お兄ちゃんに大志くんが好きだと伝えてみた   作:ぱるーる

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ワニとニワトリがにわに2羽 というわけで二話です


二話

 

 

 

 

 

いつぶりだろうか。

朝、お兄ちゃんと会話をしなかったのは。

原因が小町のあの発言であることは明確なんだが、一体なぜなのか。

小町には理解ができなかった。

 

 

予想としては

 

 

ーーーーーーーー

 

 

「あ!?あの野郎……俺の小町を誑かしやがって……ちょっと息の根を止めてくる」

 

 

「まぁまぁ、冗談だよお兄ちゃん」

 

 

「へ?」

 

 

「だから冗談だって!小町が好きなのはお兄ちゃんだけだよ?」

 

 

「こ、小町ぃ…」

 

 

ーーーーーーーー

 

 

んで小町的にポイント高い♪ってなる予定だったのに…

 

 

流石のシスコンの兄でも妹に好きな人ができたショックで話せなくなったりはしないだろう。

というか、朝は話さないこと以外は普通だったし…

 

 

考えても考えても何もわからず時間は進み、気がついたらもう放課後になっていた。

 

 

「小町ちゃんバイバイ!」

 

 

小町「うん、じゃあね〜」

 

 

うーん、学校にいる間ほぼほぼ考えてたんだけどわからなかった…

とりあえず帰ろう

 

プルプルプル

 

 

ん?電話?しかもお兄ちゃんから…

も、もしかして元に戻った?

 

 

ピッ

 

 

小町「もしもし?」

 

 

八幡『おう、もう学校は終わったか?』

 

 

小町「うん、今帰り」

 

 

八幡『あのさ、川崎がけーちゃんの面倒見てくれないかって言っててさ、ついでに晩ご飯ご馳走になることになった』

 

 

…ただ夕飯いらないっていう事務連絡か。

 

 

小町「うん。わかった。じゃあお兄ちゃんの夕飯は作らなくていいのね?」

 

 

八幡『いや、お前のもいらないぞ?川崎がお前も夕飯ご馳走してくれるってよ』

 

 

小町「え?いや、それはありがたいけど…」

 

 

八幡『んじゃ、帰って支度できたらこい。時間もあるし勉強道具でも持ってきたらどうだ?』

 

 

小町「う、うん」

 

 

今までも似たようなことで沙希さんにお世話になることはあったけど小町も夕飯に呼ばれることなんてあったっけ?

 

 

 

 

 

*****************

 

 

 

 

 

〜in 川崎's house〜

 

 

小町「お、おじゃまします」

 

 

川崎「あ、いらっしゃい小町」

 

 

大志「あ、比企谷さん。いらっしゃい」

 

 

京華「…誰?」

 

 

八幡「よう小町。けーちゃん、この子は俺の妹の小町だ」

 

 

京華「はーちゃんの妹なの!?えーっと…こーちゃん!」

 

 

小町「へ?」

 

 

京華「こーちゃんだ!」

 

 

川崎「ごめんね、小町。けーちゃん、人に呼び易い渾名つけるんだ」

 

 

小町「大丈夫ですよ。京華ちゃん?こーちゃんだよ!よろしくね!」

 

 

京華「うん!」

 

 

川崎「んじゃ、買い物に行ってくるから。比企谷、けーちゃん頼んだ」

 

 

八幡「あいよ」

 

 

京華「いってらっしゃい!」

 

 

大志「気をつけて」

 

 

小町「い、いってらっしゃい」

 

 

ガチャッ

 

 

八幡「さて、けーちゃんはこっちにおいで。お前らは受験もあるし勉強しとけよ」

 

 

小町「う、うん」

 

 

大志「はいっす!」

 

 

お兄ちゃんはいつも通りに見えるし、いつも通りの会話に聞こえる。

でも何故なんだろう…

 

 

お兄ちゃんに距離を感じるのは

 

 

いつもの優しいお兄ちゃんなのは変わりないけど、どこか壁がある…

なんというか…"他人"?

