バカとお酒とパチンカス 3浪と3留の物語 作:スピリタス3世
問 次の文を読み、( )を埋めての名前を完成させなさい。
『 第二次世界対戦で大日本帝国海軍によって編成された爆装航空機による、敵艦に体当たりを行い自分もろとも相手を撃沈させる事を目的とした特別攻撃部隊を( )という。 』
鷹狩龍之介の答え
『 神風特攻隊 』
教師のコメント
正解です。他には『神風特別攻撃隊』とも呼ばれますね。
土屋康太の答え
『 死なばもろとも部隊 』
教師のコメント
確かに本質は間違ってはいませんが、不正解です。
吉井明久の答え
『 捨て駒 』
蕨屋敷爽の答え
『 養分・カモ・ハイエナのための道具 』
教師のコメント
お国の為に散った人達に謝って下さい。
side 龍之介
俺たちが教室に戻ると、自己紹介もほぼ終わっていた。そして最後は雄二の番みたい。
「Fクラス代表の坂本雄二だ。代表でも坂本でも好きなように呼んでくれ。」
「酒蔵‼︎」
「龍之介は黙ってろ。やっぱ坂本って呼んでくれ。」
雄二は酷いな〜。好きなように呼べって自分で言ったばかりじゃん!
「さてみんなに一つ聞きたい。Aクラスは冷暖房完備の上に座席はリクライニングシートらしいが、不満はないか?」
「「「「「大ありじゃ‼︎」」」」」
「だろう?俺だってこの現状は大いに不満だ。」
「いくら学費が安いからってこの設備はあんまりだ!」
「Aクラスだって同じ学費だろ⁉︎改善を要求する‼︎」
「そこで代表としての提案だが………」
コイツは普段はただのガサツでバカな奴だけど、こうやって人のやる気を出させてまとめる能力は本当に凄いよな〜。
「FクラスはAクラスに対し、試召戦争を仕掛けようと思う!」
「「「「「……………」」」」」
といってもいきなりこんなことを言ったらそりゃあクラスが静かになるよね〜。俺もやる気はあるけど勝てるとは思ってないし。そうだ、質問してやろう!
「雄二、I have a question!」
「なんだ龍之介、言ってみろ。」
「どうやったらこの最底辺クラスがエリートのAクラスに勝てると思うんですか⁉︎」
「それを今から説明してやる。」
さぁって、どんな答えが返ってくるかな〜♪
「まずは今質問した奴が鷹狩龍之介だ。コイツは基本アル中の3浪だが勉強『だけ』はAクラス並みだ。振り分け試験は二日酔いで休んだらしいからこのクラスにいるんだけどな。」
「馬鹿な…奴が例の3浪アル中か…。」
「確かに言われてみればかなりの老け顔だな。」
「むしろもっと歳上だと思ってた。」
「てか酒臭くね?」
「ガチの酒クズじゃん!」
「ちょっとみんな酷くない⁉︎確かに今飲んでるのはビールだから酒臭いのは認めるけどさ‼︎」
まあ老け顔のお陰で5つ上の兄貴の名義を使って居酒屋や雀荘とかで遊んで来れたんだけどね♪20歳になった今となってはそのメリットもなくなったけどね〜。
「次にあそこで姫路のスカートを覗いているのが土屋康太ことムッツリーニだ。保健体育では学年一位の男だ。」
「………覗いてない!」 ブンブン
「はわっ!」
「馬鹿な…奴が例のムッツリーニか。」
「みろ。まだ証拠を隠そうとしているぞ。」
「ムッツリの名に恥じない男だ。」
正直ムッツリっていうのは無理があるけどね。畳に顔を押しつけて無理矢理見ようとしてたからね〜。
「あと姫路の実力は当然みんな知ってるはずだ。うちのクラスのエースとして期待してるぞ。」
「は、はい!」
「そうだ、俺たちには姫路さんがいる!」
「彼女とアル中がいればAクラスにも引けを取らないぞ!」
「彼女さえいれば何もいらないな!」
最後の奴さらっとラブコール送るな!あと俺はアル中じゃないぞ!ちょっとお酒が好きなだけの男の子だよ!
「それに木下秀吉だっている。コイツの演劇の才能は騙し討ちにはもってこいだ。」
「よろしく頼むのぅ。」
「「「「「結婚してくれ。」」」」」
「ワシは男じゃから無理じゃ‼︎」
いや、正直言って結婚したい。そのためにも秀吉の戸籍か法律を変えないとね!
