実はこれ書いているのは第二部時点の為第三部の時点で矛盾が見つからないか少しびくびくしてます。もし、矛盾したら二次創作として温かい目で見てください。
それではどうぞ。
ネメシス様のファミリアの子、エルフのリオンと今日は一緒に私たちのホームで過ごすことになった。でもどうやら足に怪我をしているらしい。らしい、と断定できないのはリオンがその事を心配させたくない為か自分から言わないから。だけど殆どの団員が(と言ってもまだ2、3人)分かっていると思う。皆荒ごとにはそこそこ慣れている方だ。このご時世だもの、警邏して、盗みなどの行為に対する武力行使だって少なくない。やりたくはないのだけど。
それでもみんなの笑顔のために! 正義の剣と翼に誓ってがんばるわ!
とは張り切ってはいるけれどまだまだ弱いのよね。ダンジョンにも入るけど前線張れるような子はうちにはいない。自分がやれれば良いが指揮を取る役目もこなす為二つをこなすのは困難であまり前線に立てないのが難点だ。
(誰か前線はれる子が一緒にダンジョン探索に同行してくれると楽なんだけどなぁ)
そう思わずにはいられなかった。
そんなことを思いながら全員が寝室に向かう。お泊まり会と言えば恋バナとか怪談話とか色々な話をして盛り上がるというのが一応の定番である。でもこのメンツでそんな華々しい話が出るはずもない。しかも一人は堅そうなエルフである。……警戒しているのか全然話さない。皆困惑しているし、どうにかしなきゃ。けどどうしよう。
「とりあえず、布団を引きましょう! リオンは足のケガがあるからそこに座っていてね」
「ありがとうございます」
そう言って人数分の布団を出す。礼を欠かさない子だなぁ。後は何か何処かで会った事あるのかな? そう不思議なことを思ったが、まぁいいかと切り替えた。さぁ楽しいお泊り会はこれからよ!
そんなこんなで今に至る────────どうしてこうなった?
────────────────────―
「へぇリオンって超前衛向きな戦闘スタイルなのね」
「可愛い顔して恐ろしい子ね」
馴染むの早くない? いや私が言えた義理ではないけれど。何故こうなったと言えば、リオンが見た目生真面目で堅そうだけど(実際にはそうだけど)割とポンコツなのだ。それに優しくて誠実な子なのだ。でも団員を(恐らく手加減していた)投げ技で投げ飛ばす事はしなくてもいいと思う。最初見た時は驚いたわ。まぁエルフの慣習を知っていて手を出したこちらにも問題はあるのだけれど。でも私は平気なのね。何故なんだろう? それにこの子本当に7歳なのかな?
と不思議に思っていると子供たちの話し合いに混ざりにきたのかアストレア様とネメシス様が寝室に入ってきた。
「楽しそうにしゃべっているなあ。私らも混ぜてよ」
そう言ってネメシス様は新しく布団を取り出し隣に敷いた。それに続いてアストレア様も布団を取り出した。
それからはみんなでたくさんの事を話した。と言っても主に私達が話していただけでネメシス様たちはあまり話さなかったけど。特にリオンとかそんなにしゃべっていた記憶はない。そして、だんだんと眠りに落ちていったらしい。
「ふわぁぁぁぁぁ」
大きなあくびが出た。
「おはようございます」
「うわぁ! びっくりしたぁ」
「すみません。驚かせるつもりは無かったのですが」
「いいっていいって」
少しシュンとした様子のリオンにちょっと申し訳なくなってきた。結構わかりやすいのよねぇ。
「リオンは起きるのが早いのね~」
「今日はたまたま早く起きただけですよ? ネメシス様の方が早起きしてますし」
「えッ! あっ本当だ布団がもぬけの殻だわ」
「バイト先で仕込みの手伝いでこの頃早めに出ていくことがこの頃多いんです。アストレア様や皆さんには『寝床化してくれたのに朝ごはん作ることもせずにすまない』とか言って出かけていきました」
「そんな事気にしなくていいのになぁ~」
なんとも変なところで律儀な神様もいたものだ。適当にくらしていそうでしっかり者だ。旅をしていたとも話していたし今度ゆっくり話してみたいなぁ。
「ん? リオンはなんでこんなに朝早くから起きているの? しかもなんか着替えているし」
「いつもの鍛錬ですよ?」
「は?」
いやいや怪我してるって話では無かったか? いやいや流石に怪我してる状態で鍛錬なんてしないよね?
