バウンドドック使って14連敗した鉄血です。
ヘビアとサバとバルバトスじゃねえと、全く勝てねぇ・・・
オルガの道は俺が切り開くよ
三日月・オーガス
「・・・これ、俺行く必要ある?」
「まぁ、一応お見舞いはしておいて損はないかと。鳶一さんも、一昨日のあの日に〈ナイトメア〉に襲われて入院してますし」
「・・・・・」
真那のその言葉に嘆息を吐きながら、目の前の大きな建物を見上げる。
門には、『自衛隊天宮病院』と記されている。どうやらここで間違いなくなさそうだ。
「では、私は此処で。“上に“に呼ばれてますので、昼頃にまた此処で合流しましょう」
「・・・分かった」
士道は若干面倒くさそうな表情をつくりながら真那に言う。
昨日、士道は真那にも来て大丈夫なのかは聞いたのだ。
俺が行っても大丈夫なのかと。
如何せん、士道とASTとでは一応敵対している関係なのだ。
そんな自分が敵対地の敷地に行っても大丈夫なのかと。
そしたら真那は言ったのだ。
別に顔を見られてないから大丈夫だと思いますよ?
そんな理由に士道は半ば行きたくないものの、真那と一緒に行く事になったのだ。
士道はその事を思い出しながら、門をくぐり、受付窓口まで歩いていく。
「あの・・・」
「はい、初診ですか?一般の方ですと紹介状が必要になるのですが・・・・・」
士道が声をかけると、受付にいた女性が声を上げてきた。
「見舞い。鳶一折紙って奴いる?」
「鳶一折紙さんですね。ご家族の方ですか?」
「違う。知り合い」
「少々お待ち下さい」
事務員の女性が手元のパソコンを慣れた手つきで操作し始める。
そしてそれから数十秒後、士道に顔を向けてくる。
「鳶一折紙さんの病室は西棟三階の三○五号室になります」
「そ。ありがと」
受付の女性に士道は短く返事を返し、その病室に行こうとしたその時だった。
「───士道?」
士道の背に、聞き覚えのある声がかけられる。士道がそちらに振り向くと、そこには病衣姿の折紙が、点滴のスタンドを握りながら立っていた。
「あ」
士道はそんな折紙を見て、そう呟く。
肩口をくすぐるくらいの髪に、人形のような顔が特徴的な少女である。額には包帯が巻かれ、その華奢な手足にもところどころ湿布が貼り付けられていた。
折紙は士道の顔を見るなり、ほうと小さな息を吐いた。表情は全く変わらないものの、どことなく放念しているような様子が見て取れる。
「ちょうど良いや。アンタの見舞いに来るよう言われてたんだけど、無事そうなら大丈夫か」
士道はそう言って、帰ろうとした時。
「待って」
「なに?」
折紙の静止の声に士道は足を止め、顔を向けると折紙は唇を開いた。
「夜刀神十香は?」
「──────」
折紙の言葉に士道は若干驚く。
十香と折紙は、顔を合わせるたびに喧嘩をする犬猿の仲と言うのにも関わらず、まさか折紙が十香を心配するなど思いもしなかった。
そんな折紙に士道は言う。
「十香も無事だよ」
「ちっ」
「──────」
士道は折紙の舌打ちを聞いて嘆息する。
やっぱりこうなるかと、士道は思いながら折紙を見る目を細める。
そして士道は折紙に言った。
「他に用が無いなら帰るよ」
「───最後に一つ、いい?」
士道はそう言って帰ろうとすると、帰ろうとする士道の背に声をかけてくる。
「・・・なに?」
妙に嫌な予感が広がるのを感じながら、問い返す。
そんな士道に折紙は予想外の言葉を吐いてきた。
「昨日。時崎狂三と貴方が交戦したあとの事を教えて欲しい───。空からもう一体精霊が現れたはず。和装のような霊装を纏った、炎を操る精霊が」
「教えてどうするの?」
一応、琴里からはある程度聞いてはいるが、なぜコイツがその事を知っている?
士道は警戒しながらも、折紙にそう返事を返す。
「この前話したことを覚えてる?」
「この前・・・?」
「私の両親が精霊に殺されたという話」
「ああ、あれか」
士道は折紙が精霊を憎む理由を思い出し、そう返す。
それが確か、五年前の事件だった筈だ。
「五年前。天宮市南甲町の住宅街に大火を呼び、父と母を私の前で焼いた精霊。───それが、あの炎を操る精霊」
「・・・へぇ」
士道は折紙の言葉を聞き、すぐさま答えを頭の中で叩き出す。
つまり、琴里がコイツの親を殺したのだと。コイツは言いたいのだ。
「───ずっと、ずっと探し続けてきた」
士道の機嫌が悪い様子に気づかぬ様子で、折紙は続ける。
「やっと見つけた。ようやく見つけた。殺す。殺す。絶対に殺す。私が、この手で」
いつもの彼女の様子とは考えられないくらい雄弁に、折紙が呪いの言葉を並べ立てる。
途方も無い怨嗟が籠もっているその声は、常人ならば心臓を締め付けられるだろう。だが──────
「へぇ・・・じゃあ俺の邪魔する気?」
士道にとってはさほど気にすることでもない。士道の言葉に折紙は何も言わなかった。
だが、折紙の意志が凄まじいのが士道にも分かる。いつかどこかでぶつかるだろう。
無言が続く中、廊下の方からアナウンスが響く。
『───ご面会中の皆様にお知らせいたします。本日の面会時間は終了しました。院内におられる方は、速やかにお帰り頂ますようお願いいたします。繰り返します───』
そんなアナウンスが響く中、士道は身を翻し出入り口へと向かう。
そして、折紙に言った。
「別にアンタが俺の邪魔をしないなら俺は何もしないけど、もし、邪魔をするようなら全力で邪魔するから」
士道は折紙にそう言って部屋を出ていった。
◇◇◇◇◇
「・・・で?私を呼び出して何か用ですか?私もそこまで暇じゃねーんですが」
真那は燎子にそう言うと、燎子は言った。
「一応、DEMのスポンサーが顔を出してるのよ。折紙は仕方ないとはいえ、全員集合になっているから我慢しなさい」
「スポンサー?そんなのありましたっけ?」
真那は首を傾げながらそう言うと、燎子は答える。
「私も始めは知らなかったのよ。なんでも“モンターク商会“って言う組織で前々からあったみたいなんだけどね」
「モンターク商会?」
噂で聞いたことがある。確か、兵器から家庭用品まで様々な商品を提供している組織だった筈。そんな組織が一体どのような理由でうちに来たのだろうか?
真那はそう思いながら部屋へと向かう。
「失礼します」
二人はそう言って部屋に入ると、部屋には既に仮面を付けた男がいた。
(仮面?)
真那はその男を見て、そう感想を漏らす。
表情を変えずに観察する真那に仮面の男は口に笑みを浮かべて彼女等に言った。
「始めましてと言っておこうか。私はモンターク。モンターク商会を運営しているトップとでも言っておこう」
燎子はそんなモンタークに口を開く。
「これはどうも。モンタークさん。それで?視察と言ってはいましたが、一体どういったご要件で?」
燎子の言葉にモンタークは口を開く。
「ふっ。君たちの活躍は聞いている。なに、君たちに少し聞きたい事があってね」
「聞きたい事?」
燎子はモンタークの言葉に首を傾げる。
そんな燎子にモンタークは言った。
「君たちは、ガンダムと呼ばれる悪魔と戦ってどう思ったのか感想を聞きたい」
モンタークの何を考えてるか分からない不気味な笑みに真那は顔を顰めるのだった。
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