外出しなくても好きな人と一緒に居られれば、それだけで幸せだし楽しいよねっていう、そういうお話です。
しかし、現実の情勢を考えると謎のメッセージ性?を帯びてしまうんですが、あまりそこら辺は気にせずに読んで頂きたいと思います。
「団長、今度の休み、デート、所望」
最近はお互い任務で忙しく、なかなかクコと過ごせない日々が続いていた。そんな中で一日だけ一緒に休みが取れる日があり、クコの方からデートを提案してきた。
「団長と、お買い物、クコ、発奮!」
ワクワクを抑えられない様子のクコを見ていると、こちらも楽しくなってくる。
そして休日。カーテンを開けると雨が降っていた。
「団長・・・」
しょんぼりした様子でクコが部屋に入ってきた。
「デート、不可・・・クコ、残念、とても・・・」
まあ、そう落ち込むこともない。せっかくの休みなんだしゆっくり過ごそう、そう言いながらソファーの隣に座るよう勧めた。
「・・・あい!」
最初こそ落ち込んでいたクコだったが、すぐトテトテと近づいてきて私の隣に座った。
しかし、特にやることはないのでダラダラと過ごしている。クコは本を読んでいるが、私の部屋にあった戦術指南書なんて読んで楽しいのだろうか?
「問題なし。団長の読む本、興味あり」
足をバタバタさせながら本を読むクコがとても可愛らしい。私がクコの頭を撫でると、クコは私の方をじーっと見つめてきた。嫌だったのだろうか。
「ん、違う。クコ、団長の膝の上、希望」
膝の上に乗りたかったのか。クコが望むなら断る理由はない。自分の膝をポンポン叩いて、おいでと誘う。
「あい!」
膝の上にクコの体温を感じる。雨は相変わらず降り続き、私たちの体もじめじめと汗ばむ。
「団長、暑い?」
大丈夫だ、と言う。クコの温度は不思議と不快には感じない。クコこそ暑くないのかと聞き返す。
「問題なし。団長の体温、クコ、安心」
クコはそう言うと、私の腹を撫でてきた。こちらもお返しとばかりに彼女の腹を撫でる。
「えへへ・・・団長、好き・・・」
クコの頬が赤く染まると、その頬を私の腹に寄せて頬ずりをしてきた。
「すぅ・・・すぅ・・・」
いつの間にか二人とも眠ってしまったようだ。クコは私の腹を枕代わりにして、静かに寝息をたてている。
「んん・・・団長・・・?」
眠たそうな目を擦って、クコは私の顔を見上げてくる。
「クコ、寝てた?」
まだ寝ててもいいんだぞ、と言いクコの頭を撫でる。
「んん・・・」
クコが二度寝しようとした時、ぐーっと二人の腹が鳴った。とりあえず昼食にするか。
「あい、クコ、お手伝いする」
冷蔵庫の中にあったもので適当に昼食を済ませ、クコに処方された漢方を飲んだ後、再び眠ろうと二人でベッドに潜り込んだ。なんとも堕落した生活だな、と自分でもおかしくなった。
「問題なし、たまには・・・団長、いつも大変、息抜き、大事」
そうかもしれないなと思った。最近は任務ばかりだったからクコとの時間も作れなかったしな。
「クコ、団長、心配。疲労、癒したい・・・」
心配はいらない、クコと一緒に居ればそれだけで疲れが吹き飛ぶ。それと、クコの漢方もあることだし。
「ん・・・」
クコは眠たそうな目を閉じ、私の胸に顔をうずめる。私もまた少し眠ることにしよう。
部屋の中は雨の音と二人の吐息だけに包まれていた。
「団長、クコ、帰る。今日のデート、楽しかった」
満面の笑みでそう言われた。ただダラダラしていただけだが、デートと言えるのだろうか・・・
「団長、クコ、一緒。それだけでデート。クコ、楽しい、満足!」
確かに私も楽しかったし、今までの疲れも癒された。クコには礼を言わないといけないな。
「なでなで、所望」
言われたとおりに頭をなでると、クコの顔は赤く染まった。
「えへへ・・・団長、再度デート、所望。団長と一緒、なんでも良い」
ああ、また今度の休みにはデートをしよう。今度はちゃんと買い物に行こう。そう言って別れたが、頭の中は次のクコとのデートのことでいっぱいになっていた。
というわけで、イチャイチャダラダラする話でした。
私なんかは友達も恋人もいませんし、休日はずっと一人でダラダラ過ごしているんですが、クコが現実にも居れば何をしていても楽しいだろうなぁと、そんな妄想ばかりしています。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。