「え~っとリオンは確か足怪我しているはずなんだけれど」
「もう痛くないので」
「そういう問題じゃぁ無い!」
ダメだこのポンコツエルフ……。天然も入ってそうだ。
「リオンはポンコツなのね……ダメだからね! 絶対安静でしょ!」
「しかし……」
「でもも何で? もしかしも無いわ! 怪我しているときに無理する方が大変よ! 早く治るものも治らないわ」
ムーと不満そうな顔をしたリオンを引っ張って布団まで連れていく。足が治ってないのになぜ歩けたのかという疑問も出て聞いてみたら
『もう痛くはないので慣れさせようと思って』
『何でそうなるの!?』
戦闘狂? いや雰囲気的に全然そんな感じはしないんだけど、私は気に入っているから悪い子じゃない筈なんだけど、どこか危うい子だなぁ。心配をよくかけさせるような子だ。
「変わらないですね」
「え? 何?」
「いえこちらの話です」
「気になる言い方するわね」
たまにリオンは一方的にこちらの事を知っているかのような様子を見せる。確証はないけれど只の勘である。
(何でそんなことを知っているのだろうと思うようなことをたまに言うからびっくりするのよねぇ)
リューの只の油断である。まぁそれほど心を許していると言う事になるのだが。いくら勘が鋭いと言ってもそんなことは露にも思わないアリーゼである。
(いけないいけない、また気が緩みました)
リューもそう自覚はしているが、いくら注意していてももう会えない旧友との再会には思うところがあるのも事実だ。しかも前は自分が主神を都市外に行かせてしまった。今では関係ないがそれも尾を引いて最初はどんな顔をして会えばいいか分からなかった。皆が当たり前だが前の記憶を誰一人持っていない事に孤独感も感じたが、それよりも安心感の方が勝ったほどだ。自分のやったことを知られずに済む。
とほっと息を吐いていると
「そう言えば話変わるけど、リオンは前衛で戦えたりできる?」
今まで目の上のたん瘤だったものを聞いた。
「? 一応できますが」
「じゃあ、少し一緒にダンジョンに探索してくれないかな?」
勿論リオンの怪我が治ってからだけど、と付け出す。
「…………」
やっぱりダメかなぁ。そうだよね、急に他派閥から言われたら困るよねぇ。いくら仲が良くなったとはいえ強引だったか。少し落ち込んでいると
「……少しだけなら」
「えッ本当!」
「えぇ」
「やった──ー! じゃぁ怪我が治ったらよろしくねリオン!」
そう言ってリオンの手をブンブン振った。リオンは驚いていたが、少し微笑んでいた。
────────────────────―
数か月後~
なんやかんやで仲良くなったリオンと初ダンジョン! 命の危険性を含むけど皆リオンと一緒に冒険できると浮足立っているわ。しかもこの数か月でリオンの鍛錬風景を見た皆は、
「「「「うますぎる……(呆然or見惚れる)」」」」
の一言。自分たちが一気に斬り掛かっても平気そうだ。と言うか実際に平気なのだろう。そのくらい凄かったのだ。語彙力皆無になるほどだった。たった一人でダンジョンに行っていると聞いた時は半信半疑の者もいたが、それを見て納得するほどだ。
と言う事でダンジョンの入り口でリオンと待ち合わせ。
少し遅れてリオンは来た。何故か顔を覆っているけど。あれじゃ誰だか分からない。まぁ皆察して何も言わなかった。リオンは美人だから良からぬ輩に目を付けられる可能性というか絶対に人さらいの標的になる。まぁ盗賊崩れ位ならリオンは簡単に捻り上げるだろう。
「すみません、遅れました」
「ううん、大丈夫よ! 今日はよろしくね。それじゃあ行きましょうか皆」
「「「おぉぉぉ!!」」」
皆張り切っている中静かに見つめている目は眩しいものを見るかのように細められていた。
ダンジョン5階層
「はぁぁぁ!」
「もう少し引き付けてからの方が一気につぶせます。構成員が少ないなら少ない手数で敵を倒し、できるだけ囲まれ無いような動きを心がけてください」
「おぅ了解!」
リオンのスパルタ教育である。元々ダンジョンに行ったことがあるというリオンに自分たちの戦闘を見てもらおうという話になってから、ダンジョンに入ってからずっとこんな感じである。おかげで危なげなく進んでいける。リオンがこちらが危なければフォローしてくれているおかげでもあるけれど流石すぎる。
「アリーゼは指揮に集中してください。指揮を執るものが少しでも判断が遅れれば強敵と出くわした時やられます」
「えぇ分かったわ!」
「中衛の者は出すぎないようにして下さい。前で戦う人の邪魔にならない距離でのフォローをして臨機応変な対応を」
「「「おぅ! わかった」」」
こう指摘をしながらもリオンの周りの敵はリオンが全滅させていた。私たちがゴブリンやコボルトの大群と戦闘中に逃げ道を確保してくれている。それに私達の実力を伸ばすために自分はこちらの戦闘に関与しない。できた子である。
