対魔忍世界に転生したのに何でまだ処女なんだ?!   作:ごんざれす

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何か見たことあるタイトルが日間ランキングにいて笑う。
吐きそう

でもまあ日間ランキングってすぐ変わるから落ち着いて自分のペースでやっていこう……

誤字報告ありがとうございます!
めっちゃ多くて笑ってしまった。助かります!

感想もありがとうございます。なるべく全部返していきたいと思ってます


エロマンガのキャラが出てくる第4話
では、どぞ


お茶会とやらかし

トワコと麗華の2人を散々可愛がった翌日、私は五車学園の第三演習場でドレス姿で優雅に食後の紅茶を楽しんでいた。

ちなみに今私が座っている椅子と、茶器類が置かれた白い優美なテーブルは勿論演習場に元々あったものではなくてわざわざここまで持ってきたものだったりする。

 

いや、私は別にいいって言ったんだけど部下たちが向こうでご飯を食べるなら家具がないと!って言いだして急遽用意したものなんだけど。

急遽用意したものにしては結構高級そうなんだけど……ブランド品だったりする?

もしかして部下たちでお金出し合って買ったりした?

 

………やりそ~~~~!

懲罰部隊って過酷な業務だから給料かなりいいんだけど、忙しくてなかなか使う機会無いから皆結構お金持ってんだよねぇ、しかも私に助けられて働いてくれてる子たちはたまの休みの日でも私に恩を返すために鍛錬ばっかしてるから余計に……

よし、考えない様にしよう!

 

あーーー紅茶おいしーーー

今日も2人従者が付いてきてくれていて、1人が昼食のサンドウィッチの準備、もう1人がこの紅茶を準備してくれた。控えめに言って最高。

このまま2人とハイキングとしゃれ込みたいところだけど、待ち人の1人目が来たからそうも言えなくなった。はい、これから仕事だよー

 

向こうから現れたのは対魔忍スーツを身に纏ったお館様だ。まだ正午の30分前だっていうの随分早いね、あの神妙な顔つきからして色々私に聞きたいことがあったから早く来たんでしょうね、いいよ~答えられることだったらなんでも答えてあげるよ~

一応上司だし、その辺は大人としてしっかりしないとね

 

 

「七ハさ……七ハか。ということはやっぱり補充要員って言うのはお前のことなのか?」

 

 

お、どういう風に話すのかなと思ったら主モードね。OKOKじゃあ私も昨日みたく配下モードで行こうか

 

 

「御機嫌ようお館様、昨日ぶりですね。そうなるかもしれない、と答えておきましょうか」

 

「かもしれない…どういうことだ?」

 

「まあまあ、その話は独立遊撃部隊が全員集まってからにしましょう。まだ正午まで時間がありますから、お座りになってお待ちください。紅茶もご用意しますので」

 

「ああ…ありがとう」

 

 

お館様が私の対面に座ると、お館様がここに現れてから準備をしていた従者2人が紅茶と、それとお茶請けを用意した。美女2人にどぎまぎしながらも紅茶を一口飲む。

へぇ、やっぱりいいとこのお坊ちゃんだけあって割と美しい所作で飲むもんだな。まあでも私の方が美しいけどな!なんせ部下達にかっこいいと思われるように滅茶苦茶練習したからな!前世はそんなこと学ぶ機会無かったから普通に難しかったわ……

 

それにしても、結構普通に接してくるんだな。

てっきり昨日私が消えた後、配下たちにあることないこと教えられて滅茶苦茶敵意を持ってくるかと思ってたけど、ちょっと警戒はしてるけどそれだけだ。

 

 

「あの後、私のことはお聞きになりましたか?」

 

「……ああ、聞いた」

 

「でしたらもう少し敵意を持たれると思っておりましたが、皆は手加減をしてくれたのでしょうか?」

 

「いや、……七ハは一族殺しで、裏切り者だと」

 

「まあ、そうでしょうね……でしたら何故、普通に接してくださるのです?」

 

「昨日聞いた話は、なんというか配下たちの私情が多く入っていたし、それに不確定な情報が多かった。だから俺ぐらいはフラットな状態で、ちゃんとお前と話してみたいと思った。だから今日はお前と話したいと思って早めに来たんだ」

 

 

ほー、若いのに大したもんだね。その年だったら周りに流されてしまいがちだけどちゃんと自分が話して判断したいって言うのは良い心がけだな。

全然頼りにならないとか、目抜けとか言われてたらしいけどなかなかどうして切れ者っぽい。思ってたよりちゃんとした部隊になりそうじゃない?この独立遊撃隊

 

 

「成程、ではどうぞ。私が答えられることであったら何でも答えましょう」

 

