この残酷で天災降り頻る世界を好きなように生きていく   作:苛性ソーダ(温)

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わからねえよ…わかんねえよ…!アークナイツは考察する事というか考える事多すぎて頭こんがらがる…おチェンが言うあの人って結局誰だよ…エクシアの姉はどういう人物なんだよ!その他まだまだいっぱいありすぎて爆発しそう…この伝われ気持ち………
よし、考えるのはもうやめよう。ハイ!やめやめ!

というわけで
原作に突っ込む前にちょいと寄り道…というかサイドストーリーですね。と言っても戦地の逸話みたいな感じのだけど(うp主は喧騒の掟中盤ぐらいからアクナイ始めたから戦地の逸話やってないけどね。)

あ!お気に入り登録50人、そしてUA2000突破しました!ありがとうございます!



間話
EX-1 監督官の杞憂/酒場の思い出話1


 

 

 

 

「ふぅ、次は何処に行くんだったかな。」

 

ケイオスと別れ、龍門に戻って来た私は書類を元の送り主に返しに行った後、龍門にあるバーで次の仕事のスケジュールを確認していた。

 

そしてそんな私の前にシラクーザでは姿を現さなかった『監督官』さんが私の隣に座ってきた。

 

「隣、座るわよ。」

 

「構わないとも、君と話すのは一ヶ月ぶりくらいかな?」

 

「……ええ、そうね。本当ならシラクーザで接触しようと思っていたけれどまさか貴方が奴と行動しているとは想定外にも程があったわ。」

 

「奴…っていうのはケイオスの事かな?」

 

「えぇ、むしろそれ以外当てはまる人物がいるわけないでしょ?奴は公証人役場のほぼ全ての執行人を返り討ちにした挙句、その執行人達の守護銃を奪った。上層部は完全にお手上げ状態で監督官は奴に接触する事は禁止とされる程の最重要警戒人物なんだから。」

 

私は少し驚いた。彼が執行人を返り討ちにしているというのは知っていたけれど監督官まで寄せ付けないというのは今初めて知ったからだ。

でもまぁ…

 

「彼らしいね。」

 

「…随分知ったような感じね。シラクーザで接触して堕天使同士、息でもあったの?」

 

「あれ?前に私話してなかったっけ?ケイオスと私は元々友人だよ?」

 

私がそういうと彼女の顔がピシッという音が聞こえそうなくらいに固まり、数秒後に口を金魚のように口をパクパクさせてきた。

 

「な、なな…どういう事!?貴方と奴が友人同士!!?聞いたことないわよ!!」

 

「んー、まぁ友人でもあるけど一応先輩後輩っていう関係でもあるかな、色んな意味で」

 

「ハァ…聞くだけで頭が痛くなるわ…正直貴方達がシラクーザで接触したのを知った時はどうなることかと思ってたけどただの杞憂だったわね。」

 

「おや、心配してくれてたのかい?」

 

「別に…奴がらみで、しかも貴方に何かあったらとんでもない面倒事を招きかねないしね。」

 

そう言ってまた彼女は溜め息を吐いた。

だいぶラテラーノはケイオスに対して参っている状態なのかなっと考える。…結局私はラテラーノを出て行った後のケイオスの事をあまり知らない。もっとあの時いっぱい聞けば良かったかな…柄にもなく…いや、ついついケイオスに会えたのが嬉しくて、離れたくなくて…それで…一緒に………………

 

「ちょっと?貴方顔が赤くなってるけど大丈夫?」

 

「えっ…あ、ああ、うん。私は大丈夫だよ…だけどちょっとだけ今日は飲みすぎちゃったかも。」

 

私は彼女に高揚した顔を隠すように少し足早に代金を支払ってバーから出て行った。

 

 

「え、ちょ待ちなさいよ!?まだ話は………」

 

彼女…監督者はモスティマに声を掛けるがそれは届かなかった。

一人バーに残された彼女は呆気に取られる。

 

「…本当に飲みすぎたの…?いやでもあいつはそんな……………まさか」

 

別の考えが浮かんだ監督官だが直後に首を横に振った。

 

「いや…あいつに限ってそんなこと…ない、わよね…?」

 

彼女の予想は答えに最も近かったがそれに答えられる者はもうこの場にはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

ー監督者の杞憂ーENDー

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日私は、休暇で龍門のバーをはしごして周っていた。とはいっても単に趣味の為だけでは無く、バーに行けば様々な情報を得られるからだ。