「そしてその隣にいるのが蕨屋敷爽だ。コイツは3留で2年生をやるのも2回目だから召喚獣の扱いにちょっとだけ長けている。」
「私の召喚獣はゴムパチンコを武器としていてね。私の計算が正しければ遠距離から攻撃を続けることによって相手をイライラさせることが出来るのだ。それに私は頭が良い。必ず貴様らの役に立って見せよう。」
「なんかバカっぽいな。」
「てか奴が噂の3留パチンカスじゃね?」
「年上組はクズしかいないじゃないか!」
「「ブチ殺すぞ。」」
全くこのクラスは年上に対する風当たりが強すぎる!俺何も悪いことしてないのに‼︎あと爽の武器ゴムパチンコなのかよ。パチンカスらしいね。召喚フィールドってたしか半径約10mくらいらしいから遠距離攻撃は便利だね。
「それに当然俺も全力を尽くす。更には外国語や理数系に長けた島田美波だっている。」
「よろしく〜♪」
「坂本ってたしか小学生の頃神童って呼ばれてなかったか?」
「島田ってたしか帰国子女らしいぞ?」
「姫路に気を取られてたけど島田も可愛いな。」
「これはいけるぞ‼︎」
まあ島田に関しては問題文が読めないからこのクラスにいるだけで、本来は俺くらいの学力を持ってるからね〜。問題文が彼女だけドイツ語で書かれていたら多分Aクラスだね。
そして教室のボルテージが最高潮にまで高ぶる‼︎よし、これはいけるぞ‼︎Aクラスに勝って………
「それに吉井明久だっている。」
「「「「「……………」」」」」
草。最強のオチを持ってくるなや。
「ちょっと待ってよ!せっかく上がった士気が台無しじゃないか!」
「雄二、明久のどこが使えるっていうのさ〜w」
「アル中は黙ってろ!」
「なんだと学年逆主席⁉︎」
「2人とも黙ってろ。吉井明久の肩書を今から教えてやろう。コイツの肩書は観察処分者だ‼︎」
「それってバカの代名詞だよね〜w」
「うるさい龍之介!ちょっとお茶目な16歳の愛称で……」
「龍之介の言う通り、バカの代名詞だ。」
「肯定するな、バカ雄二‼︎」
ぶっちゃけ未成年飲酒のやりすぎで俺もなりかけたんだけどね♪成績いいから見逃してもらえたぜ!
「あ、あの、それってどう言うものなんですか?」
まあエリートの姫路には関係ない話だよね〜。
「具体的には教師の雑用係だ。力仕事とかの雑用をする特例として物に触れるようになった召喚獣でこなすんだ。ただし他のみんなと同じように教師の監視下でしか呼び出せないという欠点もあるがな。」
「僕からも言わせてもらうと、召喚獣が受けるダメージの何割かはフィードバックするからとても痛いんだよね!」
「まあそれは誤差の範囲内だろう。」
「酷いよ雄二‼︎」
痛みが伴うって結構酷いよね〜。明久の場合は酒で酔って誤魔化すことも出来ないしね〜。
「とにかくだ!俺たちの力の証明としてまずはDクラスを征服してみようと思う!皆、この境遇は大いに不満だろう?」
「「「「「当然だ‼︎」」」」」
「ならば全員ペンを執れ!出陣の準備だ‼︎」
「「「「「おぉー‼︎」」」」」
「俺たちに必要なのはちゃぶ台ではない‼︎Aクラスのシステムデスクだ‼︎」
「「「「「おぉー‼︎」」」」」
雄二が一気にクラスを鼓舞する!なんだかいける気がしてきたぞ!
「それでは明久にはDクラスへの宣戦布告の使者になってもらう。無事、大役を果たせ‼︎」
「え?下位クラスの使者って大抵酷い目に遭うよね?」
「大丈夫だ。俺は友人を騙すような真似はしない。」
「分かったよ、それじゃあ行ってくるよ!」
明久。まんまと騙されてや〜んの♪雄二が本当のことを言うと思ったのかな?
数分後、ボコボコになった明久が帰ってきた。
「騙されたぁぁぁ‼︎ふざけんなよ雄二‼︎」
「やはりそうきたか。」
「まあ当たり前だよね〜w」
「お前ら2人とも死んでくれない?」
全く、騙される方が悪いんだからね!
「吉井君、大丈夫ですか?」
「あ、うん、一応大丈夫だよ姫路さん!」
「アキ、大丈夫?」
「美波も心配してくれてありがとう!」
「ウチが殴る余地はまだあるんだね!」
「じゃあ俺も殴ってやるよ!」
「美波、龍之介、友達やめていい?」
「そんなことより今からミーティングを行うぞ。」
「ねえみんな、僕たち本当に友達なの?もっと労ってよ!」
お労しい明久を見ながら飲むビールは美味いね〜。さてと、ミーティングに行きますか!
