以前書いた「エキザカムの瞳」に繋がる話です。
とはいえ、前回を見ていなくても問題はありません。
私の中でベッセラちゃん×エキザカムちゃんがキています。
今日の害虫討伐も順調に終わり、帰路に就こうとすると、
「団長、ちょっとお時間よろしいかしら?」
ベッセラに声を掛けられた。その言葉遣いや態度に表れているように、優雅で気品に溢れた花騎士だ。
「ちょっと相談があるのだけど、少し付き合ってもらってもいいかしら?」
彼女が相談とは珍しい。もちろん、騎士団長としてできる限りのことは協力しよう。
「ふふ・・・頼もしいのね。やっぱりあなたに頼ってよかったわ」
ベッセラの屋敷に招かれた。宝石商だけあり、豪華絢爛といった装いだ。しかし、エキザカムが見当たらないが。
「エキザカムならお使いに行ってもらってるわ。それで、相談というのが彼女のことなのだけれど・・・」
エキザカムのことなら私よりベッセラの方が詳しいんじゃないか。
「もちろん、あの娘とはずっと一緒にいるし、色んなことを知っているわ。でもその上であなたにも意見を聞きたかったのよ」
なかなか深刻な悩みらしい。
「実は、もう少しで彼女の両親の命日なのよ。それと、彼女が私のメイドになった日でもあるわ。日頃の感謝の思いを込めて、何かプレゼントをあげたいんだけど、何がいいのかと思って・・・」
そういえばエキザカムの両親は既に他界していると聞いた。しかし、宝石商のベッセラならばその手のことは詳しいと思うのだが。
「確かに、誰かにプレゼントするために私の宝石を選ぶ方も多いわ。でも、いざ自分が選ぶ立場になったら決められなくて」
そういうものだろうか。それならベッセラが普段売っている宝石をプレゼントするのはどうだろうか。
「宝石を? 私は今まで宝石をたくさん売ってきたけれど、プレゼントしたことは無かったわ」
それならば丁度いい機会だ。エキザカムもきっと喜ぶだろう。
「私の売った宝石をプレゼントされて、とても喜んでいた人を私はたくさん見てきたわ。そういうのを見て、宝石商をやっていてよかった、と思ったものね」
ベッセラは昔を懐かしむように話した。
「ありがとう、団長。エキザカムに喜んで貰える宝石を見繕ってみるわね」
エキザカムのことだ、ベッセラに貰えるなら何でも喜ぶだろう。彼女は君のことを大好きだと良く言っているからな。
そう言うとベッセラは顔を真っ赤にした。珍しく照れているようだ。
「・・・照れるじゃない。でも、それは私も同じなのよ。あの娘と一緒にいるととっても楽しいの」
傍から見ていると、二人は姉妹のように仲睦まじいからな。
「姉妹・・・エキザカムと・・・考えたこともなかったけれど、私たちには主従というよりもそういう言葉が合っているのかもね」
そう言うと彼女は優雅に笑った。
「うふふ・・・この前も面白いことがあったのよ。私がエキザカムに寒いから上着を取ってきてと言ったら・・・」
大切な家族を自慢するように、彼女はそう語りだした。そんな楽しそうな彼女を見ていると、こちらも楽しくなってきて、そのまま彼女の話に耳を傾けていた。
ベッセラから相談を受けて数日が過ぎた。彼女はちゃんとプレゼントを渡せただろうか。そんなことを考えていると、執務室のドアを叩く音が聞こえた。
「団長様、少しお時間よろしいでしょうか」
何かの偶然か、現れたのはエキザカムだった。その胸には彼女の瞳のように青い、サファイアのブローチが輝いていた。
「実はベッセラお嬢様からプレゼントを頂いて、そのお返しを考えているんです。何か団長様の知恵をお借りできれば、と思いまして」
二人のために協力できるのなら光栄だ。早速彼女の相談を受けることにした。
というわけでベッセラちゃんの話でした。
しかし書いてみると、お嬢様口調が中々難しい。
私は生まれながらの平民なので(笑)
ベッセラちゃんは優雅で可愛いので、皆様も次のスぺチケ候補にどうぞ。
エキザカムと一緒に愛でてあげて下さい。
ここまで読んで頂きありがとうございました。