デート・ア・オルフェンズ   作:鉄血

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さあ、曇らせ要素満載の三日月と鉄華団の記憶をどうぞ!


第四十話 記録

「まッ───!?」

 

パンパンッ!

今まで自分達を虐げていた大人を殺した。

 

「ありが───」

 

パンパンパンッ!

決闘で負けた瀕死の男を殺した。

 

「先に行って・・・確かめてくるね。あに、き・・・。兄ちゃん」

 

「まさひろぉぉぉぉぉッ!!」

 

家族の弟が死んだ。

 

「お前楽しんでいるだろ!!人殺しをよお!!」

 

「はぁ?」

 

(俺が楽しんでいる?)

 

「まあ、いいか。───コイツは死んでいい奴だから」

 

「ああああああああああああッ!!?」

 

家族の弟を殺した男を殺した。

 

「もう───それはフミタンじゃない」

 

家族を助けられなかった。

 

「お前が───」

 

「おい!ビスケット!返事をしろ!ビスケット!」

 

「オル・・・ガ。俺達で・・・鉄華団を」

 

「ビスケッ・・・ト」

 

「──────」

 

「く、う・・・ああああああああああッ!!」

 

ビスケットを───助けに行けなかった。

 

「後、何人殺せばいい?後何人殺せばそこに辿り着ける?教えてくれオルガ。俺は後、何人───殺せばいい?」

 

三日月は俺にそう言った。後何人殺せばいいと。

 

「ねえ、次は誰を殺せばいい?何を壊せばいい?オルガが言うなら何だってやってやるよ」

 

俺達は止まれない。俺が皆の先頭に立ち、ミカが後ろで俺を押す。

 

「あと少し!あと少しで───」

 

仲間が家族が死んでいく。

だが、それでも俺達は前へとただがむしゃらに進み続ける。これまで死んでいった家族の為にも。

 

「だって───死にたくないって思いながら死ななくちゃいけないんだからな・・・」

 

「アストンッ!!」

 

「でも───ありがとう」

 

アストンが目の前で死んだ。

 

「おい───バルバトス。これはお前の獲物だろ。余計な鎖は外してやるから見せてみろよ。お前の力」

 

厄祭の天使と死闘を繰り広げた。

そして三日月は────半身を失った。

 

「分かりやすくなったから」

 

「分かりやすくなった?」

 

「うん。クーデリアが俺達が戦わなくていい世界を作るって言ってて、考えてもよく分からなかったけど・・・もう何も考えなくていい」

 

「俺はバルバトスがあればまだ戦える。オルガ。俺を連れて行って。───謝ったら許さない」

 

「ああ、分かってる」

 

この時に誓った。ミカを本当の居場所に連れていくと。

 

「───女は太陽なのさ。太陽がいつもも輝いてなくちゃあ男って華は萎びちまう」

 

俺達や家族の為に兄貴や姉さんが死んだ。

 

「ぎゅー!!」

 

「・・・・・ッ!」

 

「こんな気持ちになったのは初めてだよ。・・・昭弘」

 

昭弘にとって大事な人が死んだ。

 

「オルガ。俺等を引っ張ってお前が作ってくれた道の先のゴールがそこにあるんだろ。一緒に見せてくれよ。そのゴールの先をよ!」

 

 

「シノォォォォォッ!!」

 

オルガを信じて特攻したシノの最後の一撃は───

 

「クソがあああああああッ!!」

 

砲撃を逸らされ艦橋を掠めるだけで───

 

「ちっくしょおおおおおおおおおッ!!」

 

シノが死んだ。

 

ミカ。やっと分かったんだ。俺達には辿り着く場所なんていらねえ。ただ、進み続けるだけでいい。止まんねえ限り───道は続く。

 

だからよ───

 

「オルガ?」

 

三日月にとって一番大事な人が死んだ。

 

「俺の中にオルガの言葉はまだ生きている。死ぬまで生きて命令を果たせ」

 

それでも三日月は進み続ける。まだ三日月の中にその言葉が生きているから。

 

「三日月さん・・・行ってください。ここは・・・俺の持ち場です。ぜってえ追いつくんで・・・だから止まんない・・・でくだ、さ・・・」

 

「分かった。ここはお前に任す。頼んだぞ、ハッシュ」

 

なんだ───いつも見ていてくれたのか

 

「俺は───止まらないから」

 

ハッシュも死んだ。最後の最後に笑って満足そうに。

 

「このイオク・クジャンの裁きを受けよ!!」

 

「その名前───ッッ!!オマエかぁぁぁぁッ!!」

 

「な、なんだと!?う、うわぁぁぁ!?」

 

「オマエがあぁぁぁぁッ!!」

 

「あ、わ、わたしは、こんなところで!?」

 

「生きてりゃ良いことあるもんだな。テメェをこの手でやれるとは・・・いい、土産話ができ、た」

 

昭弘は最後の最後でタービンズと・・・そしてラフタの敵を討てて満足そうに逝った。

 

「俺には意味なんてない。けど───」

 

「俺にはオルガがくれた今がある。何にも持っていなかった俺のこの手の中に、こんなにも多くのモノが溢れてる」

 

半壊したバルバトスが真那達を見る。

まるで自分達は全力で生きたと言うように。

 

「そうだ───俺達はもう、辿り着いていた」

 

俺達の本当の───居場所

 

バルバトスはレギンレイズに食らいつくようにぶつかった。

 

だろ?───オルガ

 

ああ。そうだなミカ

 

 

コックピットを狙わなかったのはパイロットに思う所があったのだろう。

そして切り飛ばしたバルバトスの頭部を天高く掲げた。

 

『今、ここにアリアンロッド艦隊指令、ラスタル・エリオンの威光の元に悪魔は討ち取られた!』

 

『おおおおおおおおおッ!!』

 

 

 

これが鉄華団の───三日月の記憶。

戦場でしか生き方を知らなかった少年達の物語。

 

この記憶を見て真那達は───




作者「おーい?真那ちゃん?大丈夫?」

真那「・・・兄様」

狂三「真那さんのハイライトが消えてますわよ・・・」

戦車「それは他の皆もそうだから。・・・十香だけは呆然としてるけど」

作者「三日月の過去って重すぎるからなぁ」
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