 

私が思ったより話が出来ると分かって驚いたようだったけど、それも一瞬でお館様は神妙な顔つきになって恐る恐るといった感じで口を開いた

 

 

「……反乱の時、真っ先に裏切ったというのは本当か?」

 

「ええ、事実です」

 

「理由は?」

 

「必要だった、そうとしか答えられません」

 

 

私の言葉にお館様は眉をひそめる

まあそうだよね~、何でも答えるって言っといていきなりこれだもんなぁ、私だったとしても「はぁっ?!」って思うわ

でも残念ながら本当にそうとしか答えられないんだよね~

 

 

「何でも答えるって―――」

 

「申し訳ありませんお館様、それはどうしても答えられないのです。答えようとしたら私は死んでしまいますので」

 

「え?」

 

 

お館様が驚いているのを尻目に私はドレスの首元に指を入れて下ろすと、そこには首元に巻き付く様に茨状のタトゥーが刻まれている

違うよ!断じておしゃれタトゥーじゃないよ!

 

 

「見えますか?これは制約の証です。これが付いている限り私はその”理由”を口に出来ません」

 

 

この制約の証は対魔忍の力じゃなくて西の方に集まってる魔女たちの力だったりする。今はほぼほぼ魔女との繋がりとかないけど、昔はそれなりにあったからね

 

 

「そ、その模様本で見たことあるぞ…、何かを口止めするときに魔女たちが良く使う魔法だって……もしその言葉を言ってしまったら、茨が質量を持って首を絞めて殺してしまう。それで情報を隠蔽するものだったか……一体誰が?!」

 

 

へー、よく知ってんじゃん。こんなもん知ってんの私の同年代でもほぼいないっていうのに、結構に知識蓄えてんだ

 

 

「申し訳ありませんがそれも言えません。誰にされたのかも口にするのを禁じられておりますので、ご容赦を」

 

「そ、そうか……」

 

 

すまんねお館様、流石にまだ死ぬわけにはいかないから。

私は結婚して、子供作って、更にその子供の子供、曾孫に見守られながら老衰するって決めてるから

……………とか言ってるけど実はもうこの制約解除しちゃってるんだよねぇ、それも10年も前に!

 

いやだって、もしなんかの弾みに言っちゃって首絞められて死ぬとか怖いじゃん?

だから関西地方にあるアミダハラっていう魔女が集まる地区があって、そこに行って普通にお金払って解いてもらいました。勿論バレないようにタトゥーはそのままでね。

これ制約シンプルだけど結構解くの難しいらしいんだけど、アミダハラを仕切ってる大魔女がやったらすぐに解けちゃったわ!

しかもそのおかげで魔女たちと知り合えたからむしろ得してるなコレ

 

これで普通に理由も話せるんだけど、本当に信頼してる面々にしか言ってませーん。だってもしこの制約が解かれてるって、この制約をかけた井河の長老たちに知られたら絶対面倒くさいことになるに決まってっからね、だからすまんなお館様。聞きたかったらもうちょっと信頼されてくれ。それか制約を知ってるアサギにでも聞いてくれ。

それに感づけたらの話だけど。

 

 

「じゃあ、一族殺しの件は」

 

 

この子結構遠慮ってもんを知らないな。

タイトルから激重な話をこんな日中に、昨日存在を知った存在に聞けるな。まあ二車の件で配下のことには敏感になってるだろうから仕方ないのかもしれないけど、あまりにも不躾じゃなーい?

まあ答えるけども

 

 

「別に構いませんが、少し長くなります。これが終わった後でよろしいですか?」

 

「い、いいのか……分かった。」

 

 

別にいいよ、隠してないし。

ふうま一門の奴らが勝手に想像して勝手に騒いでるだけだからな。当事者の私には聞いてこないでそれだから、人の思い込みって怖いって思いました

 

その後も結構色々聞かれた。

井河に降った後については、言えないこともちょいちょいあったけど。基本的には井河の長老衆が出す無理難題に答えてた感じかな。

 

たとえば1人で数百人規模のマフィア潰してこいだったり、恐らく100人以上の実力者を殺してる魔族を討伐してこいだったり。あの期間が人生で一番死にかけた時だったな。

まあ実際長老衆は私の事殺しに来てたんだけど、それでも私は絶対任務達成して帰ってきて、いつの間にか警戒されてた井河の連中にも信頼されるようになってきて。

それをまずいと思った長老衆が私を嫌われ者の懲罰部隊に飛ばしたんだよね。

 

そのおかげで私は懲罰部隊っていう心強い仲間と城を手に入れたわけだけど……あれ?

