オレがサッカー部のマネジメントをしたら!?   作:ユーチャロー

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ソサイチ 前編

 

翌日。13時。

翔平はある場所で集合するになってた。そこは東京の調布にある味の○スタジアムに隣接するサッカーグラウンドだ。このグラウンドは歩美にとって思い出の場所でユース時代にお世話になった場所である。歩美はこの場所に来て昔を思い出した。

 

(私が6年間お世話になったグラウンド…。あれからまだ時間はそこまで経っていないが…またここでサッカーが出来るなんて思っていなかった。)

 

翔平は彼女達が来ると今日の練習内容を伝える。 

 

翔平  「今日の練習内容はソサイチという7人制サッカーだ。サッカーコートより短くソサイチ特別ルールがある。ルールの方は主催者の方が説明すると思うから聞いてほしい。今日は、思う存分サッカーが出来る。君達は放課後に毎日練習してると聞いた。練習の成果を出せるキッカケだ。それに…今日は綾香さんも来てるから8人かな。」 

 

綾香  「皆んな久しぶり〜!このグラウンド懐かしいね!歩美!」

 

歩美  「うん…。綾香と共に汗を流したグラウンドでまたサッカー出来るなんて…光栄だよ!」 

 

翔平  「そういうことで…早速フォーメーションを言う。3-2-1の陣形で行く。DFの3人の左は堂安冬華さん。真ん中は綾香さん。右はエレナさん。MFは左は右田さん。右は歩美。ワントップは由希奈さん。キーパーは真美さんで。申し訳ないが…夏海さんは控えで…。」 

 

夏海  「なんで私が控えなのよ!」 

 

翔平  「途中で出すかもしれないから。今は我慢して…。」 

 

夏海  「仕方ないわね!必ず出しなさいよね!」

 

翔平  「わかった。」 

 

そして、準備が終わるとソサイチ1回戦が始まる。相手は女子高校生でサッカーが好きな有志が集まったチームらしい。歩美は対戦相手が同性で相手に不足がなかった。 

 

 

ホイッスルが鳴りキックオフ!

 

 

まず、序盤は相手チームのペースでパス回しや連携も完璧だった。本当に有志達で集めたチームとは思えなかった。相手チームのFWがパスを受けるとミドルシュートを打ってきた。真美はスーパーセーブをしボールを弾く。弾いたところにエレナがボールを拾いドリブルで前線に上がる。エレナは逆サイドにいた右田にフライパスする。右田がトラップするとドリブルで切り込む!相手のディフェンダー達は彼女を止めようとするが…善子は軽々とかわしていた。相手選手も彼女のスキルを見て驚いた。

 

(まるで…海外の選手みたいなドリブルスキル!!彼女は…プロなの?)

 

由希奈 「私に!パスを!」 

 

「もらった!!」 

 

相手選手がスライディングで右田からボールを奪おうとすると…右田は咄嗟の判断で直接シュートを打つがキーパーの正面だった。

 

由希奈 「パスしてよ!」 

 

善子  「…。貴女にパスを出したら相手選手にボールを奪われると思ったから…。」 

 

由希奈 「まぁ…。いいわ!切り替えよう!」

 

キーパースローに綾香がヘディングでクリアをし、クリアしたボールが歩美に渡るが相手チームのディフェンスにボールを奪われる。右サイドに走っていた相手選手はボールを受けドリブルでゴール前に行こうとするが、冬華がブロックにいくが…相手選手が巧みにフェイントでかわしていった。綾香はすぐカバーにはいりボールを奪取。右サイドからエレナが前線に上がっていたからエレナにスルーパスをだす。エレナが敵陣を突破し指示を送る。

 

「由希奈さん!ゴール前に!歩美さんはあの選手をマーク!」 

 

エレナはクロスを上げて由希奈の頭上を超え逆サイドから走ってきた右田が反応しボレーシュートを放つが、バーをあたり枠を捉えきれなかった。 

 

右田  「また入らなかった…。」 

由希奈 「おしかった!!」 

 

ゴールスローで冬華がマークしてる選手にパスをおくる!しかし、冬華はサッカー初心者であるためどう動けば良いのかわからない。相手チーム側から見て右サイドの守りが甘いことを見抜いていた。歩美チーム側から見ると左サイドに前には右田、後ろに堂安冬華がいる。この2人は最近サッカーを始めた初心者であり守備がまともに出来なかった。そのため、相手チーム側の右サイドが攻撃の起点になる。それに気づいた歩美は声をかける!

