「おい、起きろ、おい」
目を開けると天上が見え声が聞こえたであろう方を見ると無精髭の男がいた。
「大丈夫か?」
何がだろうか
「?はい?」
困惑紛れの声で答える。
「さっきまで個性が暴走してたんだ」
「幻術だったから被害はなかったんだけどね」
暴走…
「右手を見せてもらえるかい?」
そう老婆に言われ右手を見せる。右手は火傷の痕が手の甲の殆どを覆っていた。
「大分古い痕のようだね」
その痕は幻術で覆い隠していた火傷の痕のことだった。
「この痕のことを教えてもらえないかい?」
「俺自身への罪で罰でもあり戒めでもあるもの」
まだ確信が持てているわけではないが夢の内容的にはそうなのではないかと思う
「それでは、ありがとうございました」
俺は意味を聞かれる前にベットから降り2人にお礼を言い部屋を出る。
部屋を出てその痕を見る。
二人の鬼との記憶を思い出す度に痕が広がっている。まだ意図は分からないが
右手の甲に触れ幻術で隠す。
窓から外を見ると既に空は夕焼けの状態だった。ふと校門辺りを見ると緑色の髪の少年と薄い金色の髪の少年がいた。薄い金色の髪の少年は何かを緑色の髪の少年に言っていた。俺には悔しそうに見えた。ヒーロースーツ?を着た筋肉質な男が現れ薄い金色の髪の少年の肩をつかまえた。直ぐに離れた。
何がしたかったのだろうか
三人の少女が見ていた。
教室へと入り自身の席にいく。帰り仕度をする。
「駅まで一緒に帰らないか」
声をかけられた方を見ると、鋭い目つきに赤い瞳の黒い鳥のような顔の風貌をした少年が立っていた。
「嗚呼」
しばらくの沈黙が続く。
「俺の個性
「何故個性の話を」
「戦闘訓練の時に似ていると思ってな。人に聞くより先ずは自分からと思ってな」
「そうか」
「済まない急に、だが無理に言う必要はないぞ」
「俺には二つ個性があるだ。一つは幻術、二つ目は鬼」
「二つも⁈」
「鬼の時には使用時間が決まっていてな。戦闘訓練時に見たとは思うがあいう風になる」
俺自身はどうなってるか知らないが
「幻術は教えられない。知られると実質個性が一つになるからな」
「そうか、教えてくれてありがとう」
駅で別れる。
雄英高校で見た夢をまた見る。部屋に被害はなかった。
雄英高校の門前には報道陣がいる。視認されないように俺に幻術をかけ通り過ぎる。一瞬不穏な気配を感じた。
教室に着くと既に何人か生徒がいた。その中には常闇もいた。
「おはよう」
「おはよう」
あの夢を見ても常闇のことは忘れてはいなかった。