戦姫絶唱BLACK SHADOW 作:ロヒシ&かづ えい子しょうゆ味
申し訳ありません!昨日はちょっとゴタゴタしたり、情緒不安定になったり、寝落ちしてて気づいたら日を跨いだりしてて投稿できませんでした!(>人<;)
今回はBLACKシリーズお馴染みのフレーズが登場します!
最初はどうしようかと思ったんですけど、コレはBLACKには欠かせないので《》で表記させていただくことにしました
アンケートですけど、今まで通りで良いという声が多かったみたいなので、今まで通りの週一で連載していきます
ただ、もしコレは次週まで待てない!みたいな感じになったら投稿頻度を上げるかもしれません
8年前、俺はゴルゴムのアジトの爆発に巻き込まれてこの世界にやってきた。
その時、ジャングルの奥地で傷ついた俺を助けてくれたのがクリスちゃんの両親である雪音 雅律さんとソネット・M・ユキネさんだった。
2人はNGO活動の一環として南米にあるバルベルデという国で戦災孤児達の為の支援活動をしていた。
バルベルデという聞いたこともない国名や2人の話から、俺は自分が全く違う世界に来てしまった事を知った。
ゴルゴムが存在しない世界。果たして俺は戻れるのだろうか?いや、戻った所でどうしろというのだろうか?
家族を失い、親友である信彦も俺はこの手で倒してしまった。
元の世界に帰る術も、たとえ帰ったとしてもその後どうすればいいか分からなくなっている俺を元気づけてくれたのは、当時8歳だったクリスちゃんだった。
クリスちゃんは雪音夫妻の一人娘で、活発で笑顔が可愛らしい女の子だった。
彼女の笑顔と歌声に俺は生きる気力をもらった。
俺は彼女を妹のように想い、彼女も俺を兄のように慕ってくれた。
そして俺は雪音夫妻に同行し、戦災孤児の為の支援活動をして回っていた。
彼女達と過ごした時間はゴルゴムとの長い戦いで疲弊した俺の心を癒してくれた。
ーークリスは本当にコウタロウの事が好きなのね!
ーーうん!あたしの夢は光太郎兄ちゃんのお嫁さんになって、パパやママみたいに歌で世界中の人達を幸せにするんだ!
ーー光太郎君、ちょっと良いかな?
ーーお、おじさん!子供の言う事を真に受けないでくださいよ!
ーーあら、コウタロウはクリスだと不満なの?
ーーえっ……光太郎兄ちゃん、あたしをお嫁さんにしてくれないの?
ーーい、いや、そういうのはもっと大人になってからの話で……
ーーアハハッ!コウタロウ、モテモテだね!
ーーソーニャ、笑ってないで何とかしてくれよ!
だけどあの日、全てが崩れ去ってしまった。
難民キャンプに送られた支援物資の中に爆弾が紛れ込まされていた。
それにより、雪音夫妻は爆発に巻き込まれて命を落とした。
俺もその場にいたが、改造人間だった事が幸いし爆発に耐える事ができた。
そして、クリスちゃん達はバルベルデ政府の軍人達によって連れ去られてしまった。
俺は連れ去られたクリスちゃん達を助けるべく、俺と同じでこの世界にやって来ていたロードセクターを駆った。
だけど、助けに行った政府軍の拠点で見たものは、軍人達によって無残に殺された子供達の姿だった。
ーー光太郎兄ちゃん!助けて!光太郎兄ちゃん‼︎
脳裏に助けを求めるクリスちゃんの声が蘇る。
俺は、間に合わなかった絶望感を覚えると共に、何の罪もない子供達を無残にも殺したバルベルデの軍人達への怒りで頭がいっぱいになった。
同じ人間なのに、人を人とも思わないこの国の軍人は最早ゴルゴムと同じだ。絶対に許さない!
そして俺は怒りの炎に身を任せ、変身してバルベルデ政府軍を壊滅へと追いやった。
通常兵器が一切効かない俺に対し、バルベルデの軍人達は俺の事を『黒い悪魔』と呼んだ。
てっきり、クリスちゃんは軍人達に殺されていたのかと思ったが、どうやら生きていたみたいだ。
そして、俺の変身した姿も見ていたようだ。
ーー黒い悪魔……あたしは、お前を絶対に許さねぇ……!
あの言い方からして、俺が両親を殺したと思っているんだろう。いや、違わないな。雪音夫妻は俺が殺してしまったようなものだ。
彼女にはどう詫びて良いのか分からない。だがそれでも、彼女をこれ以上悪事に手を染めさせるわけにはいかない。
俺はクリスちゃんをビルゲニア達の組織から救い出そうと決意した。
「……ちゃん……光ちゃん!」
「ッ⁉︎」
名前を呼ばれハッと我に返ると、べちゃりという音と共にお好み焼きが鉄板の上で見るも無残な姿へと変わってしまう。
「あぁ〜!私のミックス玉がぁぁぁぁ‼︎」
と、響ちゃんの嘆く声が聴こえてきた。
「ごめん響ちゃん、直ぐに作り直すから!」
「珍しいですね、光太郎さんがひっくり返すの失敗するなんて」
「何かあったんですか?」
「もしかして、この間のデート失敗したとか?」
「………」
「あぁ〜…もしかして私、やっちゃった?」
「光太郎さん、本当にすいません!」
「光太郎さん、あおいさんもデートに行きたくなくてキャンセルしたんじゃないと思うんです!きっと、急な仕事が入って止むに止まれず……」
と、事情を知ってる響ちゃんが何やらフォローを入れてきたけど、俺の頭の中には友里さんの事よりも、寧ろクリスちゃんの事でいっぱいだった。
あれからひと月近くが経過した。
絶唱を歌った風鳴さんは奇跡的に命を取り留めていた。
報道では過労で倒れたとされているが実情を知る人は少ないだろう。
響ちゃんは、あの日の戦いで何か思う事があったのだろう。格闘技の訓練を始めたみたいだ。
夜の公園で赤い髪に髭を生やしたゴツい感じのおじさんと一緒に走ったり、筋トレをしたりしている姿を時々見かけた。
そして俺は、あの日からクリスちゃんを探す日々が続いていた。だけど、彼女の姿を見るどころか手がかりすら掴めていないでいた。
クリスちゃん、君はいったいどこにいるんだ?