もしかして長老衆が私にやってきたことって全部私にとってプラスになってる?もしかしていい奴らなんじゃ………ってそんな訳ないない。

アイツらは権力に取り憑かれた哀れな連中ってだけ

 

 

他の質問はアサギとの関係だったり、懲罰部隊の実際の仕事内容。構成人数とかそんな感じだった。

別に好みのタイプとか聞いてくれても良かったんだけどなぁ、もしかしたら紹介してもらえるかもしれないからいくらでも答えるよ!

 

 

けど結局そんなことは聞いてこず、むしろ私の後ろについてる従者2人のことが気になるようだった

分かるよ~だって来てからずっとチラチラ見てたもんね。美人だし、おっぱいも大きいもんね。でも私の胸元は一切見ないね、……何で?

 

 

「その、……後ろの2人も懲罰部隊なのか?もしかして『六華』と言うやつか?」

 

「懲罰部隊員ではありますが『六華』ではありません。この子たちは諜報部隊に配属されていますが、『六華』は全員実働部隊から選出されていますので。さあお館様にご挨拶を」

 

「「畏まりました」」

 

 

声を揃えて返事をした2人は、これまた一緒のタイミングでメイド服のスカートを摘まんでカーテシーをしてお館様に向かって頭を下げる

……いや、これ私が教えたことじゃないからね。なんか知らないけど部下たちが勝手に覚えてやりだしたことだから。

メイド服もだからね、私が着させてるんじゃないからね。なんか知らないけど部下たちが勝手に着だしたんだからね。

 

 

「お、おぉ……」

 

 

2人のガチメイド感にお館様が面食らっているのと同時に、本物のメイドっていたんだ~的な感じで感動していた。

分かる。私も初めて見たとき同じ反応したから

 

 

「私はアネットと申します。諜報部隊に所属しています。本日は紅茶を準備させていただきました」

 

「私はリリアナと申します。同じく諜報部隊に所属しており、本日はお茶請けをご用意させていただきました」

 

 

アネットとリリアナ、銀髪褐色巨乳っていう属性てんこ盛りな子達で、よく似てるけど赤の他人です。本当ったら本当

 

 

「あ、ありがとうございます。美味しいです……」

 

 

未成年には刺激が強かったか、分かるよ。2人から出る謎のエロスにどぎまぎしてしまうよな。

私も多分男だったらそうなってたと思うわ

 

その後は2人も交えて少し話をしていると、正午10分前にもう1人現れた

 

 

「え、えっと。遅れちゃったかな……」

 

 

現れたのは腰まである薄緑の髪と、小柄なのに大きく主張しているおっぱいが特徴的な少女、相州蛇子だった

 

相州家は代々ふうま一族に仕える家系で、お館様とは幼い頃から知り合いで件の骸佐とも友達だったらしい。

蛇子ちゃんに会うのは初めてだけど、お母さんとは何回か会ってる。

あー面影あるなー。

 

 

「いや、ちゃんと間に合ってるぞ蛇子」

 

「そう、良かった。……それで、この女の人が昨日言ってた追加人員ってことなの?ふうまちゃん」

 

「いや、そうなるかもしれないそうだ」

 

「かも?……どういうこと?」

 

「俺も分からん。全員が集まってから説明するらしい」

 

「そっか、じゃあ後は鹿之助ちゃんだけだね」

 

 

納得した蛇子ちゃんに座るように促し、座ったところで自己紹介をする

人がよさそうな蛇子ちゃんはほとんど反射的な感じで頭を下げてきたけど、頭を下げてる途中に雅蠱という名字を悪い意味で聞いたことがあったようで、頭を勢いよく上げると同時に椅子を倒して立ち上がり、お館様を守るようにお館様の前に立った。

その動きをしたせいで、紅茶と茶請けがこぼれ、散乱した

 

まあ、それが普通の反応かな。配下としては正しい動きだと思うし、なかなかに好印象だけど。アネットとリリアナが用意した紅茶と茶請けを零したのはいただけないかな

 

 

「ふうまちゃん!この人――――――!!」

 

「ま、待て蛇子!七ハは――」

 

「―――静かに。お館様の前よ、みっともない真似はよしなさい。相州蛇子」

 

「――――え?」

 

 

蛇子ちゃんは立ち上がっていたはずなのに、いつの間にか椅子に座りなおしている自分に気が付き、そして目の前にいたはずの私が背後に立ち自分の両肩を押さえつけていることにもようやく気が付き驚愕している

 

ふーん、今のが見えないか。これは思ってたより若手の能力は低そうかな、それともこの蛇子ちゃんと、同じく見えていないようだったお館様の能力が低いだけ?

