FGORPG ノンケがエンジョイプレイ 作:秋の自由研究
皆さんこんにちは、ノンケ(小物IASN)です。彼には二つの顔がある。しょうもない小悪党の時の面と、それなりにカッコいい『船長』としての面と。どうして前者にも人気があるのか、これが分からない。
前回は、島に案内して貰ってイスカンダル対イアソン対ドレイクのリザルトを聞きました。どうやら試合に勝ったのはイスカンダルの模様ですが、どうやら勝負に関してはまだまだあるようで……後ボンベ君は凄い頑張ってました。
「まだ、何かあるんですか?」
「負けがほぼ決まったアルゴーの船長が、最後の最後にヤケを起こした……」
イアソン船長、もう嫌っていうまでメッチャボロカスにされたんだよ(断定系) イアソンくんさぁ……俺達だって幕引きぐらい選ぶぜ、クッチャクッチャ。立つ鳥跡を濁さず、知らないのぉ?(煽り)
「……化け物を呼んだのさ。それも、特大のね。自分の船を道連れに呼び出したのは目玉だらけの肉の塊。それが、周りに広がってた船をドンドン吹き飛ばして、戦場は大荒れと来た」
「肉の塊、目玉ッ……!? そ、それでその怪物は!?」
「ドレイクさん曰く、それはこの海に今でも存在していると」
>セプテムで、ロムルスが潰していたあの巨大な柱。孔明の言っていた条件にも当てはまる悪魔。それが、この特異点にもいるらしい。
「島の一つに落ち延びてそこで根を張ってるって話さ。そんでその島からはドンドン魔物やら何やらが出てくるようになった……お陰で、ここいらの海は魔の域と化したって訳だよ。ったく、最後に余計な置き土産置いていきやがって」
>本当に良い迷惑だ、とぼやきながら、もう一度彼女は手元のジョッキの酒を煽った。美味しそうには、到底見えなかった。
こんなクソマズそうに酒飲む姉御とか……いや、変態ドレイク筋金入り厄介オタク黒ひげくんだったらそれすらも楽しみかねない気がする。怖い怖い。あの黒ひげが真顔でドレイクがマズそうに酒飲んでるのを見つめてるんでしょ? うんしっくり来る。無表情で凄い深いッ!(強調)瞳で見つめている気がする。
「それで、勝った、イスカンダル側の軍勢は?」
「勝者側の特権と言わんばかり、まぁここらの海域で幅利かせ始めたよ。一つ、特大の島を拠点、縄張りにしてね。この辺りで、アイツ等のシマになってないのは、目玉が居座ってる所と、アタシたちの島、で後小さい所ポツポツあるくらいかね」
「本当に、この海の覇者……なのですね。征服王、イスカンダルは」
>かなりの強敵なのは間違いない。しかし、警戒を強める此方を他所に、顰めていた彼女の表情が一気に変わっていった。何かを思い出したのか、ダムが決壊したかのように一気にゲラゲラと笑い始めたのだ。
「いいや、覇者じゃあないさ! アタシたちが! その覇者の野望! 残念ながらへし折って差し上げた訳だからねぇ! あっはっはっはっはっ!」
姉御!? どう考えたってよぉお前よぉなぁいきなり躁に入るなぁとかって思うだろなぁ普通よぉ!? でもこんだけ呵々大笑してるっていうのは……もしかして、何かやっちゃいました?(なろう並感)
「いやー、その殴り合いにアタシ達も殴り込んでやったのさ! アルゴーの船長が間抜け晒すちょっと前位にさぁ!」
>>乗り込んで、どうしたんですか?
>>もしかして、余程のお宝でも奪ったんですか姉御!
ホモ君まで何か姉御って呼び始めましたけど? どうしたんですか? さては野郎共って呼んで欲しくなっちゃったかな君は。眼帯付けるか? アクセサリ、ダ・ヴィンチちゃんに作ってもらう?
「そうだとも! 余程大切だったお宝をねぇ! 野郎共!」
>そう言って、彼女は手下に声をかけて……持ってきたそれに、貴方達も、そして事前に話を聞いていたであろう、マシュ達も目を見開いた。特に、セイバーオルタの反応は、露骨と言って良かった。
「……馬鹿な、聖杯、だと?」
「ははははっ! この盃、凄いもんなんだよ! 酒と食料を幾らでも吐き出してくれるのさ! 全部黄金ってのは趣味が悪いけどね」
>凄い、どころの騒ぎではない。聖杯である。特異点を維持する魔力リソースの塊。自分達が回収すべき品である。思わず貴方は立香と目を合わせてしまう。
あれっ? 聖杯はまぁ、良いんですけど。姉御の聖杯って、確か胸の辺りから勝手に出てくるとかそんな感じだったと思うんですけど。んんん? アレかな、RPGの開発スタッフがその辺り改変したのかな……?
