デート・ア・オルフェンズ   作:鉄血

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投稿!!

このまま行くと、三日月が勝手してハッピーエンドどころかバッドエンド直行しそうなので、鉄血キャラを苦渋の決断で登場させます!では、どうぞ!

このイオク・クジャンの裁きを受けよ!!

fgoでは主人公の男

Fate/GrandOrder 特異点 機動戦士ガンダム00―Awakening of the Trailblazer―最後の対話

新しく投稿し始めたので、そちらもどうぞ!



五河シスター
第一話


『オルガ、手伝おうか?』

 

『大丈夫だミカ』

 

懐かしい夢を見ている。

俺が新しく生まれ変わる前、同じ名前を持って、アイツらと一緒にビスケットのトウモロコシ畑に手伝いに行った夢だ。

 

『ユージン、早くしろって。オルガと三日月に置いていかれっぞ!』

 

『う・・・うっせぇ!』

 

暁を見ていた時の事を思い出す。

 

『ユージン、クーデリア達が呼んでるよ?』

 

その声が本当に呼ぶのは俺の名前じゃない筈だ。

 

シノを、昭弘を、オルガを──────

 

追いかけていったあいつはどこへ行ったのだろう。

暁が、三日月にどんどん似てきた時に思った事がある。

 

なんでオルガを呼ばないんだ───?

 

なんであいつの隣にオルガや三日月がいないんだ、って───

 

あの時に残った俺達は普通に生きた。

彼奴等が賭けた命のチップは残った俺達の為になった。

けど、どうしても会いたかった。

・・・生まれ変わった今でも、三軍だった頃の夢を見る時がある。

 

その時に俺は夢の中で安心するだよ。

 

オルガも三日月もみんないる。ひでぇ夢を見た、って。でも───同時に嬉しいんだ。

 

メシはまずくて、寝床は悪くて殴られんのにバカみてぇだろ───?

 

だから俺は気を失う前に見えた“バルバトス”の姿を見て思うんだ。

 

なあオルガ、三日月。

お前等に言ってやりたいことは死ぬほどあるんだ。

だから───────

 

──────次は何でもかんでも自分等で何とかしようとしねぇで、もう少し俺達を頼ってくれよ──────

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

士道は気を失っていた十香を学校から運び出した後、フラクシナスの医務室に十香を運んだ。

どうやら狂三の分身体と戦った痕跡があり、彼方此方にすり傷があった為、一度医務室に運びこんだのだ。

そして、十香を運びこんだ士道は一つの部屋の前で立ち止まった。その扉の先には琴里がいるらしい。

士道は真那が到着する前に聞き出して置きたい事があった。

士道は無言のまま、部屋へと入る。

部屋の奥へと歩いていくと、ガラスを隔てた場所に、琴里の姿があった。

椅子に腰掛け、優雅に紅茶なんぞ飲んでいる。

もうあの霊装は纏っておらず、いつもの私服姿である。

士道はそんな琴里に声をかけた。

 

「琴里」

 

名を呼ぶ。が、琴里は答えなかった。

 

「・・・こちらの音声はあちらには届いていない。───シン。ここからは君一人だ」

 

言って、令音が歩いていく。ガラスの壁の一角に、扉のようになった場所があった。

士道はその扉の前まで歩いていくと、令音が先ほどやっていた指紋、声紋認証をし、扉を開ける。

士道はそのまま部屋に入ると、琴里が視線を上げてくる。

 

「・・・ん?あら、士道じゃない。十香は大丈夫?」

 

「うん。かすり傷と、気失ってるだけだから問題ないよ」

 

「・・・そう」

 

琴里は紅茶が入ったカップを皿の上に置き、士道に言う。

 

「色々と聞きたいことはあるでしょうけど、まずはそこに座ったら?立ち話もアレだし」

 

「・・・・・」

 

