ポケモン世界で配信者、始めました! 作:ルルル・ルル・ルールルールー
「こんばんは。カレンです」
【こんロリ】
【わこつ】
【こんばんワニノコ】
【こんばんワンパチ】
【変な挨拶が増えてきたな】
【カレンちゃんすし】
【今日もかわいい】
前回の配信の最後もだったけど、コメント欄でなんか変な挨拶が流行り始めている。他の配信者の人で特別な始まりの挨拶と終わりの挨拶を使っている人も結構いるし、私も後で何か考えて見てもいいかも。「こんにちは」や「こんばんは」だけだと味気がないしね。
「今日は予定通り質問に答えていく配信にしたいと思います」
【予定通り(2敗)】
【やっと質問回か】
【楽しみ】
【ワイの質問読んでほしい】
「質問はSNSの質問ボックスの方で受け付けています。この配信中も受け付けているので気軽に質問を投げてください。読むかもしれませんし読まないかもしれません」
SNSにリンクした質問募集サイト、質問ボックスにはすでに100を超える質問が来ていて、厳選するのがかなり大変だった。それに加えて、変な質問や質問ですらないセクハラも送られてくるので割と疲れる。
「最初の質問です……じゃん」
パソコンを操作して質問ボックスを開き、あらかじめ選んでおいた質問を配信画面に映るように表示させる。
『カレンちゃんさん、こんにちは。
早速ですが質問です。
カレンちゃんさんの好きなポケモンは何ですか?
配信楽しく見させてもらっています。
これからも頑張ってください』
【カレンちゃんさん!】
【じゃんかわいい】
【好きなポケモンか。気になる】
【じゃん】
【クチートちゃうんか?】
「好きなポケモンですか、定番ですね。コメント欄に予想を書いている人もいますが、みなさんの予想通りこの子ですね」
トトちゃんを抱き抱えて膝の上に乗せ、頭を撫でると気持ち良さそうに目を細めて甘えるように擦り寄ってくる。今日のトトちゃんは甘えっ子な気分らしい。そっけないトトちゃんも好きだけど、やっぱり甘えっ子トトちゃんはかわいさが天元突破してると思う。
【か゛わ゛い゛い゛】
【クチートのかわいさにクール系ロリも思わずニッコリ】
【あら^〜】
【かわいい×かわいい=無敵】
【尊死した】
【クチートいいなぁ】
【クチートになりたい】
【カレンちゃん笑顔アルバムが厚くなる】
【prpr】
「他にはワンパチとかも好きですね。丸々とした身体とか、短い手足とか。かわいいですよね」
【ワンパチはかわいいよなあ】
【私もワンパチ好き】
【カレンちゃんはかわいいポケモンが好きなの?】
【ワンパチは家で飼ってるけどまじでかわいい】
【はがねタイプじゃないんだ】
「かっこいいポケモンも好きですよ、ルカリオとかリザードンとか。はがねタイプは箱推しみたいなものです」
ウツロイドとかもかなり好きだけど、さすがに口には出せなさそう。そもそもアローラ地方でアローラリーグができた話は聞かないし、ウルトラビーストはまだ未確認かな?
機会があったらアローラ地方にも行ってみたいなぁ。
「というか、好きなポケモンを聞かれると無限に出てくるんですよね。1番好きなポケモンを聞かれればクチートと答えます」
【一理ある】
【パッと思いつくだけでも10匹は好きなポケモンいるわ】
【ポケモントレーナーあるあるだな】
「そんな感じで次……じゃん」
『こんばんは。
カレンちゃんは学校に行っていないとのことですが友達はいるんですか?
