大事なものだからこそ傷つける
バルバトスの三次元な高速移動が真那達を翻弄していた。
『──────』
十香達を捕らえたバルバトスが両腕部に内蔵された砲身を展開し、牽制による射撃を行う。
「───ッ、やめてください!兄様!」
「シドーッ!!」
「・・・士道、さん!」
十香と四糸乃のバルバトスにバルバトスを操っているであろう三日月に声をかけるが、その声も虚しく空を切る。
「士道!ううん、おにーちゃん!話を聞いて!」
琴里も話を聞いて欲しいと叫ぶが、バルバトスは身の丈程ある大型メイスを振り上げ、琴里の手に握られているカマエル《灼爛滅鬼》を手から叩き落とす。
「───ッ!おにーちゃん!!」
琴里はバルバトスに呼びかける。が、バルバトスはカマエル《灼爛滅鬼》を落とし、無防備になった琴里の腹部目掛けて霊装越しに貫手を叩きこむ。
「あが───ッ!?」
「琴里ぃィィィィィィィィ!!」
「琴里さんッ!!」
下にいる五河士道と真那がバルバトスのレクスネイルによって貫かれた琴里を見て叫ぶ。
「───琴里!!」
「───三日月!」
耶俱矢と夕弦が琴里を助けようと駆けつけるが、そんな二人の行動を把握していると言わんばかりにバルバトスは琴里を盾にするように二人の前にかざす。
「───ッ!?士道!アンタ、そこまで落ちぶれたの!」
「懇願。三日月、お願いですから止めてくださいッ」
琴里を盾にされ、二人は”動きを止めてしまった“。
バルバトスは動きを止めた八舞姉妹目掛けて盾にしていた琴里を蹴り飛ばす。
「───なっ!?」
「───琴里ッ」
蹴り飛ばされた琴里を二人は受け止める。そしてそんな二人の目の前に大型メイスを盾にするように強襲してくるバルバトスがいた。
「──耶俱矢ッ!!」
夕弦が耶俱矢と琴里を庇おうとするがもう遅い。
バルバトスはそのまま三人を連れ去るように遠方の廃ビルまで突っ込み、鉄筋とコンクリートで出来たビルの壁に三人を勢いを殺さず叩きつける。
「耶俱矢さん!夕弦さん!」
「二人とも!!」
「───っ、私がいく・・・!」
凄まじい轟音と共にビルが崩れ落ち大量の砂塵と破片が舞う中で、折紙が崩れたビルの場所まで飛翔するが、砂塵の中から折紙目掛けてテイルブレードが勢いよく飛び出してきた。
「・・・・っ!」
「・・・折紙さん!後ろ!」
間一髪の所で折紙はテイルブレードを躱す。だが、そんな折紙の不意をつくようにバルバトスが折紙の背中に大型メイスを叩きつけた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
ゴシャッ!と折紙の身体の内から嫌な音が響き、激痛が折紙の全身に襲う。
「折紙さん!」
「折紙!!」
「折紙ッ!」
「助けなきゃ・・・!」
「ちょっと四糸乃!」
墜落していく折紙に四糸乃と七罪が向かい、十香と真那が折紙達を救出する四糸乃達にバルバトスが行かないよう足止めをしようと斬りかかった。
「はああああああッ!!」
「・・・ごめんなさい。兄様!」
サンダルフォン《鏖殺公》を振りかぶる十香と太刀を握った真那が左右からバルバトスを挟撃しようと挟み込んだ。
『──────』
挟撃を狙う十香と真那にバルバトスは左腕の大砲で真那を牽制しながら大きく飛び上がり、そのまま十香を上空から奇襲する。
上空から襲いかかるバルバトスを迎撃しようと十香は顔を上げる。だが、それは悪手だった。
「───くっ!」
太陽の光による眩しさによってバルバトスとの距離感が掴めず、十香は思わず目を細めてしまった。