まあ何にしろ、2人の用意したものを台無しにしたんだから、それなりのことはしてもらわないと

 

 

「ど、どうやって―――んぐっ!」

 

「しーーー、言ったでしょう?静かに。今会話の主導権を握っているのは私で、貴女じゃない。お分かり?」

 

 

まだ口を開こうとした蛇子ちゃんの口を右手で覆い塞ぎ、身を屈めて蛇子ちゃんの顔の横に自分の顔を持って行って耳元で囁く。

蛇子ちゃんは恐怖でカタカタと震え、目に涙を溜めながらこくりとゆっくり頷く

 

 

「よろしい、聞き分けのいい子は好きよ」

 

 

右手を口元から離して髪をさらさらと触る。

お、結構ちゃんと手入れしてんな。指通りすっごい良い

その様子を見ていたお館様がゆっくりと立ち上がってこちらに手を向けて押しとどめる様に恐る恐る口を開く

 

 

「ま、待ってくれ七ハ。……不快に思ったのなら俺が謝るから、だから酷い真似は……」

 

「ご安心を、お館様。別に酷いことなど致しません。ただ普通のことをしてもらうだけですので、しばしお待ちください」

 

 

私の言葉にお館様と蛇子ちゃんの顔が青く染まる

そんな様子を無視して、私は蛇子ちゃんに問いかける

 

 

「テーブルを御覧なさい。紅茶が零れて、お菓子も散乱してるわね。これは私達のために私の大事な大事な部下が用意したものよ。それをこんなにしちゃったら駄目じゃない。でしょう?

でもしてしまったものはしょうがないわ。でも、2人に言わなければいけない言葉があるわよね?口を開くことを許すわ」

 

「ご、ごめんなさい。せ、せっかく用意してくれたものを台無しにしてしまって」

 

「き、気にしないでください!」

 

「そうです!私達はなんとも思っていませんから!七ハ様、蛇子様を離してあげてください!」

 

「…………そう、2人がそう言うならいいわ。でも、もう食べ物を粗末にしちゃダメよ、蛇子ちゃん」

 

「は、はい……も、もうしません」

 

「よろしい。アネット、悪いけどもう1度紅茶を用意してくれる?リリアナは片づけをお願い」

 

「「畏まりました」」

 

 

未だに恐怖に震える蛇子ちゃんから離れて、自分席に座りなおしてアネットが淹れ直してくれた紅茶を一口飲んで落ち着く

 

 

 

やっっっっっっっっっっっべええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!

 

かっとしてやっちゃったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

何だよ今の!怖すぎんだろ!!紅茶零したぐらいでどんだけキレんだよ私!

しかも何ださっきの髪さらさら~ってやつ!完全にやべー奴じゃねーか!

蛇子ちゃん見てみろよ!滅茶苦茶ビビってんじゃん!

イラついたのは確かだけどやりすぎだよ!と、とにかく弁解してこのお通夜みたいな雰囲気どうにかしないと………!!!

 

 

「ごめんなさい蛇子ちゃん、ちょっとやり過ぎてしまったわ。ほら、紅茶飲んで落ち着いて」

 

「い、いえ。私が全て悪いので……すみません………」

 

 

あーーーー駄目だ!これ下手するとトラウマになるレベルのやつだ!

もう私ではどうにもならないやつだわ!

 

内心滅茶苦茶焦ってる私と、滅茶苦茶ビビってる蛇子ちゃん。滅茶苦茶おろおろしているお館様とアネットとリリアナという滅茶苦茶シュールな状況が出来上がってしまい途方に暮れているとそこに

 

 

「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!10秒前到着ぅ!!俺遅刻じゃないよな?!」

 

 

何か蛇子ちゃんよりちっちゃい生物が現れた。

 

うわー、何か知らんけど可愛いー。と半ば現実逃避気味に私は思った




用語解説
〇アミダハラ
『鋼鉄の魔女アンネローゼ』で登場した関西にある人工島
RPGにも登場
確か魔女たちの住処だったって記憶してるのでそうしました。ふわっとしてて申し訳ない

人物紹介
アネットとリリアナ
『対魔忍ユキカゼ』の絵師葵渚先生のオリジナルキャラクター
対魔忍リリアナさんっていうフィギュアまで出てるからいっかーと思って出演

リリアナは行き倒れてるところを七ハに拾われて、記憶喪失だったからそのまま懲罰部隊で預かった
アネットは隣人にストーカーされて、襲われそうになっていたところを七ハに救われて、恩を返すために入隊っていう設定
アネットさんの竿役すまねぇ。でも普通に考えて隣人にいきなり胸触らせてくれとかめっちゃ怖いと思うんだよね……

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