継国縁壱 日輪刀に雲黒斎と名付けらた悲しき剣士
スピリット・オブ・ファイア 葉王が一方的に貸し出した五大精霊
芽衣が使おうとしない為暇を持て余している
麻倉芽衣 やればできる娘のグーたら娘、壊滅的なネーミングセンスで
日輪刀に雲黒斎と名付ける 付き合う気はないが葉王の絶滅思想に一定の理解を置いている
「ふむ・・妙だな体は鬼狩りと呼ぶには程遠い、だからこそお前の異常さには違和感を感じる」
そう冷静に分析する黒死牟、彼が芽衣から感じる違和感
芽衣の体は鬼狩りのように鍛えられた体付きではない、むしろ一般人と変わらない体、故に先程芽衣が見せた動きは異常だと黒死牟は思っていた
黒死牟は数多いる鬼の中で鬼無辻に認められた鬼、十二鬼月の中で最も位の高い上弦の壱としてこれまでに数々の鬼狩りを葬ってきた
中には柱と呼ばれる最上級剣士も含まれていたが黒死牟から見れば他の鬼狩りに比べれば幾らかマシな程度であり黒死牟の足元にも及ばなかった
だからこそ黒死牟は芽衣を異常だと感じた、鬼狩りは鍛え上げた体と呼吸を駆使して鬼を狩る、むしろそうしないと鬼に抗う事すら出来ない
だが目の前にいる芽衣はそうではない、鍛え上げた体でもない、むしろ鬼狩りですらない、そんな芽衣がこれまで葬ってきた鬼狩りより洗練された太刀捌きを駆使して鬼を狩る、黒死牟はこれが異常だと感じる以外に理解する術がなかった
「この娘の異常さ、まるで神の恩愛を受けた彼奴のようだ・・忌々しい」
そう呟く黒死牟、かつての弟縁壱を彷彿とさせる芽衣の異常さに憎しみに満ちた視線を芽衣に向け芽衣に迫る、黒死牟からすれば今すぐに芽衣を葬りたいところだが無惨の命により生捕りと言われてる為、自身の感情を押し殺して芽衣を捕らえようするが
「兄上、何故道を踏み外し鬼となられたのかお労しや」
芽衣に憑依する縁壱が黒死牟にそう告げると、黒死牟の逆鱗に触れ
その凶刃が芽衣へと迫る、縁壱はその斬撃を躱しながら黒死牟の頸へと一太刀入れようとすり抜けざまに斬り付けるが、かろうじて黒死牟はその攻撃を止め難を免れる
「やはり芽衣の体では生前のようにはいかないか」
そう呟く縁壱、生前の縁壱ならば今の一撃で一太刀入れていたのだろう
だが今の縁壱は芽衣の肉体に憑依して戦っている為、上弦の壱相手に一太刀入れるには少し難があった
「・・・そうか・・・まるで縁壱のようだと感じていたが・・今の動き、その口ぶり・・・貴様!縁壱か!死して尚私の前に立つか!」
黒死牟は目の前の芽衣が芽衣ではなく縁壱だと悟り、内に宿る憎しみを爆発させる
芽衣を見た初見黒死牟は縁壱が乗り移っているかのようだと感じた
だがその感覚は確信へと変わった、先程の攻撃、その口ぶりは縁壱以外にあり得ないと。でなければ芽衣の異常さに説明が付かない、死者を蘇らせる事の出来る芽衣、むしろ何かしろの方法で縁壱を呼び出し乗り移っていると考える方が合点がいく。
そう瞬時に考え結論付けた黒死牟、その内に宿る憎しみをぶつけ黒死牟は縁壱が憑依する芽衣を亡き者にしようと再びその凶刃を振るう
芽衣の肉体に憑依している縁壱、身体能力が落ちているとはいえ