太陽の光で怯んだ十香の一瞬の隙をバルバトスは逃す訳もなく、スラスターを吹かすことで一気に急降下することにより、十香が迎撃出来ない懐にまで一気に飛び込む。
「なっ、しまっ───ッ!?」
接近を許した十香の腹部に左足で踏みつけるように蹴りを入れ、そのまま十香の顎を右足で蹴り飛ばす。
「───ガッ!?」
その脚力による一撃によって頭を揺らされた十香は一撃で昏倒してしまい、そのまま先の折紙と同じように地面に目掛けて落ちていった。
「十香さん!!」
「十香ぁぁぁぁぁッッ!!」
真那と士道は落ちていった十香を見て絶叫する。
「おい真那!三日月から目を離すんじゃねえ!」
「───ッ!?」
『──────』
十香に目がいって足を止めた真那にユージンが声を上げ、真那がバルバトスに目をやろうとした瞬間、真那の目の前にバルバトスがいた。
「真那さん!?」
唯一戦闘に参加していなかった美九が今の真那の状況に悲鳴を上げる。
そんな中で真那はジッと自分を見るバルバトスを見て、顔をくしゃくしゃに歪めた。
「どうしてでやがりますか・・・兄様・・・」
真那の手から力が抜ける。
握っていた太刀が手の中から抜けて音を立てながら地面に落ち、真那の両目から沢山の涙が溢れ出てた。
「どうして・・・十香さん達を傷つけてまで・・・兄様はなんでそんなに・・・」
そう言葉を漏らしながら真那は目から溢れ、止まることをしらない涙を拭う。
そんな真那に───
「それは皆が俺の大切なモノだからだよ」
「・・・・・!」
真那が顔を上げる。
「・・・・ぇ?」
「士道・・・?」
「あれっ、て・・・」
「・・・・なんで」
「三日月が・・・」
皆の目の前にいる少年。黒いボサボサの髪に空のように青い目。上着をはおり、タンクトップにブカブカのズボンとブーツといった姿の少年。
四糸乃達は初めて見るが、真那と士道そしてユージンは初めてではない。三日月の本当の姿。
目を赤くし、腫れぼったくなった真那の頭を撫でながら三日月は言う。
「俺は・・・皆のこと大事だって思ってる。今でも大事な家族だって思ってるよ」
「なら・・・!」
そう言う三日月に真那はならと言った。
どうして私達と一緒に居てくれないんですかと言おうとした真那に、三日月は真那を抱きしめる。
温かい。そして三日月らしい不器用な優しさだった。
「けど、俺は皆と一緒には居られない。俺はバルバトスが無いと生きられないし、それに大切な家族を・・・巻き込む訳にはいかない」
そう言って三日月は真那から離れ、バルバトスとなり、真那達から背を向ける。
「───にいさ・・・」
「・・・士道さん!」
「何が・・・迷惑ですって・・・」
「そんなの・・・」
「・・・誰が決めたの」
立つだけでも辛い筈なのに十香達は立ち上がる。
そして去ろうとする三日月に十香が言った。
「シドー・・・私達にもシドーに譲れぬものがある。いくらシドーでもこれだけは・・・譲れないぞ!」
「十香、さん・・・」
十香達の譲れないという意思に、三日月は少しだけ悲しそうな顔をして───
「なら、次会う時は容赦しない」
短くそして、冷徹にそう言った。
戦車「おい!誰が作者を止めろ!Sガンダムに慣れてくっそ大暴れしてやがる!両ダブやアトラスでも止められねえ!」
ネコ「もとよりアイツってホバー機が得意だからコツを掴むのは早かったんだよ。バイカスしかり」
狂三「エースマッチって言うもので与ダメとアシストと陽動がどうとか言ってましたわね」
戦車、ネコ「「アイツまさかエースにならないでその三つのトップスコアを取りやがったな!?」」
作者「ヒャッハー!楽しー!」ベーシックのSガンダムで10キル、一ダウンをして戦車とネコに引かれたヤベー奴