答えづらかったらスルーしてください』
【じゃん】
【じゃん】
【たしかに学校行ってないと友達できないよな】
【じゃじゃん】
【俺は友達いない】
【友達いないニキは強く生きて】
「友達って何ですか?」
【あっ……】
【おい、この質問したやつ】
【かなC】
【;;】
【おじちゃんが友達になってあげるよ^^】
「……というのは冗談です。たまに近所の子供達と一緒に遊んだりしますよ。私はかわいいですから、近所ではアイドル扱いです」
特に最近は私がチャンピオンカップの準優勝者と知った子供たちやその保護者たちにめちゃくちゃちやほやされている。何ともミーハーな人たちだ。ちやほやされるのは好きだけどね。
【ちゃんと友達いて安心した】
【私はかわいいですから(無敵)】
【たしかにかわいいけど自信満々すぎて草】
【カレンちゃんアイドル路線もアリだな】
「あとはダンデさんとスマホロトムの番号を交換したので、たまにチャットで話したりしてます」
【は? ダンデ許せんのだけど】
【今なら殺意の波動でダンデに勝てそう】
【ダンデロリコンかよ】
【失望しました。ダンデのファンやめます】
【羨ましい妬ましい】
ダンデとはポケモンの話するだけだけどね。今度ダンデのオフの日にバトルしようって話になってるけどいつになるのか、ダンデはチャンピオンとしてかなり忙しいようだしかなり先になるだろう。
ちなみにダンデとは視聴者の羨むような関係ではないし、今後もそんなことにはならない。そもそも私は前世の影響もあって女の子が好きだ。男はノーサンキューである。
「どんどんいきましょう、次……じゃん」
『カレンちゃんこんにちは!
質問です!
カレンちゃんはどこかでポケモンバトルを教わったんですか?
若いのにすごく強いので気になって気になって夜しか眠れません。
よかったら教えてください!
PS.カレンちゃん好きです結婚してください』
【じゃん】
【じゃん】
【じゃん】
【じゃんが好きすぎて中毒になりそう】
【PSで草】
【12歳に求婚するやべーやつ】
【夜眠れてれば十分だろw】
【トレーナーズスクールは無さそうだし、家庭教師?】
「まず結婚はしません。気持ち悪いです」
【罵倒助かる】
【ざまぁ】
【もっと罵ってくれ】
【かわいい声で罵られると目覚めそう】
【俺はもう目覚めた】
「ポケモンバトルは一から全部お母さんに教わりました」
ちなみに私はリビングで配信をしているのでお母さんは近くにいる。どうやら、スマホロトムでこの配信を見ているようだ。この娘に群がる
【ほーすごいなカレンちゃんママ】
【元トレーナーなのか?】
【カレンちゃんがあんな強いんだからお母さんも強そう】
【いいお母さんやな】
「実は私は今まで一度もお母さんにハンデ無しで勝てたことがありません。めっちゃ強いです」
【マジで!?】
【カレンちゃんが勝てないとか強すぎて草】
【元チャンピオンとか?】
【ダンデとどっちが強いんだ】
【さすがにダンデだろ】
【お母さん何者?】
【在野にたまにいる鬼強トレーナーか】
「お母さんとダンデさんが直接戦ったことはないので正確にはわかりませんが、どっちとも戦った私の所感としては少なくとも同等くらいに強いと思ってます」
私という物差しで測れば、お母さんの方が強く感じたけどポケモンバトルはそんなに単純じゃない。ポケモン同士に相性があるように、トレーナー同士にも相性がある。お母さんとダンデが直接戦ったりしない限りは白黒付くことはないだろう。
私としても気になるところだけど、お母さんはあくまで私に教えるためにポケモンバトルをしているだけで、私以外と戦うのは乗り気ではない。だから残念だけどダンデとのバトルは実現しないだろう。お母さん的には引退したらしい。強さはバリバリ現役だけどね。
【直接戦わない限りはわからんよな】
「まぁ、そんな感じです。なので、私の目標はダンデさんに勝つことと、お母さんを超えることです」
【応援してる】
【カレンちゃんなら勝てるよ!】
【がんばれ】
【2年でこんなに強くなったんだから余裕だろ】
【カレンちゃんのお母さんが気になりすぎる】
「次──……じゃん」
『カレンさん、おはようございます。
質問なのですが、カレンさんはなぜはがねタイプ統一で戦っているんですか?
私はトレーナーズスクールでポケモンのタイプはバラけさせるようにと習ったのですが、理由があれば教えてもらえませんか?