呼吸により芽衣の体は活性化している事で黒死牟の斬撃を躱す事は出来る、だが決め手になる一撃を入れるまでにはいかない、幸いなのが芽衣の体力が無駄にある事、呼吸法すら知らない芽衣は当然呼吸を使った事はないのだが無駄な体力に比例して肺活量も多く縁壱は生前とはいかないものの呼吸を駆使出来ていた、理想を言えば芽衣の体が鬼狩りとして
戦える体であれば良いのだが芽衣は鬼殺隊とは縁のなかった人間
むしろ憑依して戦っている以上、縁壱は芽衣にあまり負担はかけたくなかった、それ故に今の現状に少し焦りが生じ始めていた
「芽衣、兄上は強い!出来れば長引かせたくなはない」
縁壱はそう芽衣に言うが芽衣は
「・・・・うん・・そうだね」
と戦いに集中出来ていない様子だったが、今の縁壱に芽衣の様子を気にする余裕はなかった
「無様だな縁壱、以前のお前なら私を斬る事など造作もなかっただろう
安心しろ縁壱その娘は殺さない、あの方に生きて連れて来るようにと仰せつかっているのでな」
先程より冷静さを取り戻した黒死牟は縁壱に話しながら刀を構えると
自身の習得している呼吸を駆使し型を放ち出した
月の呼吸 陸の型 常世孤月・無間
黒死牟から放たれた無数の斬撃、縁壱といえど芽衣の体では全ての斬撃を躱す事は出来ず僅かながら掠めてしまい、芽衣の体から血が流れ出す
「っ!この娘ただの稀血ではないのか!このあまりにも濃厚な血の匂い、まるであの御方のようだ」
黒死牟が嗅ぎ取った芽衣の稀血、恐ろしく濃厚なその血の匂いはまるで無惨のようだと感じていた
稀血である芽衣、通常の人間の50人〜100人分の栄養があると鬼に狙われている稀血の人間だが芽衣の稀血はそんな域を遥かに超えて鬼の始祖、鬼無辻無惨に匹敵する血の持ち主であった
「なるほど、あの御方が血眼になって探す訳がわかった、この娘だけは絶対に捕らえなければならない」
そう言う黒死牟は刀を構え縁壱にこう言い放つ
「縁壱貴様は邪魔だ!貴様を消してこの娘をあの御方の元へ連れて行く」
そう言うと黒死牟は
月の呼吸 漆の型 厄鏡・月映え
縁壱へ向けて5連撃の斬撃を飛ばす黒死牟、縁壱はその斬撃を躱そうとするが異変が起きる
思うように体が動かない!生前の縁壱ならば問題なく動けたのだろう、黒死牟の斬撃も容易に躱せたのだろう、だが今は芽衣の体!魂だけの縁壱が芽衣の体を動かすには芽衣の意思も必要であり、これまでは芽衣と縁壱の意思が同調していた為問題なかったが、黒死牟と遭遇してから芽衣の様子がおかしい、戦いに集中していない芽衣に気遣う余裕もなかった縁壱は今更ながらにその事を後悔する
だがその後悔とは裏腹に黒死牟の斬撃は迫り、芽衣へと直撃する
その瞬間憑依合体は強制的に解除され、縁壱は芽衣の安否を疑う
「芽衣!」
そう叫ぶ縁壱、400年ぶりに再会した兄、芽衣の負担様々な葛藤が脳裏をよぎり縁壱はまた誰も助ける事が出来なかったと自分を責める
そんな中黒死牟もこの現状に驚き固まっていた
縁壱ならば今の斬撃くらい躱せる、仮に躱せなくても擦り傷程度で致命傷には至らない、無惨の命により殺さない程度に痛めつけ抵抗出来ないようにするつもりだったがこの展開は黒死牟でも予想外であり、黒死牟もまた芽衣の安否を疑う
「・・・・ホント笑えない!縁壱さんは縁壱さんで勝手に嘆いてるし
縁壱さんのお兄さんは泣いてるし!二人とも兄弟なんでしょ?兄弟喧嘩もそりゃするよね?だからって殺し合いまでする事ないでしょ!このバカチンが‼︎」
