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生きてりゃ───良いことあるもんだな。テメェをこの手で殺れるとは
明弘・アルトランド
「ふぃー・・・危なかった」
士道は学校からかなり離れた山の高台で着地する。
あの状態の折紙と始めて戦ってみた感想は、面倒な相手といったところだ。
あれの相手をするには最初から本気で戦うことになるだろう。
「士道さん!いつまでわたくしを抱えているつもりですの!?」
肩で担がれている狂三は士道の肩でそう叫ぶ。
いくらバルバトスの滑らかなカーブを描いた肩部装甲とはいえ、硬く、幅が広いせいで腹部が苦しくなるのだ。
「ああ、ごめん」
士道は謝りながら狂三を降ろすと、降ろされた狂三は軽く腹部を擦りながら、士道に言った。
「助けてやるからいただいたのは感謝しますわ。ですが運び方に問題がありますわよ?」
お姫様抱っこ───ではなく、お米様抱っこで運ばれたのだ。
運ぶ方は楽ではあるが、運ばれる方は苦しいのである。
「急いでたし、死ぬよりは良いでしょ」
士道はそう言いながらバルバトスを消すと、軽く首を回す。
そんな士道に狂三は細く息を吐きながら、来禅高校の方へと視線をやる。
「今の折紙さん、どう思われまして?」
「別に。相手をするのは面倒だなって思ったくらい」
正直、分からないことを考えても仕方ない。今の折紙と殺り合うのは苦戦すると士道は素直な感想を言う。
「まあ、士道さんならそう言うと思っていましたわ。一つ確かなのは、【十の弾】を使っての情報収集が困難になった・・・ということでしょうか」
「困難になっただけで、やれないことはないでしょ」
「無茶を言いますわね」
今の折紙の状態を見てやれないことは無いと言う士道に、狂三は溜息をつく。
「でもなんでアイツは精霊になってるんだろ?」
士道の安直な疑問に、狂三が言った。
「それは分かりませんわ。ですが、元の世界とは違って天宮市が反転した折紙さんに容赦なく蹂躙されなかっただけ今のこの状況は『最悪』ではない・・・・・そう思いませんこと?」
そう言う狂三に、士道は何も言い返さなかった。
狂三の言う事は間違えではない。
もとの世界で起こったことを考えれば、今この世界は折紙が精霊と接触しなければまだ平和だと言える。
「けど、それがずっと続く訳じゃない」
あくまでそれは一時的な平和だ。
いつかは元の世界と同じように折紙の手で蹂躙される未来が訪れるだろう。そうなる前に───。
「そうですわね。士道さんの言う通り、ずっと続く訳ではありませんわ。それにわたくしも、一つの出来事を変えた際、どのように世界が書き換えられたのか今のこの世界にも興味がありますし・・・───」
狂三はそう言いながら士道に向き直ると、身体を石のように硬直させた。
「・・・?どうしたの?」
士道は不自然に固まった狂三にそう言うが、狂三はその両目を見開いたまま動かない。
そして狂三は始めて、“震える声”で唇を開いた。
「“・・・貴方は、誰、ですの”?」
「・・・は?」
狂三の”言っている意味が分からない”。
先ほど、狂三は『貴女は誰?』と言った。
彼女には自分が“違う誰か”に見えているのだろうか?
「・・・俺?五河士道だけど」
士道は───“今の自分”の名前を言う。
“三日月・オーガス”と言う過去ではなく、今の自分の名前を───
「───士道、さん。貴方、気づいていませんの?」
「だからなに───」
士道がそう言いかけた瞬間、士道は自分の違和感に気づいた。
制服の堅苦しさが感じられない”。
自分が今、“着ている筈の制服の堅苦しさが感じられない”のだ。
士道は視線を下に向ける。
下には、小さな水溜まりが光を反射して夕日を照らしている。そこには自分の姿が───
「──────」
士道は水溜まりに映る自分の姿を見て目を見開いた。
水溜まりに映る自分のその姿は───
「───士道さん。“今の貴方は一体誰ですの?”」
五河士道ではなく───“三日月・オーガス”・・・“過去の自分”だった。
狂三「さーくしゃさぁ〜ん?」
作者「く、狂三?え、笑顔がスッゴイ怖いんだけど?」
狂三「こ〜の一ヶ月間、何をしていたのか教えて頂きたいのですけれど?」
作者「・・・・(目そらし)」
狂三「言えない理由があるみたいですわね?なら───カミーユさん。やっちゃってくださいまし」
カミーユ「此処から居なくなれーッ!!」
作者「スイカバーをするんじゃねえよ!?俺がシロッコみたいになっ───ぎゃああああ!?」
狂三「放置をする人にもう容赦はしませんわよ!!」
戦車「やべぇ・・・シロッコがブルアカのシロコに聴こえた・・・俺、もう駄目かもしれん・・・」