配信楽しんで視聴させてもらっています。がんばってください』
【じゃん】
【じゃん】
【誰かじゃんを切り抜いて耐久動画作ってくれ】
【じゃん】
【言われてみればたしかにって感じの質問だな】
【俺も知りたいこれ】
「これは……実は特に大した理由なんてないです。単純に私がはがねタイプが好きだからってだけですね」
これは完全に私の趣味でしかない。前世のゲームでははがねタイプ統一パーティを使うことで、相手の選出を読みやすくなったりとそれなりの利点があったが、この世界のポケモンバトルではゲームほどの利点はない。
私が言うのもなんだが、勝つためならタイプ統一なんてする必要は全くない。むしろ弱点が浮き彫りになってしまうので、たしかな実力がなければ簡単に負けてしまう。
ジムリーダーはタイプ統一でいながら強いが、それはしっかりと弱点をカバーしてパーティを組んで、且つタイプ相性を跳ね返すような工夫をしているからだ。付け焼き刃で真似をしても碌なことにはならないだろう。
私だって2年、しっかりとお母さんの下で修行したからこそ今がある。
「着実に強くなりたいなら普通にパーティを組んだ方がいいですよ。もちろんタイプ統一でもしっかりと修練を積めば強くなれますが。ジムリーダーが良い例ですね」
【まぁだよな】
【結局好きなポケモンで戦うのが1番だよな】
【俺もはがね統一しようと思ってたけどやめよかな】
【カレンちゃんもタイプ統一で強いけど、どんな工夫してるの?】
「私はパーティの弱点が一貫しないように、ほのおにはジュラルドン、じめんとかくとうにはアーマーガア。みたいな感じで対応できるようにしてますね。それと、タイプ相性は必ずしも絶対的なものでもないのでやりようはいくらでもありますよ」
この世界ではゲームほどタイプ相性の優劣が絶対ではない。というのも、単純に不利な相手からの攻撃は躱してしまえばそれで済むのだから。ゲームのように全ての攻撃を受け止めてあげる必要はないのだ。
【なるほどなー】
【ロリなのにちゃんと考えててえらい】
【かしこい】
【かわいい】
【カレンちゃんはジムリーダーになれるならなりたい?】
「ジムリーダーにですか? 考えたこともありませんでしたが……はがねタイプならありですね」
【ジムリーダーカレンちゃん見たい】
【カレンちゃんがジムリーダーになったらジムチャレンジで会いに行く】
【実力的には申し分ないよなぁ】
【割と現実的にありそう】
ジムリーダーかぁ。たしかに悪くないけど、ジムリーダーになったらガラル地方に縛られそうなのはちょっと嫌だ。せっかく転生したんだからいろんな地方に行ってみたい。
仮に打診を受けたとしてもはがねタイプ以外なら断るかな。
「じゃあ、次……っと、そろそろ時間ですね」
【もう一時間か】
【はやいわ】
【いかないで】
【時間経つの早すぎる】
「では、最後にこの質問? に答えて終わりましょうか……じゃん」
『カレンちゃんのかわいい声で僕のことを罵ってください』
【じゃん】
【じゃん】
【最後のじゃん】
【草】
【最後にこれかw】
【ロリコン君さぁ……】
実はこの手の質問、というかリクエストは似たようなものが20通来ていた。どんだけ私に罵られたいんだこのロリコンどもは。
「では、えと……ばか! あほ! ロリコン! 変態! ざこ!」
【助かる】
【持病が治った】
【罵倒のレパートリーが小学生でかわいい】
【録音しました】
【万病に効く】
【魂が震える】
【ロリコンじゃないけど、なんか胸が熱くなる】
【こうして新しいロリコンが生まれていくのか……】
「質問回は今後も定期的にやっていこうかなと思ってます。それじゃあ、今回はここまでで! ばいばいっ!」
【乙】
【バイバイバイバニラ】
【ばいばい】
【次の配信待ってる】
【ロリコンになりました】
──────この配信は終了しました──────
もしかしたらいるかもしれないポケモン知らない人向け解説。
Tips
『パーティ』
手持ちのポケモンのこと。原則として上限6匹まで。
それ以上のポケモンは然るべきところに預けなければならない。
『スマホロトム』
スマホにロトムというポケモンが入った携帯端末。
通常のスマホの機能にプラスして、ポケモン図鑑機能などがある。
自転車の動力にもなる。自律行動もする。
『ウルトラビースト』
別世界に棲息する危険度の極めて高いポケモン。
アローラ地方で確認されることになる。このSSの時間軸では多分ほぼ未確認。
『トレーナーズスクール』
ポケモントレーナーを養成する塾のようなもの。
『タイプ統一』
パーティのポケモンのタイプを特定の一つに絞ること。
ポケモンのタイプというのはゲームの属性みたいなもの。火属性とか水属性みたいな。
タイプには有利不利の相性がある。