両者が芽衣の安否を疑う中、これまで沈黙を保ってきた芽衣が口を開く
そんな芽衣を見て両者は驚く、確かに斬撃は直撃した致命傷に至らずとも決して無傷な筈はない!だが芽衣は平然としている、この異様な光景に二人は呆然としていた
芽衣が無事だった理由、芽衣は斬撃が直撃して縁壱が強制解除されたわけではない、斬撃が直撃する瞬間縁壱を解除し、瞬間的にもう一人の持ち霊スピリット・オブ・ファイアをオーバーソウルし斬撃から身を守っていた
ここでいうオーバーソウルだが霊は物体に宿る事は出来ず、仮に物体に押し込もうなら霊体が物体から溢れ出す、その溢れ出した霊体をシャーマンの力、巫力で具現化した力がオーバーソウルである
オーバーソウルには媒介と呼ばれる物が必要だが何でもいいという訳ではなくその霊にまつわる物体、縁の物等相性がありオーバーソウルを形作る際シャーマンのイメージに密接に関係しより強固なイメージほど、より多くの巫力を注ぐほどオーバーソウルは強くなる
因みにスピリット・オブ・ファイアの媒介は酸素
話を戻して〜
「芽衣、無事だったか!」
芽衣の安否を心配していた縁壱は芽衣が無事だと知ると安堵し芽衣め縁壱に振り向きコクンと頷くと縁壱に話し出した
「縁壱さん!ホントはお兄さんと戦いたくないんでしょ?私は今の縁壱さんに合わせる気はないから」
と縁壱と気持ちを同調する気はないと告げ黒死牟にも話しかける
「お兄さんも‼︎泣きながら戦うって何?ホントは縁壱と戦うのが悲しいんでしょ?」
と黒死牟に言うと黒死牟は
「私が泣いてる?・・っ⁈何故だ!何故私は涙を流しているのだ‼︎」
と自分が泣いている事に気付き動揺しだす黒死牟、そんな黒死牟に芽衣は諭すように話し出した
「お兄さんは何で縁壱さんと戦うの?縁壱さんの事が憎い?お兄さんはホントはどうしたいの?」
そう黒死牟に語りかける芽衣、だが黒死牟は芽衣に話す事など無いと言うように無言で芽衣に近付くと芽衣を抱え上げ連れ去ろうとする
「お前に話す事など何一つとしてない!」
そう言うや黒死牟は姿が見えない縁壱に対し一言呟く
「哀れだな縁壱!」
姿は見えないが戦う術のない縁壱を蔑むとこの場を立ち去ろうとする黒死牟、そんな黒死牟に芽衣は意外な事を言い放つ
「あの〜〜〜さっきからお尻触られてるんですけどどうゆう事ですかね?話す事などないって言ってたけど私のお尻から手を離す事などないって意味だったのかな?」
この時黒死牟は内心焦っていた。まさかこの状況でそんな事を言われるとは思わなかった黒死牟、芽衣を抱え上げ時手を添えていたのだがお尻に手を添えていた事に気付かなかった黒死牟は芽衣にそう言われて一旦下ろそうか悩むが、抱え上げた芽衣を一旦下ろしまた抱え上げる、あまりにも滑稽な行動だと芽衣を下ろす事を取り止める黒死牟、だがこのままだと芽衣に誤解されたままだと思い黒死牟は取り繕うように芽衣に語りかける
「誤解だ麻倉芽衣!私は断じてお前の尻を離さないと言ったわけではない・・いや話そう!私と縁壱の間に何があったのかを」
そう語りかける黒死牟、黒死牟は鬼になる前の人生、縁壱との確執を思い出しながら芽衣に自分の過去を話し出すのだった
がっつりと芽衣の尻を触ったまま!