 

「皆んな!左サイドが攻められている!だから…なるべく左サイドの守りを固めよう!」

 

だがしかし…相手選手のスペックが高く、なかなか上手くボールを奪えなかった。相手選手がクロスを上げると…綾香とエレナはゴール前にいる2人の選手をマークする!

 

エレナ 「歩美さん!その選手をマーク!」

 

エレナはこのクロスは罠だと気づき逆サイドから上がってくる選手を歩美の足の速さを活かしマークについた。ボールはそのまま流れてタッチラインを割る。 

 

真美  「エレナ。良い指示だった。逆サイドから上がってきた選手を歩美にマークをつかせたのは正解だった。もし…あのボールが繋がっていたら失点してた。」 

 

エレナ 「ええ。しかし、まだ安心は出来ません。左サイドが私達の弱点になってます。だから…守りをどうにかしなければ…。」 

 

真美  「ああ。そうだな…。」

 

その後。左サイドが攻められディフェンスの綾香とエレナは苦戦をする。守るのが精一杯で攻めることが出来ない。歩美や由希奈も守りに対応する。しばらくすると前半が終了。

 

翔平は前半の戦いを振り返り歩美達に指示しる。 

 

翔平 「やはり…左サイドの守りが手薄になってる。ソサイチだから25分ハーフでコートが狭い分動きも激しいし…守備だけしてると体力が消耗する。そこで…冬華さんを下げて夏海さんが入る。そして、DFを綾香さんとエレナさん。中盤は歩美と右田さん。FWは夏海さんと由希奈さんでバランス良い編成で行く。なるべく…シュートを打つことを意識する。あと…中央突破で行く。」 

 

真美 「中央突破ということは…サイドは?」

 

翔平 「サイドは捨てる。なるべくボールを繋ぎシュートを積極的に打つ。」 

 

歩美 「皆んな!後半は積極的に行こう!」 

 

 

そして、後半が始まる。 

 

 

翔平の指示通りに中央でボールを繋げる作戦でボール支配をし積極的にシュートを狙うよいにしたいが…相手のDF選手の身長が高く、由希奈は思うように動けない。歩美がボールを持つと夏海にパスする! 

 

歩美 「夏海ちゃん!」 

 

夏海は歩美にパスをもらいすぐシュートを打つ!しかし、枠を捉えられなかった。 

 

夏海 「外した!!」 

 

ゴールスローすると歩美が対応するが…相手選手の方が体格が良く歩美は力負けした。

そして、相手チームのパス回しで崩していく。シュートを打たれると真美はキャッチする。真美は考える。 

 

(誰に出すのがベストなんだ?歩美?由希奈?エレナ?善子さん?夏海さん?)

 

真美は由希奈に向けてスローをし由希奈は相手選手のマークを外し…すぐサイドに上がってきたエレナにパスする。

 

(ここは由希奈さんにパス!!) 

 

エレナは由希奈にパスを出し、由希奈はゴールの左端を狙い強烈なグランダーシュートを打つと…キーパーは反応出来ずゴールを奪う。チーム初得点は由希奈が決めた。

 

由希奈 「やったー!!ナイスアシスト!」

エレナ 「ナイスシュートです!!」 

歩美  「やったね!!」 

綾香  「やっと入ったよ〜!」 

真美  「よしっ!」 

 

翔平の狙い通りにパスで繋げる作戦が成功。初得点に安心する。 

 

(よし!) 

 

しかし、相手チームは陣形を変え守りを固めた。歩美は異変に気づき最良な判断をする。 

 

(相手は守りを固めた…。こちらの守りは2人…。ならば私も守ろう!) 

 

歩美 「守りを固めよう!私が下がるから…善子ちゃんと夏海ちゃん、由希奈ちゃんの3人で攻めて良いよ!」 

 

由希奈 「わかったわ!だけど…ピンチになったら私も守るから!」 

 

善子 「……。私もやられてばかりで嫌だから……必要になったら守るよ。」 

 

夏海 「私は前にいるから!」 

 

歩美 「わかった!切り替えよう!」 

 

 

相手チームもヒートアップし更に攻めるスピードが増した。歩美は常に動き回りパスコースを塞いだりマークをついたりして相手のプレーを妨害しにいく。綾香とエレナも必死にカバーリングし…シュートを打たせないよう走る。真美は後ろからディフェンダー達に指示する。守る機会が更に多くなりなかなか攻めることが出来ない。キープ力がある善子にパスを出したいがマークにつかれている。この状況を打開するにはどうすればよいか。歩美は考える。 

 

(善子ちゃんも由希奈ちゃんもマークをつかれている…。となると…一か八かだけど…やるしかない!) 

