俺の彼女が何人もいるのだが。   作:月島柊

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第2話 西条

百合花の家に泊まっている最中俺は、百合花とトークを楽しんでいた。まだあの事は忘れてないが。

「お前って、妹いないのか」

「いるけど、もう別居してる。私の方が引っ越したんだけどね。そう言う柊くんは妹とかいないの」

「弟がいるけど、高校3年だし、妹は行方不明だし」

行方不明になったのは2年前。俺が大学から帰ってきたとき、同居してる筈なのに家にいなかった。それから実家にも連絡したが、来ていないと言っていた。それから妹と俺は一切会っていない。たしか2年前は高校3年だったから、今は大学2年か。どんな顔してるのかな。

「可哀想だよね。名前なんだっけ?」

「あぁ、咲良(さくら)だよ。どんな顔してるんだろうな」

 

 夜になり、俺が床に寝ようとすると、百合花が手招きをする。

「こっ、こっち来てもいいよ?」

「狭くならないか」

「柊くんとなら・・・うぅん、どうってことない」

最初の「柊くんとなら」ってのが気になったが、俺は百合花がいるベットの上に上がる。

「くっついてると暖かいな」

3月とはいえ結構寒い。夜なのもあるかもしれないが、多分17度くらいだろう。

「寒くはない・・・」

「ならいい。」

どっちが暖かいのか分からないが、明らかに百合花が熱い。

「百合花、熱くなってないか」

「熱くなってない!もうっ、おやすみ!」

照れ隠しなのか早く強く言った。俺は明日行く西条に電話する。

《なんだ?柊》

「明日どこで待ち合わせる?」

《そうだな、駅前でどう》

「そっちがいいんだったらいいけど」

《じゃ、明日の7時半に駅前広場な》

「分かった。それじゃ」

電話を切った矢先、欠伸をする。もう寝るか。

 

翌日、俺は百合花と別れ、昨日話した駅前の広場へと向かう。通勤時間帯だからか、サラリーマンが駅に流れていく。

その中で1人、手を振っている少女がいた。

「おーい、柊!ここだ!」

「西条!?」

俺は走って向かい、西条の口を塞ぐ。

「何叫んでるんだ、目立ってるから」

「どうして?分かるようにしたんじゃん」

相変わらずなのか?いつもこういう性格だからもう慣れた。

「はいはい。ほら、行くぞ」

何回か行ったことがあるから場所は分かる。バスに乗って15分くらい。

「あそこのバスだね。」

バスはまだ来ていなかった。しかし、結構な列は出来ていた。俺と西条は後ろに並んだ。

「どうしてここを待ち合わせ場所にしたんだ」

「どっちも近いから。僕は百合花の家まで行っても良かったんだけどね」

「さすが運動少女だな」

西条は昔から運動が好きで、陸上大会でもベスト5に入ってくるような成績だった。

暫くして、バスがやって来た。前から順に乗っていくが、席は全部埋まってしまった。それからも俺の順番まで立ち客が増えていく。

ようやく乗れたのはドア付近まで客が来てから。どうにか乗れたが、後ろからも乗る人がいるから奥の方へ詰める。

「西条、キツくないか」

「大丈夫。もっと詰めたら?」

俺は壁に西条を押し付けるようにしてとどまった。

「近いね・・・」

別人のように態度がいつもと違う。

「・・・うわっ」

可愛いから見とれていると、後ろから押されて手が柔らかいものにいってしまう。柔らかいものって、まさか!

「んひゃっ」

「ごっ、ごめん!すぐどけるから――」

どけようとする俺の手を西条が押さえる。

「後ろキツイから大丈夫。僕も平気だから」

「そうか・・・」

結構胸が大きいのには触れなかったが、今思い知らされた。Hカップはあるか?

「私すごいドキドキしちゃってる・・・」

「私って、僕じゃなかったのか」

「うん。高校生の時なんだけど、可愛くないって言われて、一人称変えたの」

「なんだ、元から可愛いのに」

「かっ、かか可愛い!?」

咲希がすごい動揺してる。自信がなかったら当たり前か。

「可愛いよ。咲希」

「むーっ、だったら・・・」

少し間を開けて咲希が言った。

「んっ、キス、できるでしょ」

緩くとがらせた唇を上に向けてキスを迫る。

「キスって・・・」

「出来ないんだったら可愛くないでしょ?」

しなきゃいけない気もするけどしないといけない気もする。可愛くないって思われてしまうと困るし・・・俺は少し考えて決断した。俺は・・・

「ちゅっ」

キスすることにした。咲希は驚いた顔をしていたが、すぐに目を瞑った。

「ん、んんっ」

キスしていると、降りるバス停のアナウンスが聞こえてきた。もう終わりだ。

「咲希、降りないと」

「この手はどかす?」

当たり前だ。人の胸を揉んだまま外に出れるか。

「そりゃあどかす。」

「わかった。降りよ」

バスから降りると、すぐ目の前に咲希の家はある。あれ?そういえば俺のバイクどこ置いたっけ?

「ああああっ!」

「ど、どうしたの!柊くん!」

俺は百合花の家にバイクを置きっぱなしにしてしまっていた。キーもかけっぱだし、すぐ帰れないな。

「バイクを百合花の家に置いてきた・・・」

「あらら。ま、今は楽しも?」

「あぁ。そうだな」

 

家に入り、かけてあったテレビを見ると、誘拐された人の映像が流れていた。そこには俺の映像が流れていた。俺が誘拐されてないんだから、まさか・・・

「月島咲良さんは今も誘拐犯に誘拐されています」

俺の妹、咲良だった。誘拐されてるって、知れただけいいけど、どうすればいいんだ。そう考えていると、百合花から電話がかかってきた。

《柊くん!咲良のニュース、見てる?》

「あぁ。見てるよ。」

《助けに行かないの、行くべきなんじゃないの》

「柊くん!結菜ちゃんから電話!」

咲希がスマホを渡してきた。

《柊くん、今は柊くんの思ってることを押し通して。私たちのことはいいから、自分の思ってることを。》

「分かってる。」

《だったら今は何してるの。なにもしてないんだったらそれが思ってることなの。》

「思ってること・・・」

《私たちのことは考えないで。》

「・・・分かった。ありがとう、結菜」

《大丈夫》

俺はスマホを咲希に返すと、百合花の電話に出る。

「俺、咲良を救いにいく。」

《そう。行ってあげれば》

「じゃ、切るからな」

そう言って切り、咲希に言う。

「行ってくる――」

「行ってらっしゃい。気を付けてね」

「・・・あぁ!」




2436文字。最高記録ですね。
さて、次回は募集していた名前の妹を公開します!なんの名前になったか、楽しみにしててね!
それでは!

この小説2期やった方がいい?

  • いや、やめといた方が・・・
  • 是非やって!
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