デート・ア・オルフェンズ   作:鉄血

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昨日投稿するはずが、完全に寝落ちしてました・・・


貴様は何を考えている!

無論、ナニを考えている!

ガンダムバカと乙女座の男


第九話

「───七罪が目を覚ました?」

 

〈ラタトスク〉が市内に所有している地下施設の一角である。部屋の中は〈フラクシナス〉の艦橋のような造りになっており、様々な計器と、巨大なモニタが設えられていた。

 

「ええ、そうよ。士道」

 

と、士道の声に応ずるように、部屋の中央に置かれていた椅子がくるりと回転し、そこに座っていた少女が顔を向けてくる。

 

「てか、琴里どうしたの?その顔」

 

よくよく見ると、琴里の顔にうっすらと赤い線が見える。まるで猫に引っ搔かれでもしたかのように。

琴里は「あー・・・」とぽりぽり頬をかいたのち、「・・・ま、士道も気を付けなさい」と言ってきた。

 

「まあ、いいけど。で、七罪は何処にいんの?起きてるんでしょ」

 

「ええ、ついさっきね。───こっちよ」

 

士道は琴里に促されるままに部屋を出て、〈フラクシナス〉のそれよりも幅の広い廊下に、カツカツと規則的な足音を響かせていった。

ここに来るのは初めてだったが、先日、七罪の正体を突きつめる際に使用した施設と似たような造りをしていることは見て取れた。なんでも〈ラタトスク〉は、様々な事態に備えて、このような施設を幾つか保有しているらしい。

 

「───エレンのこともあるし、本当なら〈フラクシナス〉に収容しておくのがベストなんだけど・・・さすがに未封印の状態の精霊をあそこに置いておくわけにはいかないしね」

 

廊下を歩きながら、琴里がちらと士道の方を見ながら言ってくる。

 

「それに、どこの誰かさんのせいで好感度が最低値の彼女をあの艦におけるわけないじゃない」

 

「それ昨日謝ったでしょ」

 

「限度があるわよ。限度が」

 

嫌味を飛ばしてくる琴里に士道はそう言い返すと、不意に琴里が足を止める。目の前に頑丈そうな扉が見て取れた。

 

「ここよ」

 

琴里は手慣れた動作で、扉の横に設えた端末にナンバーを入力し、手のひらを当てる。すると軽快な電子音が鳴って、扉がスライドしていった。

 

「さ、士道」

 

「・・・・・」

 

琴里に促され、中に入る。

扉の先は、広い空間となっていた。薄暗いエリアの中に様々な機械が並び、その中央に、頑丈そうなガラスで仕切られた部屋が見て取れる。かつて〈フラクシナス〉で、力の戻った琴里が入れられていた隔離スペースとよく似た造りになっていた。

そしてその中に置かれたベッドの上に、不機嫌そうに顔を歪めた少女が一人、ぬいぐるみを弄くりながら座っていた。

寝癖だらけの髪に、不健康そうな生白い肌。背は低く、手足は枝のように細かった。

昨日士道が叩きのめした精霊・七罪とは似ても似つかない。だが、今のガラス越しに見えているその姿こそ、七罪の本当の姿だった。

 

「───わかってるとは思うけど」

 

琴里が、口にいつの間にかくわえていたチュッパチャップスの棒をピコピコと動かしながら言ってくる。

 

「七罪は士道から受けたダメージの影響で一時的に天使は使えなくなってるみたいだけど、現時点で士道への印象値は最悪よ」

 

琴里の言葉に、士道は視線を琴里に向ける。

 

「七罪が士道に対して心を開いてくれなければ、七罪の能力を封印することは不可能よ。今ここでなんとかしろだなんて言わないけれど、何かの糸口を摑んでちょうだい」

 

「わかってる」

 

士道は若干聞き流したような反応で、ガラスで仕切られた部屋の入口に手をかけた。

扉を開け、中に入る。外からは透明に見えていた壁は、内側から見ると普通の白い壁に見えた。部屋の中にはベッドの他に、戸棚やテーブルが置かれている。ついでに様々な娯楽品が備えてあり、どうにか七罪を飽きさせないようにしようという涙ぐましい努力が窺えた。

 