ミーティングには俺以外に雄二、明久、ムッツリーニ、秀吉、爽、姫路、島田がいた。その中で最初に口を開いたのは雄二だった。
「明久、宣戦布告はしてきたな?」
「一応今日の午後開戦予定と告げてきたけど。」
「じゃあ先に昼飯だね!酒を飲んで英気を養うぞ〜。」
「潰れたら殺すぞ。」
「分かってる!」
俺が潰れるわけないだろ!信頼してくれよ、雄二!
「あと明久はちゃんと飯食っとけよ〜。」
「そう思うなら何か奢ってよ!あと一応食べてはいるんだからね!」
「アキ、塩と水だけじゃあ食べてるとは言わないわよ。」
「失礼な美波!砂糖も入ってるよ!」
「それは食べるとは言わんじゃろう。」
20年間生きててお前くらいだよ、調味料が主食のやつ。
「まあ飯代までゲームにつぎ込むお前が悪いよね〜。」
「兄の名義で雀荘行ってたお前に言われたくない‼︎」
「今では自分の名義で行けるようになったから大丈夫さ!」
「そういう問題じゃないでしょ!」
明久、後でお前を金づるにしてやるからな!覚えとけよ!
そんなことを思ってたら姫路がとんでもないことを言い始めた。
「あの、よかったら私がお弁当を作ってきましょうか?」
お、これは大チャンスだ‼︎
「え、本当にいいの?塩と砂糖以外の……」
「姫路、ビールに合うおつまみとして塩キャベツと枝豆を作ってきてほしい!頼む!」
「わ、分かりました!鷹狩君の分だけだと悪いですし皆さんの分も作ってきます!」
美少女の手料理と極上のビール。これで俺の最高の晩酌ならぬ昼酌タイムの完成だ!20歳になったからには存分に味わわせてもらうぞ‼︎
「さて、話を戻すぞ。」
「雄二よ、一つ気になってたんじゃが、どうしてAでもEてもなくDクラスなのじゃ?」
「そういえばそうね。」
確かに、それちょっと気になった。なんか中途半端なんだよね〜。
「理由は色々ある。まずAクラスは現時点では無理だ。そしてEクラスは逆に楽勝すぎるからだ。周りのメンツを見ればわかる。」
「う〜んと、美少女2人と馬鹿が2人とムッツリとアル中とパチンカスがそれぞれ1人ずつだね。」
明久のやつ!俺をからかいやがって!ここはおかしな返答をしてやるぞ!
「俺って美少女だったんだ、嬉しい♪」
「俺もかよ⁉︎」
「………照れる。」
「アキったら正直ね!」
「私はパチンカスではない。」
「何を言ってるの?美少女は秀吉と姫路さんでしょ!あと蕨屋敷君は否定するのは無理があるよ!」
「ワシは男じゃと言っておろうに‼︎」
「おい島田、一緒にコイツをボコろうぜ!」
「そうだね鷹狩!」
「ちょっと待ってよぉぉぉぉ‼︎」
よし、明久に仕返しが出来たぞ‼︎ざまあみやがれ‼︎あと爽はパチスロ動画を見るのやめて人の話を聞けや‼︎
俺と島田で明久をボコっていると、雄二が口を開いた。
「まあ要するに姫路と龍之介に問題がない今正攻法でもEクラスには勝てる。Aクラスが目標である以上、Eクラスとの戦争は無駄ってことだ。」
「それじゃあDクラスはギリギリってこと?」
「まあな。それにさっき言いかけた打倒Aクラスの作戦に必要だしな。」
「なるほどね〜。」
悪知恵の働く雄二のことだ。どうせ奴隷にでもするつもりでしょ。
「あの、さっき言いかけたって、お二人は前から試召戦争の話をしていたんですか?」
「あぁ、それはさっき明久が姫路の……」
「それはそうと!」
クソ!せっかくみんなの前でバラしてやろうと思ったのに!明久に遮られちまったよ!
「さっきの話、Dクラスに勝てなかったら意味がないよ!」
「負けるわけないさ。お前らが俺に協力してくれるなら勝てる。いいか、俺たちのクラスは最強だ‼︎」
「いいわね、面白そうじゃない!」
「Aクラスにいる姉上を引きずり落としてやるかの。」
「私の計算が正しければ明日は7日か。これは学校に行けそうにないな。」
「………いける!」
「あの教室で酒が飲めるのが楽しみだぜ〜‼︎」
「が、頑張ります‼︎」
雄二の鼓舞にみんな(若干一名を除く)が反応する!これはいけるかもしれないぞ!あと爽、お前はいい加減パチスロのことから離れろや!
「そうか。それじゃあ作戦を説明しよう。」
そうして雄二の作戦が告げられた。
ビールと昼食ででお腹を満たして迎えた午後、ついにDクラス戦の開幕だ‼︎まずはお前らから倒してやるぜ!