琴里に言われ、士道は琴里の反対側の椅子にドカッと座り、テーブルを挟んでしばしの間、向かいあう。

そして士道は琴里に本題を口にした。

 

「ねえ。琴里は精霊で間違いない?」

 

すると琴里が、肩をすくめながら鼻を鳴らす。

 

「ふん、違うって言ったら信じてくれるのかしら?」

 

琴里の言葉に士道は言う。

 

「・・・琴里が違うって言うなら信じてもいいけど、“バルバトスは今の琴里は精霊“だって言ってる」

 

士道の言葉に琴里は小さく吐息をこぼして言った。

 

「・・・私は、人間よ。少なくとも、自分ではそのつもり。───でも、きっとそうはいかないでしょうね」

 

「あっそ」

 

琴里の言葉を聞いて、士道は短く答える。

しばしの沈黙の中、琴里は士道に言った。

 

「ねぇ・・・士道。私からも聞いていいかしら?」

 

「・・・なに?」

 

士道の返答に対し、琴里は唇を開く。

 

「狂三の時、何であんなに怒っていたのかしら?それを聞かしてもらってもいい?」

 

「・・・別に。十香に手を出すって言われたからやっただけだよ」

 

「・・・・そう」

 

琴里は軽く顔を伏せた後、ポツリポツリと言葉を零す。

 

「私は、五河家に生まれた人間。それは間違いないないわ。でも、今から五年前。──私は、精霊に“なったの“」

 

「・・・へぇ」

 

士道は軽く眉を上げて琴里を見る。

 

「まあ・・・正確には精霊の力を持った人間っていった方が適当かもしれないわね。士道の精霊の力を封印するのが分かったのも、大体それくらい」

 

琴里の言葉を聞いて、士道は口を開く。

 

「俺はそんな事覚えてないけど?」

 

士道の言葉に琴里も頷く。

 

「ええ、私もよ。“何故精霊になったのか“分からないのよ。自分の存在がひっくり返るような大事件を、この私がうっかり忘れる筈がないわ」

 

琴里はそう言いながらも、更に口を開く。

 

「五年前、あの火災が起こったあの場にいた二人がそろって記憶を失っている。・・・妙だと思わない?」

 

「・・・まあ」

 

士道の返事に琴里は言う。

 

「誰かが私達の記憶を消したと考えても、何故消したのか理由が分からないの」

 

私の力を封印したのも士道だしね。と答える琴里に士道は目を少し開ける。

 

「そんな事した覚えないんだけど?」

 

「火災の事すら忘れてる士道が覚えてる訳ないじゃない」

 

そう言われては仕方ない。士道はふと、今日は琴里がやけに自身に反発的でない事に違和感を持ち、士道は琴里に言った。

 

「ねえ。今日は昨日と比べてヤケに大人しいけど何かあった?」

 

「・・・・・」

 

押し黙る琴里に士道は黙ったまま返答を待つ。

そして琴里はポツポツと言葉を溢す。

 

「士道から精霊の力を返してもらってから時折、無意識の内に何かを壊したくて、誰かを殺したくて堪らなくなって───身体が言うことを聞かなくなるの。今はどうにか薬で抑えているわ」

 

「・・・・・・」

 

士道は黙ったまま、視線を琴里に向ける。

そんな士道に琴里はだからと続けた。

 

「・・・怖いのよ。自分が何をしてしまうのか分からないの。自分で、自分が、抑えられない。もしかしたら、記憶に残っていないだけで、五年前にも何かをしてしまったのかもしれないって。──それこそ、誰かを殺してしまっている可能性だってある。もしそうだったら、私は───」

 

弱音を吐く琴里に士道は何も言わずに立ち上がる。

そして身を翻し、琴里に言った。

 

「それは俺にはどうしようも出来ないし、何もしてやれない。だけど、俺に言えるのは“逃げるな“。それくらいしか俺は言えないよ。俺には逃げないで進み続けるしか道はないから」

 

士道はそう言って部屋を出ていった。




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