「・・・・・ッ!」

 

と、士道が部屋に入った瞬間、ベッドの上にいた七罪がビクッと肩を揺らした。

 

「元気?」

 

士道は何気ない声で挨拶をする。だが七罪は挨拶を返してくるどころか、ベッドに置かれていた枕やクッション、ぬいぐるみなどを、手当たり次第に投げてきた。

 

「・・・・ッ!っ・・・・!」

 

「・・・・危ないな」

 

士道はヒョイヒョイと躱しながら近づいていく。

 

「こ・・・ッ、み・・・、・・・な・・・・っ!」

 

「あ?」

 

七罪が何かを言うも、上手く聞き取れなかった士道は、眉をひそめて聞き返す。

 

「こっち・・・見ん・・・なっ!」

 

「なんで?」

 

顔面に飛んでくるパンダのぬいぐるみを器用に左手でキャッチし、その辺へと投げ捨てる。

 

「・・・・!」

 

だが、そのパンダが最後の弾だったらしい。ベッドの上にもう投げられるようなものがないことに気づいた七罪は、しばらくあわあわと慌てながら、ガバッと布団に潜り込んだ。

そして数秒の間モゾモゾと蠢いたのち、目元だけを出して睨んでくる。

 

「な・・・何の用・・・・ッ!」

 

敵意に満ちた視線で士道を睨みながら、七罪が言ってくる。

 

「話をしにきただけだよ」

 

「話なんてない・・・!で、出てって!」

 

「・・・・・」

 

士道は七罪の態度に息を吐く。これでは会話をするどころか、目を合わすことも出来やしない。

士道は頭をガリガリとかいていると、七罪はそんな士道に言った。

 

「だ、大体なによ!いきなり私を殺しにきたくせに、あの後助けるだなんて!言いなさいよ!何が目的!?一体どんな打算があれば、自分を困らせた犯人を助けるっていうのよ!」

 

「別に俺はどっちでもよかったよ」

 

「・・・な」

 

士道の言葉に七罪は絶句する。

別に七罪が死のうが生かそうがどっちでめ構わないという士道にだ。

 

「ただ、十香達が止めろって言ったから止めただけ。十香達が悲しむのは俺、見たくないし」

 

つまりこの男は最初から七罪を殺す気でいた。だが、彼女達のお願いで自分の首の皮一枚繫がっている状態であることを理解する。

顔を引き攣らせる七罪に対し、士道は口を開いた。

 

「てか、一つ聞きたいんだけど」

 

「・・・・・・何よ」

 

たっぷりの間を置いてから、七罪が返してくる。

 

「アンタが俺に化けたり、みんな消した理由。何かあるんだろ」

 

「・・・・・ッ!」

 

士道が問うと、七罪は布団の隙間から、ギロリという視線を送ってきた。

 

「そんなの・・・あのときあんたが、私の秘密を見たからに決まってるじゃない・・・!」

 

「秘密・・・?ああ、アンタの本当の姿だっけ。その姿を見られたくらいで気にすることないだろ」

 

そう言う士道に七罪はギリギリと奥歯を噛み締めながら続けてきた。

 

「なんで・・・なんですって?・・・ふッ、ふざけるのも大概にしてよッ!そんなの気にするじゃない!こッ、こんなみすぼらしい姿を見られて・・・平然としていられるわけないでしょ!?それとも何?それを私の口から言わせることが目的だったわけ!?」

 

ヒステリックな調子で七罪が叫び、ベッドの上をボッフボッフと叩く。

そんな七罪を士道は面倒くさいなと言う顔を作りながら、七罪から目を逸らすのだった。




作者「もとガンダムだった機体って結構あるのよね。ガーベラ・テトラしかり、リック・ディアスしかり、百式しかり・・・」

狂三「これもそうなんです?」

ジム頭に指差し

作者「まあ、もと陸ガンだからね、ソレ。まあ、それだったらコイツもそうなんだけど」

変な蒼い陸ガン

狂三「その機体は確か・・・前に・・・」

ブルー「エグザムシステムスタンバイ・・・」

作者「やっぱ狂三に反応してるよね。ブルー。もしかして狂三ニュータイプ?」

狂三「そんな訳ないでしょう!?」
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