たちはこれからこの星の心臓部を破壊する。まぁ私の電撃があれば容易いことよ)

 

?(頼むから俺たちにビリビリさせるのはやめてくれよ)

 

?(何よ?お望みなら今ここでしてあげましょうか?)

 

?(落ち着け2人とも。とまぁそういう訳だからこっちは俺たちに任せておけ。この時空の俺たちの団長さんを宜しく頼むぞ)

 

なんてこった。まさか影で手助けをしてくれていた人物があいつらだったとは。

声からしてみれば間違いない。

つまりはいつになるかはわからんが、俺や長門、上条に御坂さんは少なからずまたこの星に来ることになりそうだ。

 

キョン「任された。よし!みんな!脱出するぞ!」

 

朝倉「外に出て御坂さん達がこの星に来たバベルの塔の次元エレベーターを使って地球に戻るわよ!」

 

俺たちは必死に飛んで逃げる。情報統合思念体の3人と俺、御坂さん、そして相変わらず超器用なハルヒが1人1人を抱えて。

後方からは爆発する周りの機材や機械、そして驚いたことに薄く透明になっている創造神が一心不乱になって俺たちを追いかけてくる。その姿は最早創造神などという姿ではない。

腐り果てた身体に口からは変な液体まで出ている。更には4足歩行でかなりのスピードで追いかけてきている。よもやあれは大型のゾンビの化け物と称しても皆が納得するだろう。

 

俺たちは地下渓谷の19~16階をただただ駆け上り創造神を振り切っていく。

しかし事が起きたのは地下渓谷15階。突然創造神の追い上げスピードが一気に増し、俺たちは追いつかれてしまった。

そんな創造神もかなり弱り果ててはいるが、それでも人間程度であれば一撃即死の技を出してくる。長い腕で薙ぎ払いを仕掛けてきたり、口から消化液の様な物を出してきたりと忙しい奴だ。

そんな攻撃を回避しつつも俺たちは創造神の暴走を一時的に抑え、創造神の動きが止まり、再び脱出する為に動き出す。

 

 

 

~地下渓谷 BF14階 量産施設Ⅱ~

 

シュッとドアが開いた先に居たのはミニマイナス。こんな事態になっているにも関わらずこんなところで一体何をしているのか。

 

美琴「まだここにいたの!?」

 

マイナス?「指示通り待っていた」

 

どうやらこいつは俺たちのことを待っていたらしい。律儀な奴だ。

しかしこいつをどうする。このマイナスは俺たちが今まで戦ってきたマイナスとは違って悪意もなく純粋な心を持った状態らしい。かと言って連れて帰るにもどうだろうか。成長するに連れてマイナスの様になっても困る。

 

ハルヒ「一緒に逃げるわよ!」

 

ミニマイナスの手を引っ張り空中浮遊を再開する。しかしそんなやり取りをしていたため時間を食ってしまったのは事実。再び俺たちの後方に創造神が姿を現す。

幾度となく攻めてくる。気が狂ったかのように。それでも俺たちはこんなところで死ぬことは出来まいと手加減なんざ無用で必死に抵抗する。

御坂さんの超電磁砲とハルヒの強烈な蹴りで創造神はその場でダウンする。動きが止まる。その瞬時に俺たちは脱出するために突き進んでいく。

 

そんな中、突然警報が鳴り始め警告メッセージが流れ始めた。

 

"This star explodes in the remaining 5 minutes. Please escape immediately"

 

俺には英語はそこまでヒアリング出来るほど長けてはいないが、残り時間が5分だという意味合いだけは受け取った。

 

時間がない。俺たちは急いでそこから脱出し、マイナスたちがうじゃうじゃ居た量産施設、ハルヒと戦った深層部、佐々木・インデックスと戦った中枢核、木原と戦った高速道路を次々と抜け、ようやくたどり着いた地下渓谷BF1階。

もうすぐ外に出ればバベルの塔。そこにある次元エレベーターで脱出できる。もう少しの辛抱だ。

そして久々に見た紅き星の表面に辿りついた俺たち。

 

 

 

~紅き星 表面~

 

キョン「着いたぞ!表面だ!」

 

美琴「バベルの塔は......あそこ!」

 

指を指した方角には未だ健在、聳え立つバベルの塔。破壊されることもなく、壊れていることもなかった。

俺たちは急いでバベルの塔へと向かうが、運悪く物凄いスピードで紅き星地下渓谷への入り口を見事にぶっ壊し襲い迫って来る創造神の姿があった。

 

ハルヒ「しつこいわね!」

 

美琴「今度こそ完全に消し去ってやるわよ!」

 