 

歩美は思い切りフライパスを出す!そのパスは前線で張っていた夏海にパスをおくる。 

 

歩美 「夏海ちゃん!走って!」 

 

夏海はサッカー初心者で何のことなのか理解出来なかった。歩美は彼女に賭ける。この状況を打開出来るキッカケになると信じて…。 

 

歩美 「ゴール前に走って!!そして…シュートを打って!夏海ちゃんの憧れ選手みたいに…カッコよく決めて!!」 

 

夏海  「!!」 

 

(私は…あの人の熱いプレーを観てサッカーを始めたいと思った。あの人はトラップが上手いし…ゴールへの嗅覚が優れている。だから…私もあの人みたいなプレイヤーになりたい!)

 

夏海はゴール前に走るが…相手のDFが夏海を阻止しようとタックルを仕掛けるが…夏海は倒れずにただひたすら仲間のパスを必死に追う。夏海は胸トラップをしてワンテンポ置いてからシュートを打つ! 

 

夏海 「これが私のシュートだ!!」 

 

翔平はこの時、彼女のプレーを見て驚いた。

 

(あの気迫と…泥臭くゴールを狙う。まさに…岡○慎司みたいだ。) 

 

夏海が気合いがこもったシュートがゴールネットを揺らし追加点が入る。歩美達は夏海のプレーを見て誰もが驚いた。初心者でありながら歩美が上げたボールを胸トラップをし…ワンテンポ置いてからシュートを打ったからだ。歩美は彼女を信じてパスを出して良かったと感じた。 

 

歩美 「やったね!夏海ちゃん!カッコ良かったよ!」 

 

夏海 「ありがとう…。私…人生で初めてゴールを決めた!嬉しい!!」 

 

歩美 「サッカーは楽しいでしょ。」 

 

夏海 「うん!楽しいよ!」 

 

 

真美は夏海のゴールも凄いが…何より歩美の一言で状況をひっくり返すキャプテンシーに感心した。 

 

(歩美の一言でここまで出来るとは…。やはり…私はこのチームに入って正解だった!) 

 

そして、歩美達は残り時間を守備中心の作戦に変え守り切り試合終了。初戦は2-0で勝利。 

 

歩美 「初戦突破ね!あと2試合あるから次も勝とう!!」 

 

綾香 「初戦からハードだよ…。結構強かったよね…。」 

 

由希奈 「次も決めるわよ〜!」 

夏海  「私も!!」 

 

真美 「守備も安定してたし…攻撃も形になってた。次も勝とう。」 

 

エレナ 「皆さん良かったです!次も勝ちましょう!」

 

冬華と善子は何も言わずにベンチに座る。翔平は2人のことが気になり話しかけた。

 

翔平 「どうしたんだい?」 

 

善子 「私…悔しい…。弄ばれた感がして…。」 

 

冬華 「皆さんの足を引っ張ってしまった…。それに…夏海は…活躍しましたし…。」

 

 

(善子さんも冬華さんは自分達のプレーで皆んなの足を引っ張ってしまい落ち込んでいるのか…。) 

 

 

翔平は2人を鼓舞した。 

 

 

「君達はチームの足を引っ張ってしまったと感じているが…誰も君達を責めてないだろ。サッカーは全員の力を合わせないと勝てない。だから…そんなに落ち込む必要はない。

確かに相手は強かったけど…でも君達は精一杯戦った。ベストを尽くしたなら良いんだ。」

 

善子  「……。」 

 

冬華  「そうですよね…。私が初心者でありながら…一生懸命やりました…。だから…次も頑張りたい…。」 

 

翔平  「ああ。選手達が活躍できる場を作るのがオレの仕事だ。だから…オレも頑張らないとな…。次も試合があるから頑張ってほしい。」 

 

 

こうしてソサイチ1回戦は2-0で白星を飾り次の試合に向けて休憩するのであった。 

 

 

次回話に続く…。

 

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