比企谷八幡はボーダーに入っている   作:チャキ

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どうもチャキです!第3話どうぞ!


第3話

八幡side

 

ホームルームが終えて教室にいた生徒は、部活に行ったりその場で仲のいい人達と話したり、家に帰る生徒もいる。

さて、オレも行きますかね。教室を出た所で担任の平塚先生が、仁王立ちで待ち伏せていた。

 

平塚「比企谷、部活の時間だ」

 

あ〜、なるほどね〜、この人はオレがサボらないか待ち伏せていたのか。

 

八幡「いやいや、最初から行くつもりですよ」

 

平塚「ほう…それは本当なのだな」

 

八幡「ええ、玲にも『絶対に来てね』と言われてますしね。だから行きますよ」

 

平塚「ほう…君は那須に甘いようだな」

 

八幡「当たり前ですよ。カワイイ彼女のお願いなんですから」

 

玲に電話越しに可愛くお願いされたら行かなきゃならんだろう。

それに、サボったら玲には悲しまれ、熊谷や他のボーダーの女子に何されるかわからんし、まぁ、主な理由は玲のお願いだからな。

 

平塚「くっ…リア充アピールしよって!爆発しろ比企谷!」

 

八幡「嫌ですよ。それじゃ部活に行きますんで」

 

平塚「ああ、精一杯励たまえ」

 

部室がある。特別棟に向かっていると……

 

???「お、八幡」

 

とオレを呼ぶ声がしたので、そちらを見てみるとそこにはA級7位部隊三輪隊のスナイパーで、玲の従姉弟でありオレの親友奈良坂透だった。

 

八幡「おお、透か」

 

奈良坂「八幡は、どこに行くんだ?」

 

八幡「部活だよ」

 

奈良坂「八幡が…部活…だと!?」

 

八幡「まあな、でも強制入部だけどな」

 

奈良坂「何したんだ?」

 

八幡「まぁちょっとな」

 

透「そうか、まぁ頑張れよ。じゃあ」

 

八幡「おう、またな」

 

そして、オレと透は、別れてオレは部室へと向かった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

八幡「うーっす」

 

雪乃「こんにちは、比企谷君」

 

雪ノ下は、昨日と同じ席に座り、本を読んでいたのか一瞬目を離しこっちに挨拶を済ますとまた本に視線を移す。

 

熊谷「おっ!サボらずに来たな比企谷」

 

コイツ……確かにオレは、面倒くさがりだけどな……

 

八幡「まぁな」

 

玲「私が、ハチくんに『絶対に来てね』ってお願いしといたからね」

 

熊谷「なるほどね」

 

オレは、椅子を取り玲の近くに座る。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 玲 熊

八=======机=======雪

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

席はこんな感じだ

 

八幡「そうだ雪ノ下。部活内容は、昨日分かったけど依頼が来るまで、何したらいいんだ?」

 

雪乃「何しても構わないわ。読書や勉強、娯楽基本自由よ」

 

八幡「なるほどな」

 

依頼が来るまで、リラックスしていればいいと言う事か。話し合いとか、色々すればいいか。

 

玲「じゃあ、お話とかもいいかも知れないね」

 

熊谷「そうだね」

 

雪乃「そうね、今のメンバーならボーダーの相談とか、すればいいんじゃない?」

 

玲「そうだね」

 

熊谷「そうだね。玲と雪乃は、師匠である比企谷もいるんだし、相談とかもできるかもしれないね」

 

八幡「まぁ、それでもいいんじゃね?」

 

と色々話していると

 

コンコン

 

と扉をノックする音が響き渡る。誰か来たみたいだな。依頼人か?