黒死牟は鬼となる前は継国巌勝という名であった、武家の嫡男として産まれた巌勝には双子の弟がいた。それが継国縁壱、双子である事で将来跡目争いになる事や縁壱に痣がある事で不吉だと殺されそうだった縁壱だが母親に猛反対され縁壱が10歳になれば寺に出奔させるという条件で事なきを得るが巌勝は嫡男として縁壱は忌子として育てられてきた
縁壱は幼い頃より喋る事もせずにずっと母親のそばにいた、巌勝は縁壱を不憫だと兄として縁壱に接し父親に叱られても殴られても縁壱に接していたがある時を境にそれは変わっていった
巌勝が父親の部下と稽古をしていた時だった、その稽古を見ていた縁壱に気紛れに剣を持たせ少し試してみようとした部下、だがその部下は縁壱にあっさりと打ち込まれ縁壱に天賦の才があると知れ渡り縁壱の扱いが変わりだした
自分ではなく縁壱が跡継ぎに、そんな焦りもあったが本当は喋る事が出来た縁壱に話を聞くと世界が透けて視えると、母親に甘えて寄り添っていたのではなく日に日に弱っていた母を支える為にそばにいた事を知ると巌勝は自分にはない縁壱の才に嫉妬の念を抱いていく
そんな縁壱はその事を知ってか知らずか、10歳になる頃には自ら寺に出奔すると家を飛び出しその後の行方は分からずじまいだった
それから数年後、巌勝は跡継ぎとして家を継ぎ妻を娶り子を成していたがある日戦場で鬼と遭遇し部下を失っていた時、久方ぶりに行方知らずだった縁壱と再会し以後、巌勝は家も妻子も捨て縁壱と共に鬼狩りとしての道を歩む事になるが、自身と縁壱との間にある隔絶とした才能に再び嫉妬を抱くが教えを乞い巌勝も縁壱のように強くなっていくがある問題が起きる
痣の代償、当時縁壱の下で教えを乞う鬼殺の剣士達には縁壱と同じように痣があった、痣の発症により身体の能力は上がるがそれは寿命の前借りでもあり剣士達は25にもなると次々と死んでいった
それは巌勝にも同じ事だった、縁壱のように強くなりたい!だが残された時間がない!そんな不条理を嘆いてた巌勝、そこに無惨が手を差し伸べる
ならば鬼になれば良いではないか
そんな無惨の提案は今の巌勝にとって願ってもない提案だった
鬼となり寿命に支配されない無限の時の中で研鑽を積める、力を渇望した巌勝は無惨により鬼となり仕えていた鬼殺隊の当主を殺害、以後無惨の片腕として仕えていたがその60年後、黒死牟となった巌勝は再度縁壱と再会する
年老いて尚生きている縁壱、その事実に驚愕する黒死牟だが無惨の片腕として数々の鬼狩りを殺めてきた黒死牟は縁壱も同じように殺そうとするが老いて尚衰えを見せない縁壱の実力に殺されかける黒死牟、何故老いて尚生きている!何故老いて尚衰えていない!驚愕と共に縁壱に対する憎しみが膨れ上がる黒死牟、だが縁壱の実力は紛れもない本物!次の一太刀で終わりを迎えるのだと黒死牟は悟るが縁壱は動かない
縁壱は先程の一撃をもってその寿命が尽き、生涯を終えていた
立ったまま絶命している縁壱、黒死牟は鬼となり寿命に支配されない体で研鑽を積んで尚縁壱に及ばない、縁壱が死んだ事で勝ち逃げされた気分になりその膨れ上がる憎悪をぶつけるように死んだ縁壱を斬り刻む黒死牟、バラバラになった縁壱から落ちた包みを見つけた黒死牟はその包みを拾い上げ包みを開くと中には幼い頃自分が縁壱にあげた笛があった
縁壱が今でも大事に笛を持っていた、幼い頃の記憶が蘇り自然と涙を流す黒死牟はその笛を懐にしまいその場を後にした
黒死牟は鬼となる前の人生を芽衣に話すとそれを聞いていた芽衣と縁壱は二人とも涙を流していた
未だにお尻をがっつりと触られている芽衣だがそんな事気にする事なく
黒死牟に話しかける
「お兄さん〜!辛かったね!生きたくても生きれなくてどうしようもなくて、鬼になるしかなかったんだね」
芽衣は黒死牟の境遇に理解を示すが
