八幡side
八幡「ちょっと早く着いたな」
オレは駅前のベンチに座りスマホで時刻を確認する。今の時刻は12時30分、約束の時刻より30分早く着いた。まぁ、デートだから早く来たが…早すぎたかな?
東京ワンニャンショーの会場は幕張メッセでやっている。間違って東京ドームに行かないように注意しなければならない。そんな事思っていると
玲「ハチくんおまたせ」
後ろから玲の声聞こえた。
八幡「大丈夫だ。オレも今来たところだから」
振り返ってそう言う。そして玲の服は、前にデートした時に買った水色のワンピースを着て、手には小さいカバンを持っている。
八幡「やっぱりその服、似合うな。可愛いぞ」
玲「ありがとう」
そう言ってニコッと笑う玲。やっぱりいつ見ても可愛いな。
八幡「じゃあ行くか」
玲「うん」
幕張メッセまではバスに乗って行く。オレと玲はバスに乗り幕張メッセまで向かった。
会場である幕張メッセはともあってか、会場前は人が多い。さて、ここで東京ワンニャンショーについて説明しよう。東京ワンニャンショーは簡単に言うと、犬や猫の展示即売会である。ただ見て買うだけではなく、触れ合いコーナーもあるからなかなか楽しめる。1つ言っておくがウチで飼ってる猫、カマクラもここで購入したのだ。
八幡「人多いけど大丈夫か?」
玲「うん、大丈夫だよ。ありがとう」
八幡「もし体調が悪くなったら遠慮せず言えよ」
玲「うん、わかった」
八幡「よし、じゃあ行くか」
玲「うん」
オレと玲は手を繋ぎ会場へと入る。そして入ったすぐのところにはペンギンが展示されていてそれを見た玲は嬉しそうに
玲「うわぁー、見て見てハチくんペンギンだよ。沢山いて歩いてて可愛い」
八幡「ああ、そうだな」
こういう時は『お前の方が可愛いけどな』と言わなきゃダメらしいが、そんな事言う前に玲が可愛いのは当たり前だ。というか人間と動物で比べるのはダメだろ。
玲「私、ペンギン初めて見たよ」
八幡「そうなのか?まぁ、でも確かに簡単に見れるとは限らねぇからな。そうだ、今度一緒に水族館にでも行くか?」
玲「え?いいの?」
八幡「おう」
玲「行きたい!」
八幡「わかったよ。今度一緒に行こうな」
玲「うん、もしかしたらそこでもペンギン見れるかもしれないしね」
八幡「ああ、そうだな」
玲「ふふふっ、なんだか今から楽しみになってきちゃった」
八幡「おいおい、さすがに早いだろそれは」
玲「えへへ〜」
ホント、可愛いなこのやろう。そんな会話をしながら鳥ゾーンを見ていると……
緑川「ねぇ見ていずみん先輩、よねやん先輩、この鳥かわいいよ」
出水「お、ホントだ。しかも変わった色してんな」
米屋「おー、ホントだ。…なんか美味そうだな」
緑川・出水「「おい!」」
と前方から聞き慣れな声が聞こえた。A級三バカがワイワイやっていた。というより米屋、お前結構最低な事言ってるぞ。でもここはあいつらに気づかれないうちに去るか。と思った瞬間
緑川「あ!ハッチ先輩と那須先輩だ!おーい」
緑川に気づかれてしまった。くそ〜
出水「お!ホントだ。ハチと那須さんじゃん」
米屋「よー!」
気づかれてしまっては無視は出来ないのでオレは観念して
八幡「よお、お前らも来てたんだな」
玲「こんにちは」
出水「まぁな」
緑川「ねぇねぇ、ハッチ先輩と那須先輩はもしかしてデート!ねぇ、デートでしょ?」
コイツってこんなにグイグイ聞いてくるやつだったけ?