 

雪乃「どうぞ」

 

と雪ノ下が返事をする。そして、部室の扉が開き

 

ガラララ

 

???「し、失礼しま〜す」

 

入ってきたのは、1人の女子生徒。てかこいつ、まさに今時のジョシコウセイって感じでこの手の女子はよく見かけるのだ。つまり青春を謳歌してる派手めな女子。短めのスカートに、ボタンが三つほど開けられたブラウス、覗いた胸元に光るネックレス、ハートのチャーム、明るめに脱色された茶髪、どれも校則を完全に無視した出で立ちだった。

 

オレがそんな事考えていると、その女子生徒は、オレを見て驚いたのか後ずさりをする。まぁ、初めて会った人には、だいたいそういう反応だから気にしてない。まぁ、ボーダーの人達は、そういうのが無いから、ちょっと楽だけどな。

 

???「な、なんでヒッキーがここにいるの!?」

 

は?ヒッキーってオレのこと?と言うよりコイツ誰だよ?と言うよりオレら初対面だよな?

 

雪乃「由比ヶ浜結衣さんね。どうぞ、ここに腰をかけて」

 

雪ノ下曰く女子生徒は、由比ヶ浜というらしい。その由比ヶ浜は、雪ノ下に言われた通り席に座る。ホントコイツ誰だよ。何故オレの事知ってるんだよ。

 

玲「ハチくんの知り合い?」

 

八幡「いや、全然まったく。見覚えすらない」

 

結衣「はぁ!?同じクラスじゃん!信じられない!?」

 

初対面で、引きこもりみたいなあだ名つける人の方が、信じられない!?

 

雪乃「はぁ…比企谷君あなた同じクラスの顔や名前を、覚えた方がいいんじゃないかしら」

 

八幡「いや、興味のない人を覚える気なんてないし。それだったら勉強の1つや2つ覚えるさ」

 

結衣「何それ意味わかんない!?キモイ!死ねば!?」

 

おい、それ以上言うな!玲が怒るからやめて!ホント!

オレは、玲を落ち着かせるために玲の手を握る。落ち着きを取り戻した玲は、オレを見た後冷静になった。

フゥ〜、危ねぇ…熊谷も少し冷や汗も出てるし危なかった。

 

八幡「おい、死ねとか殺すとか軽々しく言うんじゃねぇ。ぶっ殺すぞ!」

 

結衣「あ、ごめん、別にそういうつもりじゃ・・・って今言ったよ!?超言ってたよ!?」

 

うん、分かった。コイツはアホな奴だ。だがちゃんと謝れる奴でもあるな。

 

結衣「…それで平塚先生にここを紹介されたんだけど、ここって、生徒のお願いを叶えてくれるんだよね」

 

玲「そうなの?」

 

雪乃「いいえ、少し違うわ。この部の活動はあくまで生徒の自立を促すことよ」

 

結衣「どういうこと?」

 

おいおい、今の説明でわからんのか?マジかコイツ

 

雪乃「簡単に言えば飢えた人に魚を与えるか、魚の取り方を教えるかの違いよ」

 

結衣「へぇ〜」

 

あ、コイツ絶対わかってないな

 

雪乃「それで依頼を聞きましょうか」

 

結衣「あ、えっと…その…」

 

オレの方をチラチラと見てくる。なるほどね……そういう事なら

 

八幡「ちょっと飲みもん買ってくるわ。何かいるか?」

 

雪乃「じゃあ私は、野菜生活100いちごヨーグルトミックスをお願い」

 

熊谷「私は、お茶お願い」

 

玲「私は、オレンジジュースをお願いね」

 

八幡「分かった。おい、由比ヶ浜。お前はどうする」

 

結衣「いいの?」

 

八幡「アホ。1人だけ買わないっていうわけにもいかないだろ」

 

結衣「じゃあ、カフェオレをお願い」

 

八幡「はいよ。じゃあ行ってくるわ」

 

玲「うん、話終わったら連絡するね」

 

八幡「おう、頼んだ」

 

頼まれた飲みもんを買い、話し合いが、終わるまで待つこと数分、玲から連絡が入った。何何…依頼内容により場所を移すようだ。家庭科室か、またなんでそんな所に……

まぁ、いいや行くか……

 

家庭科室

 

ガララ

 

玲「あ、ハチくん」

 

八幡「おう、待たせたな。で?何すんの?」

 

雪乃「由比ヶ浜さんは、クッキーを食べてもらいたい人がいるそうよ。でも、自信ないから手伝って欲しい、これが彼女の依頼よ」

 

