デート・ア・オルフェンズ   作:鉄血

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何処までで切ろうか悩んでました


第十一話

『向こうから接触してきたって言うの?士道』

 

経過報告で誰もいない学校の屋上で琴里に連絡した士道は、電話越しで疑い半分声を上げる琴里に士道は言う。

 

「うん。土曜日に開いてるからって言われて連絡先もらった」

 

士道は制服のポケットから折り畳まれた紙切れを開けると、恐らく折紙の電話先の番号であろう数字が綺麗な字で書かれていた。

 

『士道からは誘わなかったのよね?───まさか一目惚れって訳でも・・・いや、ありえそうね』

 

そうブツブツと独り言を呟く琴里に、士道は言う。

 

「昔、助けてもらった奴に似てたからって言ってた。五年前に琴里が精霊になって火災が起きた時にあの場所にいたみたいだし」

 

『・・・っ、なるほどね。そう言う訳なら納得がいくわ・・・って待ちなさい。五年前の大火災のとき、“士道にそっくりな人“が鳶一折紙を助けたって言うの?』

 

そう言う琴里に士道は言う。

 

「さっきからそう言ってる」

 

士道はそう言いながら手すりにもたれ掛かると、ふと気配を感じた。

 

「───ん?」

 

『どうしたの?士道』

 

何かしらの反応を示す士道に、琴里は首を傾げるような声音が士道の耳に届くが、士道は琴里に短く言葉を返す。

 

「琴里。話はまた後でいい?誰か来る」

 

『分かったわ。また家で詳しく聞かせてちょうだい』

 

そう返事を返した琴里に士道は通話を切ると、屋上の出入り口付近に視線を向ける。

そして誰もいないが、気配がする方へ士道は言った。

 

「───いるんだろ。出てこいよ」

 

士道がそう言うと、影が蠢いた。

 

「───あらあら。随分と気づくのがお早いですわね」

 

蠢く影の中から狂三が現れた。

 

「やっぱりアンタか」

 

士道はそう言いながらその少女を見る。

士道の視界に現れたのは、士道を五年前の世界に送った精霊、時崎狂三であった。

どうやら見られていたらしい。

 

「うふふ、ごきげんよう士道さん。あの時以来ですわね」

 

そう言う狂三に士道は言った。

 

「・・・もしかして、アンタも覚えてるのか」

 

「ええ、覚えていますわよ。もとの世界のことも。───折紙さんのことも」

 

「・・・・・・」

 

狂三が発した言葉に、士道はまあ当然かと胸内で思う。

 

「じゃあ、アンタはこの場所が変だって気づいてる?」

 

「───折紙さんが精霊になっていた、のですわよね。気づいたのはつい先ほど、ですけれど」

 

「ふーん」

 

士道はそう呟いてから言葉を続ける。

 

「じゃあ、真那が前の事を覚えているのは?」

 

「真那さんも覚えていますの?恐らく【九の弾】の影響ではありません?わたくし自身も【九の弾】を使うことはないのでどれが影響で覚えているのか分かりませんわよ?」

 

そう言う狂三に、士道は小さく息を吐く。

まあどうでも良いことではあるが、狂三自身も分かっていないのであればこれ以上聞く必要はない。

 

「まあ、今の士道さんにとっては今の折紙さんのことを知るのが必要なんでしょう?」

 

「まあ、そうだけど」

 

警戒する士道に、狂三は影の中から一挺の銃が飛び出してきて、その手の中に収まった。

 

「この【十の弾】で折紙さんを撃てば、彼女がこの世界でどのような人生を送ってきたのかを知ることができますわ。まあ無論、全てとはいいませんけれど、なぜ精霊化するに至ったのかに焦点を絞れば、望む情報は手に入るとは思いますわよ」

 

【十の弾】。士道は覚えていないが、それは撃った対象者の有する記憶を、狂三に伝える弾だ。それを使えば何があったのか知ることが出来るのである。

 

「まあ、もっとも“あの”折紙さんに近づいて、【十の弾】を撃てればの話ですけれど」

 

あの反転した折紙に対して悠長な真似が出来るほど余裕などない。なら、ここは士道と協力して士道に折紙を抑えてもらうのが一番効率がよい。

もっとも士道が話に乗るかは別ではあるが。

 

「どうします?士道さん。わたくしと組みません?」

 

狂三は面白がるように銃口に唇を触れさせた。

 

 

◇◇◇◇

 

 

放課後。一度帰路に就いた折紙は一人、来禅高校へと戻ってきていた。

理由は一つ。下校している途中、いつもつけている髪飾りがなくなっていることに気づいたのである。

別に小さなピン一つ、無くしたところでさしたる痛手にはならなないのだが───それが死んだ母に買ってもらったものであるというのであれば話は別だった。

とはいえ、どこに落としたのかははっきりしない。結局折紙は、歩いてきた道を遡って高校まで戻り、昇降口、廊下、教室と巡って、昼休みに五河士道と話していた屋上前の階段へとやってきていたのである。

 

「あ───あった」

 

折紙はその場にかがみ込むと、床に落ちていたピンを拾い上げる。

どうやら士道と話している時に落としてしまったらしい。恐らく、彼に携帯電話の番号を書いた紙を渡した時に落としたのだろう。

 

「気をつけなきゃ・・・」

 

折紙はそう呟きながら、指先で簡単にピンを拭い、髪につけた。

と、そこで。

 

「え・・・・・?」

 

折紙は、ガラス越しに見える屋上に、二人の人影があるのを目撃した。

一つは、クラスメートの五河士道である。

そしてもう一つは───赤と黒の霊装を纏った、精霊〈ナイトメア〉であった。

 

「あ───」

 

それを認識した瞬間。

折紙の意識は、急に電源を落とすようにぷっつりと途絶えた。




作者「よし、やっと終わった」

電話の着信音

作者「ん?狂三から電話?珍しい」

作者「どうしたの?狂三?」

狂三『今日は小説投稿サボってるのかと思っていましたが、ちゃんと投稿は終わっているようですわね』

作者「えっ?そりゃまあ・・・ていうか、よく投稿が終わったって分かったな」

狂三『ええ。ちゃんと見ていましたし』

作者「・・・・ん?見てた・・・?」

狂三『では、今から入りますわね』

作者「・・・は?入る?」

〈ガチャガチャ!カチャリ・・・

狂三「お邪魔しますわよ。あ、後これは差し入れですわ」

作者「お、おう・・・ってか、玄関の鍵開けっぱなしだったか?」

狂三「ちゃんと閉まってましたから勝手に開けましたわよ」

作者「??????????」

狂三「では作者さん。また詰みプラを崩しますわよ。早くこの量を減らしませんと・・・」

作者「いま一時的に発狂してたところだからちょっと待てや!?」
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