戦姫絶唱BLACK SHADOW   作:ロヒシ&かづ えい子しょうゆ味

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お気に入り登録、コメントをくださった方々ありがとうございました!

投稿が遅くなってしまってすみません。
今回から数話ですが毎日投稿をさせていただきます。

さて、今回ですが世にも珍しいナスターシャ視点で話が進んでいきます。


第5話 復活⁉︎地獄王子

私ことナスターシャ・セルゲイヴナ・トルスタヤは、アジトのモニターに映る先のライブ会場占拠事件の映像を見ていました。

私達の切り札、ネフィリムを起動させる為に、特異災害機動部が誇るシンフォギア装者のフォニックゲインを利用しようとしました。

そして、私達が放った増殖分裂型のノイズを殲滅する為に彼女達は絶唱を用いてコレを薙ぎ払った。

絶唱ーー歌った者の生命を蝕む諸刃の剣。しかし、他者と手を繋ぐことをアームドギアとする立花 響の特性は、この絶唱の負荷を軽減させられる。

彼女達がルナ・アタックの際に絶唱を唱えても尚生きていられたのは、彼女の特性のおかげでしょう。

そして……

 

『キングストーンフラッシュッ‼︎』

 

仮面ライダーBLACK。この世界ではない別の世界から来たキングストーンという神秘の力を持った改造人間。

この石の力は絶唱の負荷を失くすばかりかエネルギーをさらに増幅させるようですね。

こちらが想定していた以上のエネルギーが流れ込み。ネフィリムは驚くほどの速度で成長を遂げています。これは、嬉しい誤算と言って良いのでしょうか?それとも…

 

その時、轟音と共に地面が大きく揺れました。

モニターを切り替えると、飢餓衝動に襲われたネフィリムが暴れ出していたのです。

隔壁を降ろし、ネフィリムの食事となる聖遺物の欠片を与え、落ち着かせようとします。

今はコレでなんとかなっていますが、いつまで保つことか……

ネフィリム……共食いすら厭わぬ天より堕ちたる巨人。この力を持って私達は人類救済へ向けての準備を進めてきたわけですが、少し疑念を抱いてしまいそうになります。

やはりこの力は、人の身に過ぎた……

 

「人の身に過ぎた先史文明期の遺産…とかなんとか思わないでくださいよ?」

 

そう言ってモニタールームに入ってきたのは私達の協力者であるDr.ウェルでした。

そう。先のソロモンの杖強奪事件の際、彼は既に私達の協力者で一芝居を打って自らを行方不明とし、ソロモンの杖を奪う事に成功したのです。

 

「たとえ人の身に過ぎていても、英雄たる者の身の丈に合っていれば、それで良いじゃないですか」

 

そう微笑むドクターですが、私は少し彼の思想に不安を抱いています。

彼には少し強い英雄願望があり、それが行き過ぎて今後の計画の支障になるのではないかと……

 

「マム、さっきの警報は…⁉︎」

 

と、警報音を聞きつけてマリア達がモニタールームに駆け込んで来ました。

 

「心配してくれたのね。でも大丈夫。ネフィリムが少し暴れただけです。隔壁を降ろして食事を与えているので時期に収まるは……ッ⁉︎」

 

その時、先ほどよりも強い揺れが起こりました。

どうやら、ネフィリムが隔壁を破ってしまったみたいです。

即時対応しなければ、ネフィリムが外へと出てしまう。

と、その時…

 

カシャン…カシャン……

 

独特な金属音が響き渡りました。

モニターに目をやると、映る暴れるネフィリムの前に1人の男が立ち塞がっていました。

彼の姿にマリア達は慌てた様子を見せ、ゲドリアンは面白くなさそうに舌打ちしています。

そしてドクターは、まるで子供がヒーローに向けるような憧れの視線を向けていました。

 

『…戻れ』

 

