では第25話どうぞ!
八幡side
今日は花火大会である。前から約束していた通り玲との夏祭りデートである。昔のオレならリア充達が行くようなものには行かなかったが、今は玲がいる。
そして今オレは待ち合わせの場所である駅前にいる。玲の姿があるか周りを見渡す。周りはこれから花火大会に行くのか、浴衣を来た人達が駅の中に入っていく。だが玲ほまだ来ていないようだ。どうやら少し早く来すぎたようだ。玲が来るまで待つか。そう思いブルーシートが入ったカバンを下ろし、スマホを取り出し弄る。そして数分後、色々な人の気配の中から玲の気配を察知した。そしてスマホをしまい玲の気配がした方を見る。そこにはピンクと白の浴衣姿の玲がいた。だが玲はオレを探しているのか、周りをキョロキョロと見渡していた。
八幡「玲」
そんな玲にオレは声をかける。その声が聞こえたのか玲はオレの方へ振り向く。オレを見つけた玲はこっちに向かってくる。オレもカバンを持って玲の元へ寄る。
玲「おまたせハチくん。待った?」
八幡「いや、待ってないぞ」
玲「ホント?なら良かった」
そう言ってニコッと微笑む。うん、やはり可愛いな。といつも通りで当たり前な事を考える。
八幡「その浴衣似合ってるぞ」
玲「ありがとう」
八幡「じゃあ、行くか?」
玲「うん、そうだね」
そんな会話をしながら改札を通り、電車を待つ。そんな間玲がランク戦の話をしてくる。
玲「そういえばもうそろそろだよね」
八幡「そうだな」
玲「相手は太刀川隊、冬島隊だけど勝てそう?」
八幡「うーん、正直言うとかなり厳しいだろうな」
玲「そうなんだ」
八幡「だって相手は1位と2位だからな。いつよりも気を引き締めなければならないし、作戦もどうするか考えないとダメだしな。それになりよりも転送位置とか運だよな」
玲「うん、そうだよね。転送位置が悪いと合流とか得点を取りに行くの難しいもんね」
八幡「ああ、そうだな。っと電車来たみたいだな」
玲「そうだね」
ランク戦の事で話をしていると電車が来たのでオレと玲は電車に乗り込む。乗っている人はやはり夏祭り目当てなのか、浴衣姿はもちろんのこと、ビニールシートとかパラソルとかを担いでいる人もいてかなり混み合っていた。どうせ1駅だ。オレと玲は扉のそばに並んで立った。がたがたと音を立てて扉が閉まると、電車は動き出す。
八幡「そういえば玲は花火大会とか行った事はあるのか?」
玲「うーん、小さい時は家族で行った事はあるよ。でもその時はまだ身体が弱かったから、調子の良い時にしか行けなかったんだ」
八幡「そうか」
身体が弱かった玲はあまりこういう祭りには行けなかったんだな。
玲「でも今はハチくんとこうして行けるのが、何より嬉しいんだ」
そう言って嬉しそうに微笑む。その笑顔に見とれてしまった。それにさっきの玲の言葉を聞いて嬉しさと、恥ずかしさが同時に押し寄せてくる。思わず顔を逸らしてしまう。
玲「ふふっ、照れてる?」
八幡「…うっせ」
玲「ふふっ」
と手を口に当てて小さく笑う玲。からかっていたのか分からないけど、肩を少し震えさせている。ったく、可愛いな。というかオレ玲の事好き過ぎだろ。まぁ、でも玲も言ったんだ、オレも言わないとな。
八幡「オレも……玲と一緒に行けるの嬉しいぞ」
玲「!…ありがとうハチくん」
そう言ってまた嬉しいそうに笑う玲。そしてまた顔を逸らしてしまう。それを見た玲はまた「ふふっ」と笑みを浮かべる。そんな時だった。
玲「きゃっ」
短い悲鳴とともにカツッと下駄が鳴り、肩にふわっと甘い香りが鼻をつく。履き慣れない下駄のせいもあるのだろう。バランスを崩した玲はオレの方へ倒れ込んできた。オレはそれを受け止める。
八幡「っと、大丈夫か玲」
玲「うん、大丈夫。ハチくんが受け止めてくれたから。ありがとう」
八幡「どういたしまして」
ふぅ…なんとか受け止めることができた。玲にケガもないみたいだし良かった。もしケガをしてしまったら大変だしな。それに楽しみにしてた夏祭りも楽しめなくなってしまうしな。だからケガがなくて良かった。
