オレがサッカー部のマネジメントをしたら!? 作:ユーチャロー
翔平は歩美に言い残しフットサル場から去ってしまった。
歩美は「答えを見つけろ。」というワードに何を伝えたかったのか理解出来ずに次の試合に向けて休憩する。チーム内は険悪なムードで誰も会話していなかった。真美は他のチームの試合を見てた。綾香と由希奈はスマホをいじっていた。歩美は考えた。
(このままではいけない…。真美ちゃんと綾香は必死にディフェンスしてたし…由希奈ちゃんも声を張りながらパスを要求していた。私も出来る限り由希奈ちゃんにパスを出していたけど…おじさん達にパスカットされた。なんだろう…。何がいけなかったのか…。)
しばらくすると他のチームの試合が終わり、歩美達の2試合目が始まる。翔平がいなくなったことで真美が先陣を切って指示をする。
真美 「監督が試合放棄したから4人で行く。私はゴールを守る。綾香と歩美がディフェンスを頼む。由希奈はシュートを打つことだけを考えれば良い。ボールを奪ったらカウンター。それでいいわね。」
由希奈 「今度こそ!私にボールを集めるのよ!私がシュートを決めるから!!」
綾香 「歩美!私が後ろからカバーに入るからあなたは相手を切るのよ!!」
歩美 「…。わかった…。」
真美 「今度こそ勝つわよ!」
2試合目は男子学生のチームでサークル仲間が集まって出場している。先程の試合で5-0で大勝。真美は前の試合を見ていたため攻撃型のチームだと感じてた。守備型のカウンター戦法にする。
キックオフ!
学生チームは細かなパスでボールを繋いでいき開始10秒でファーストシュートを打つ! 歩美は持ち前のセービング能力を活かしてボールをキャッチ。すぐ、由希奈にロングスローで由希奈の得意な形の縦パスからのボレーシュートを決める!! 先制点は歩美達のチームがとった。
学生A 「あのキーパーなかなかやるなー。一気にFWにロングスローで繋げるとはな…。」
学生B 「まだ試合は始まったばかりだぜ。」
学生A 「そうだな。」
先制点を決められた学生チームはパスを細かく繋ぎシュートを打つ。真美は止めて由希奈にロングスローに入れ由希奈がボレーシュートを決め追加点をとった。
学生C (なるほどな…。そういうことか…。)
学生E (こいつら…単調的な攻撃だな…。ならば…。)
すると、学生Eは由希奈にずっとマークをつかせて他を攻撃要員に回した。1人欠けている歩美チームは攻めの要である由希奈を封じ込まれ歩美と綾香が守備に奮闘するものの…数的不利とパスワークによりシュートを打たれるが…真美は必死にセーブをしゴールを守った。由希奈にパスを出してもマークをつかれているため思い通りに由希奈にボールが集まらない。歩美はこの状況でどうすれば良いか考えた。
(私達は4人しかいない。由希奈ちゃんはずっとマークにつかれていてボールが繋がらない。それに…私と綾香が守備をしても彼らのパスワークの速さと連携で簡単にシュートを打たせている。真美ちゃんは必死にゴールを守っているが…攻める手がない!!どーすれば……。)
翔平は密かに彼女達にバレない場所で試合を見守っていた。
(それはそうだろうな。エース封じをしてしまえば守備に困ることはない。あのチームはパス中心で点をとるチームだ。3対2の場面を作ってしまったら…ウチが不利に決まっている。歩美ならどう出る?)
真美がシュートを防ぐと歩美はボールを要求した。
「真美ちゃん!私にボールを頂戴!!」
「歩美!」
歩美は真美からボールをもらう。
(由希奈ちゃんが封じられてるなら…私が攻めるしかない!)
歩美はドリブルで敵陣内に入るが…。
学生D 「女子は男子のフィジカルには勝てないよな!」
学生Dがタックルをして歩美から簡単にボールを奪う!
歩美 「しまった!!」
歩美が攻めたことにより守りが綾香しか1人しかいない。
学生D 「そろそろ決めようぜ!」
綾香 「うおおおお!!」
綾香は学生Dにスライディングをするが…学生DはFWの学生Aにボールをパスして真美と1対1になる!
真美 「こい!」
学生Aは真美に接近して真美はシュートコースを塞ごうとしたが…左サイドから学生Bが走り込んでいたため学生Aは学生Bにパスを送りゴールを決める。学生チームが1点を取り返した。
学生B 「ナイスアシスト!!」
学生A 「1点返したぜ!」
歩美の判断ミスで失点をしてしまった。
歩美 「みんな…。ごめん…。」
綾香 「いやっ…。歩美が自らドリブルで仕掛けにいくのは悪くなかったよ!」
真美 「防げなくて…ごめん。」
由希奈 「もうなんなのよ!!私ばっかりマークついて!!」
歩美は考えた。
(私が攻めたら綾香が1人で守備することになる。由希奈ちゃんはずっとマークをつかれてパスが出せない…。これでは相手チームの思う壺よ…。どうすれば…どうすれば…良いのよ!!お兄ちゃん!!)