玲「うん、そうだよ。ハチくんから誘ってくれたの」
米屋「おー、やるなハッチ」
八幡「うるせぇ」
緑川「じゃあ僕達は邪魔しちゃ悪いから行くね。ほら、行こ!いずみん先輩、よねやん先輩」
出水「そうだな。じゃあまたなハチ。また今度ランク戦しようぜ」
米屋「俺も俺も」
八幡「はいはい、わかった。じゃあな」
米屋「じゃあなー」
緑川「またねー」
八幡「ったく。あいつら」
玲「ふふふっ、ホントに仲いいんだね」
八幡「まぁ、そうかもな」
玲「よし、私達も行こっか」
八幡「そうだな」
次は、ハムスターや犬、それに猫がいる小動物ゾーンに来ている。ここでは触れ合いコーナーもありそこでは、動物と触れ合えたのか「きゃー」などの声が聞こえる。そこでも三バカも来ていた。ちょっと離れたところで、小動物達とたわむれている。玲はというと犬や猫と触れ合っている。オレもそこにいるのだが、何匹かこっち寄ってきてくれた。なのでオレは軽く頭を撫でてやるとちょっと嬉しそうにしていた。
玲「ねぇねぇ、ハチくん。この猫かわいいよ」
猫「にゃ〜」
玲は猫を抱き抱えながら近づいてくる。ちょっと人懐っこい猫だな。ウチのカマクラは何故かオレには懐いてこないのだ。なんでだろうなホント。
八幡「ホントだな」
オレもちょっと頭を撫でてやると、なんも抵抗してこない。良かった、引っかかれたらどうしようと思ったよ。
玲「ふふふっ、ホントかわいい」
玲は抱き抱えている猫の喉を触ると、猫は喉を鳴らしている。おいおい、ホントに玲に懐いちまったのか?
八幡「あんまり他の猫に構っていると、カマクラが拗ねるかもな」
玲「あー、それはちょっと困るな〜。カマクラちゃんには拗ねてもらいたくないな〜」
そう言いながらも猫を撫で続ける。ホント気持ちよさそうなお前。これはもうカマクラは拗ねてしまうな。
玲「ハチくんもどう?」
そう言いながら猫を差し出す。
八幡「いや、オレはあれだ。このアホ毛を猫じゃらしみたいに飛びついてくるから」
玲「え?それって猫じゃらしだったの?」
八幡「違うぞ。猫じゃらしみたいにしてくるだよ。因みにカマクラには通用しない」
玲「カマクラちゃんは、きっとそれは猫じゃらしじゃないって知ってるんじゃあない?」
八幡「頭良くないそれ?」
玲「多分そうじゃない?で?どう?抱っこしてみない?」
八幡「じゃあちょっとだけ」
そう言ってオレは玲から猫を受け取る。すると猫は自分の頭をスリスリしてきたのだ。これって懐いてるのか?