そんな事を思っていると目的の駅に着いたので降りる。他にも降りる人は溢れかえり、ざわざわとした喧騒に満ちている。流されないように気をつけながらオレと玲は会場まで足を運ぶ。
玲「人多いね」
八幡「そうだな。ほとんどの人の目的がこの花火大会だろうな」
玲「やっぱり祭りって人で溢れかえるね」
八幡「そうだな」
玲「こんなに人が多かったらはぐれちゃいそうだから、手繋ごう」
八幡「そうだな」
そう言ってオレは差し出された玲の手を握る。普通に手を握ったんだが、玲はすかさず手の指を絡ませてくる。所謂恋人繋ぎである。
玲「ふふっ、これなら安心ね」
八幡「そ、そうだな」
恥ずかしいけどこのまま行くしかないか。そう思いながら歩く。すると玲は祭りの陽気に当てられたのか、楽しげに鼻歌交じりで歩く。人の流れは広場へと続いている。いくつもの出店が軒を連ね、そのいずれもが大盛況だった。味はそれなりとわかっているのに、裸電球の灯りに照らされ、いざ目の前に並べられると存外外食をそそられる。
八幡「玲、なにか食べたいものはあるか?」
玲「うーん、そうだな〜。桃缶とか」
八幡「売ってねぇだろ。仮に売ってても食いずらいだろ」
玲「ふふっ、冗談よ。りんご飴が欲しいな」
八幡「りんご飴な、わかった」
オレは玲と一緒にりんご飴がある屋台へと向かう。その間も玲が人に流されたり潰されないように守りながら進む。そして店に着いたのでりんご飴を2つ注文し、2つ分の代金を支払う。
玲「ハチくん、自分の分くらい自分の払うよ」
すると玲がそう言ってくる。
八幡「気にするなよ。これくらい彼氏に支払わせてくれ」
玲「そう?じゃあお言葉に甘えようかな」
八幡「おう、そうしとけ」
オレはそう言ってオレは玲にりんご飴を差し出す。
玲「ありがとう」
そう言ってりんご飴を受け取った玲はすぐに手を絡めてくる。もう何も言わない。そんな中玲はりんご飴を美味しそうに食べている。オレもりんご飴を食べながら歩き回る。
りんご飴も食べ終わり次は何を買おうかと思い見て回っていると、ちょうどたこ焼きの屋台が見えた。次はあれを食べようと思い購入する。オレはたこ焼きを食べようと思ったけど食べれない。何故なら玲と手を繋いだままなのである。
八幡「なぁ玲、手繋いだままだったら食べれないんだけど」
玲「確かにそうだね」
八幡「だから一旦離してくれないか?」
そう言うと玲はぷくっと頬を膨らませていた。
玲「むぅ、もっと繋ぎたいのに〜。……あっ、そうだ!私が食べさせてあげるね」
八幡「え?」
玲はそう言ってオレが持っていたたこ焼きの爪楊枝を持って1つたこ焼きを取りオレに差し出してくる。
玲「はい、あーん」
ニコッと笑いながらそう言ってくる。まさか本当に食べさせてくるとはな。
八幡「い、いや…普通に手を離して食べれば良くねぇか?」
玲「嫌よ。私はもっとハチくんと手を繋いでいたいの。だから食べさせてあげる。だからはい、あーん」
またそう言ってたこ焼きを差し出してくる。いやもうホント手を離して食べれば良いのになんでそんな頑ななの?まぁ、でも諦めるしかないか。こうなった玲は諦めようとはしない。だったらもうこっちが折れるしかないか。
八幡「あむ」
オレは玲から差し出されたたこ焼きを食べる。熱いので口ではふはふしながら食べる。けれど外はカリッとしていて中はふあっとしていてとても美味い。
玲「ふふっ、おいしい?」
八幡「ああ。熱いけどな」
玲「そりゃ、できたてだもん」
まぁ、そりゃあそうだけどさ。熱かったけど美味い。そして玲もたこ焼きを食べる為、自分の口に運んでいた。
玲「うん、美味しい。でもたこ焼きなんて久しぶり食べたよ」
八幡「そうなのか?」
玲「うん。あ、はいあーん」
玲はまたオレにたこ焼きを差し出してくる。それをまたオレは食べる。そして玲もまたたこ焼きを食べる。そうやって交互にたこ焼きを食べる。というか毎回オレは玲に食べさせられているんだが。傍から見たら餌付けみたいになっているような気もするけど。
そんな周りの人達は……
(くっ……リア充めぇ〜…)
(羨ましくなんてないんだからね!)
