異世界かるてっと×2   作:アニアス

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第二話 新任の先生

ここはとある異世界。

この世界に存在する学校の教室の一室に学生として勉学に励んでいる者たちがいた。

 

アインズ・ウール・ゴーン

アルベド

シャルティア・ブラッドフォールン

コキュートス

アウラ・ベラ・フィオーラ

マーレ・ベロ・フィオーレ

デミウルゴス

 

カズマ

アクア

めぐみん

ダクネス

 

ターニャ・デグレチャフ

ヴィクトーリヤ・イヴァーノヴナ・セレブリャコーフ(略してヴィーシャ)

マテウス・ヨハン・ヴァイス

ヴィリバルト・ケーニッヒ

ライナー・ノイマン

ヴォーレン・グランツ

 

ナツキ・スバル

エミリア

パック

ラム

レム

ベアトリス

 

この教室のクラスメイトたちは突然この世界に呼び出され共に学園生活を送っていた。

最初は戸惑っていたものの、隠し芸大会や臨海学校、体育祭を通じて友好的な関係を築くことができ今に至るのであった。

 

そして今日はこの2組の担任である『ロズワール・L・メイザース』から転校生が来ると知らされ扉に注目していると、緑の服を着こなし右腕に盾をつけた青年が扉を開けた。

しかし、クラスの状況を見るや否や何も見なかったかのように即座に扉を閉めた。

突然のことにクラス中が騒がしくなる中、エミリアが挙手をしてロズワールに質問をした。

 

「ロズワール先生、あの人が新しい転校生ですか?」

「いんやぁ~。彼は・・・」

 

「失礼しますロズワール先生」

 

エミリアの質問にロズワールが答えようとした時、再び扉が開き全員が注目すると、そこには先程の青年とは違い、黒いスーツを着こなした長い黒髪の男性が立っていた。

 

「おんやぁ~九内先生。どうされたのかぁ~な?」

「こちらに私のクラスの生徒が来ませんでしたか?」

「ここに来たのは1組の転校生だけでしたぁ~よ」

「そうですか」

 

ロズワールとの会話を察するに、黒髪の男性は先程の黒髪の青年ではない他の誰かを探している様子であった。

そんな2人を見ていたアインズとターニャにはある疑問があった。

 

(先生って言われてるけど、この学校の教師なのか?)

(こんな教師いたか?少なくとも私の記憶にはないぞ)

 

学園生活を続け、この学校の生徒と教師はすべて把握しているが今までこんな人物がいたのだろうかと首を傾げてしまう。

 

「おいおいロズっち先生!」

 

そんな2人の疑問を解消してあげようかのようにスバルが挙手をして質問をした。

 

「いきなり教室に入ってきたそちらの方は誰なんだよ?」

「そういえば皆は初めましてだったぁ~ね。彼は4組の担任の九内伯斗先生だぁ~よ」

「初めまして2組の生徒諸君。私の名は九内伯斗だ」

 

ロズワールから紹介された男性『九内伯斗』は軽く笑い2組に挨拶をした。

 

「あれ?4組なんてあったっけ?」

「いやなかっただろ!3組までだったろ!」

(カズマやスバル、ターニャの反応を見るからにして、あの人は俺たち以外の世界から来た人物ってことになるのか)

(おそらく先程教室に入ろうとした男もこの目の前にいる九内先生同様、我々とは違う世界から来たと考えるのが妥当だな)

 

いきなり知らされた4組の存在にカズマとスバルが驚くもアインズとターニャは冷静に分析して九内の様子を注意深く見ていた。

 

「さて、それでは私はこれで」

「魔王様!」

 

これ以上長居する訳にもいかない九内が教室から出ようとした時、教室に金髪の前髪で左目が隠れた少女が入ってきた。

少女は入るや否や九内の元へ駆け寄った。

 

「・・・アク、さっき教えただろ。その呼び名ではなく九内先生と呼ぶんだ」

「す、すみません魔王、あぁいや、先生!」

 

『アク』と呼ばれた少女は九内から注意を受けるも魔王様と言いかけてしまい先生と訂正した。

それを聞いていたアインズたちはある言葉を聞き逃さなかった。

 

(えっ?今魔王って言った?)

(あの子、九内先生のこと魔王って言ったよな?)

(嘘だろ、あの人魔王なのか・・・!?)

(とうとう魔王まで来たか・・・!しかし、全然魔王らしさというものがないが・・・)

 

もし今の話が本当なら九内は元居た世界の魔王ということになる。

九内に手を出せば何が起こるか予測出来ないため取り敢えず様子を見とこうと4人が考えた時だった。

 

「魔王と聞いて見過ごす訳にはいかないわ!この水の女神であるアクア様が退治してあげる!」

「やめろ駄女神!!」

 

トラブルメーカーにして自称水の女神のアクアが立ち上がり九内を指差し倒すと宣言した。

そんなアクアを止めようとカズマは立ち上がり羽交い締めをする。

 

「何するのよカズマ!?アイツ魔王なのよ!?邪悪な存在は即座に倒すべきよ!」

「それを言うならアインズたちも似たようなもんだろ!それに九内先生は教師だぞ!手を出したら間違いなく校則違反になるぞ!」

「相手が魔王なら関係ないわ!食らいなさい魔王!セイクリッド・ハイネス・エクソシズム!!」

「だから待てぇぇぇ!!」

 

カズマの拘束を振りほどいたアクアは自身の最強魔法である『セイクリッド・ハイネス・エクソシズム』を九内へ放った。

セイクリッド・ハイネス・エクソシズムは九内へ目掛けて飛んでいくも、

 

「ふんっ」

 

右手で軽くはたき落とされてしまった。

 

