ソード・オラトリア・オルフェンズはゴールデンウィーク終わりまで投稿を控えます!もちろん、ゴールデンウィークが終わったら投稿を開始しますので、安心してください!理由は、活動報告にて!
では、どうぞ!
「やっと俺らの居場所が出来たんだ。皆の命も将来も鉄華団の上に乗っかてんだ。守ってやらねえとな」
「そうだね」
オルガ・イツカ
三日月・オーガス
「と、もうこんな時間。そろそろ十香が家を出る時間でしょ。細かい事はインカムで指示するわ」
「・・・分かった」
未だに納得というか理解が出来ていない士道だったが、琴里に言われて外へ出ようとする。
と、そこで士道の背に、再度琴里が声をかけてきた。
「ああ、そうそう、もう一つ。今日はちょっとしたゲストがいるんだった。まあ挨拶程度になると思うけど、ちょっと話してあげてちょうだい」
「はあ?ゲスト?」
士道が問うも琴里は答えず、階段をトントンと上がっていってしまった。インカムで指示を出すと言っていたので、おそらくは二階のベランダから回収してもらうつもりなのだろう。
「・・・まあ、行くか」
止まっていても仕方がない。扉を開け、外へ出る。
「・・・暑い」
今日は六月五日。もう梅雨に入っている筈だが、最近は天気がいい。───まるで、先月のうちに雨を使いきったかのように。
流石に暑さに絶えかね、士道も今日から制服を夏服に変えていた。
と────そこで。
「ん・・・?」
陽光の中、五河家の真ん中に立っていた人影を目にして、士道は目を細める。
「あれ、四糸乃か」
そこにいたのは四糸乃だった。
あのコミカルなウサギのパペットは忘れられそうにない。
薄手の涼しそうなワンピースに、目元を覆い隠すかのように目深に白の麦わら帽子を被っている。
士道は階段を降りて、門を開くと、四糸乃のもとまで足を進めた。
『やっはー、士道くん。ひっさしぶりだねー!』
と、四糸乃の左手に装着されていたウサギのパペットが、口をパクパクさせてくる。
「うん。よしのん、久しぶり」
士道はそう言って、パペットの方へ返す。
そして士道は『よしのん』を見て言った。
「それで、今日はどうしたの?もう検査とか終わった?」
『んー、検査自体は結構前に終わってたんだけどねー。ちょーっと練習をしてたのさー』
「・・・練習?」
士道が言うと、『よしのん』が四糸乃の帽子のつばをくっと上げた。
「・・・・・っ」
四糸乃は怯えるようにビクッと肩を揺らす。
だがこくんと唾液を飲み込む仕草を見せたあと、震える唇を開いた。
「お・・・っ、おはよう、ございます、士道さん・・・!」
先月よりも少しだけはっきりした声音で、四糸乃が言ってくる。
「うん。四糸乃もおはよう」
士道は四糸乃に言葉を続ける。
「結構喋れるようになったじゃん」
前は人前で喋ることも難しそうだったのに、今は成長して喋れるようになっていた。
と、そこでインカムからフフンと琴里の声が聞こえてくる。
『どう?もう私や令音なんかとも話せるようになったのよ?』
「へえ、凄いじゃん」
士道が言うと、四糸乃は恥ずかしそうに帽子のつばを下げ、しかし口元をモゴモゴと嬉しそうに動かした。
と、チュッパチャップスを口の中で転がす音をさせてから、琴里が続けてくる。
『まだ先になると思うけれど、そのうち四糸乃も艦外に住ませようと思ってるの。────よしのんっていう話し相手がいるからか、十香よりストレス値の蓄積は少ないし、このままでも大丈夫なんだけど・・・やっぱり〈ラタトスク〉としては、精霊にきちんと社会性を身につけてもらって、ちゃんと幸せな生活を送ってほしいわけなのよ』
「へえ、いいんじゃない?俺、そういった事はあんまり良くわかんないから、そこら辺は任せるよ」
『ん。だから、今日はちょっと顔見せにね』
「そういうことか」
士道はそう言って、隣に聳えたマンションを見やる。
確かに、四糸乃が暮すとなるとこのマンションになる。そうなると、十香と話せないと厳しいだろう。
と────そこで、マンションの自動ドアが静かに開いた。
そして中から、十香が大きなあくびをこぼしながら歩いてくる。
「おはよう。十香」
「ん・・・?シドー!?」
十香は士道の存在に気づき、目を見開いて声を上げた。
今十香は、先週までのブレザーではなく、半袖のブラウスにリボンという夏服スタイルに身を包んでいた。
そんな十香が士道に言った。
「どうしたのだ、朝に会うとは珍しいではないか!」
「ああ、たまには一緒に学校に行くかって思っただけ」
士道はそう言うと、十香は薄く頬を染めて顔をパアっと明るくした。
「そうか!うむ、それは───その、あれだ、いいと思うぞ!」
十香は嬉しそうに深く頷く。
士道は軽く、息を吐きながら十香に手にした弁当を渡した。
「それと、これ。十香の昼飯」
「おお!ありがとうなのだ!シドー!」