(いいなぁ〜…あんな美人にあーんしてもらって。羨ましい)
と色んな事を思っていた。
たこ焼きを食べ終わり、しばらく歩いていると玲が立ち止まった。手を繋いでいたのでオレも自然と足は止まる。何かあったのかと思い玲の方を見ると、玲は何かを見つめていた。何を見ているのかと思い玲の視線の先を見ると、そこには射的の屋台があった。
八幡「射的やりたいのか?」
玲「えっと…そうじゃあ無くて…その…可愛いぬいぐるみがあったから、つい見ちゃって」
八幡「ぬいぐるみ…」
そうつぶやき射的に並んでいる商品見ると、その中には確かにぬいぐるみがあった。
八幡「欲しいのか?」
玲「え、うん…でも取るの難しいんじゃないかな?」
確かに射的で景品を取るのは難しい。
八幡「フッ、任せとけ」
玲「え?」
八幡「オレが取ってやるよ」
玲「本当に?あ、でもトリガー使ったらダメだよ」
八幡「いや、使わないからね」
玲「ふふっ、冗談よ」
八幡「ったく」
そんな会話をしながら射的を開始する。お金を払うと5発のコルク弾を渡される。このコルク弾であのぬいぐるみを落とせばいいんだな。そう思いオレはライフルにコルク弾をつめる。そしてぬいぐるみに狙いを定める。そしてライフルの引き金を引く。そして弾はまっすぐぬいぐるみへと飛んでいき、見事命中する。だがぬいぐるみは落ちそうなくらいバランスが崩れる。このままじゃあ落ちないなと思いすぐさまライフルに弾を込め、リロードして再びぬいぐるみへと狙いを定め引き金を引く。また弾はまっすぐぬいぐるみへと飛んでいき命中する。落ちそうだったぬいぐるみは2発目の弾が当たったことにより完全に落ちた。
玲「…すごい」
の横にいた玲そう呟く。店の人も少なからず驚いている様子だった。そんなことよりもこれでぬいぐるみはゲットできたが、残りはどうするか。目的のぬいぐるみはゲットできたし後は適当に選ぶとするか。そう思い他の景品を見る。すると小さなパンさんのキーホルダーがあったので1つはそれを狙いゲットする。あと2発か。適当に落とすかねと思いそこは辺にあったお菓子を撃って落とす。全部撃ち終わったので落とした景品を受け取る。ゲットした景品はぬいぐるみ、パンさんのキーホルダー、ラムネ×2である。そのうちのぬいぐるみを玲に渡す。
八幡「ほれ」
玲「うわぁ、ありがとうハチくん!」
玲は満面の笑みでそう言って、ぬいぐるみを大事そうに両手で受け取る。それとぬいぐるみって言ってもクマのぬいぐるみだけどな。
八幡「そんなに欲しかったんだな」
玲「うん、一目見たら欲しくなっちゃって」
八幡「そっか」
玲「それにしてもこのぬいぐるみを取る時すごかったね。あんなすごい落とし方見た事ないよ」
八幡「…まぁ、昔こういった遊びをやってたからな。1人で」
玲「そっか。でもそれが今役に立ったんだね」
八幡「そうだな」
玲の為にこんな役に立たなそうなものが役に立つとは思ってもなかったな。だって1人で寂しくこんな遊びをしていた時に、まさか役に立つとは思わないだろうな。けど、ナイスだぞ昔のオレ。褒めてやりたい。
玲「それにさ、あの時のハチくん…」
八幡「?」
あの時のオレがどうしたんだ?
