デート・ア・オルフェンズ   作:鉄血

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投稿!!

三日月っぽくなかったらゴメンナサイ!!
原作もだいぶ弄りました!!

それと、まさかのあの武器が登場!!


第十七話

「来るな!来るな!来るな!?」

 

一人の隊員が叫び声を上げながら手にした銃を撃つ。

が、その目の前にいる相手を捉えることが出来なかった。

そして今、その悪魔が手にした巨大メイスが彼女に向けて振り下ろされた。

 

「ひぃ!?」

 

彼女は咄嗟に銃から手を離してテリトリーを全開に展開し、最高速度でその悪魔から距離を取る。

ガゴンッ!!という音と共に銃がメイスに粉砕され、爆発が起きた。

爆風と熱風が彼女を襲い、その悪魔が爆発に巻き込まれる。

爆煙がその場で起こる中、その悪魔が傷一つなく、爆煙の中から凄まじい勢いで現れ、巨大な左腕にある獣のような黄金の指先を手刀のように揃えて彼女に向けて疾走する。

そしてそのまま、AST隊員である彼女に向けてその左腕を勢いよく前に突き出した。

 

「ゴフッ!?」

 

腹部を悪魔の鋭い爪で穿たれた彼女は、口から大量の血を吐きながら自身を殺そうとする悪魔に視線を向けた。

自分の血で真っ赤に染まったその悪魔は、まるで飢えた狼のように彼女は見え、視界が暗転した。

 

 

◇◇◇◇◇

 

「三人目」

 

悪魔はそう呟いて左腕で突き刺した隊員を蹴り飛ばす。

勢いよく地面へ向けて跳んでいき、地面にボールのように転がりながら動きを止め、その場で血の池を作った。

 

『β機がやられた!!』

 

『距離を取って包囲しろ!』

 

折紙の通信機は隊員の動揺と混乱によって混雑している。

だが、それも仕方ない事だろう。

五河士道。彼の動きは明らかに“戦闘に慣れすぎている”。

折紙は迂闊に手を出すと危ないと判断し、彼を無力化する準備を進めた。

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

「これで三人目」

 

士道はそう呟いて、AST隊員を蹴り飛ばす。

 

『士道!!やり過ぎよ!?』

 

琴里からそう言われるが、士道にとって知ったことではない。

 

「・・・別にコイツらは敵だし、俺達の邪魔をするなら今のうちにさっさと殺せば後が楽でしょ?」

 

『それでもよ!これ以上犠牲者を出したら、逆に士道がASTの標的になりかねないわ!だからこれ以上は殺さないで!』

 

「・・・・分かった」

 

琴里の必死の説得に渋々言う士道に、琴里はホッと息を吐く。

だが、彼女は一つ聞き逃していた。

 

「・・・じゃあ、死なない程度に痛めつけてさっさと撤退してもらうか」

 

士道の不穏な言葉に琴里は気づかなかったのだから。

士道が上を見上げると、そこにASTの隊員二人が自分に向けて銃口を向けて叫ぶ。

 

「死ね!」

 

「これで!!」

 

二人はそう言って手にした銃を連射する。

士道は巨大メイスを盾替わりにし、その弾丸を防いでいく。

 

「ふっ!!」

 

と、後ろからレイザーブレードを手にした隊員が士道に向けて突貫してくるが、士道はすぐさまその隊員に反応し、テイルブレードを射出した。

 

キュルルルルル!

 

と、音をたてながらテイルブレードがその隊員目掛けて勢いよく伸びていく。

 

「なに!?」

 

隊員はすぐさま回避行動に移ろうとするが、もう遅い。

テイルブレードはその隊員目掛けて伸びていき、CR-ユニットに突き刺さり、そして勢いよくその隊員を空中で引き摺り回した。

 

「あああああああああ!?やめてくれ!?」

 

絶叫系アトラクションも真っ青な変則的で読めない動きに他の隊員もどうすることが出来ない。

そしてその勢いでテイルブレードから逃れる事が出来た隊員だが────。

 

「うぷっ・・・おぇぇぇぇぇぇ・・・」

 