玲「ほら大丈夫だったでしょ?」
八幡「お、おう。そうだな」
まさか懐くとは思ってなかったな。そしてオレは猫を手放し触れ合いコーナーへ戻す。そして触れ合いコーナーから出てちょっとしたところ所で
八幡「スマン、ちょっとトイレ行ってくるわ」
玲「うん、わかった。じゃあここで待ってるね」
八幡「悪いな。じゃあ行ってくる」
玲「うん」
そしてトイレを済まして玲の所へ行こうとした時
「あれ?比企谷くん」
八幡「三上」
三上「さっき玲ちゃん見かけたけど」
八幡「あー、それはちょっとオレがちょっとトイレに行っててさ。それでちょっと待ってもらってるところなんだ」
三上「あー、なるほど。そういう事ね」
八幡「ああ」
三上「あ、そうだ比企谷くん。今日は玲ちゃんの誕生日当日だから、前に約束していた玲ちゃんに送るプレゼント何か教えて」
あー、そういえばそんな約束したな。約束を破るわけにはいかねぇし、言うか
八幡「ネックレスをプレゼントするだよ」
三上「へぇー、ネックレスかー。いいね、玲ちゃんきっと喜ぶと思うよ」
八幡「そうか?ありがとうよ。じゃあオレは行くな。あんまり玲を待たせるわけにはいかねぇし」
三上「うん、そうだね。呼び止めてごめんね。そして教えてくれてありがとう。またね」
八幡「ああ、また」
オレは三上と別れて玲の待つベンチに向かった。すると玲の周りには男性で大学生っぽい3人がいた。もしかしてナンパか?まったくこんな時にナンパなんかするんじゃねぇよ。そう思い玲に近づくと会話が聞こえてきた。
ナンパ1「ねぇねぇ、君。もしかして1人?よかったら俺らと一緒に遊ばない?」
玲「いいえ彼氏と一緒なので」
ナンパ2「えー?そんなのどこにもいないじゃん」
玲「今、ちょっと席を外しているだけです」
ナンパ3「そんな奴ほっといて俺達と一緒に遊ぼうぜ。ほら」
玲「きゃっ!」
ナンパの1人が玲の腕を掴み無理やり連れていこうとしていた。それを見たオレは『お前なんかが玲に触ってんじゃねぇよ』と怒りがこみ上げてくる。そしてオレは玲に近づきナンパの腕を掴む。
ナンパ3「あ?なんだてめぇ」
八幡「オレの玲に触んじゃねぇよ…!」
ナンパ2「え?もしかしてコイツが彼氏?うっわパッとしねぇな奴だなおい」
ナンパ1「お前はすっこんでろ!」
と言いながらオレに殴りかかってくる。でもそれを難なく片手で受け止める。
ナンパ1「なっ!?」
ナンパ2「こいつ…」
もう1人殴りかかってくるがオレはそいつに足払いをする。その足払いを簡単に引っかかりコケる。
ナンパ「うっ」
そして未だ玲の腕を掴んでいるナンパの手首を握る。
ナンパ3「いでででででで」
握っていた腕をやっと離したので、殴りかかっていたナンパの腕と一緒に腕を後ろに回し床に押さえつける。
ナンパ1「ぐっ」
ナンパ3「うわっ」
八幡「おい、ふたつの中から選ばしてやる。1つはここを去るか。もうひとつは警察の世話になるか、どっちだ?」
ナンパ2「そんな脅しは効かねぇぞ」
八幡「そうか…なら仕方ないな。玲、警察に電話」
玲「うん、わかった」
オレの一言で玲は警察に電話をしようとした時
ナンパ1「や、やめてくれ!」
八幡「あ?」
ナンパ3「警察にだけには電話しないでくれ!頼む!もう、お前の彼女には手を出さない。だから警察に電話しないでくれ!」
ほう……
八幡「本当だろうな。もう、ここから去るんだな」
ナンパ1「ああ!ほんとだ!」
嘘は言ってないな。だが…
八幡「そっちはどうなんだ?」
ナンパ2「あ、ああ」
まぁ、いいか。オレは2人の腕を離して
八幡「わかった。ならさっさと去れ!」
ナンパ達「「「は、はいぃぃ!!」」」
そしてナンパ達は去っていた。まったく……それより
八幡「大丈夫か玲?掴まれた所、痛みは無いか?」
玲「うん、大丈夫平気だよ」
八幡「そっか…よかった」
玲「ハチくん、ありがとうね私を守ってくれて」
八幡「彼氏なんだから当たり前だろ」
玲「うん、ありがとう」
