さて問題の女装の件だが如何に?
ぼさっとしてないで、ちゃっちゃっと働く!!
ヤッテンダロー!?モー!!
ラフタとシノ
「誘宵美九・・・ね。まさか彼女が精霊だったなんて」
士道の隣───艦長席に座りながら映像を眺めていた琴里が、ポツリと呟く。
「知ってたの?」
「まあ、名前くらいはね。あとはCMやドラマの主題歌なんかで曲もいくつか」
「ふーん」
士道はそう言って、ポケットの中からデーツを取り出して口に入れる。
しかし琴里はそんな士道を気にすることなく、手元に置かれたプロフィールシートに視線を落とし、難しげに眉を歪める。
「精霊がアイドル・・・しかも最低でも半年以上前からこっちの世界に溶け込んで生活してたっていうの?こんな活動をしながら?はっ、狂三なんて目じゃないわぬ」
「琴里みたいなタイプじゃないの?」
士道の言葉に、琴里がぴくりと眉を動かす。
「可能性は否定できないわ。確かにそれなら、こちらの世界にとどまっていても不思議じゃないし。───ただそうなると昨日の空間震の理由がわからなくなってくるわね」
「じゃあ違うのか」
士道はそう言ってポケットに手を入れる。
それに・・・最大の問題は他にあった。
「結局はまだ、好感度が急落下した理由も分かってないのよね」
琴里はそう呟くが、士道はそんな琴里に口を開く。
「難しく考えるから分からなくなるんじゃないの」
「・・・どう言うことよ?」
そう言って、琴里は目を士道へと向ける。
「たとえば、元々から嫌いなものだったとか。俺が相手の時と、真那が相手だった時の反応とかだいぶ違ったし」
「元々から嫌いだった・・・てことは、まさか!?」
「?」
琴里の反応に対し士道は首を傾げるが、そんな事を気にすることなく、琴里は士道に言った。
「士道。もし、私の仮説が正しければかなり面倒な事になるわ」
「面倒事?」
首を横に傾げる士道に琴里は頷く。そしてチュッパチャップスを口に戻し、ピンと指を立てる。
「誘宵美九は────女の子が大好きな、いわゆる百合っ子である可能性があるわ」
「へー」
士道はどうでも良さそうな返事でそう返した。
「そんな他人事みたいな返事はどうなのよ?」
琴里は呆れたように言うが、士道はそれに気にすることなく言った。
「別に、考えるのは琴里の仕事でしょ。俺はやれって言われたらやるだけだし。その辺どうするかは任せる」
そう言う士道に琴里は、「はぁ」とため息を吐きながら唇を開く。
「まあ、策はあるにはあるのよ」
「へぇ・・・どんな?」
士道の返事に琴里は、指をパチンと鳴らす。
すると、どこからともなく神無月が現れた。・・・なぜか、ずぶ濡れの状態で。
「あれ?金髪の人、どうしたの。なんか生臭いけどなんかあった?」
「いやはっは、少々スイミングを」
あっけからんとした調子で神無月が笑う。
「で、策って?」
「これです」
答えたのは神無月だった。背後に手を回していた手をバッと士道の方に出してくる。
「・・・・・・ん?」
その手に握られていたものを見て、士道は首を一瞬だけだが、傾げた。
神無月が持っていたものは、士道の通う来禅高校の制服だった。───ただし、“女子“の。
「それが策?」
そう言う士道に琴里は苦い顔をしながら頷いた。
「ええ。でも、問題があってね・・・」
「問題?」
苦々しい顔を作る琴里に士道は言うと、琴里は目を反らしながら言った。
「まあ、一回着替えてみたらわかるわよ。多分、絶対に似合わないと思うんだけど・・・」
「?」
士道は首を傾げながら、神無月から制服を受け取ると、更衣室へと案内されていった。
◇◇◇◇◇
三時間後。
「・・・・で?何がどうなっていやがるんですか?琴里さん。ちょっとお話があるんですけども?」
「〜〜〜〜ッ!?み、三日月・・・それ・・・似合わねぇッッ」
怒りのオーラを放つ真那と爆笑を堪えるユージンの図がこの場で繰り広げられていた。
「・・・・これでいいわけ?」
「〜~~ッ!?三日月ッ、その格好で喋るな!?違和感がヤバいッ────」
最早決壊寸前のユージンの爆笑に、士道は嘆息する。
「いや、まあ、兄様は確かに顔は女の子に見えますけども、それを実際にやろうとは思いませんよ?如何せん腕や脚の筋肉が凄まじいせいで、雰囲気が全部それでブチ壊しているんですから、視界の暴力といいますか・・・その」
言葉を詰まらせる真那に、士道は察する。
そして、士道は今だに目を逸らす琴里に言った。
「とりあえず、着替えていい?」
「・・・ええ。それと、本当にゴメンナサイ」
取り敢えず女装は無しという事になった。
琴里「大変申し訳ございませんでした・・・」
真那「流石にあれはねーです」
ユージン「けど顔は似合ってたぜ?三日月」爆笑堪えつつ
三日月「・・・やった意味ある?」
原作と違い、中身が三日月なせいで筋肉がヤバい事になり、女装案件がボツに。これからどうなる?三日月さん