この章は真那と夕弦と琴里と十香をとことんイジメます
なんでこのメンバーなのかって?
真那以外は共通点はありますよ?過去の話を見ていればですが
第一話 新しい血
少し昔の話をしよう。
むかしむかしずっとむかしに養護施設に一人の少年がいた。
彼はその養護施設の中でも最も幼かった。
そんな彼には技師の仕事をする両親がいた。
双方共働きで彼は生まれてから一度も両親の顔を見たことがない。
だが彼が五歳の時、両親は死んだ。事故だったらしい。
彼には引き取り先はなかった。
養護施設の中で一番幼く、使えない彼を養護施設の大人達は彼の両親が彼を養護施設で生きていくだけの金を巻き上げて薄汚れた路地裏へと彼を捨てた。
彼は何とも思わなかった。両親が死んだことも。養護施設から邪魔者扱いされ、路地裏に捨てられたことも。
ただ、腹だけが減っていた。
食べ物がなければいずれその辺りで転がっている子供の死体が一つ増えるだろう。
ただ、腹が減っている幼い彼は食べ物を探すだけの体力などなく、その場から動くことなど出来もしない。
このまま野垂れ死にの運命を辿るであろう彼に、差し伸ばされた手があった。
その手は───彼の全てになった運命の手だった。
◇◇◇◇◇
『シドー!早く来るのだ!』
『走ると危ないぞー十香』
『迷子になるわよ?』
『ぬぅ・・・それは困る』
祭りの会場で十香が士道と琴里の手を引っ張って並んでいる屋台へと駆け足でかけていく。
『同意。この人集りの中、探すのには時間がかかります』
『だが、我らが探せばすぐよ!』
『ねーねー、それよりもさぁ士道君。四糸乃の姿を見ても何にも思わないわけー?』
『よ、よしのん・・・!』
夕弦と耶俱矢は迷子になってもすぐに見つけると言って見せ、四糸乃の浴衣姿はどう?と士道に聞くよしのんに顔を赤くした四糸乃がよしのんの口を塞いでいた。
『四糸乃さん可愛いと思いますぅ!ですよね!だーりん!』
『・・・可愛いって言いなさいよ』
同意を求めるように美九と七罪が士道に言う。
楽しいなぁ、と真那は思った。
毎日が楽しくて仕方がない。きっとこれからもいろんなトラブルに巻き込まれるだろう。でも、こういう毎日が続くからやっていける。記憶がなくても、私には『帰る場所』があるから不安なんてない。
たとえ今日が終わっても。
明日も。
明後日も。
明々後日も。
きっと、皆でこんな楽しい毎日が続いてくれると真那は本当に心の底からそう思っていた。
けど───彼女は───
“崇宮真那は、一人ぼっちでカチカチと小刻みに震えていた“。
「・・・なん、なんですか・・・あれ・・・?」
輪の中心に“誰”かがいた。
崇宮真那の知らない『五河士道』が“そこ”にいた。
輪を作る皆は、誰も彼もが違和感に気付いていない。
こんなにも。
雰囲気が、言葉遣いが、手癖が、全然違うのにだ。
「真那?」
───と、不意に声がかけられる。
真那はビクッと身体を揺らしながら顔を上げた。
「大丈夫か?どこか気分悪いところでもあるのか?」
『五河士道』が自分にそう言う。
差し伸ばされたその手を真那は───
「あああああああああああああああッ!?」
手を取らず、その場から逃げ出した。
「兄様ぁッ!!兄様ぁッ!!何処にいるんですか!?居たら返事をしてくださいッ!」
自分が知る兄様がいない。あの口数が少なくて不器用だけど仲間思いの兄様がいない。
三日月とユージンさんが言っていたあの兄様が───何処にもいない───
がむしゃらに走り抜けた道を振り返ることなく、真那は走り続けた。足の裏が血と泥と汗で汚れても、走れなくなるまで真那は走り続けた。
「ハァッ・・・ハァッ・・・ゲホッゲホッ!!」
呼吸が荒い。
生きるために最低限な行為すらも、おろそかになっていく。
そう。
そうだ。
私の知る兄様はもう“何処にもいないのに”
作者「とうとうやって来ちまったよ・・・三日月編」
狂三「原作とかけ離れた内容にすると戦車さんから聞きましたわよ?タイトルも違いますし・・・」
作者「三日月は正攻法でオルガやアトラ以外で攻略出来ると思うのなら手ぇ上げてみ?」
狂三「・・・出来ませんわね」
作者「そう!なら、ヒロインズが三日月を引っ張り出すって話になるかなぁ・・・ハハッ、デートとか関係ねー」
狂三「それを自分でいいます!?」