デート・ア・オルフェンズ   作:鉄血

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ここで出る反転十香!!

そんで、三日月が一度死んだ事によって“アレが“出てこようとしています

モビルアーマー。厄祭戦時に当時の人口の約四分の一を殺戮した無人兵器だ

マクギリス・ファリド




第十四話 魔王と厄祭の天使

ぱしゃりと、赤い液体が近くにいた十香にかかる。

椅子に座っていた十香は、微睡みを払うように頭を軽く振ってから顔を上げた。

 

「シ・・・ドー・・・?」

 

十香の目前に映った光景は右肩から先が千切れ、致死量の血を流しながら黒い人型に頭を掴まれている士道の姿があった。

 

「ぁ────」

 

十香は呆然と、目の前で起こった光景を眺めていた。

自分を助けに来てくれた士道が、夥しい血の跡を残して、動かなくなってしまっている。

 

「ぁ、ぁ、ぁ・・・・」

 

十香は、視界が真っ暗に塗り潰されるかのような感覚に襲われた。

この感覚は、以前にも一度だけ経験したことがあった。

今からおよそ五ヶ月前。十香が士道と初めてデートをした日。あの日、士道が十香を庇って、折紙の放った凶弾に倒れたときの、感情から色が消えていく、あの、感覚。

 

「シドー・・・シドー・・・シドー・・・・!」

 

十香はヨロヨロと士道の名を呼びながらグレイズアインに近づいていく。が、グレイズアインはそんな十香を装甲を纏った脚部で十香を蹴飛ばした。

そしてそんな十香に、ウェストコットが十香に目を向けた。

 

「さあ、精霊。〈プリンセス〉。ヤトガミトオカ。ようやく役者が揃った。────これから君の大切なイツカシドウを殺そうと思う」

 

「な────!」

 

「止めるならご自由に。私はそれを邪魔しない。君の持ちうる全てを使って、グレイズアインを止めてみたまえ。霊装を、天使を───そしてそれでも足りぬのなら、その先にすら手を伸ばして」

 

「何を・・・言っている・・・」

 

「じきにわかるさ。────アイン」

 

ウェストコットの言葉と同時に、グレイズ・アインのパイルバンカーが士道の頭部に狙いを定めた。

 

『────────ッ!』

 

瞬間、部屋の隅まで蹴り飛ばされていた美九が美しい声を発したが、その声はやってきたエレンのテリトリーによって防がれる。

 

「無駄ですよ、〈ディーヴァ〉。その程度では、私を惑わすことはできません」

 

「な・・・っ」

 

美九が狼狽に顔を染める。

 

「や、やめろ!やめろ!やめてくれ・・・ッ!それだけは───シドーだけは・・・!私はどうなっても構わない!何だってする!何でも言うことを聞く!だから・・・だから、シドーを私から奪わないでくれ・・・っ!!」

 

だって、あの杭が撃ち込まれたのなら、士道は本当に死んでしまう。

士道が。

楽しい日常をくれた士道が。

絶望の淵に沈みかけていた十香に、世界の美しさを教えてくれた士道が。

もう、動かなくなってしまう。

もう、喋りかけてくれなくなってしまう。

もう、微笑みをかけてくれなくなってしまう。

 

「あ、あああああああああああ────」

 

この女を士道を助けるのには力が足りない。

────“天使では“────“足りない“

 

「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」

 

なんでもいい。十香は顔を涙でぐしゃぐしゃにしながら絶叫を上げた。もはや天使でなくとも構わない。この窮地さえ。士道さえ救ってくれるのであれば、どんなものでも構わない。たとえこの身がどうなろうとも。

 

「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ────ッ!」

 

その瞬間。

意識が途切れるのと同時。十香は、右手に、何かを握る感覚を覚えた。

否。もしかしたら、それは────

何かに、“握られる“感覚だったのかもしれない。

 

◇◇◇◇◇

 

「ははははは!はははははははは!」

 

グレイズ・アインのパイルバンカーが起動しようとした瞬間、目の前で起こった光景に、ウェストコットは哄笑を上げた。

突然〈プリンセス〉夜刀神十香の身体が黒く、闇に塗り潰されるように輝いたかと思いと、次の瞬間、彼女から溢れた闇とも光ともつかない粒子の本流が、隔壁を溶かし、ビルの窓を抜けて、全方位へと撒き散らされたのである。

 

「アイク、これは────」

 

驚きのあまりエレンが、呆然と問うてくる。ウェストコットは胸の裡を梅る万感の思いを言葉に乗せ、呟くように言った。

 

「〈王国〉が、反転した。さあ、控えろ人類」

 

両手を広げる。

 

「────魔王の、凱旋だ」

 

その言葉と同時に────グレイズ・アインが吹き飛ばされた。

 

「────ッ!?」

 

「・・・おや?」

 

吹き飛ばされたグレイズ・アインが居た場所────“五河士道の影から伸びる金属質の長い尾“。

そしてその影から今にも溢れ出ようとする何百、何千の赤い目がエレンとウェストコットをジッと見つめていた。




ハシュマルが三日月から出てこれる条件

三日月の死亡による封印開放

バルバトスルプスレクスの反転時

三日月からハシュマルだけを取り除いた時

それらのどれかに該当すれば出てこれる模様

なお十香の時は、ハシュマルが出てくるのより早くバルバトスが出てきたから出れなかった
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