オレがサッカー部のマネジメントをしたら!? 作:ユーチャロー
歩美はフリーズした。突然、真美に自分がユース出身であることを知っているからだ。冷静に考えると、ネットや何か文献を見ればわかるかもしれない。しかし、何故そこまでして歩美のプロフィールを見たのか疑問だった。
「真美ちゃん。何で私がユース出身だとわかったの?」
少し間を置くと真美は冷静に話す。
「私は貴女のことを過去に見たことがあるから。U-15日本代表の選考試合の時…敵チームのベンチに貴女らしき人を見た。私が見た当時のスコアブックに貴女は試合終了間際に交代し、アディショナルタイムで勇敢にドリブルでディフェンダー達を蹴散らし…貴女は私からゴールを奪った。その時に貴女のドリブルの技術とスピード。僅かな時間であったが貴女は目立ってた。その後…私はU-15日本代表に選ばれたが…貴女は選ばれなかった。貴女みたいな選手がいれば世界で戦えると思った。しかし、私達は惨敗し世界のレベルには構わなかった。だから…私は必死に練習し皆んなにゴールを任せられるようなキーパーに成長しようと決めた。話がそれてしまったが…私と貴女と再会した時に貴女を見て感じた。この子はあの時選考試合にいた○○FCレディースユースの相澤歩美だとね。」
歩美は当時の記憶を思い出した。
歩美は監督やコーチの勧めでU-15の選考試合に招待されたが…他の選手と比べてパスやクロスが苦手であるため、選考試合で出場機会を与えてくれなかった。しかし、2試合目の試合終了間際に突然交代され…歩美は全力でアピールした。自分が得意なドリブルとスピードを活かし無我夢中でゴールを目指す。
(私は!!世界で戦いたいんだ!!)
歩美は渾身の力でシュートを放つ。
敵のゴールキーパーは長身で鉄壁な守りとして有名なゴールキーパーだった。歩美は負けたくなかった。自分の力を証明するためにゴールを決める。すると、歩美が放ったシュートがゴールインし味方チームから褒められる。
「凄いね!あの鉄壁なキーパーから点をとるなんて!」
「あのキーパーから点をとった!」
「よっしゃー!」
この試合は1-0で勝利したが…歩美は選ばれなかった。
その知らせを来て歩美は涙を流した。
「私の得意なプレーをアピールをして点をとったのに…何故…。」
その後、歩美も猛練習に励むのであった。
「歩美。貴女がサッカーチームを作りたいと言われた時…あの時貴女からゴールを奪った人と一緒にプレーが出来ると思うとワクワクした。
貴女のおかげで私は強くなろうと思えた。だから…私は貴女に感謝する。そして…また再会出来て良かった。」
「真美ちゃん…。今…思い出したよ!あの時のゴールキーパーは真美ちゃんだったんだね!サッカーの神様はきっと真美ちゃんとまた再会出来ることを望んでいたんだよ!」
「そうかもな…。あと1ついいかい?」
「何?」
「貴女は…何故大学でチームを作りたいの?ユース出身ならプロチームに昇格して今頃プレーをしてる。ユース出身の貴女が大学に来てチームを作るのに疑問を持ってた。だから…聞いてみたい。」
「真美ちゃん…。わかったよ…。でも…2人だけの秘密にしてくれる?」
「そこまで深刻な話なら誰にも言わないよ。」
「わかった。ありがとう。実は……。」
歩美は何故大学でサッカーを始めたいのかを真美に話す。真美はずっと歩美の視線を見つめて話を聞いてた。
「そういうわけなんだ…。」
「そうか。歩美。ありがとう。これで私も納得した。私も…プロからスカウトが沢山来てたが断ったんだ。私にも夢があるから。私も歩美の夢をサポートしたい。だから…今後ともよろしく。」
「ありがとう…。真美ちゃん…。」
2人は握手を交わした。
「あれっ!!歩美じゃない?」
歩美が振り向くとそこには…。
「ねぇ?覚えてる?ユースで一緒だった左文字綾香!!闘牛の!!」
「あっ…綾香!! なんでここに!!」
「ふふーん。私は今…ユースでなく育成選手になってるんだよねー!そのうちプロに入れると思うけど〜。ん…。貴女は…下北真美ね。久しぶりだわー。あの時はお世話になったねー。」
「貴女もここにいたのね。」
「まーね。一応大学は出た方が良いかなーと思って。なんで歩美と下北さんがいるの?不思議だなー。」
「それは…。」
次回話に続く…。
キャラ紹介
左文字綾香。18歳。身長171cm。体重62kg。右足。
歩美と同じユース出身でありその恵まれた身長と体格の良さから「闘牛」と呼ばれていた。空中戦やフィジカル、守備能力に特化しているためCBやDMFのポジションが多かった。真美とは過去にU-15やU-18の日本代表で戦った経験があり、世界に通用するディフェンダーである。
マイペースなところがあり少し気が抜けている部分が、いざとなると頼れる女子である。歩美とは仲良しである。