語られなかった者たちの饗宴   作:ゆくゆく

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サイナ!可愛い!ヒロイン!Foooo!!


人形の勇気

サンラク:おい

 

サンラク:おい、ペンシルゴン

 

鉛筆騎士王:んー?どしたの、サンラクくん。またなにかユニークでも見つけたのかい?

 

サンラク:いや、ちょっと相談したいことがあってな。アーサー・ペンシルゴンに、じゃなくて女心に詳しいカリスマモデルの天音永遠に。

 

鉛筆騎士王:ほほーう?なるほどなるほど。いいよ、私を選んだセンスを評価して聞いてあげよう!

 

サンラク:助かる。それでだな……

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

鉛筆騎士王:ふぅん、なるほどねぇ……サンラクくんにも可愛いところあるんだねぇ

 

サンラク:るっせ、それで?どうしたらいい?

 

鉛筆騎士王:そうだねぇ……あっ、そうだ。あれなんかいいんじゃないかな。まぁシャンフロにあるのかは知らないけど。

 

サンラク:ん?あれってなんだ?

 

鉛筆騎士王:ふふふ、それはねぇ……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

サンラク:……ふーん、そういうものなのか?

 

鉛筆騎士王:まあ送る相手にもよるけどねぇ、あの子なら喜ぶと思うよ?

 

サンラク:なるほどなぁー……こういう時は頼りになるな、お前。普段からこうならいいんだが。

 

鉛筆騎士王:えー、相談に乗ってあげたのにその反応ー?

 

サンラク:悪い悪い、感謝してるって。

 

鉛筆騎士王:ふふ、まあいいでしょう!頑張ってねぇー

 

サンラク:ああ、分かった。ありがとな!

 

 

 

 

 

 「さて、どこで探したもんか……」

 

 「あ、おはようですわサンラクサン!」

 

 エムルか……一応聞いてみるか。

 

 「なぁ、エムル。■■ってどこに売ってるか知ってるか?というかそもそもある?」

 

 「■■ですわ?……えーっと、えーっと……あっ!確かピーツのところで売ってたはずですわ?」

 

 お、ラビッツで売ってたか。それは助かる。手間が省けたな。

 

 「でもサンラクサン、そんなもの買ってどうするですわ?自分で使うとか?」

 

 「いや、そんなわけないだろ。女になれるからってわざわざそんなことしねぇよ」

 

 まあ男がいきなりこんなもの欲しがってるって聞いたら疑問に思うのも無理ない、か。

 

 「んじゃちょっくら行ってくるわ」

 

 「行ってらっしゃいですわー」

 

 

 

 

 

 

 「おらぁピィツゥー!」

 

 「うわぁぁぁサンラクさん!?また金奪いにきたんかぁ!?」

 

 「バーカちげーよ。今回は買い物だ」

 

 「へ……?まぁそういうことなら歓迎やけど……何が欲しいんや?」

 

 「ああ、エムルから聞いたんだが■■ってあるか?」

 

 「へ?まぁありまっせ?でもそんなもの買ってどうするんや?」

 

 「いいだろ、別に。ほら、これで足りるか?」

 

 「まいどあり!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◆

 

 さて、物は用意した。渡す場所もある。あとは誰かが入ってこないか気をつけるだけだが……まあペンシルゴンのやつは来ないだろうしカッツォは最近忙しいらしいから大丈夫だろ。

 

 「【転送・格納空間(エンタートラベル)】!」

 

 「あーあー、んよし。おーい、サイナー」

 

 「返答(はい):どうしましたか契約者(マスター)?」

 

 「あー、その何だ……」

 

 「……?何か問題でも?」

 

 「……よし!ほら、これやるよ」

 

 うぐぐ、覚悟を決めたつもりだったがいざやるとなるとなかなかに恥ずかしいな……

 

 「疑問:これは一体?何かの拡張パーツですか?」

 

 「あのな、そんなもんわざわざラッピングしてまで送るわけねぇだろ。あれだ、オルケストラでは世話になったし普段もなんだかんだ助かってるから日頃のお礼みたいな感じだ」

 

 「なるほど……開けてみても?」

 

 「あ?ああ、いいぞ」

 

 頼むぞペンシルゴン。サイナの好感度を保てるかはお前にかかってる……!

 

 「……これは口紅、でしょうか」

 

 どうだ……?見た感じ怒ってはないが喜んでもいない。成功か……?

 

 「制止(ちょっと待て):ドールサービスに接続……検索:口紅 送る意味」

 

 あ?意味?そんなのあるのか?……いや、そりゃあるか。花言葉なんてものがあるくらいだ。口紅にあってもおかしくはない。っても母親に送ることなんかもあるらしいからそんな深い意味じゃないだろ。

 

 「……検索、終了……」

 

 「ん?お、おいサイナ。大丈夫か?なんか頭から湯気出てんぞ?」

 

 おいおいまさかぶっ壊れたりしないだろうな。直せそうなところなんて象牙くらいしか思い浮かばんぞ?

 

 「い、いえ大丈夫です、大丈夫ですが……」

 

 「……了解:当機(わたし)も覚悟を決めました。貴方なら、当機を導いてくれた貴方なら相手にとって不足はありません。どうぞご自由に」

 

 そう言って目を閉じ顔をこちらに向けてくるサイナ。……?どういうことだ?分からなかったのでとりあえず頬を引っ張ってみる。

 

 「ほわっ……!最低(何すんだバカ):契約者(マスター)には女心を理解しようという気は無いんですか」

 

 「女心……?すまんサイナ。マジで分からん。口紅を送ることになにか特別な意味とかってあるのか?」

 

 「落胆(マジで言ってるのか):契約者(マスター)にはガッカリです。ええ、とっても。インテリジェンスが足りて無さすぎです。…………アナタとキスしたいって意味なんですよ、バカ」

 

 へぁ!?そんな意味あんの!?……あんのクソ鉛筆、今度あったら確実に〆る。絶対だ……!ええい、それより考えろ、考えるんだ。ここで回答をミスったら確実にサイナの好感度はダダ下がり。ヘタしたらゴルドゥニーネのユニークにも関わりかねない。……それに何より、サイナにこんな顔させて、期待させておいて勘違いでした!ごめーんね!なんて言えるわけが無い。

 

 「サイナ聞いてくれ。確かに俺はその意味を知らなかったし、そういう意味で送った訳でもない。だけどお前に感謝してるって言うのは本当だし、別にそういうことがしたくないというわけでもなく……だから、その……だな」

 

 「……もういいです」

 

 ……っ!いよいよもってまずい気がする!なんかもう嫌だ!フラグ管理だとかユニークだとかそれ以前にサイナに嫌われたくな……

 

 「ん…………今はこれだけで我慢してあげます。だからいつか……貴方の方からして来てくださいね」

 

 頬に一瞬当たった柔らかい感触と間近で聞こえたサイナの声。それはさっきまで高速回転していた俺の思考を止めるには十分すぎる破壊力を持っていた。

 

 「あ……え……?」

 

 「推奨:思考が纏まっていないようなので(恥ずかしいから)速やかな退去をおすすめします(さっさと出てけ、バカ)

 

 「……あー、【転送・現実空間(イグジット・トラベル)】」

 

 訳分からん……とりあえず今日はもうログアウトして寝よう。明日の俺がきっとどうにかしてくれる。

 

 

 

 

 

 ◆ その後の某格納空間内

 

 「き、期待したのに……!バカ!バカマスタァー!!」

 




え?サイナのキャラが違うって?……Nパッチの力だよ。
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