 

 

そんな疑問を抱え、苦悩していると声がかかった。

 

 

大志「…比企谷さん?大丈夫?めっちゃ手が止まってるけどわからない?」

 

 

小町「へ?あ、あぁ、大丈夫……あれ?」

 

 

大志くんに声をかけられて我に戻り、問題に目を向けたはいいものの、抱えた疑問が増えただけだった…

 

 

小町「…」

 

 

大志「えっと…教えようか?」

 

 

小町「…うん、お願い」

 

 

この後みっちり大志くんに教えてもらい、結構問題も進んだ。

大志くん、結構頭いいんだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川崎「ただいま」

 

 

大志「あ、おかえり」

 

 

小町「おかえりなさい」

 

 

川崎「あれ?比企谷とけーちゃんは?」

 

 

大志「あっちの部屋で遊んでるよ」

 

 

八幡「おう、おかえり」

 

 

京華「おかえり!!」

 

 

川崎「ふふっ、ただいま。もうちょっとで晩ご飯だから待っててね」

 

 

小町「なんか手伝えることありませんか?」

 

 

川崎「あんたは勉強してな。もう下拵えはやってあるからそんなに大変じゃないし」

 

 

小町「…わかりました。お言葉に甘えさせていただきます」

 

 

川崎「うん」

 

 

大志「お兄さん、ちょっとここわかんないんですけど…」

 

 

八幡「ん?どれだ?」

 

 

………ん?

 

 

………あれ?

 

 

た、大志くん…"お兄さん"って言ったよね…?

 

 

なんで…

 

 

いつもみたいにお兄ちゃんは拒絶しなかった?

 

 

お兄ちゃんは大志くんに会うたびに、大志くんが鬱陶しい様に接してたし、"お兄さん"なんて言ったら、「誰がお兄さんだ!?」なんて拒絶するのがいつものパターンなのに…

 

 

………もしかして

 

 

小町…嫌われちゃった……?

 

 

 

ありえないことではないのでは?

小町のあの発言で今まで保っていたシスコンとブラコンの均衡が崩れたとか?

いや、意味わかんないね…

 

 

でも大志くんのお兄さん発言を許したよね?

今まで嫌ってた相手と小町がそういう関係になってもいいってことは小町がどうでもよくなったのでは?

 

 

その考えに至った時、小町は心臓を締め付けられるような痛みがした。

 

 

川崎「ほら、出来たよ」

 

 

大志「あ、俺も手伝う」

 

 

京華「けーかも!!」

 

 

八幡「お、お手伝いできるのか。えらいな」

 

 

京華「えへへ」

 

 

八幡川崎大志(((尊い)))

 

 

川崎「…小町?」

 

 

小町「……」

 

 

川崎「小町!」

 

 

小町「わっ!!……あ、沙希さん」

 

 

川崎「どうしたの?あんまり顔色が良くなかったけど。具合悪い?」

 

 

小町「いえ!大丈夫です!」

 

 

顔に無理やり笑顔を浮かべて答えた

 

 

川崎「…なんかあったら言いな」

 

 

小町「はい!」

 

 

そのあとは沙希さんの作った料理をいただいた。

美味しそうな見た目だったが、味は何も感じなかった。

そんなことを考えてる暇なんてなかった。

途中大志くんが話しかけてきたけど、全部適当な返事になっちゃったなぁ。

ごめん。

 

 

 

 

****************

 

 

 

 

 

家に帰っても小町の気分が晴れることはなかった。

頭の中はお兄ちゃんのことでいっぱい。

あの発言でお兄ちゃんを勘違いさせてしまい、それをどうしたらいいのか。

今からでも冗談と伝えればいいのかもしれないが、今のお兄ちゃんにはとてもそんなことはできない。

なんというか、お兄ちゃんに話しかけるのに、あんまり知らない年上の男の人に話しかけるような緊張感があるのだ。

 

 

というか、小町が大志くんを好きだと思われてること自体も訂正したい。

恐らく小町に気がある大志くんには悪いが、小町は全くその気はない。

 

だって、お兄ちゃんのが絶対に優しいし、大志くんは見た目は悪くないかもしれないが、お兄ちゃんも目が腐ってるだけでメガネかければイケメンといって差し支えないし、それにお兄ちゃんの方が……

 

 

小町「……はっ!?」

 

 

気がつくと小町は大志くんとお兄ちゃんを比較していた。

そして、どこをとってもお兄ちゃんの方が小町は好きだった。

 

 

小町「……やっぱり好きだなぁ」

 

 

そう、私、比企谷小町はお兄ちゃん、比企谷八幡が好きなのだ。

 

 

いつもいつも心の中では否定してたかもしれないけどやっぱりお兄ちゃんが好き。

それはいろんな意味で。

 

 

小町「お兄ちゃん。好きだよ。大好き」

 

 

静かな自分の部屋に響くこの声が彼のもとに届くことはなかった。

 

 

 

 






ども。
続きが微妙に進んでないので気長にお待ちを。
ではまた。
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