玲「か、カッコよかったよ!///」
玲は頬を少し赤く染めながら言ってくる。
八幡「っ!………お、おう。……そうか///」
そんなオレもだんだんと顔が熱くなってきているのが分かる。まさかそんな事言ってくるとは思わなかった。
玲「あんな射撃できるのならスナイパーになってみたらどう?」
八幡「いや、ならねぇよ。それにオレがスナイパーになれば、オレは二宮さんの弟子じゃいられなくなるし、玲達だってオレの弟子じゃなくなると思うぞ。それでも良いのか?」
玲「そっか。ならやめといたほうが良いよね。ハチくんからはまだ教わりたい事が沢山あるから」
八幡「それくらいいくらでも教えてやるから。だから安心しろ」
玲「うん、じゃあ行こっか」
八幡「ああ」
玲は片手でぬいぐるみを持って、もう片方の手でオレの手と繋ぎ直す。やはり手は絡めてくる。そして再び歩き始める。気の所為だろうかさっきよりも密着しているような気もする。
その後わたあめやくじ引きなど、後は小町に頼まれた物を買う。そんな時間を過ごしていると、もうそろそろ花火が始まる時間が迫っていた。
八幡「玲、もうそろそろ花火が始まるから移動しょう」
玲「うん、わかった。あー、でも時間はあっという間だね」
八幡「だな」
そう言いながら会場へと向かっていく。そんね中、花火が始まる直前の駆け込みで屋台やトイレへ向かう人が多く、人の流れに逆らう形で進んでいかなければない。なので玲が流されたり、足を踏まれたりされないよう守りながら進む。メイン会場となる広場は既に人で溢れかえっている。隙間なく引き詰められたビニールシート、始まる前から杯をかわす人々、遠く子供の泣き声がこだまし、かと思えば近くでは怒号が飛び交っている。
玲「こっから向こうはどうやら有料エリアみたいだね」
八幡「そうみたいだな」
そう言われて見てみると、目の前にはトラロープが張られ、明らかに区切られている。この広場は全体が木々でぐるりと囲まれているので、普通に座っていたら花火がちょっと見づらいかもしれない。だが、有料エリアの部分は小高い丘になっているため、見晴らしは大変よろしいだろう。
八幡「向こうの方探してみるか」
玲「そうだね」
そんな会話をして場所を探そうとした時だった。
「あれー?比企谷くんと那須ちゃんじゃん」
夜闇になお際立つ濃紺の地は風雅さを漂わせ、大百合と秋草模様が涼しげにな浴衣姿。そこにいたのは雪ノ下陽乃だった。
八幡「どうも雪ノ下さん」
玲「こんばんは雪ノ下さん」
陽乃「うん、こんばんは。2人はやっぱりデート」
八幡「まぁ、そうですけど」
陽乃「そっかそっか」
「ちょっと姉さん何してるの?」
と雪ノ下さんの後ろから聞き覚えある声が聞こえてくる
陽乃「あ、雪乃ちゃん」
雪乃「あら?比企谷君と那須さん」
八幡「よお」
玲「あ、雪乃ちゃん。こんばんは」
雪乃「こんばんは」
雪ノ下も雪ノ下で浴衣姿である。ピンクに花の様な模様が入った浴衣である。
玲「雪乃ちゃん達も花火大会に来ているの?」
雪乃「いえ、私達は父の名代で来ているのよ」
玲「あ、そうなんだ」
雪乃「それで那須さんと比企谷君は…見ればわかるけれど、何をしているのかしら?」
八幡「いや、ちょっと花火を見るために場所を探しているだけだ」
雪乃「なるほどね」
陽乃「あ、じゃあ私達と一緒に見ない?」
と雪ノ下さんは誘ってくれる。正直ありがたいがオレは玲と一緒に見たいので。
八幡「誘ってくれるのはありがたいんですが、オレ達別のところで見るので大丈夫ですよ」
陽乃「そっか、わかった」
雪ノ下さんはオレが持っていたブルーシートを見て納得するように答える。
八幡「はい。ではオレ達は行きます」
陽乃「うん、わかった。じゃあね比企谷くん、那須ちゃん」
雪乃「さよなら。比企谷君、那須さんまた」
八幡「ああ、またな」
玲「またね雪乃ちゃん。失礼します雪ノ下さん」
オレと玲は雪ノ下と雪ノ下さんに手を振られながらこの場を後にした。少し移動して空いているスペースを見つけたので、そこに持ってきたブルーシートを引く。
八幡「ほれ玲」
玲「ありがとうハチくん」
そう言って座る玲。オレもその隣に座る。
玲「空いてて良かった〜。それにここ、かなり良い場所っぽいし」
八幡「そうだな」
玲の言う通りあまり人がいない場所を見つける事ができた。それに空を見上げればそんなに木々が邪魔をしていなくて、花火が普通の一般席よりも見やすい場所である。穴場かもしれないな。
