書いては直し、書いては直し、の繰り返しで中々進みませんでした。
来週からは投稿頻度がちょっと落ちます。四月の頭まで
ボクの脳量子波を乱すなぁ!!
ドモンにブチギレるリボンズ
「ねえ、士道くん。お姉さん、聞きたいことがあるんだけど、一つ質問してもいいかなぁ?」
「あ?まあ、いいけど」
士道は困惑した顔をしながら頷くと、七罪は片手で色っぽく唇を撫でながら微笑んできた。
「士道くん、私のこと・・・綺麗だと思う?」
「は?」
士道は、予想外の質問に目を丸くした。
何か裏でもあるのではと考えた士道だが、別に気にするほどでもないと決め、士道はその口を開いた。
「まあ、綺麗なんじゃない?」
「!やっぱりぃ!?」
すると七罪はパァッと表情を明るくし、頬に手を当てて嬉しそうに身体をくねらせた。
「ねぇ、ねぇ、士道くん。具体的には?お姉さんのどんなところが綺麗?」
「は?なに?いきなり」
不意にそう言ってくる彼女の勢いに士道は押されながらも、そう言い返す。
「ねえねえ!応えて!」
目をキラキラさせてくる七罪に士道は引きながら口を開いた。
「そんなこと言っても俺、何処がどうとか良く分かんないけど。でも全体的に綺麗なんじゃない?」
そう言う士道に、七罪は目を丸くする。
そして七罪は言った。
「もしかして、あまりそう言うのに興味がなかった?」
「まあ、うん。でも綺麗か綺麗じゃないかって言われたら綺麗だって答えると思うよ。他の奴も」
士道がそう言うと、七罪は笑う。
「なにそれ」
でも言われて気分は良かったのだろう。彼女は鼻歌を歌いながら士道の前を歩きながら足を進める。
そしてその上機嫌な鼻歌が止まった。
七罪の長い髪とつばが広い帽子で顔は見えなかったが、彼女が一人ごとのように呟いた言葉が、耳に入った。
「・・・やっぱり、“この私“が・・・綺麗よね」
「・・・・・?」
士道は眉根を寄せる。一体それはどういうことだろうか。
だが、士道がそんな疑問を発するより早く、七罪が後方を振り向いた。
「あらぁ・・・?」
「・・・・・?」
士道は七罪の視線を追って顔を上にやり───その理由に気づく。
夕焼けに染まる赤い空。そこに、機械の鎧を纏った無骨な影が幾つも確認出来たからだ。
「またあいつらか」
そう。陸上自衛隊対精霊部隊。精霊を倒すことを目的とする、〈ラタトスク〉とは正反対の組織である。
だが。士道は小さく眉をひそめる。その中に、いつも先陣を切る折紙の姿が見当たらなかったのだ。
「士道くん、ASTを知ってるの?」
「まあね」
『士道!逃げなさい!』
琴里の叫び声が右耳の鼓膜を震わせると同時、空が瞬いたと思うと、夥しい数のミサイル群が士道達目がけて降り注いできた。
そんなミサイル群を七罪は落ち着いた様子で微笑み、右手を高く掲げてのどを震わせた。
「───さあ、仕事よ、〈贋造魔女〉」
七罪がそう言った瞬間、虚空から一本の箒のようなものが現れ、七罪の右手に収まった。
箒のような形状をしているものの、先端部が、金属か宝石でも散りばめられているかのように幻想的にキラキラと輝いている。
恐らく───天使。精霊が持つ、絶対の武器。
七罪がその箒をくるりと一回転させ、柄尻を地面に突き立てる。すると箒の先端部がぶわっと展開し、まるで夕日を反射するかのように目映い光を放った。
次の瞬間───
ポンッ!というコミカルな音を立てて、士道と七罪のもとに迫っていた何発ものミサイル群が、全てデフォルメされたニンジンのような形に変貌した。
「・・・おー」
その光景を見て士道は目を丸くすると、ニンジン型のミサイルが地面に着弾し、まるでギャグ漫画のようなコミカルな爆音を上げる。
「へぇ」
「ちょっと待っててね、士道くん」
七罪はそう言うと、呆気に取られる士道の前で箒に腰掛けると、そのままアクロバティックな軌跡を描きながら空を飛んでいった。
「・・・・!来たわよ!撃て!」
それに反応したASTの隊長が指示を発する。空に展開した魔術師たちが一斉に引き金を絞り、七罪目がけて夥しい量の弾薬をばら撒いた。
しかし七罪は別段慌てた様子もなく、箒に乗ったまま空を縦横無尽に駆け巡ると、再び箒の先端部分を展開させ、目映い輝きを放った。放射状に広がった光が、放たれたミサイルやAST隊員たちを包み込んでいく。
すると、次の瞬間。
「な・・・何よこれ・・・っ!?」
今度はミサイルだけでなく、光に包まれた隊員たちの姿までもが、一瞬前とはまったく違うものに様変わりしていた。
ウサギや犬が、パンダなどの、可愛らしいキャラクターに変身させられていたのである。
「うふふっ、みんな、そっちの方がかわいわよ?」
七罪は言って笑うと、空中で旋回して士道のもとに舞い戻ってきた。
「さ、一丁あがり。今のうちにあの人たちのいないところまで逃げちゃおうと思うけど、士道くんも一緒に来る?」
「・・・いいの?」
「もちろん。───もっとお姉さんを褒めてくれるならね」
言って、七罪が可愛らしい仕草でウィンクまでしてみせる。
が───そのとき。上空から、誰かが放ったニンジン型のミサイルが二人のもとに迫り来て、先程と同じようにコミカルな音を立てて着弾した。
「・・・チッ」
本来のミサイルとは比べるべくもない小さな威力。だが至近距離で爆発したためか、辺りに凄まじい砂埃が巻き起こった。
と。
「ふ・・・ふ、ふえっくしょん!」
その砂埃に鼻がくすぐられたのだろう、七罪が大きなくしゃみをする。
すると、士道の視界の端で、パァッと光り輝くのが見えた。そう。まるで、七罪が光を放っているかのように。
そして光が収まると、すぐにもう一度、士道の後ろから明るく染まった。
「・・・平気?」
そう言って振り向くと同時に、右耳につけていたインカムから、緊急事態通告を示すアラームが鳴り響いた。
『士道!気を付けなさい!七罪の機嫌数値が急降下しているわ!』
「は?」
士道は琴里の言葉にそう返事を返す。すると、そこで辺りを覆っていた砂煙が晴れ、七罪の姿が再度見えるようになる。
───なぜか顔を真っ赤に染め、憎々しげに士道の方を睨みつけてくる七罪の姿が。
「・・・見たわね?」
「なにが?」
先ほどまでの朗らかな七罪からの突然の変貌に士道も眉を潜める。
「惚けないで!今、私の───私、の・・・!」
七罪は言葉の途中でギリッと奥歯を噛みしめると、手にした箒にまたがり、そのまま宙に浮いた。
「見られた以上、ただで済ますわけにはいかない・・・!覚えておきなさい。アンタの人生、おしまいにしてやるんだから・・・!」
そうしてビッと士道に指を突き付け───七罪は、凄まじいスピードで空の彼方に消えていった。
「なんだ?・・・一体・・・」
一人残された士道は、そう呟きながら空を見上げた。
七罪「アンタの人生!おしまいにしてやるんだから!」
作者「じゃあ、七罪。鉄血世界に行ってみる?」暗黒微笑