唸り声をあげて威嚇をするネフィリムに、彼が短くそう告げる。すると、ネフィリムは何かを恐れるかのように大人しくなり、ケージへと戻って行きました。

言葉だけであの怪物を従えてしまう。それはかつてここではない違う世界に於いて組織のトップに立っていた彼だからこそ為せる威厳なのでしょう。

しばらくすると、彼がモニタールームへとやって来ました。

 

「ありがとうございます。貴方の手を煩わせたみたいですね」

 

「気にするな。だが忘れるなよ。俺がアレを使う事に最後まで反対していた事にな」

 

「兄、大丈夫デスが⁉︎どこか具合が悪くなったりしてないデスか⁉︎」

 

「大丈夫だ切歌。心配いらない」

 

「ケッ、オマエがいなくても暴走したネフィリムなんざ、オレ様がどうにかできたんだ!」

 

「ゲド、そんな言い方…!」

 

「ゲーちゃんはツンデレさんだもんね。口では悪く言ってるけど、本当は兄さんの身体の心配をしてるもの」

 

「バッ⁉︎誰がこんな奴の事…!」

 

「ほぅ…では、次にネフィリムが暴れた時はお前に任せるぞゲドリアン」

 

と、言い合いを始める子供達。

歪み合っているようで、あの子達の間にはきちんとした信頼関係が結ばれている。

だからこそ思うのです。この子達の手を汚すような真似をOTONAの私がしても良いのかと……

レセプターチルドレンとして集められたマリア、調、切歌。そして、米国政府の悪魔の実験の被害者となってしまったゲドリアン。

私はこの子達に、その手を血で汚すことしかしてやれないのでしょうか……?

 

 

 

「では、フロンティアの視察の件、よろしくお願いします。こちらは留守番がてらネフィリムの食料調達の算段でもつけてきますよ」

 

そう言って、調や切歌、ゲドリアンの護衛を断るドクター。

その言葉にゲドリアンは訝しんでいるようですが、私の説得に素直に応じてくれました。

ドクターが何を企んでいるのかは分かりませんが、それでも事態を悪化させるような真似はしないでしょう。

そう思っていた自分が浅はかでした。

 

 

 

●●●●●●

 

マリア達、武装組織『フィーネ』が世界に向けて宣戦布告してから1週間。

あれだけの事件になったにも関わらず、彼女達はその後何の動きもみせてはいなかった。不気味なほど静かすぎる。

そう思っていた頃、風鳴さんからとある廃病院に物資が搬入されているという報せを受けた。

フィーネのアジトである可能性が高い為、深夜に俺とクリスちゃん達はその廃病院に潜入することになった。

そして、風鳴さんから気になる話を聞かされた。

 

ーー実はな南君。その廃病院から先日、ほんの僅かだがキングストーンに似た波形が検知された

 

その話を聞き、俺の脳裏にまさかという考えが浮かんだ。

あのビルゲニアでさえ、邪眼の力で復活していたんだ。

あの男(・・・)も復活している可能性がある。だけどそうなった時、俺はまた戦えるのだろうか?

兄弟同然に育った親友のアイツと、また戦う事なんてできるのだろうか?

 

「どうしたんだアニキ?」

 

「あ、いや、何でもないよ!」

 

作戦行動中だ。今はそっちに集中しないと!

3人と共に病院内へと侵入する。

建物内には不気味な空気が漂っていた。夜の廃病院というのと、謎の赤いガスがそれを増長させている。

 

「意外に早い展開みたいだぞ」

 

翼ちゃんがそう言うと、通路の奥からノイズが姿を現した。

風鳴さんが睨んだ通り、奴らのアジトで間違いないようだ。

俺達は変身してノイズに立ち向かう。

だが、おかしな事が起きた。

響ちゃん達がノイズに攻撃を喰らわせると、普段なら炭となって砕けていくはずのノイズが再生したのだ。

まさか、ゴルゴノイズのような新たなノイズ⁉︎

しかし、俺の攻撃を受けたノイズは炭となって砕けていく。いったい何が起きてるんだ?

