デート・ア・オルフェンズ   作:鉄血

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んで、三日月が美九に言いたいことが出来る回です!


発掘されたモビルスーツ。やはり、相当危険な代物だろうな

∀が僚機のマクギリス


第三話

「ここ・・・ですの?」

 

「・・・多分」

 

時刻は二十一時。街灯と民家の明かりがぼんやりと輝く静かな住宅地に、士道と狂三、真那とマクギリスは立っていた。

目の前には、精緻な細工が施された背の高い鉄柵に、丁寧に手入れされた庭園。そしておとぎ話にでも出てきそうな洋風建築が聳えていた。

琴里に渡された紙に記された誘宵美九の自宅である。

中には誰もいないのだろう、窓に明かりはなく、静まりかえっている。

美九は他の精霊とは異なり、こちらの世界で学校に通っている上、歌手として活動しているらしい。

だからこそ自分の痕跡を数の多く残しているのだ。

 

「ちゃちゃっと調べちゃいましょう」

 

真那はそう言って門に手をかけるが、鍵がかかっているのか開く気配がない。

 

「鍵掛かってますね」

 

「どいて」

 

そう言う真那に、士道はそう口にして懐から銃を取り出すと、躊躇いもなく引き金を引いた。

鍵と弾丸がぶつかり合う音と共に、門の鍵が壊れて地面に落ちる。

そして士道が門を押すとキィと音をたてて開いた。

 

「開いたよ」

 

「荒っぽいですよ・・・兄様」

 

「だが、そうも言ってはいられない状況だろう」

 

マクギリスはそう言って門をくぐり抜け、狂三と士道も後を続く。

 

「ああ・・・もうっ」

 

真那はそんな彼等にそう呟いてから後を追った。

そして玄関の鍵も同じようにかかっていたので、先程と同じように撃ち抜いて破壊する。 

家の中に入った士道達は暗い廊下の中、うっすらと光っているスイッチに手を触れさせ、明かりをいれた。

 

「それで、何処を探す?」

 

士道の言葉にマクギリスは言う。

 

「まずは彼女の寝室を探そう。基本、ものを置くとすればそこだ」

 

「分かった」

 

「りょーかいです」

 

「そうですの。では参りましょう」

 

言って階段を上っていく。

美九の寝室はすぐに見つかった。二階に上がって廊下をまっすぐ行ったところに、『BEDROOM』のプレートが下がった扉があったからだ。

 

「・・・・・」

 

士道は躊躇いもなくノブを回し、部屋へと入る。

部屋の中に入った士道は辺りを見回した。

広さは二十畳ほどだろうか。部屋の奥に天蓋付きのキングサイズベッドが置かれ、壁に沿うように木製のクローゼットや戸棚が置かれている。そしてベッドの正面には巨大なテレビが備えられていた。

 

「適当に探すか」

 

士道は適当に戸棚を開け、中を漁っていく。やっていることは完全に泥棒の類だが、この状況ではそうも言っていられない。

マクギリスや真那も同じように、テレビの戸棚やクローゼットを開けて探している。

と─────

 

「士道さん、士道さん。見てくださいまし」

 

「?」

 

背後から狂三が声をかけてくる。

 

「なんか見つけた?」

 

「ええ、凄いものがありましたわ」

 

言って、クローゼットの引き出しを指さしてくる。

士道はそれを目にすると、息を吐いた。

 

「・・・何やってんの」

 

そこには、なにしろ美九が使っているであろう下着類が、ぎっしり詰め込まれている。

 

「ほら、見てくださいまし。凄いサイズですわよ。私の顔が入ってしまいそうですわ」

 

「そんな事してる暇があったら探してよ」

 

「・・・・・・」

 

「・・・気にしているのかね?」

 

「よけーな世話です」

 

狂三が手にしている美九の下着を見て、真那は自身の胸元を見ながらマクギリスにそう言った。

そんなやり取りをしている中で、士道は写真立てを見つけた。それ自体は、何の変哲もないものである。

 

「・・・・・・」

 

だがこの写真にどこか違和感を覚える士道は、その写真立てを小棚の上に置く。

そして、伏せられた写真立てを士道は持ち上げた。

 

「─────」

 

その写真立てに入れられた写真を見て、士道は少しだけ目を見開けた。

子供の頃の美九と不機嫌そうな顔を作っている“子供の頃の士道“だった。

 

「・・・兄様?どうしました?」

 

真那はそう言って写真を除き込むと、士道と同じように目を見開けた。

 

「・・・えっ?これって・・・・」

 

と。真那が言いかけたところで。

窓ガラスが微かに揺れたかと思うと、すぐに外から、凄まじい音が流れてきた。

 

「警報?・・・いや、違うな」

 

マクギリスはその音に警報と思ったが、すぐに違う事に気づく。

─────音楽である。

巨大なパイプオルガンで奏でたような荘厳な音にと、聴く者を虜にする美声によって紡がれた歌が、街に響き渡り始めた。

 

「チッ─────こんな夜中に傍迷惑なヤツですね!」

 

おそらく非常時に警報などを流す公共のスピーカーをジャックしたか・・・そうでなければ街宣車か何かを走らせているのだろう。

 

「・・・行くよ。皆」

 

「あら?もうよろしいので?」

 

「うん。アイツに聞きたい事が出来たし」

 

士道はそう言って、写真立てから取り出した写真をポケットの中に入れた。

 

「それで?何か作戦はありますの?まさか、強行突破とは言いませんわよね?」

 

そう言う狂三に士道達は言った。

 

「それ以外何かある?」

 

「それ以外あります?」

 

「それ以外あるかね?」

 

同じ事を言う三人に、狂三は肩を落として呟いた。

 

「・・・馬鹿ばっかり」




狂三「同じことしか考えてない訳ですの?」

作者「まあ、三日月達はそんなもんですし、気にしてもしゃーない」
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