FGORPG ノンケがエンジョイプレイ 作:秋の自由研究
皆さんこんにちは、ノンケ(伝説のスーパー女将軍)です。
前回は、無能なサルが二匹王宮を彷徨って居ました。ふ、知能指数たったの五か、雑魚め……もうそれサルすら下回る数値なんだよなぁ。ミトコンドリアかな? で、辿り着いた先で出会ったのは、トトロ……みたいなデカいお方です。
「――ダレイオス殿と出会ったのは……連合ローマに大きな苦戦を強いられていた、時の事だったのだ」
>王宮の窓枠に腰掛け、ネロは星の海へと視線を向ける。その時は、こんな星空を見られるような空では無かった、と苦笑しながら……その表情は、戻らぬかつてを懐かしむ様なそんな。
「魔術師さんが、最後の切り札として……」
「そうだ。最も信頼のできる宮廷魔術師であった……負け戦を積み重ね、土砂降りの敗走劇。良く最後まで着いてきてくれたと思う。その所為で、あ奴は、連合ローマの凶刃に倒れた訳だが」
あぁ悲しまないで(心からのエール) いつも元気なネロちゃまが、あ゛あ゛あ゛あ゛も゛う゛や゛だ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛とばかりに落ち込んでおります。どうして……慰めてあげたい(下衆顔) 内容次第によってはこの発言は処刑不可避ですねぇ……(自害)
「……雷鳴と共に、彼は立ち上がり……余に、コレは刻まれた」
「それって……!」
>ネロが二人に見せたのは……間違いなく令呪。自分達の物とは大きくデザインは違うが間違いなく、サーヴァントとマスターの繋がりの証だった。考えてみれば、ダレイオスは魔術師が呼んだサーヴァントである。マスターが居ても不思議ではない。
「余は、彼をこの世に繋ぐための楔だと、宮廷魔術師は言って、亡くなった……その後はすさまじいものだった。まるで嵐の様に、連合ローマの追っ手を討ち取り、そのまま後方に居た皇帝四人を、纏めて打ち取ったのだ」
アァッ!? さ、サーヴァント四人を相手に(重要)単騎で……?(最重要) さ、流石征服王とタメを張れる数少ないモンスターサーヴァント、描写すらして貰えないサーヴァント相手じゃ物の数ではない模様。
「すっごい!」
「ふふん、であろう? かの征服王に、真っ向から立ち向かった伝説だ。如何に蘇った皇帝とはいえ、神君カエサル程のクラスで無ければ物の数ですらないのである!」
>いっそ清々しいほどに自慢気なネロ。さっきの少し寂しそうな表情が一瞬何処かへと吹き飛んで……しかし、直ぐに彼女の表情は曇ってしまう
「……余の味方だった。余の、英雄だった。雄弁ではなく、咆哮と暴力の化身の様な御仁ではあったが、しかし。誰よりも先陣を切って戦い、余を守ってくれた。ローマの民たちも彼を英雄と、慕っていたよ」
見て! ローマがダレイオス殿の手で元気づけられてるよ! かわいいね!
「――あの時、余があの長城に挑まねば、もっと、思慮深ければ、な」
「で、でもその時は勝ちの勢いがあったって」
「それでも……勝っていたからこそ、気を引き締めて挑むべきだったのだ。しかし、あと少しでローマへ降り注いだ厄災を払えると、気が急いてしまった、その足元を掬われて余は……いや、いやいや違う!」
>ダン、と言葉だけではなく、その無念を行動で表す様にネロは手を叩きつけた。その眼に浮かぶのは……大粒の涙だった。
「あの時、分かっていたのだ……想定外の防衛施設、此方の不利は……しかし余は、ダレイオス殿が居ればあの程度、と慢心したのだ! ダレイオス殿に頼れば、と。皇帝にあるまじき……愚行を……その所為で……その、せいで……っ!」
なかないで(胸の痛み) そんなかなしそうになかないで。こっちまでかなしくなってくるから、おねがい。なきやんで(切実) でもダレイオス殿に頼り過ぎたのは大いに反省して(鬼の所業)
しかし、なんというか、こうしてネロちゃまが見舞いに来たのもコレで納得ですねぇ! そりゃあローマにとっての大恩人兼自分のサーヴァント、そして犠牲者(容赦無し) コレで何もしないというのは流石に無しでしょう、ネロちゃまの性格的に。
「……余は、あそこで散った同胞達に報いる為にも、ダレイオス殿に償いをする為にも、彼の復活の時まで、決して諦めず、油断せず、止まらぬと決めていた。それが……三重の長城に今一度挑むと決めただけで……これだ」
>トラウマを持っているのだろう。自分の失態により、多くの犠牲を生んだ戦場に……また、自分はあの時の光景をまた作り出すのではないか、と。そんな不安が頭を過って、どうしようもないのかもしれない。
凹み方はその時の失敗の度合いにも寄ると思いますが……ここまでとなると相当な物だったんでしょうね。こうやって表情もつぶさに描写するの好き、でも涙を流させるのはきらい(ハピ厨)
「……済まぬな、弱いところを見せた」
>弱り切ったその姿。普段の堂々とした振る舞いからは想像もつかない……かける言葉も無い、というのはこういう状態を言うのだろうか――だが、しかし。
「――そうだな。ちょっと弱気過ぎるぜ皇帝陛下。覚悟決まってないんじゃないですかそれは?」
「――!」
>――そんな優しい気遣いと、この男たちは全くもって無縁である。
男、強さ優しさ! 尚優しさは欠片も無い模様。それはもう男と呼べるのだろうか非常に疑問詞が付く形になりますが、それはどうなんですかね……もうちょっと優しさを込めてどうぞ。
>寧ろ、そんなしょぼくれた顔を見たら、もう凄まじい発破をかけに行くようなボンバーマンお祭り男達である。容赦など欠片も無い。
「覚悟、だと」
「そうだよ……この人に、ダレイオスさんに報いる為に頑張るんでしょう? そんな弱々しい覚悟で、明らかに達成できる訳ないでしょうよ!」
>>寧ろ、なにくそって、奮起しないとだめでしょうよ!