「でも!お兄さんは鬼になって沢山の人を殺めた!お兄さんが生きたかったように他の人も生きたかったんだよ?お兄さんは鬼になって人を殺したかったの?」
と鬼になってからの行動には懐疑的で黒死牟にそう告げる
「私は・・・力が欲しかった、縁壱のように強くなりたかった・・・鬼になってでも縁壱のように・・・そうか・・・私は縁壱になりたかったのだ・・・」
芽衣の言葉を聞いて黒死牟は鬼となった経緯を振り返り自分が縁壱になりたかったのだと悟る
そんな黒死牟の行動を聞いた芽衣は
「じゃあまずは縁壱さんとちゃんと話そ?今までの事、これからの事もちゃんと話そ?強さって何も力だけじゃないよね?心の強さもあるよね?」
と芽衣は話すと続けて話し出す
「私ね・・人間があまり好きじゃないんだ、人の手に余る力があるから皆んなに疎まれ蔑まれて・・人として生きる事を否定されて・・だったら!その力を使えばいい!鬼の子なら!化け物なら!遠慮しないでその力を振るえばいいと思った!でも私には大切な友達がいた!その子のおかげで私は私でいれた、化け物にならないで済んだ!力に振り回されて鬼の子にならないで済んだ!・・・お兄さんもそう・・鬼になっても力を得ても大事なのは心!憎しみや恨みに囚われて力を振るわないで!」
芽衣は自分と黒死牟を重ね、力に振り回されないようにと戒めるように強い口調で黒死牟に話す、黒死牟もそれを聞いて一度縁壱と話してみたいと思い芽衣に問いかける
「麻倉芽衣・・どうすればいい?私はどうすれば縁壱と話せる?」
と黒死牟は芽衣に問いかけると芽衣は
「う〜ん・・・お兄さん、魂抜いちゃっていい?」
と少し考え黒死牟に提案すると
「・・・は?」
と芽衣の発言に思考を停止し意味が分からないと言うような態度をみせると芽衣は黒死牟に説明をし始める
「えっとね、お兄さんの体からお兄さんの魂を引っ張り出すの!霊体同士なら縁壱さんと話せるでしょ?あっ!その間お兄さんの体は死んでるけど蘇生出来るから問題ないよ?」
と言うと黒死牟は
「縁壱・・・麻倉芽衣はお前よりヤバイ」
と人間だとか鬼だとかそんな域を超えた芽衣の力を知り、黒死牟は自分が縁壱を目指していた事が大した事ではないんじゃないかと思い始めそう言いながら縁壱に思いを馳せる
そんな状況を終始見ていた一人の男、芽衣を案内していた隠は黒死牟が現れた瞬間恐怖で固まっていたが戦闘が始まった瞬間生存本能でなんとか体を動かし近くの物陰に隠れ様子を見ていた
最初は恐怖で体が震えていたが暫くすると戦いが一旦止み何が起きたんだ?と伺うと黒死牟が芽衣を抱え上げている事が分かる
芽衣が連れ去られる!鬼殺隊に至急伝令を!と行動しようとするがある一点を見てその英断は止まる
あの鬼、尻を触ってやがる!
黒死牟しては抱え上げた際の不可抗力かつ無意識な行動だったのだが
隠はそうではなかった、あの鬼は年頃の美少女の尻を触ってやがる!
なんて羨ましい・・いやけしからん鬼だと憤慨するが相手は上弦の壱
十二鬼月最強の鬼にどうする事も出来ない隠はただ芽衣の尻を眺める事しか出来なかった
そんな隠にとってとんでもない出来事が起きる
抱え上げた芽衣を連れ去ろうと振り返ったのだ!
いや、黒死牟が振り返った事がとんでもない出来事ではない
問題は芽衣だ!黒死牟を正面にして見えていた芽衣の尻、振り返ったら
どうなるか・・隠は見てしまった、いや見えてしまった、というかがっつり見てる!
抱えられた事で垂れ下がった芽衣の浴衣、その隙間から覗く自称それなりにはある芽衣の胸!惜しくも全部は見えないが谷間はバッチリ見える
上弦の壱を前に地獄のような状況である意味天国のような光景、上弦の壱から目が離せない故に芽衣の谷間から目が離せないのかはたまた逆かこの異様な狭間にいる隠は行きも芽衣を案内していた隠だった
そんな隠だがちゃんとやる事はやっていた!(変な意味ではない)
芽衣の谷間を凝視しながら鬼殺隊本部へと伝令はしていたのだ!