「わ、私のセイクリッド・ハイネス・エクソシズムが効かない・・・!?」

「つーか今ハエをはたき落とすかのように魔法打ち消したぞあの先生!」

 

渾身の一撃を軽くあしらわれたことにアクアは愕然とし、スバルは的確なツッコミを繰り出した。

魔法を素手で打ち消す九内にアインズとターニャは表情に出してないものの内心ではかなり動揺していた。

 

「ふぅやれやれ、やんちゃな生徒だ・・・さて」

 

右手を軽く振りながら理不尽に攻撃してきたアクアを鋭く睨み付けた。

下手をすれば近くにいたアクにも危険が及んでいたかもしれないというのに魔法を打ったアクアには怒りしかなかった。

 

「ロズワール先生、彼女の指導は私にお任せしていただいてもよろしいですね?」

「お好きにどぉ~ぞ」

「ありがとうございます」

 

ロズワールから許可をもらい九内はアクアの元へと歩いていき彼女を小脇に抱えた。

 

「ちょ、ちょっと何するのよ魔王!女神である私に手を出したらどうなるか分かってるの!?」

「アクアくん、君には今から指導を行わせてもらおうか。聖女も思わず悲鳴をあげてしまう程のな」

 

そう言って九内は右手を大きく振り上げ、それをアクアのお尻目掛けて振り下ろした。

 

「いったぁぁぁぁぁぁい!!」

 

教室に乾いた音とアクアの叫びが響き渡った。

拳骨かと思っていたクラスメイトたちもまさか尻叩きとは誰も予想ができず不意を突かれてしまう。

 

「何するのよ!?女神のお尻を叩いて許されるとでも思ってるの!?」

 

ジタバタしながらなんとか抜け出そうとするアクアへ無慈悲に2発目が振り下ろされた。

 

「いったぁ!また叩いた!またお尻叩いたこの魔王!」

 

3発、4発と九内はアクアのお尻をリズミカルに叩き続けた。

 

「もうやめてぇ!私が悪かったからぁ!お尻が!お尻が壊れちゃう!カズマァ!誰でもいいから助けてぇ!」

 

何度もお尻を叩かれたアクアはとうとう泣き出してしまいクラスに助けを求めた。

 

しかし、

 

「いや、今のは九内先生に手を出したアクアが悪いし」

「流石に庇うことはできませんよ」

「そうでありんす。完全にお前が悪いでありんす」

「みんな酷い!?」

 

相変わらずというべきか、誰もアクアを助けようとせず冷たい対応であった。

 

「ていうかいつまで叩くの!?いつになったら終わるの!?ホントにやめて!お尻が限界だから!」

「これは私を攻撃した分!これは校則を破った分!これはアクを怖がらせた分!そしてこれは私の憂さ晴らしの分!」

「イヤァァァァァァ!!」

 

アクアの懇願も空振りに終わってしまい尻叩きは延々と続いていった。

恐ろしい笑みを浮かべながらアクアのお尻を叩く九内を見てアインズとターニャは同じことを思った。

 

((魔王だ・・・))

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

そして5分後、

 

「さて、このくらいで許してあげることにしよう」

 

一通りお尻を叩き終えた九内はアクアをボトッと落とし両手をパンパンと払った。

 

「も、もうヤダ・・・お尻、壊れちゃった」

「大丈夫アクアさん?」

 

叩かれ続けたお尻を抑えながらうつ伏せで泣いているアクアにエミリアは優しく声を掛けた。

 

「先生!次は私のお尻をブッて下さムグゥッ!?」

 

アクアがお尻を叩かれる光景を顔を赤くしながら見ていたダクネスはマゾヒズム全開の発言をしようとしたがカズマに口を塞がれてしまう。

 

「ん?何か言ったか?」

「いえいえ何でもありません!」

「・・・ならいいが」

 

どうやら聞こえていなかったようでカズマはホッとため息をついた。

 

「ではロズワール先生、これで失礼します。アク、お前は教室で待機しておくように」

「はい魔王様」

「いやだから先生と・・・もういいや魔王でも」

 

そう言って九内はアクを連れて今度こそ教室を出ていった。

九内が出ていったことにより唖然となっていた2組の空気も緩み緊張の糸も解れた。

 

「嵐のように去っていったなあの先生。にしても女子でも遠慮なく尻叩くなんてある意味スゲェな」

「まったく、どうせならバルスのお尻も叩いてくれたらよかったのに」

「何で俺が尻を叩かれなきゃいけねぇんだよ姉様!?」

「大丈夫です!スバルくんのお尻はレムが守ります!」

「レムさんレムさん!その発言いろいろ誤解を招きそうだからやめようね!」

「あの先生、どこか少佐に似ているな」

「確かにな、あのドSっぷり」

「だな」

「何か言ったか?」

「どういうつもりだカズマ!?何故私の邪魔をした!?」

「学習しろこのバカ!あの流れでいったら連帯責任で俺も尻を叩かれることになるかもしれなかったんだぞ!」

「お尻が・・・!お尻がぁ~!」

「アインズ様、魔王と名乗るあの男、殲滅した方がよろしいかと」

「待てアルベド!彼に手を出すのは校則違反になる。下手をすればお前も尻を叩かれることになるかもしれんぞ」

「かしこまりました。ですがアインズ様!私のお尻を叩いていいのはアインズ様だけです!」

「いや、流石に私は尻など叩かんから心配するな・・・それよりデミウルゴス、新しくできた4組の情報を集めてきてくれ」

「かしこまりましたアインズ様」

 

ツッコミを入れたり談笑したり口喧嘩をしたりといつも通り通常運転の2組であった。

 

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