デート・ア・オルフェンズ   作:鉄血

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第三十四話 ハラエル

モビルアーマーとは“神“なのだと誰かが言った。

 

人智に及ばぬものを、人々は神と呼ぶのだと。

 

人の手によって生み出され、それは人の手を遠く離れ、強大過ぎる力を持った。

 

そして“神“にも等しいその力に対抗するには人は──人であることを捨てなければならない。

人は阿頼耶識システムによってモビルスーツに“心”を移し、“神”に対抗しようとした。

 

その究極の形───それが悪魔の名前を持つ七十二機のガンダム・フレーム。

人が自ら悪魔となり、天使の名を持つ”神“を殺すべく戦う───新世界創世の神話なのだと。

 

 

そして誰かが言った。

すべてのモビルアーマーを“統率”し、自らの意思で人類に敵対した”上位の個体“が存在しているのだと。

 

セブンスターズの中でも最多のモビルアーマーを狩り尽くしたイシュー家の禁足地。

 

そこに何かがある。

“彼女”も知らない何かが。

だが、”ソレ“を知るのはまだ先の話。

何故なら彼女等はまだその場所には立っていない。

もし、彼女等がそのタブーを知る時が来たのならば───

 

 

 

 

いや、それは語らない方がいいか。───これは彼女等と彼の物語なのだから。

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

〘──────〙

 

ハラエルのうねる五本のマニュピレーターがそれぞれのカメラアイを発光させ、真那達を視界に捉えた。

そんなハラエルに対し、真那達が取る行動は一つ。

 

「ああああああああああああッ!!」

 

それはプルーマを分断しつつの突撃だ。

各個撃破ではプルーマだけでジリ貧だ。なら、そうなる前にモビルアーマーを叩く。

それが一番の最適解。

 

「はあああああああッ────!!」

 

十香が叫びながらサンダルフォン《鏖殺公》を振りかぶる。

振り下ろした《鏖殺公》から霊力で出来た斬撃がハラエルへと向かっていく。

だが、その斬撃を遮るようにプルーマ達が盾になった。

斬撃はプルーマを数機破壊すると、ハラエルに届く前に霧散する。

 

「これでも喰らいなさいッ!!カマエル《灼爛滅鬼》────【砲】!」

 

琴里の声に応えるように、刃を失い棍部分のみになった《灼爛滅鬼》が蠢動した。

柄の部分が本体に収納され、琴里が掲げた右手を包み込むように着装される。

その姿はまるで、戦艦に備えられた巨大な銃砲。

《灼爛滅鬼》がその体表を展開させ、赤い光を放つ。

そして琴里の周囲にまとわりついていた焔が、その先端に吸い込まれていき、装填が完了した。

 

〘────────!〙

 

ハラエルのマニュピレーターが琴里に向けて極太のビームを放つ。しかし琴里は避けなかった。灼熱のビームが琴里を捕らえ、その身体を灼き尽くす。

 

「琴里ィィィィィィィィッ!!」

 

「琴里さんッ!?」

 

「琴里ッ!!」

 

「琴里!」

 

士道が真那が十香が折紙が琴里の名を呼ぶ。

ジュウゥゥ!と身体の肉が焼ける音とタンパク質の焼ける嫌な匂いが立ち込めるが、琴里は笑っていた。

焼けた琴里の身体から炎が灯り、その傷を治癒させていく。

そして────

 

「灰燼とかせ───《灼爛滅鬼》!」

 

〘──────!〙

 

次の瞬間──琴里の構えた《灼爛滅鬼》から凄まじい炎熱の砲撃が、再び放たれたハラエルのビームを押し返し、砲撃を放ったまま縦に振った。溶断ブレードと化したその砲撃はハラエルの凍ったマニュピレーターと残りの二本のマニュピレーターをその熱量で両断する。

 

〘─────〙

 

三本のマニュピレーターを一気に両断され、ハラエルはその巨体のバランスを崩し、その巨体が地面に倒れ込む。

 

「・・・・真那!!今よ!!」

 

「・・・・!はい!」

 

琴里のその声と共に真那は倒れたハラエルへと突貫する。

 

残り三十メートル

 

だが、まだハラエルには残り三本のマニュピレーターとプルーマ達がいる。

その三本のマニュピレーターとプルーマ達は突貫する真那を止めようと動くが─────

 

「・・・やらせるわけ!!」

 

「・・・・ない!」

 

 

 

「アンタは私達の邪魔なのよッ!」

 

「同意。・・・邪魔です!」

 

「さっさとやられてください!」

 

七罪と折紙がマニュピレーターを吹き飛ばし、耶俱矢と夕弦、美九がプルーマを破壊する。

そしてその隙間を縫いながら真那は太刀をハラエル目掛けて振り上げた。

 

残り二十メートル

 

自分よりも何倍も大きいハラエルの赤いレンズが太刀を振り上げた真那を映す。

ハラエルの本体がビームを収束しようとするが、此方の方が早い。

 

残り十メートル

 

「はああああああああッ!!」

 

真那が声を上げる。そして両手で持った太刀を───

 

〇メートル

 

「終わりだあああああああッ!」

 

ハラエルの赤い目に真那は太刀を思いきり突き刺さした。ハラエルの何重にも重なったナノラミネートアーマーを貫き、制御中枢区を両断した。

 

 

〘─────────ッ!!〙

 

 

ハラエルのマニュピレーターが最後、咆哮を上げるようにビームを空へと放つ。空気を震わせながら放たれた一条のその光は消えていった。

それと同時に他のマニュピレーターやプルーマ達が機能を停止していく。

ボロボロになった真那達は破壊され、消えていくハラエルとプルーマの残骸を眺めながら真那は尻もちをついて、呟いた。

 

「・・・終わっ、た?」

 

その呟きと同時に歓声が上がる。

 

「やっ・・・たああああああああっ!!」

 

 

 

 

 

 

天使との殺し合いに勝ったのは───彼女達だった。




作者「モビルアーマーに上位個体が存在していた件について。アレかな?水星のエリクト、エアリアルポジかな?モビルアーマーが自律式ガンドノートみたいなもんで」

狂三「もし、それが本当ならセブンスターズはとんでもないものを封印していますわよ!?」

作者「封印・・・ね?今の三日月みたいだね!」

狂三「物凄く嫌な顔をしていますわよ!?」
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