おかしな事はそれだけじゃない。

交戦を開始して僅か数分で響ちゃん達は額に脂汗を浮かべ、肩で息をしていた。明らかに様子がおかしい。

 

「これは…ギアの出力が落ちている……?」

 

「クソッ、ギアが…重もくて力が……」

 

その時、通路の奥から何かがこっちに向かって突進してきた。

異形の姿をした獣。フィーネの一員だという改造人間のゲドリアンかと思ったが、姿が違っていた。

ゲドリアンよりもさらに一回り以上小さいソレは、翼ちゃんの剣で迎撃されたにも関わらず無傷だった。

 

「何なんだよコイツは⁉︎」

 

すると、通路の奥から何者かが拍手をしながらやって来た。その人物を見て俺達は驚愕する。

 

「ウェル博士⁉︎」

 

岩国基地でソロモンの杖と共に行方不明になっていたはずのウェル博士が、その杖を持って俺達の前に現れたのだ。

そしてウェル博士は、あの襲撃事件は自分自身で行った狂言だということを暴露した。

何ということだ!

 

「フフフッ、今やこの杖の所有者は自分こそが相応しい…そう思いませんか?」

 

「思うかよ!」

 

ウェル博士の暴露に怒ったクリスちゃんが小型ミサイルを放つ。

けど、適合係数の低下の影響でバックファイアによって身体が蝕まれてしまっていた。

これ以上彼女達を戦わせるわけにはいかない。

ここは、何の影響も受けていない俺が…そう思った時だった。

ウェル博士が解き放った謎の怪物が入ったケージが飛行型ノイズによってどこかに運ばれようとしていた。

追いかけたいところだけど、ウェル博士がソロモンの杖を持っている以上、俺は動けない。

 

「南さん、ここを頼みます!立花は雪音を!」

 

言うが早いか、翼ちゃんが飛行型ノイズを追って駆け出す。

3人の中で一番機動性に長けた天羽々斬なら追いつけるだろう。

俺はウェル博士に向かって構えを取る。

 

「フフッ、仮面ライダー…その英雄たる力を見てみたい所ですが、今日の所は大人しくしておきましょう」

 

両手を上げて降伏の意思を示すウェル博士。

その彼を連れて俺達は翼ちゃんの後を追う。

そして、彼女が潜水艦型の本部を足場にして飛行型ノイズを撃ち落とし、謎のケージに手を伸ばそうとした時、一振りの槍が彼女を襲った。

黒いガングニールを纏う。マリアのアームドギアだ。

そして、その姿を見たウェル博士が呟く。

 

「時間通りですよ。フィーネ」

 

「「「ッ⁉︎」」」

 

「フィーネ…だと?」

 

「終わりを意味するその名は我々の組織の象徴でもあり、彼女の二つ名でもある」

 

「まさか…じゃああの人が!」

 

「新たに目覚めし、再誕したフィーネです!」

 

ウェル博士の言葉にまたもや俺達は驚愕する。

3ヶ月前、紆余曲折ありながらも和解できたと思っていたフィーネ。

その彼女が、マリアを魂の器として蘇ったばかりか再び俺達と刃を交えようとしているなんて……

俺達は、朝陽を背に佇む彼女の姿を見て愕然としていた。




次回予告

カシャン…カシャン……

マリアが再誕したフィーネだと知り驚愕する光太郎達。
船上で激突するマリアと翼。
その2人の戦いに割って入る者が現れる。
それは、光太郎にとって決して忘れることのできない宿命の再会だった。

「俺の名は……」

そして今、驚愕の変身が行われる。

次回、戦姫絶唱BLACK SHADOW G
第6話 『驚愕の変身!シャドームーン復活』お楽しみに!

現時点でのヒロインは?

  • そりゃあ、あおいさんでしょ!
  • 何を言う、クリスに決まってる!
  • だからふらわーのおばちゃんだって!
  • 他の人はヒロインに昇格しないの?
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