そして今の時刻は19時40分、定刻より10分押しで花火大会の開幕を告げるアナウンスが流れた。空に、一輪の光り輝く大輪の花が咲いた。その後、続けて何発も花火が上がる。花火の明かりが、暗い丘を照らす。
玲「…綺麗」
玲がそう呟く。確かに綺麗だ。花火もそうだが玲の横顔も綺麗だ。綺麗なのは前から知っているが、こうやって玲が綺麗だと再確認する。そういえばこの花火大会では8000発の花火が続くらしい。いやはや多いな。
そんな時だった。玲の方を見ると玲もほぼ同じタイミングでオレの方を向く。お互いの目と目が逢い見つめ合う。そしてゆっくりと手絡めさせて握る。その後、オレと玲はお互いの顔がだんだんと近づいていく。その間にも夜空は火花が散る。花火は、夜空を満開の花畑のように彩る。錦冠が、流れ星のように夜空に降り注ぐ。そして徐々に近づいていくにつれて玲は瞼を閉じる。オレも同じように閉じ、お互いの距離がゼロになったとほぼ同時に夜空には大きな一輪の光り輝く大輪の花が咲いた。
数分続いたキスは2人が離れる頃には2人の間に銀色の糸が引かれた。離れた後、玲は「ふふっ」と小さく笑う。
八幡「な、なんだ?」
玲「嬉しくてつい」
八幡「嬉しい?」
玲「うん、ハチくんとキスができて嬉しいの」
八幡「そっか…オレも嬉しいぞ」
玲「ふふっ、そっか。ありがとう」
そしてまた2人は見つめ合い、徐々に近づいていきまた唇を重ね合う。離れては重ね、また離れては重ねの連続。そして気づけばお互い舌を絡ませ熱い口付けをしていた。そしてまた離れた時には銀色の糸が引かれた。人目もあるのに我を忘れていた。周りの人は花火に夢中だが、1人くらい見られているかもしれない。そう思うと恥ずかしくなってきて、顔がさらに熱くなってきているのがわかった。
八幡「れ、玲」
玲「なぁに?」
ダメだ玲の顔がトロンとしている。何この可愛い生き物。持ち帰りたい。って!何考えてんだオレは!やばいこのまま続けているとオレの理性が危ない。そう思い玲を落ち着かせるために肩に手を置きこう言う。
八幡「こ、これ以上やると流石に…な?それに人目もあるし…」
玲「え?……あっ!///」
玲はトロンとした顔で周りを見渡す。幸い周りの人は花火に夢中でこちらには気づいて無かったが、玲は恥ずかしくなったのか、どんどん顔が赤くなっていく。まるでリンゴのように赤く染まっていた。オレも多分玲と同じくらい赤くなっているのだろうな、と思いお互い顔の熱が冷めるのを待った。
数分後、お互い顔の熱がほぼ冷める頃には花火は終わりに近づいていた。オレと玲は早めに会場を後にする。花火が終わった後に帰ると人で溢れかえるからそれを避ける為に早めに去る。だが同じ考えを持った者が多かったようで駅はそれなりに混雑していた。花火大会の影響か若干の遅れでホームへ電車が入ってきた。乗り込むと、ぎりぎり座れない程度の混みぐあいでオレと玲は扉の前に立った。でも今は玲の顔が直視できない。だって数分前まではあんな事していたのだから。
電車に揺られ待ち合わせしていた駅で降り、玲の家まで向かう。お互い無言だが、手はちゃんと絡ませていた。熱が冷めたといっても、まだ2人の顔には熱が残っていた。そんな無言の時間が数分続いた後、玲の家の前までついた。玲は手を離しオレの真正面に立つ。
玲「…お、送ってくれてありがとう」
八幡「…別に…気にするな。玲の事が心配だし」
玲「そ、そっか…ありがとう///」
八幡「…おう///」
やばいまた顔が熱くなってきやがった。
玲「きょ、今日はありがとう。すごく楽しかったよ」
八幡「ああ、オレも楽しかった」
玲「ぬいぐるみ、ありがとうね。大事にする」
八幡「どういたしまして」
玲「またどこかへ一緒に行こうねハチくん」
八幡「ああ、わかった」
玲「じゃあ、おやすみハチくん」
そう言って玲はあの時みたいに唇を重ねてくる。一瞬だったがオレの思考は一瞬停止する。離れた玲の顔はあの時みたく真っ赤だった。
玲「じゃ、じゃあまた明日ね///」
そう言って玲はくるっと回り自分の家へ入っていった。オレはというと、唇にまだ感覚が残っており、顔がますます熱くなってくる。そんな顔の熱を冷ましながら帰路へとついた。
いかがでしたか?これからまた投稿できるように頑張りますのでよろしくお願いします。ではまたお会いしましょう。