「……くん……なみ………南君!」
「ッ⁉︎」
またしても、べちゃりという音と共に鉄板の上でお好み焼きがぐちゃぐちゃになってしまった。
「光ちゃん、今日はもう休みな。疲れが溜まってるんだよ」
「いや、大丈夫だよオバさん」
「そうはいうけどねぇ。今日はもうこれで24枚目だよ?流石に多過ぎだよ……この前の日から何か様子が変だよ?ホントに大丈夫なのかい?」
「南君、この間は本当にごめんなさい!」
と、友里さんが俺に頭を下げてきた。
どうやら俺とオバさんの会話を聞いて、俺がデートをドタキャンされたのがショックで落ち込んでいると思ったようだ。
「いえ、この間の事なら俺は気にしてないですよ!」
精一杯の笑顔で返したつもりだけど、友里さんの表情を見るにちゃんと返せていないようだ。
「この埋め合わせは必ずするから!」
「あっ、いや、ホントに気にしなくて大丈夫ですから!」
「……そうだよね。南君も私みたいな仕事ばっかりで何の面白味も可愛げもない、おまけに酒癖も悪い歳上の女なんて嫌だよね」
「い、いえ、そんな事ないですよ!以前にも言いましたけど、俺は友里さんの事尊敬してますし、綺麗な人だって思ってますから!」
「…ほ、ホントに?」
「は、はい……」
頬を赤らめて上目遣いで訊いてくる彼女の表情に思わずドキッとし、俺は口籠ってしまった。
「あらあら、後は若い2人だけにしてオバちゃんは奥に引っこんじまおうかねぇ」
「ちょっ、オバさん!」
それから数日後の事だった。
その日も俺は朝からクリスちゃんを探して回っていると、工場地帯の方から爆発音が上がった。
事故か?そう思っていると、ロードセクターが俺を呼んでいるのが聴こえた。
という事は、コレはノイズの仕業か!もしかしたらクリスちゃんが関わっているかもしれない。
俺はロードセクターに乗り換え、変身して現場に向かった。
工場内では響ちゃんが変身してノイズと戦っているのが見えた。
その姿は1ヶ月前とは比べものにならないくらい向上していた。きっと特訓の成果だな。
そして予想通り、クリスちゃんの姿もあった。
俺が彼女を止めようとした時、地面に転がっていたケースから突然剣が飛び出した。
クリスちゃんはその剣が目的なのか、浮遊する剣に対して手を伸ばす。すると、響ちゃんがクリスちゃんに体当たりし、代わりに彼女が剣を手にした。
その瞬間、響ちゃんの身体をどす黒いオーラが包み込んだ。
剣が不気味な光を放ちながら形を変える。
「そんな力を見せびらかすなぁ‼︎」
クリスちゃんが喚きながら杖からノイズを召喚する。
すると、黒いオーラを纏った響ちゃんが獲物を見つけた獣のような目で彼女を見据えた。
そして、そのままクリスちゃんに向かって剣を振り下ろそうとする。
「いけない!」
俺は跳び立つと、彼女を庇うべくクリスちゃんの身体を突き飛ばした。
「て、テメェ何を⁉︎」
「いいから早く逃げるんだ!」
剣から光の刃が伸び、俺に襲いかかってくる。
どうする?キングストーンフラッシュを使うか?
いや、今放ったとしても防ぎ切れるかどうか……
何か、あの剣に対抗できる何かが……!
《その時、不思議な事が起こった。突然ライダーの手に光が集まり、それが剣の形へと姿を変えた。》
「こ、コレは…⁉︎
」
それを見て俺は驚愕した。蛇を模した柄にルビーのように紅い輝きを放つ剣。何故
いや、今は考えてる暇は無い!この剣なら或いは……
振り下ろされた剣を、俺は手にした剣で受け止めた。
とてつもなく重い衝撃と共に俺の両足が地面にめり込む。
「クッ……ハァァァァァァッ‼︎」
気合と共に響ちゃんの持つ剣を押し返そうとした時だった。
ぶつかり合う2つの剣が激しい閃光をあげ、大爆発が起きた。
それが工場に引火し、爆風と爆炎があたり一面を覆う。
爆発に巻き込まれた俺は工場の壁に激突し、地面に打ち付けられた。
身体中に激痛が走り、動く事ができない。
クリスちゃんや響ちゃんは無事なのだろうか?
意識が朦朧とする中、辺りを見渡すとクリスちゃんが飛んで行くのが見えた。どうやら無事だったようだ。
一瞬、彼女がチラリと俺の方を見たような気がしたけど、そう思った瞬間、俺の目の前は真っ暗になった。
次回予告
二課病院で意識を取り戻した光太郎。ついに彼の正体がバレてしまった。
響は驚き、あおいは戸惑いを隠せない。
その中で光太郎は2年前の事を思い出していた。それは彼にとって辛い現実を再び突きつける。
そして、彼女との出会いは光太郎の心に何をもたらすのか…
変身!仮面ライダーBLACK!
次回、戦姫絶唱BLACK SHADOW
第6話『人の形、ココロの形』お楽しみに!