俺たち全員は臨戦態勢を取る。ハルヒのエネルギーの塊や御坂さんの能力、ステイルや古泉に情報統合思念体と、様々な能力で創造神の暴走を止める。

一体どのくらいの能力が行使されたのだろうか。数えても数えきれない。それほどまでに撃ち続けている。ダメージが無いわけではない。むしろ効いている。身体の表面がどんどん消し飛んでいく。

ゾンビ化し身体の防御力が下がっているのを実感する。

そしてついに御坂さんの超電磁砲にハルヒのエネルギーに情報統合思念体の情報操作で更に拡大させとんでもない能力が創造神を襲う。

着弾した直後、大爆発と共にその超電磁砲は簡単に創造神の身体を貫きこっちからでも向こう側が見える程の貫通力を示した。

ついに倒れ込む創造神。身体からは変なガスが発生し、身体中が熔け始めている。まるでヘドロの様に。

 

創造神(トメラレマイ......モウ......オマエタチニハ......ホロビルノダ......チキュウトトモニ......ゴゲ......ギャオオオアアァァァァァァァ!!!!!)

 

断末魔と共に身体の中心から強烈な光が発し始める。四方八方に伸びる光の閃光。

眩し過ぎて開けられないとか思う隙は無い。俺たちはこの光景を見届けなければならない。奴の最期を。

こんなこと二度と起こしてはならない。俺たちは未来のロードを進んで行くことを決意するためにも。過去のやり方や人間の存在を否定する者の末路を。しっかりと見届けなければならないからだ。

 

美琴「......こんな者が生まれてしまう程に地球が腐っていたなんて」

 

朝倉「それは違うわよ御坂さん。これから創っていけば良いのだから」

 

ついに光が限界点に達する。創造神の中心から膨大なエネルギーが溢れ出す。

そして1秒の時間もかからずに創造神の身体は大爆発する。

肉体や鮮血。それらが辺り一面に飛び散って行く。

しぶとく生き残っていた創造神もついに完全に消滅した。しかし懸念事項はそれだけではない。

 

心臓部。その存在が俺たちの心に残る不安。

あいつらは上手くやってくれたのだろうか。このまま地球に戻っても心臓部が停止されていないのでは帰っても意味がない。

しかしそんな心配は無用であった。何故なら絶好のタイミングでそいつらからメッセージが入ったからだ。

 

 

 

?(心臓部の一部の機能停止を確認。もう間もなくこの星は消滅する。地球にまで被害は及ばない)

 

?(そういうこった。ご苦労さん。早く地上のメンツにその顔を見せてやれ)

 

 

 

そんな安堵満載の情報を受け取った俺たちは間違いなく全員の緊張の糸が一気にほぐれる。と、同時に突然の疲労感が俺の身体を襲う。いかに緊張しっぱなしだったかがわかる。

 

キョン「あぁ。ありがとよ」

 

俺たちはそいつらに礼を告げ、バベルの塔へと向かい次元エレベーターを起動させた。

まず何から話してやろうか。どんな顔をすればいいのか。そんなことを考えながら俺たちは紅き星を後にし地球へワープした。

 

 

 

 

 

~学園都市 バベルの塔1F~

 

ようやく戻って来た地球。ここは学園都市だろう。上条たちが紅き星に来た時このエレベーターを使ってきたわけだからな。

そしてそこから外に出るとその光景は酷い有様だった。

破壊しつくされた街。ところどころからは火災と煙。ビルは崩れて瓦礫の山。俺たち以外の人間は誰1人としていない。そんな世界が今目の前の光景に現れている。

そして上を見上げれば強い光を発している星を見つける。紛れもなくあれは紅き星。先程まであそこで激闘をしていたとなるとなんだが不思議でしょうがない。などと思っていたら紅き星の光がパッと消える所を目撃した。

 

長門「街を再生させる」

 

キョン「長門、この件に直接関わっていない奴らからはその記憶を消してやれ。今回の件の記憶なんぞ残さん方が良い」

 

空を見ていた視線を長門に向けてさらに提案する。こんな事件のことなんざ関わって来た俺たち以外の人間が覚えている必要なんてどこにもない。むしろ知らない方が良いのだ。

 

長門「了解した」

 

美琴「紅き星は消えたの?」

 

長門「完全消滅した。情報統合思念体上層部の機能も復活した。情報によると、創造神も消滅した。今回の様な出来事は、少なからず現状では起きないと思われる」

 

朝倉「そう......じゃあみんなの記憶の改竄と街を元通りにしないとね」

 

長門「する。また明日からは平和な生活が戻る......」

 