十香はそれを受け取ると、満面の笑みを作った。と、
「ぬ?」
十香が不意に目を丸くし、士道の隣にいる四糸乃に顔を向けた。どうやら、今の今まで気づいていなかったらしい。
「おお、四糸乃ではないか。久しぶりだな!」
屈託のない笑みを浮かべ、十香が話しかける。
色々と悶着はあったものの、十香はもう、さほどそのことを気にしていないようだった。
「・・・・っ!」
だが、四糸乃は肩を震わせて後ずさる。
『がんばれっ!がんばれっ!』
『よしのん』の応援になんとか踏みとどまると、すぅっ・・・と息を吸ってから足を踏みしめる。
「お───おは、よう・・・ござい、ます・・・」
士道の時よりも小さな声。でもしっかりと、その言葉を口に出した。
「おお、おはようだ!」
「・・・・っ」
四糸乃はまたも身体を震わせたが・・・どうにか場に踏みとどまった。
そんな四糸乃に士道は手を伸ばし、帽子越しで四糸乃の頭を撫でる。
「・・・っ!?士道、さん!?」
「頑張ったね」
士道はそう言って手を離す。
「むぅ・・・」
十香が何やら複雑そうな顔で士道を見ていた。
「十香・・・どうかした?」
「・・・なんでもない」
十香はそう言ってぷいっと顔を士道から逸らす。
「・・・・?」
士道は首を傾げると、右耳から琴里の声が聞こえてきた。
『はい、駄目ー』
「ん?」
『ん?じゃないでしょ。何やってるの士道。もう訓練は始まってるのよ?』
「は・・・?」
士道はそう言うと、琴里は盛大なため息を吐いてきた。
『言ったでしょ。今日の課題は、十香を嫉妬させないようにすることだって。────士道、なんで四糸乃には頭を撫でたのに、十香には何もしてあげないの?』
「はあ・・・?」
士道はそう言う。が、琴里は言葉を続けた。
『十香はね、四糸乃が頭を撫でられてもらってるのに、自分は何もしてもらえないもの。───もしかしたら十香も無自覚かもしれないけれど、機嫌メーターが少し低下しているわ』
「えぇ・・・・」
士道は面倒くさいと言わんばかりの顔をつくる。
『まあ、何かしてあげたら機嫌が直るんじゃない?士道、何かしらしてあげたら?例えば・・・そうね、抱きしめてあげたら?』
「・・・分かった」
士道はそう言って、十香に手を広げてギューと抱きしめる。
「ん?」
「・・・シドー!?」
「!?」
『わ〜お、大胆!!』
士道の突然の行動に十香は驚愕し、四糸乃は顔を赤くする。よしのんは笑みを浮かべるかのように口元を歪めていた。だが、士道本人は何か違和感を感じながらも、十香に言った。
「なんか不機嫌そうだったみたいだからこうしてるけど、嫌だった?」
「わ、わかったから今はやめてくれ!」
「うん、分かった」
十香は顔を真っ赤にしながら、そう言って肩で息をするように上下させる。
と、そんな士道に琴里は呆れたように言った。
『本当に実行する?普通。でも、上出来よ。十香の機嫌パラメーターは急上昇、この上ないくらい超ご機嫌。十香の前に回って顔でも見てみたら?多分面白いことになってるわよ』
「そう?俺はやれって言われたからやっただけだけど?」
士道は短くそう言うと、四糸乃がペコリと頭を下げた。
「きょ・・・今日は、これで・・・失礼、します。いってらっしゃい・・・士道さん、十香さん」
「うん、またね」
「ん────ではな」
士道と十香が軽く手を振る。四糸乃はもう一度深くお辞儀をすると、とてとてと道の向こう側に走っていった。
「十香、行く前にちょっとだけ確認していい?」
「む?なんだ?」
士道の問いに十香は首を傾げながら、そう答える十香に士道は言った。
「胸の下着、十香着けてる?」
「む?なんのことだ?」
「・・・・琴里」
十香の答えに、士道は琴里にインカムで聞く。
『あー、一応用意しておいたんだけど・・・そもそも用途がわからなかったみたいね』
「・・・どうすんの?これ?」
流石に女がそれをつけていないのはまずいだろう。クーデリアも着けていたみたいだし、アトラは・・・どうだったのだろうか?だが、そんな事を考えても埒が明かない。と、インカムから琴里が提案してくる。
『そうね。十香のタンスの一番上に入っているはずだから、着け方教えてあげてくれる?』
「俺も分かんないけど?」
『なら、私がインカム越しで教えてあげる』
「・・・分かった」
琴里の言葉に士道は答えて、十香に言う。
「十香、着け方教えるから部屋教えて」
「う、うむ」
士道は十香にそう言って部屋に向かった。
そして数分後。
顔を真っ赤にした十香と、仕事が終わったとばかりの顔をした士道がマンションから出てくるのだった。
感想評価、誤字報告よろしくです!
所でなんですけど、原作見直していて、デアラにも一応、〘ダインスレイヴ〙あるんですよね。
“主人公抹殺兵器として“
鉄血といいデアラといい、ダインスレイヴは主人公抹殺兵器になってない?