良かった…本当に良かった。玲が無事で…玲を守れて良かった。
玲「じゃあ行こうかハチくん」
八幡「ああ」
オレと玲は手を繋ぎで玲の家へと帰った。
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そして玲の家前に着いた。
玲「じゃあハチくん今日は楽しかったよ。ありがとう」
八幡「ああ、オレも楽しかった。また、どこかへ行こうな」
玲「うん、またね」
玲はそう言って家へと向かう瞬間
八幡「ちょっと待ってくれないか玲」
玲「何?」
オレはショールダーバックからこの前買った玲への誕生日プレゼントを取り出す。
八幡「これ、誕生日おめでとう玲」
玲「え?いいの?」
八幡「当たり前だろ」
玲「うん、ありがとう。開けていい?」
八幡「ああ」
そして玲は包装をキレイに剥がし箱を開ける。
玲「うわぁ……キレイなネックレス。これを私に?」
八幡「ああ、玲に似合うと思ってな」
玲「ありがとう、嬉しいよ!ねぇ、着けくれない?」
八幡「ああ、いいぞ」
オレは玲からネックレスを受け取り玲の首にネックレスを着ける。
八幡「よし、つけたぞ」
玲「ありがとう。……どう?」
八幡「ああ、すごく綺麗で似合ってるぞ」
玲「ホント!?ありがとう。嬉しい!」
玲はオレの胸に飛び込んできて、そして………
玲「…ん」
八幡「っ!?」
オレの唇に玲のやわらかい唇が重なる。その時間は短かったがオレには長い時間に感じた。
八幡「お、おい…玲?」
玲「えへへ///嬉しくてついしちゃった」
八幡「ったくそういうのは事前に言えよな」
玲「ごめん。嫌…だった?」
八幡「んなわけねぇだろ。というかやり直しを追求する」
玲「え?」
八幡「やり直しだ。あんな急にやられて、大事なファーストキス奪うだなんて、イケナイ奴だ」
玲「うん、わかった」
八幡「よし、じゃあ目をつぶれ」
玲「うん」
そう言った玲は目をつぶりキス待ち顔になった。やべぇ、写真取りてぇ…けどそんな事してる場合じゃあない。オレは玲の肩に手を置き玲の顔に徐々に近づける。あれ?なんだか緊張してきた。心臓バクバクいってる。あー、うるせぇ!そして…
八幡「んっ」
玲「ん…」
そしてまた唇を重ねる。時間にして3秒ぐらいだろうか、それぐらいキスをした。
玲「えへへ///な、なんだか照れるね」
八幡「あ、ああ…そうだな///」
玲「じ、じゃあまたね!」
八幡「お、おう」
そして玲は家のドアを開けようとした時、家のドアが開く。
玲母「あ、おかえり玲」
玲「た、ただいまお母さん」
玲母「そうだ、八幡くん。晩ご飯どう?小町ちゃんもいるけど」
八幡「いいんですか?」
玲母「ええ、いいわよ。玲もそっちの方が嬉しいよね」
玲「う、うん。ハチくん、上がりなよ」
八幡「そうか?じゃあお言葉に甘えて」
玲母「ええ、どうぞどうぞ」
八幡「お、お邪魔します」
玲母「はい、どうぞ。って言うよりただいまでもいいのよ」
八幡「い、いや…それは……」
玲母「ダメなの?お母さん悲しいな〜」
えー?なんでそんな顔するの?フッと玲を見ると、頷いてくる。なるほどね……
八幡「た、ただいま」
玲母「ええ!おかえり!」
そしてリビングへと連れていかれる。そういえば小町達は玲の誕生日パーティーの準備してたんだよな。てことは……
そして玲がリビングのドアを開けた瞬間
『パパーン!』
玲「え!?何?」
熊谷「玲」
小町「玲お姉ちゃん」
雪乃「那須さん」
日浦「那須先輩」
「「「「お誕生日おめでとう!!」」」」
玲「え?え?嘘皆どうして?」
熊谷「実はパーティーの準備をするために比企谷に玲を連れ出して貰ってたんだ」
玲「そうなの?」
八幡「まぁな。どうだ?びっくりしたか?」
玲「うん!すごくびっくりした!ありがとう皆」
「「「どういたしまして」」」」
そして皆からそれぞれから誕生日プレゼントを受け取った玲はとっても嬉しそうだった。料理も豪華だった。
いかがでしたか?那須の誕生日会でした。ではまた会いましょう〜