情報統合思念体3人が片手を天に掲げ、まるで雲を掴む様な動きを見せる。

この動きは朝比奈さん(大)と共に12月18日の早朝に時間移動し、そこで世界を改変するために長門が取っていた行動・動作と全く同じ動きだった。

その動き始まってから急に風が吹き荒れたり雲の流れが逆になったりと奇怪な現象が起こり始める。

しかしこれは改変ではなく修正。全てを元通りにするための。

そしてその動きが3人同時に静止する。どうやら修正作業が終わったようだ。だが見た感じ学園都市は修正されていない。

 

長門「完了した。規模が大きい。順次再生される。明日の朝までには全世界が元通りになる」

 

美琴「全世界って......」

 

インデックス「凄すぎるんだよ......」

 

ハルヒ「そんなことまで出来たのね有希って......」

 

さて。そんなことで俺たちがいつまでもここにいても仕方が無い。

俺たちは戻るべき場所へと戻らなければならない。

地上を、俺たちの帰る場所を必死になって守ってくれたあいつらに会いにな。

 

 

 

 

 

~北高 校庭~

 

学園都市からここまでワープして来た俺たち。

その目の前には俺たちの帰りを待ち望んでいる奴らの姿があった。

体育座りをして下を俯いたまま待ってる奴もいれば、寝っ転がって待っている奴、腕を組みながら立ったまま待ってる奴と大勢の仲間の姿がそこにはあった。

 

黒子「お、お姉様!!!!!」

 

佐天「御坂さん!!!」

 

初春「無事だったんですね!!」

 

みくる「キョンくんたちも......よかったですぅ~!」

 

一気に俺たちの元へと集まって来る。能力者や魔術師やシスターの様な格好をした連中に御坂さんそっくりの人物まで。全員が全員俺たちのことを祝福してくれた。

地上での戦いにも感謝しなければならない。そうでなければ今俺たちはここの大地に足を着けていないからだ。

みんなで戦ったからこその成果だ。誰か1人でも居なくなってはならない戦いだった。

そんな喜びの中、ハルヒ1人だけが全く元気がない。無事に帰って来れたというのにどうしたもんか。

 

ハルヒ「......あたしはアンタたちに散々迷惑を掛けてきた。あたしはここに居ちゃいけない人間なのよ」

 

突然何を言い出すのかと思えば。落ち着けハルヒ。何もお前が悪いわけではない。断じてない。そんな風に思う奴がいるならば俺が左手で殴り飛ばしてやる。

 

キョン「バカなことを言うな。誰もお前のせいだなんておもっちゃあいないさ」

 

ハルヒ「でも......」

 

ここまで弱っているハルヒは見ていて調子が狂う。デカイ態度を取られるのもこの状況では気に食わんが、こんなしおらしく弱々しい態度を取られるとこれはこれでやりづらい。どうすべきか。

 

美琴「......12月25日」

 

沈黙の中、言葉を発したのは常盤台のお嬢さんだった。

その日は絶賛クリスマス。一体何をしようというのだろうか。

 

美琴「12月25日に私の学校の寮で聖冬祭って言うイベントがあるの。招待状送るから来なさいよ?」

 

黒子「是非SOS団の方々もお越し下さいな♪」

 

なるほど。ハルヒはSOS団の連中だけならここまで落ち込むこともなかっただろう。

しかし学園都市の連中もこの件に巻き込まれている。しかも創造神の狙いはハルヒだったわけだから。

自分のせいで、自分が産まれて来たが為にこんなことに巻き込んでしまった。そう捉えるのも無理はない。何故ならそういう考え方も出来てしまうからだ。特にハルヒにとっては。

 

美琴「ハルヒ?」

 

ハルヒ「......」

 

美琴「来なかったら......死刑だから♪」

 

そのセリフはハルヒの専売特許なんだぞ御坂さん。俺がハルヒにそのセリフを言われたのはSOS団設立直後だった。明日も来なさい、来ないと死刑だから。そんな風に言われた覚えがある。

さてこいつはどう返答するんだ。死刑にはなりたくないだろう?

こんな時くらい素直になれ、ハルヒ。

 

キョン「おい、ハルヒ」

 

ハルヒ「......っ」

 

プルプル震えながら肩をブルブル動かし始める。そしていつものハルヒの声量とは違い、か弱い声で、喉の奥からかすれた声で告げる。

 

ハルヒ「......ありがとう」

 

 

 

 

 

そして振り返り御坂さんと白井さんに告げる為に振り返ったハルヒの顔には目尻に溜まっている何らかの液体と満面の笑みがあった。

 

 

 

 

 

ハルヒ「ありがとう......美琴、黒子」

 

to be continued......

 




次回が紅き星の暴走の最終話になります。
是非読んで頂ければと思います!

宜しくお願いします!
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