翔平は影から黙って見守る。
(歩美よ。この危機的状況をひっくり返すには…。)
真美は考えた。
(由希奈は完璧エース封じの餌食になり、歩美は攻めたくも攻められない。綾香が攻めに加担したら守備力が0に等しくなる…。このまま攻めずに守ったら…数的不利で私達の守備を簡単に突破しシュートを打ち放題。こうなったら一か八かでいくしかない!!)
真美はゴールを離れて自ら攻めにいくことを決めた!
真美 「歩美!!パスを!!」
歩美 「えっ!真美ちゃん!」
綾香 「ゴールはどうするのよ!!」
真美 「いいからパスを!こうするしかない!攻めなければ私達は負ける!!」
歩美は真美にパスを出してワンツーで崩し綾香にパスを送る!
真美 「綾香!!そのままドリブル突破するのよ!!」
綾香は男子に対抗できるフィジカルがあるため男子にタックルされても倒れなかった。すると、危険と感じた学生Eは由希奈からマークを外してシュートコースを塞ぎにいく!由希奈にパスコースが出来た。
綾香 「来た!! 由希奈!!」
学生E 「しまった!!」
綾香は由希奈にパスをする!パスを受けた由希奈はシュートする!
由希奈 「いけー!!」
だがしかし…由希奈が打ったシュートを学生Cがキャッチする!
学生C 「ほーーらよ!!」
真美 「みんな!全力で戻れ!!」
だが既に遅かった。ゴールがガラ空きになった今…学生CはFWの学生Aにロングスローをし学生Aがゴールを決めた。これで同点で2-2。ここで試合終了。結果は引き分けだが…敵チームに封じ込まれなす素手がなかった。真美は床に手を叩いて悔しがってた。
真美 「くそッ!くそッ!私のせいで!!」
綾香 「結果引き分けだから良いじゃない…。真美は沢山シュートを防いでたから良かったよ…。」
由希奈 「ごめん…。私…ずっとマークにつかれていて…何も出来なかった……。最後…点をとらなきゃいけない場面だったのに…。」
歩美はその時に翔平から言われた言葉の意味を理解することができた。
(お兄ちゃんはきっと…私達に…。)
そこで翔平が彼女達に顔を出しに来た。
翔平 「どうだった?みんな…。これでわかっただろ。」
真美 「監督…。」
綾香 「翔平さん。」
由希奈 「……。」
すると、歩美は大声で彼女達を励ました。
歩美 「1試合目は…皆んなな気持ちがバラバラで試合にならなかった…。この試合中…真美ちゃんは沢山シュートを防いで最後は自ら攻撃に参加した!綾香は一生懸命守備して最後は男子達に負けじとドリブルで切り込んで由希奈ちゃんにラストパスを送った!由希奈ちゃんはマークをずっとつかれていたけど…必死にマークを外そうと努力した結果最後シュートを打てた!皆んなの勝ちたい気持ちが最後のプレーで現れたんだよ!結果は引き分けだったけど…良かったよ!!次の試合は勝とう!!」
真美 「歩美…。そうだな。引き分けだけど…皆んなの気持ちが1つになれた気がしたよ。」
由希奈 「歩美も…ドリブルで仕掛けにいった時はカッコ良かったよ…。悔しいけど…次の試合は負けないんだから!」
綾香 「歩美。次の試合勝とう!翔平さんも最低1勝は勝つと決めたし…勝とう!!」
歩美 「うん!!次は勝とう!!」
4人 「おおお!!!」
翔平は彼女達に伝えたいことが伝わって良かったと感じた。
(そう。団結と結束する力を教えたかった。ポジション関係なく最後の最後まで勝とうとする気持ち。がむしゃらさ。それがこのチームに必要だ。そして、歩美。お前も成長したな。真っ直ぐで芯がブレないところがキャプテンにふさわしい。だから…オレはお前に答えを考えてもらうことにした。今日の練習内容は無駄ではなかったな…。一時期はどうなるかとヒヤヒヤしたがな…。)
翔平 「そうだ。次はオレは試合に出ない。かわりに…この子を助っ人につれてきた。もう来ていいよ。」
すると、肌白のロシア人みたいな美貌な女の子が来た。
「Добрый день 」 (こんにちは)
歩美 「誰?」
「私…エレナ・ジョルワと申します…。日本語はベラベラなのでよろしくお願いします…。」
次回話に続く…。