「いやぁー、アイツ等の持っていた、コイツを搔っ攫ってやった時は本当に痛快だったよアタシは! 目を丸くしてたもんさ! 船諸共乗り付けて乗り込んで、あの大男の横っ面張り飛ばして、奪い取ってやった!」
「せ、聖杯を掻っ攫う……凄いですね」
>目を丸くしているのは立香も同じことである。いきなり目の前に聖杯を出され、掻っ攫ってきた、である。この世で最も豪快な略奪だと思われる。サーヴァント相手に普通の人間がそれをやらかしたのが凄まじいのだが……余りの偉業に、それすら薄れるレベルだ。
それに、確か姉御の聖杯って、ポッチャマ……じゃなくてポセイドン……(海神)を沈めたことで聖杯に認められて、的な事では無かったでしたっけ。流石にアトランティスの事もあって、今つじつまを合わせに行きましたかコレは。
『……おかしいなぁ? ボクの目と耳が可笑しくなってなければ、いま目の前の方、聖杯を略奪して来たって言った? でその証拠の品を目の前に出した?』
『はいはいロマニはお休みしようねー……うん。まぁ凄まじい事態だよね。それが出来るって言うのは、普通の人間じゃ不可能だと思うんだけど。君ってもしかしてサーヴァントだったりする?』
「あん? なんだいそれ?」
>どうやら、サーヴァントではないようだが。だとすれば、普通の人間がサーヴァントを出し抜いて聖杯を奪った、というとんでもない事態である。事態がどんどん膨らんでいくのだが……
「――あー、もしかして。サーヴァントっていうのは、イスカンダル、とかいう奴とか可笑しな力持ってる奴らの事かい?」
『そうそう。まぁ、分かりやすく言えば超人だね』
「あー。そいつらに力が通じたのは……もう一個のお陰さ」
成程。もう一個ね……な ん て ?
『えっ、今なんて言った?』
「だから、奴らが持ってたみたいなのを、アタシは元々持ってたんだよ。此奴が無かったら、あの大嵐は生き残れなかったと思うね。ほれ」
>そう言って、彼女の胸元が輝けばそこからせりだして来る、もう一つの黄金の輝き。それが一体何なのか。一度実物を見せられている貴方達には、容易に理解が出来てしまった。間違いない、それは……
「「「せっ、聖杯!? しかも
まるで聖杯のバーゲンセールだな……因みに伝説に残るガチ聖杯はまぁ数あんまりありません。FGOみたいな『聖杯って呼べるだけの魔力リソース』は幾らでも、と言う程ではありませんが、数はありまぁす!
「いやー、凄いもんだろう!? 姉御は多くの大冒険を乗り切って来た大船長! ぶっとんだお宝の一つや二つだってあるってもんだ!」
「趣味が悪い盃だけどね」
「いいじゃないですか! 開けぬ七つの夜、災禍の中より浮上せり、幻の海底都市アトランティス!」
「その都市を拠点にしてた、『オリュンポス十二神の名の下に、この世界をうんぬんかんぬん』言ってたデカブツ相手に大立ち回り! もうこりゃあ世界も一つ救ったんじゃないかっての末のお宝ですぜ!?」
>いや、間違いなく世界を一つは救っているだろう。キャットは貴方の膝の上でくつろいでいるから気にしてないが、他はもう顎も外れんばかりの勢いである。
「あぁん? んな大したもんじゃないだろうよ。ポセイドンを名乗った大馬鹿野郎が船乗りとして勘弁ならんから、足引っ掻けてスっ転ばしてやった。お宝も貰って、序に都市諸共海の底! 最高ってなもんだ!」
「いやー姐さん、もうちょっとカッコイイの鳴り潜めないと、一生独身ですぜ! そっちの方が俺達とすればありがたいこったですけど」
「余計なお世話だよボンベ。もう一回潜ってきな」
「へいっ!」
もしかしてボンベさんの名前の由来って、いっつも海に潜らされてるからなんじゃ……それは兎も角。どうやらキッチリこの特異点でもぽせいどんくんは船長にやられていた模様です。お前いっつもドレイク船長にしてやられてんな。オリュンポス十二神として恥ずかしく無いの?
『バイタルチェック。其処の海賊の皆は素面で、嘘吐いた様子も無しだよん』
「あ、あわわわわわわ……た、大変です先輩! ドレイク船長たち、嘘吐いてません! この特異点は、
>ついでに、その後にあったイスカンダルとアルゴー号、だったか。その戦争でもどうやら勝利の栄光を掻っ攫って行ったらしい。正に人類神話と呼ぶべきに相応しい大活躍である。本当に人間なのだろうか、この人。
まぁ船長だし(ドレイク信者) サーヴァントの中で、ギル様、ヘラクレス、そう言ったトップサーヴァントに対する言わばジョーカーを持ってるの姉御とテスラ博士くらいなんだ! 皆も、ドレイク船長の船に乗り込んで、すこれ(命令形)
そんな船長の武勇伝二つが組み合わさった所で、今回は此処まで。次回は、この二つの聖杯……どうすんだよお前よぉ(自問自答)
イスカンダルが引き続き活躍すると思ったか!? 残念、活躍するのはドレイクの姉御だ!! お前は所詮敵役なんだよぉ!!(外道)