>>体張ってまで守ってくれたダレイオスさんに、こっちも体張って答えないと!
二人の関係を詳しく知らない? 知りませんねぇ! 無責任でも前に進む様に促してこその主人公ですよ。主人公たちもそうやって突き進んで来たんだからさ(同調圧力) まだ二章ですしそうなる前だと思うんですけど(名推理)
「……それは」
>ネロの顔が、少し不安げに揺れている。良く事情すら知らない餓鬼二人にここまで言われて尚怒るでもなく、叱られている様な子供の様な顔をしているのは……良く分かっているからだろう。
「分かっている……分かっている……ダレイオス殿には、多くの無茶を強いた。そんな彼にどうやれば報いる事が出来るかなど……たった一つしかない事くらい」
図星を突かれて怒れるのは余裕がある人。本当に余裕がない人って、色々言われても怒る事すら出来ないそうです。つまり今のネロちゃまがそうなってしまっているっていう証拠だよ。そんなネロちゃまを見てると……ふふ……下品なんですが……余計に喝、入れたくなっちゃったんですよね……(静かに暮らせない)
「だったら! 失敗にビビってる場合じゃないでしょう!」
「余は……余は皇帝なのだぞ……迂闊な判断で、あの地獄を、もう一度……」
「次に失敗すること考えて、どうして成功できるんですか! 俺達を雇い入れるって決めたあの時、そんな事を考えてなかったでしょうよ! 皇帝として、勝つために! 決断したんですよね!」
>彼女がどれだけの重圧か、そうやって落ち込んでいるのに、理由とてあるだろう。だがそれでも、そう言うモノをまどろっこしく考えたり、少しずつ解き解したりはしない。そんな事をして、余計な事を言う位なら……彼らは真っすぐ、ストレートに。
「責任とか、失敗した時の事とか! 一番テッペン、皇帝のアンタが考えるのは、そう言う事じゃないと俺は思う! 勝って! 皆で笑って! その時の景色だけ、先ずは考えないといけないんじゃないですか!」
そ う だ よ(一転攻勢) 王たる者強欲じゃないといけないって、王を目指す者に道を示さないといけないって、それ一番良く言われてるから。勝利、勝利、勝利! って感じで……自分で言っててなんだけど馬鹿っぽい指標だなぁ……
「――」
「俺達は、当然勝った時の事以外、考えた事無いですよ」
>>そんなん考えられる程、頭良くありませんし。
>>そんな事考えられませんし、馬鹿なんで。
どっち選んでも同じィ!?
「……まぁ、もしかしたら皇帝陛下は頭良いから、そう言う事を考えちゃうのかもしれませんけど。なにくそって、もう二度とあんな悲劇起こしたくない、って負けん気から、そう思うのかもしれませんけど……」
>だったら、それで火を燻らせちゃダメだ、と貴方は続ける。寧ろ、その熱を燃え上がらせないと駄目だとも。
「俺は……少なくとも、そっちの方が似合ってると思いますよ。だって、俺が見て来た貴方は、そんな情熱に満ち溢れた、薔薇の皇帝でしたから」
ジッサイネロちゃまはEXTRAとか不屈の塊みたいな女の子でしたし、素でガッツ三回持ちのサーヴァントとかFGOでもそうは居ないんだよなぁ……自信もって。
「……情熱、薔薇の皇帝、か」
>ネロが顔を上げる。少し、瞳は揺れていたが……さっきまでの、不安げな表情は何処かに行っていた。カラ元気か、それともつたない言葉で喝を入れる事が出来たのか。それは分からないが……
「うむ、お主らの言う通りではある。とはいえ、若干以上にデリカシーに欠けた言い方は直すべきではないかと思うぞ、余は」
>少なくとも、自信に満ち溢れた、その笑みを少し、取り戻す事は出来た。
やっぱりヘッドが弱気だと舎弟共は付いて行かないからね、ネロちゃまには踏ん張りどころさんですので頑張って頂かないと。それにしてもローマ軍を愚連隊呼ばわりは……昔の軍隊なんて大抵愚連隊みたいなもんやし(失礼)
「――元気、ちょっとは出ました?」
「ま、言い方が良くなかったので、ちょっとだがな。とはいえ余の応援、大義であったぞカルデアのマスターよ」
>>そいつはありがたいお言葉。
>>で、その褒美と言っては何ですけど……
……あっ(察し)
「うん? なんだ?」
「……俺達の部屋の場所、教えて貰えませんかね……」
>折角のちょっと熱い雰囲気が、凍り付いた気がした。暫くしてから、押し殺したような誰かの笑い声が、その場に響いた。
えーオチもついた所で、今回はここまで。
ご視聴、ありがとうございました。
こういう時にこんな感じの二人にしてよかったと思います。絶対気遣いとか無用でド直球勝負しかしないんで。とてもとても書きやすい……