と思いつつ何とか蹴散らしそのまま8階層に。
「お疲れ様です」
「リオンは全然疲れてないんだな……ふぅ~」
「慣れですね」
「慣れってどれだけ潜ってんだよ……」
慣れだけでこの歳の子が全然物怖じしないのもすごいわね……と内心思った。だって何回も言うけれどリオンは最近まで足を怪我していたのだ。まぁ本人は治りかけの時に普通にダンジョンに潜らないだけで鍛錬はしていた。いくらこちらが止めてもやるから無理はしないと言う事でしぶしぶ了承した感じであった。あれではあの子の主神は苦労する事になるだろう。いやもう苦労と言う意味ならあの主神は限界突破の真っ最中でした。
「このまま行けば今日は10階層まで行けるか?」
「えぇ少し厄介な敵が多くなるので気を抜かないでください」
「「「了解!!」」」
「さぁ休憩終わり! 行こう!」
猛スピードで階層を降りていく。そして10階層。
オークの群れとの遭遇である。
「大きな敵は力は強いですが動きが遅い者が多いです。攻撃をしっかりと読めばかわせます。かわしたら急所に思いっきりの一撃を打ってください。力が足りなければ絶命には至りませんがそれでも体制を崩せればこちらの有利です」
「オラァァ!」
オークのこん棒のような武器を横なぎに振り回す。それを全員かわして中衛はオークのこん棒の射程の外に前衛はオークの足元にそれぞれ陣取る。前衛が自分の武器でオークの脚を攻撃して体制を崩す。
「新しい炸裂弾だ。食らいやがれ!」
ライラが夜の間に作っていた炸裂弾がオークに被弾して、オークは灰になった。
「よっしゃ次行くぞ」
「「「おぉぉ!」」」
そのまま10階層のモンスターをどんどん倒していく。
「ライラいつの間にあんな高威力の炸裂弾作ったの?」
「警邏の休み時間に少しな。でも威力に比べて重量あるし射程も小さいからまだ改良が必要だな」
「あれはあれで使い道ありそうだな」
そんな事を話しながら、只今休憩中~。10階層は霧が立ち込めている為敵に見つかりにくい。逆に言えばこちらも敵を見つけにくいと言う事にはなるがリオンが危険が迫ったらすぐわかると言う事でできるだけ見つかりにくい場所で休憩だ。ダンジョンは下に行けば行くほどモンスターも広さも構造も複雑化したり広くなったりする。階層主の所は一概にこうなるとは言えないらしいが。
「いつか私達も強くなれるのかなぁ」
誰かのちょっとした呟きがこだました。
「どうした? 突然?」
「リオンはこんなに強いじゃん? 私達とおんなじ位の歳なのにさ」
「…………」
「だからちょっと不安になったというか何というか」
弱気になってごめんとネーゼが謝る。確かにリオンの強さを見たら少し落ち込むかもしれない。ちょっとの嫉妬もあるかもしれない。何せ自分と同じかそれ以下の子の方が何倍も強いっていうのは少し風雑な心境なのかもなぁとおもっていると
「? あなた方は強くなりますよ? 絶対に」
リオンがまっすぐ言ってきた。これには全員「へ?」みたいな間抜けな顔をした。
「まず強さと言うのはただの力だけではありません。
正直に言うと話している半分は理解できても残りの半分は全員理解に及ばなかったらしい。ますます皆首をかしげている。
「まぁつまり、リオンは精神面ではまだ子供ってことか?」
「こっ! ……いえまぁそう言う事になりますかね……」
何故か今度はリオンが解せぬみたいな納得していない表情になったが反論できる要素がなかったのか即刻に諦めた。
それよりもリオンがこちらの事を強くなれると断言してくれたことの方が嬉しかったなぁ。
と少しほっこりとした空気になりつつ、リオンとのダンジョン探索は幕を閉じた。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
だんだん文字数が多くなったし、タイトル詐欺も起こしています。申し訳ないです。
この時点でアリーゼ、ライラ辺りはアストレア・ファミリアに入ってます。かなり若いです。9歳とか10歳とかですかね。もう少し遅い方が良かったかもしれない。
リューさんはこの階層は余裕です。ステータスも限界突破カンストしてしまっていますがこれ以上ランクアップすると周りからバレるので保留してます。(公にはレベル1の為)その為ランクアップは遅くともあと数か月は保留です。スキルも発現しているからもはやチート…。誰やこんなチート考えたやつ……←(作者)
アストレアファミリアの団員達も今回お世話になったのでそれは目をつむります。少なくともレベル2程度だと考えている者がおおい。(勘が鋭い方は違和感抱く程度)
ここまで読んでいただきありがとうございます。次も読んでくれると幸いです。