 

酔っ払う会社員、コソコソと何かしらについて話すマフィアと思われるループス族、飲みすぎて仕事内容を話してしまう近衛局員と思われる人物。等いつもの光景ではあるがそこから溢れる貴重な情報やスクープがあるのだ。

だがこの日はとても幸運な日だった。

なぜなら

 

「貴方は…あの時の…」

 

「………?あ、もしかして君は…」

 

あの日に別れた彼と再び会うことができたのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ久しぶりだな!あの辺境にあったバーで別れた時以来かな?あの後特に何もなかったようで安心したよ」

 

「はは…まぁあの後は特には何もありませんでしたが…貴方は何故ここに?」

 

「ん?あぁ…まぁ単に立ち寄っただけだよ。龍門のバーは良い所が多いからな、たまに一緒に飲む飲み仲間と会えれば良かったんだがね…一人はともかく残りの二人は忙しそうだからなぁ…」

 

「その飲み仲間の方々はどんな人達なんですか?」

 

「お、聞くねぇ〜。ああと、確か全員女なんだが他二人はちょっと苦労人的な感じの立場…あー、と…そうだ、確か龍門近衛局で仕事している奴らなんだがもう一人はとんでもない奴でなぁ…そいつとは旅をしてる時に極東辺りで会ったんだが…向こうも流浪人って言うのかな?まぁ旅人みたいなもんでいきなり酒飲み勝負を仕掛けてきた挙句その後何故かサッカーをする事になってな…まぁ最近は会ってないから向こうがどうしているかは分からないがその初めて会った夜はまぁ衝撃的というか疲れる日だったよ。」

 

と、彼はその時の事を思い出し、若干疲れた様な顔をして項垂れるように話す。彼自身といい彼の周りの関係はその見た目とは裏腹にとんでもなく広く複雑なのかもしれない

 

「な、なんだか想像するだけでも大変そうな話ですね。」

 

「だろう?悪い奴ではないんがな…まぁ、その四人で集まって飲んだ事なんて片手で数えるぐらいしかないけどな!」

 

「その極東の流浪人の方以外…つまり近衛局に勤めている方々とは結構飲んでいたりはするんですか?」

 

「まぁ、龍門に来た時に会ったらそのままバーやら酒場に引きずられてよく仕事の愚痴を聞かされたりしてるよ。これも別に嫌ではないから良いんだけどな、あいつら酔う前と酔った後のギャップが面白いからさ。」

 

さっきとは変わって彼はケラケラと笑うように話す。まぁ、先述した極東人とは仲が悪いわけではないのだろう。そういえば…

 

「確かキラードロイド…という名前でしたよね?あの怪物は今何処に…?」

 

「あぁ、あいつなら今は、いや今回はスラム街に停めてあるよ。ここの近くに駐車場とかが無かったからな…」

 

「スラム街…ですか。あの辺りは龍門内でもかなり治安が悪い筈ですが大丈夫でしょうか…?」

 

「んー?大丈夫とは思うけどなぁ…スラム街の人達とはまぁまぁ仲良い筈だし…まぁ見つかっても子供達の遊具になるだけだから問題ないでしょ」

 

「大アリだと思うんですが…」

 

私は驚愕した。龍門のスラム街はかなり治安が悪く、記者達もというか殆どの者は近づかない場所だからだ。だが彼はそんな所にもまるで繁華街を歩く様な感覚で入り、さらにそこの住民達とある程度友好関係を築けていると言うのだから…あの怪物が遊具扱いされている事も充分驚きだが。

そんな私の内心を知らんとばかりに彼は話を続けた。

 

「でも確かに最近はちょっと怪しいかもねぇ、なんだかちょっと前より物騒というか揉め事が多いみたいなんだよね…スラム街。まぁこの世の中自体元々物騒だけど。」

 

彼は酒をちょびちょびと飲みながらそう言った。

…彼は最近の情勢を知っているのだろうか…?