上弦の壱出現!、谷間がヤバイ‼︎と一部変な事を報告していたのだが
報告は報告、上弦ともなれば柱が来てくれるだろうと祈りながら
隠は上弦の壱もとい芽衣の谷間を見張り続ける
そんな隠はさておき
芽衣は黒死牟にどうするか聞くと黒死牟は芽衣の提案に乗ると芽衣は黒死牟の体から魂を引き抜く為にある巫術を使う
禁人呪殺という巫術で、魂を肉体から引き抜く禁術指定された術を行使する芽衣、黒死牟に触れた手は黒死牟の魂を掴んでおり肉体から魂を引き剥がすように手を動かすと黒死牟の魂は肉体からスルッと抜けてその魂は周囲を見渡す
「私は・・っ⁈信じられん!私が肉体から抜け出ている!」
黒死牟は自分の肉体を正面からマジマジと見ながら今の状況に驚きつつ
そう呟く
「これで縁壱さんと話せるね!思った事全部ぶつけちゃえ‼︎家族なんだから兄弟なんだから、なんとかなるよえっへっへ」
そう黒死牟に言いながら笑う芽衣、黒死牟は芽衣の言葉に不思議な安心感を抱き見えるようになった縁壱を見つめ話し出した
「こうして再び話をするのは400年ぶりだな縁壱」
「兄上・・・私は・・」
「縁壱・・私はお前が羨ましかった、私には到達できない才を持つお前が憎かった!何故私は縁壱のように才がないのか!何故お前だけが神に愛されているのだと!お前さえ産まれて来なければと何度も思った!
家を捨て家族を捨て得た物は何もない!私は何の為に産まれたのだ!
私にはそれが分からない、教えてくれ縁壱」
「兄上・・私も同じだ!私にも家族がいた守りたい家族が出来た!だが守れなかった、どんな力があろうと大切な人を守れない私は価値のない人間なんだ、兄上の悩みにも気付かず死んで尚悔やみ続ける私にはどうすればいいのかわからない!」
力を渇望する巌勝と無力だと嘆く縁壱、どれだけ悩もうと答えの出ない悩みに両者の間に沈黙が生まれる
久しぶりの兄弟の会話に水を差したくない芽衣は黙っていようと口を噤んでいたがあまりにも長い沈黙につい口を出してしまう
「もう〜‼︎縁壱さんもお兄さんもせっかく兄弟同士で話せるのに、ずっと悩みっぱなしじゃない!いくら悩んでも答えの出ない悩みは考えない
今できる事をやればそのうちなんとかなるから!」
と二人に語り出す芽衣、そんな芽衣の言葉に縁壱は
「なんとかなるか・・・芽衣が言うと本当になんとかなりそうな気がするのが不思議だ!・・今の私に出来る事は芽衣と共に歩む事、芽衣といればそのうちなんとかなるのかもしれないな」
と悩むことを辞め今は芽衣と共に歩むと言う縁壱、そんな縁壱を見て黒死牟は
「麻倉芽衣・・不思議な娘だ、楽天的な言葉だが何故か気持ちが楽になる!悩んでいた事が滑稽に見える!・・今出来る事か・・私は鬼だ!人間の敵だ!今の私に出来る事など・・・」
と悩む黒死牟、そんな黒死牟に芽衣は
「敵じゃない!お兄さんは縁壱さんのお兄さんでしょ?私は・・お兄さんも一緒にいてほしい!縁壱さんと共に私と一緒にいてほしい‼︎」
そう黒死牟に懇願する芽衣、そんな芽衣の願いに黒死牟は笑いだし
「鬼である私と共にありたいと言う人間はお前が初めてだ麻倉芽衣!
だが私はあの御方の命を受けお前を連れて行こうとしてる鬼だ、そんな私を信用できるのか?」
と問い掛ける黒死牟だったが芽衣は悩むことなく
「お兄さんはもう私のお友達!・・・あれ?そういえば前に縁壱さん私のお父さんみたいな素振り見せたよね?だったらお兄さんは叔父さんだ‼︎あれれ?お友達でお兄さんで叔父さん・・まあそゆことで宜しくね」
と能天気な事を言い出す芽衣、複雑な関係性に宜しくどころじゃない黒死牟は芽衣に
「友と兄と叔父では立場が全く違うのだが?それに何故縁壱は父なのだ!縁壱の兄である私の方が父に向いている筈だ」
話の論点がずれ始めた黒死牟、そんな黒死牟に縁壱は
「兄上!芽衣の父は兄上でも譲れない!」
と黒死牟に反論すると黒死牟も何故かムキになり二人で口論を始めた
どちらが芽衣の父かで喧嘩する二人、そのくだらない喧嘩に芽衣は
先程まで命の奪い合いをしていた二人が和解したように見え笑いだし
二人は芽衣が笑っているのを見て一旦喧嘩が収まる、そんな二人に芽衣はこう言い出した
「ねえ?私のお父さん普通に生きてるからね?死んでないからね?」
と笑いながら話すと二人は
「縁壱・・私達は・・」
「兄上・・何も言わなくていい」
と二人で勝手に盛り上がっていた事が恥ずかしくなり二人で慰め合っていた
そんなやり取りがありつつ黒死牟は
「麻倉芽衣・・いや芽衣!私は今まで多くの命を奪ってきた、鬼になってまで生きたいと願った私が他者の命を奪う、これほど愚かな事はない
私は最早鬼として生きる気はない!虫のいい話だが私も縁壱と共に芽衣を守らせてくれないか?これまで奪ってきた命に償いたい」
そう黒死牟は芽衣に告げると芽衣は
「え?お兄・・叔父・・え〜と・・巌勝さんは蘇生する気はないの?」
と問い掛けるが黒死牟は
「生き返った所で私にはあの御方・・いや鬼無辻無惨の呪いがかかってる、そんな私が芽衣といれば芽衣の居場所を教えているのと同じだ!