三器官がやられてマトモに動く事も出来なくなり、勢いよく振り回された結果、その場で吐き出してしまった。

 

「これで四人目」

 

戦う事が出来なくなった奴にようはないと言わんばかりに、士道は視線を次の敵に向ける。

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

次の隊員はアサルトライフルを片手にレイザーブレードを持って突撃してくる。

士道はそれを迎撃しようとした時、ふと巨大メイスが動かない事に気づく。

 

「アンカー?」

 

ギチギチと地面にアンカーで固定されたメイスを見て士道は呟く。そして空にいた二人が士道に向けてミサイルを放つ。

ミサイルは士道目掛けて飛んでいき、士道に直撃した。

爆音が辺りに響き渡る。

爆煙と砂煙が舞う中、若いAST隊員がレイザーブレードを士道に振り下ろそうとしたその時────。

 

ガゴン!と、何かが開く音が聞こえた。

 

「えっ?」

 

彼女は呆気に取られ、少し反応が遅れてしまう。

その結果が彼女の命取りとなった。

 

「ガッ!?」

 

何かに挟まれる衝撃と共に、地面へと叩きつけられた。

煙が蔓延する中、テリトリーによって強化された彼女の視界には

自身が捕まった“ソレ”を見て顔を青ざめさせた。

悪魔の両手に握られた“ソレ“は恐竜の頭部をおもわせる武器・・・いや、レンチと呼ばれる工具だった。

だが、彼女が恐怖したのはそれではない。

顎につく歯のように“チェーンソー“がその姿を覗かせていたのだ。

 

「五人目」

 

士道がそう言って彼女を踏みつけ、固定する。

そして────────。

少しだけコンテナ部分が緩くなり、隊員とチェーンソーがついたコンテナに隙間が出来た。

 

「・・・ゃだ」

 

彼女はこの後、起こるであろう出来事に首を横に振る。

そして、その彼女が予想した出来事が的中した。

 

“キュイイイイイイイイイイ!!“

 

チェーンソーが回転し始める。そしてゆっくりと彼女目掛けてコンテナが閉じ始めた。

 

「やだ!?ヤダヤダヤダヤダヤダヤダ!?お願い!?止めてぇ!?」

 

泣き叫ぶ彼女の懇願に士道は聞く耳を持たない。

チェーンソーの刃が徐々に近付いて彼女を恐怖のドン底へと叩き落としていく。

そんな彼女に対して、士道は言った。

 

「なら、今日はもう引いてくれない?これ以上アンタらを殺すと、俺もうるさく言われるし」

 

先程から琴里がうるさいのだ。それ以上やるなと。

色々後からグチグチ言われると鬱陶しくてたまったものではない。士道の脅しに、彼女は泣きながら首を縦に振り言った。

 

「引くっ!もう、私は貴方と戦わないっ!何でもするからっ!だからもうやめてぇ・・・・!」

 

泣きじゃくりながら、彼女は言う。

その言葉を聞いて士道は、燎子へと視線を向ける。

 

「アンタはリーダーだよね?どうすんの?」

 

「・・・分かった。その提案・・・飲むわ」

 

「隊長!?」

 

他の隊員は驚いたように燎子へ視線を向けるが、彼女は唇を噛み締めたまま言った。

 

「・・・これ以上犠牲者を出すわけにはいかないの。分かって」

 

彼女の言葉に渋々と武器を下げる隊員達を見て、士道はレンチメイスのチェーンソーを止めて拘束した彼女を開放した。

 

「行けば?次、俺達の邪魔したら容赦しないけど」

 

「ヒック、ヒック、ヒック」

 

士道の言葉にゆっくりと泣きながら歩いて戻る彼女を見て士道は言った。

 

「んじゃ、後は俺に任せてさっさと帰って。俺にはまだやる事あるし」

 

「・・・総員撤退。折紙も撤退するわよ」

 

「・・・・・分かった」

 

燎子の言葉に折紙も渋々頷く。そして此方をチラッと見てから撤退していった。

 

そして────

 

「シドー!!」

 

「あれ?十香?何で此処にいんの?それにそれ・・・」

 

士道はそう呟きながら天使を纏った十香と合流した。

 




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