失礼とは思いつつ私は聞いてみる事にした。

 

「しかし最近はさらに物騒になってきているらしいですよ。感染者の集団が偶発的に事件を起こしているらしいと私の同僚達の間でも少し話題になっていて…」

 

「感染者の集団…?あ〜、あれか、何て名前だったかな…確か、えーっと…そう!レヴナント・ムーンライト!」

 

そう思い出したように意気揚々と答えた彼に私は苦笑いした。

 

「レユニオン・ムーブメントですよ…どうやったらそんなキラキラネーム出てくるんです?」

 

「すまんすまん…あんま関わりがない組織は覚え難くてな…」

 

そう言いながら彼は照れ隠しのようにグビッと酒を飲み干す。ここのバーの酒は美味いな、覚えておこうと彼は言った。

ここで私は彼が感染者についてどう思っているのか気になったので意を決して聞いてみる事にした。

 

「感染者といえば…貴方は感染者の事をどう思ってるんですか?」

 

と、聞くと彼は少し驚きながら

 

「おー、随分と重い感じの話題を振ってくるね」

 

「こんな世の中ですし…職業柄気になってしまいまして。」

 

「ハハハ、まぁ君とまた出会えた事だし…そういう話題でも全然構わんよ。」

 

彼はバーのマスターに追加の酒を注いでもらいながら答えた。

 

「そうだな…俺からすれば感染者は特に険悪するような感じでは無いな、別に感染者とずっと近くにいたらといって自分も鉱石病になる訳じゃないだろう?まぁ今すぐにでも死にそうって感じなら申し訳ないが、離れて欲しいけどな。」

 

険悪したりはしないが罹りたくはないからな。と彼は最後に言って、新しく注がれた酒を飲む。

 

私はさらに気になったことを聞いてみる事にした。

 

「成る程…ではやはり旅をしている間にも私と話すように感染者と話す事はあったんですか?」

 

「あぁ、君とこうして座りながら話すように色々なやつと話したもんだよ。龍門のスラム街の子供達、クルビアの辺境で生活してるおっさん、他にも色んな場所、国とかでな。1番最近だと…そうだな、イェラグのカランド山であった娘かな。いやー、あの時は大変だったよ…二度目のカランド山登頂だったんだが雪崩に巻き込まれかけてね。俺は避けれたんだが、その娘は巻き込まれちゃったみたいでさ、しかも脚に源石が刺さっちゃてて…苦労したもんだよ。」

 

「ええっ、その後はどうなったんですか!?」

 

「そりゃ、その娘を背負って山を降りたよ。まぁでかい雪崩だったからね、麓に着いたら結構人がいたから引き渡したよ…まぁその後は…………うん、すまんな。話したいけどそろそろ時間だ。」

 

彼は話を続けようとしたが店の時計を見てそう言った。当然話の続きが気になる私は彼の言う時間の事を聞いた。

 

「時間、とは?」

 

「あぁ、実は次はウルサスに行こうと思っててな、今、龍門の近くにある移動都市がウルサスのチェルノボーグ市らしいからここで少し酒を飲んで暇潰しをしてたんだ。君が来るのは予想外だったけどな。」

 

「ウルサス…ですか。あそこは確か感染者への迫害が強く、かなり暴力的な国家と言われていますが…」

 

「まぁ確かにあそこは感染者の迫害がかなり酷いし、戦争大好きというかかなり血気お盛んな国だが街の情景や郷土料理は美味いからな。まぁまぁお気に入りの所だよ、感染者関連以外はね。しかし何があの国の感染者への異常な差別というか恐怖心みたいのを掻き立ててるのかねぇ…」

 

彼は目を細めながらそう呟くと、テーブルに金を置いて席を立った。

 

「あ、お代は私が…」

 

「いや、話し相手になってくれたからな。その礼だ…それではな運が良ければまた会おう!」

 

私に有無を言わせる間もなくそう言って彼は店から出て行ってしまった。

 

 

相変わらず彼は不思議な人だ…少なくとも彼の生き方は少しばかり羨ましいものがある。

 

…あっ、そういえば彼の名前をまだ聞いていなかった。これだけ話をしていたのに肝心な事を忘れてしまっていたとは…彼とまた会えるといいが…

そう思い、私も店を後にした。しかし彼が向かったウルサスであんな大事件が起こるとは私も彼も予想することはできなかった…

 

 

 

 

 

 

 

 

ー酒場の思い出話1ーENDー

 

 

 

 




【補足】
ケイオスは執行人の守護銃を奪い使っていると言われているが銃以外にも近接武器なども奪い使っている。ただしヘルサイスなどの一部の武器は鹵獲品では無い。

【プロファイルの更新無し】

今回も見てくれてありがとうございました!
そして前回のアンケートに投票してくれた皆様、ご協力ありがとうございます!
チェルノボーグ(暗黒時代)編は次話を書いてから突入します。

それでは次回もお楽しみに!
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