芽衣を狙っている無惨に芽衣を渡す訳にはいかない!芽衣の稀血は一滴たりとも鬼に渡す気はない!それに・・・縁壱と共に歩みたい、昔のように兄として」
そう黒死牟改め巌勝は芽衣に告げると縁壱は
「兄上・・ありがとう」
と笑顔で応えると巌勝の姿は黒死牟の姿から人間であった巌勝の姿に変わり縁壱の笑顔に微笑み返し互いに握手を交わす
「兄上⁈姿が!」
縁壱は巌勝が黒死牟から姿が変わった事に驚いていたがその疑問は芽衣によって解き明かされる
「霊体ってねその人の思念で形が変わるんだ!長い間霊体でいると自分が何だったのか忘れて形がなくなっちゃう霊もいたりするんだよ?
そういった意味では縁壱さん結構根に持つ性格だったりしたりして?」
と楽しそうに説明する芽衣、芽衣の言う霊体、縁壱や巌勝は各々意思がありその思いの強い姿として霊体の形成がなされる、巌勝は上弦の壱黒死牟としてではなく、縁壱の兄として歩む事を決めた事で姿が人間へと変わったのだが魂の本質は変わらず、黒死牟としての力は残されていた
とはいえ、芽衣が鬼ではない為憑依しても黒死牟が放つ月を模した斬月刃は出す事は無理だった
縁壱も老いて死んだのだが、生前若かりし頃の姿でいるのはこの時の未練が強く影響している事で霊体が形成されている為縁壱は若い姿であった
そんな説明を受けて何となく納得する二人、巌勝は生前縁壱が笛を持ち歩いていた事を話に出し芽衣の言う通り根に持つ性格かもと楽しそうにからかい始めると縁壱は死んでからあの笛の行方が分からないと告げ
巌勝はその笛なら自分が持っていると縁壱に話す
それを聞いた芽衣はなんだかんだ弟思いなんだと楽しそうに笑い未だ抱えている体で黒死牟の体をまさぐり懐からその笛を探し出す
芽衣はその笛を見つけ二人の前に差し出すと縁壱は懐かしそうな笛を眺めて涙を流し巌勝も幼い頃の記憶を振り返り微笑ましい顔付きになる
そんな中芽衣は大事な事を思い出す、どうやって降りよう!
黒死牟から巌勝の魂を抜いた今、黒死牟の肉体は動かない
つまり拘束されたまま動けない芽衣、何とか降りようと身を捩りながら足掻く芽衣、芽衣が身を捩る度に少しずつ浴衣がはだけ出していく
そんな様子を見ていた隠、先程から谷間をガン見していた隠は霊が見えない人には芽衣が一人で喋っているという異様な光景や全く動かない上弦の壱、その上弦の壱の懐をまさぐる芽衣といった普通では考えられない状況でも谷間をガン見する事に集中していた隠は芽衣の浴衣がはだけ出しいくのを見ながらこう思っていた
上弦の壱様、ありがとうございます‼︎
巌勝は隠がいた事は知っていたが、縁壱との戦いにおいてとるに足らない存在だとして放置していたがその隠の視線がはだけ出しいる芽衣に集中していた事を察すると巌勝の姿から黒死牟の姿に変わり、芽衣に憑依合体をして自分の肉体であった体を無理矢理こじ開けると雲黒斎を拾い上げその体をバラバラに斬り刻み慌てて芽衣の浴衣を正すと、ガン見していた隠に雲黒斎を突きつけこう言い出した
「貴様!先程から芽衣を不埒な目で見ていたな‼︎万死に値する!」
芽衣をいやらしい目付きで見ていた隠を今にも斬り殺しそうな勢いで迫る黒死牟、元々弟想いの優しい兄であった巌勝はその庇護の対象を芽衣に切り替えると自分の娘を守ろうするように今まで以上に攻撃的になる黒死牟、自分の元の肉体より芽衣の貞操の方が大事と言わんばかりにあっけなく肉体を斬り刻むあたり芽衣に対する親バカっぷりは縁壱以上だった。そんな黒死牟、今はもう元上弦の壱と呼ぶべきなのだろうがその威圧感は健在、圧倒的な威圧感を一身に浴びた隠は恐怖で失神すると芽衣は守ってくれた事を嬉しく思う反面少しやり過ぎだと黒死牟を諫め
仕方なしに隠をおぶると産屋敷邸へと歩き出した
時が経ち芽衣が産屋敷邸へと着く目前〜
「上弦の壱が出たって言ってたけど、どこにいるのかしら?それに谷間がヤバイってどうゆう事なんだろう?」
そう言いながら胸を揺らし走る一人の女性、谷間がヤバイのは実際この人なのだがそれはさておき、この女性は鬼殺隊の中で最上級剣士の証である柱の称号を持つ9人の剣士のうちの一人、名を甘露寺蜜璃
彼女は隠を通して鬼殺隊本部から伝令を受けこの場に来ていた
上弦の壱が現れた、十二鬼月の中で上弦の鬼は目撃情報が少なく遭遇すら稀だというのに現れたのは十二鬼月最強の上弦の壱、気を引き締めて現場に向かった蜜璃だが報告で聞いた谷間がヤバイ、考える限り一番しっくりくるのは谷間という鬼殺隊員が上弦の壱と遭遇、危険なので柱に応援要請が来たと見解するのが納得できる考えなのだが、実際は違った
何もヤバくはなかった、ヤバイのは谷間をガン見していた隠の理性だけ
そうとは知らない一番ヤバイ谷間を持つ蜜璃、そんな彼女が見た光景は驚きを通り越し戦慄する光景だった
上弦の壱がバラバラに斬り刻まれている‼︎
あまりの衝撃的な光景に蜜璃は思考が停止して暫く立ち竦むがはっ!と我に帰るとこの状況を鬼殺隊本部へと報告するのだった
谷間という鬼殺隊員が上弦の壱を撃破!と
まさか上弦の壱本人が自分の肉体をバラバラにしたとは夢にも思わないだろうがバラバラになってるのは事実!
芽衣の谷間を見た隠から伝わった伝令は間違った解釈で伝わり後に鬼殺隊に所属する谷間という隊員は架空の栄誉を受けるがそれは別の話
そんな鬼殺隊の騒動とは無縁の芽衣は産屋敷邸へと着くと元気よくただいまと言うと慣れ親しんだ家の如く上がりあまねと顔を合わせる
「芽衣ちゃんおかえりなさい!良かったわ、上弦の壱が現れたって報告を受けて心配してたの・・・・って⁈上弦の壱‼︎」
「ん?巌勝さんは縁壱さんのお兄さんだよ!その上弦の壱?って鬼はお兄さんだったからもう安心だね」
「・・・・・・うん、芽衣ちゃんならそうよね!・・それが芽衣ちゃんだもの・・・夢でも見てるのかしら?」
芽衣が上弦の壱を連れて帰って来た、芽衣ならやりかねないと思いつつも夢かもしれないと混乱するけどあまね
鬼殺隊当主の屋敷に元とはいえ上弦の壱が、一方でその上弦の壱が死亡
して不在、この日芽衣によって産屋敷家と鬼無辻は共に混乱させられていた。
継国兄弟が持ち霊となった芽衣、だが巌勝の不満が芽衣を悩ませる
次回「雲黒斎?新たな名前とS.O.S」
原作では悲しい最期を迎えた黒死牟さん、何とか救済してあげたかったんですが結構強引な展開で誤魔化しました
兄弟力合わせるなら複合甲縛式オーバーソウルとか考えるんですが
ちょっと難しいかな?