八幡「ほーん。クッキーねぇ〜。そんなもん友達とかに頼まなかったのか?お前ぐらいならいっぱい居そうだが」

 

結衣「うっ……そ、それは…そのあんまり知られたくないし、こういう事しているの知られたら馬鹿にされるし……」

 

ほーん、なるほどね。コイツにはコイツなりの立場やリア充事情みたいなもんがあるのだろう。

 

八幡「ま、内容はわかった。で?それでどうするんだ?」

 

熊谷「お、珍しく比企谷がやる気だ。明日槍でも降るんじゃ…」

 

八幡「おい!熊谷、どういう意味だ!」

 

熊谷「言葉の通りよ」

 

八幡「ったく…それよりさっさとやらねぇと、時間もったいねぇぞ」

 

雪乃「そうね、では始めましょうか。まず由比ヶ浜1人でやって、今の実力がどれくらいか見ましょう。レシピ通りに作ればいいのだから」

 

結衣「うん!やってみる!」

 

おお〜、気合い入ってんな〜。まぁ、頑張れよ〜。

 

 

この時、オレ達に悲劇が起こることは、誰も知る由もなかった。

 

 

 

 

そして数分後……

 

結衣「できたよー!?」

 

と言って、由比ヶ浜が差し出してきた皿には、真っ黒くて、漆黒の物体が乗っかっていた。

 

4人「「「「……………」」」」

 

オレ達4人は、驚き金縛りにあったか用な状態になっていた。

すげぇな人間って、こうも驚いたら固まるのかよ。

 

雪乃「あ、あの…由比ヶ浜さん。これは何?」

 

結衣「え?何ってクッキーだよ」

 

熊谷「こ、これが?」

 

玲「反応に困るわね」

 

八幡「加古さんより酷いかもな」

 

熊谷「多分そうだね」

 

結衣「ん?何?」

 

八幡「いや、何でもない。こっちの話だ、気にするな」

 

結衣「う、うん。わかった」

 

何とか誤魔化せたかな。でも、これは酷いなホント。あの加古飯より酷い。さて、どうしたものか……

 

雪乃「では、比企谷君味見をお願いできるかしら」

 

八幡「オレ!?」

 

嫌だよ。こんなダークマターみたいなもんを食べなきゃならんだよ。でもな…依頼だしな〜

 

雪乃「大丈夫よ、私も一緒に味見をするから」

 

熊谷「私もするからさ」

 

玲「私も」

 

八幡「ああ、わかったよ。食うよ、でもスーパーの食材でどうしたらこうなるんだよ」

 

玲「でも、食べられない物は使って無いから、大丈夫だと思うけど…」

 

オレ達は、覚悟を決め黒い物体を口に入れる。

 

その時目の前で悲劇が起きた。

 

雪ノ下と熊谷は口を押さえ涙目になり

 

由比ヶ浜も涙目なっていた。て言うかアンタが作ったんだよね!?おかしいよ君!

 

玲も口を押さえオレの制服の袖を掴んで堪えていた。おいおい、大丈夫かよ玲。

 

そして、皆はオレが買ってきた飲みもんで物体を流し込む

やべぇ、これでもし玲の体が壊れたら容赦しねぇぞ!

 

 

八幡「はぁ…雪ノ下お前が付きっきりで教えてやったらどうだ?もうこれは、指導のレベルを超えているぞ」

 

雪乃「ええ、わかってるわ。言われなくても」

 

玲「雪乃ちゃん。もし良かったら私も手伝うよ」

 

雪乃「ありがとう那須さん。お願いできるかしら」

 

八幡「無理するなよ玲」

 

玲「うん、わかった」

 

そして、雪ノ下と玲の指導の元由比ヶ浜のクッキー作りが始まった。

 

熊谷「大丈夫かな?」

 

八幡「さぁな、少しでもマシになることを祈るしかない」

 

熊谷「だよね」

 

それからの雪ノ下と玲は……

 

雪乃「違うそうじゃないの由比ヶ浜さん」

 

玲「ちゃんと分量を計らないと、ダメだよ由比ヶ浜さん」

 

雪乃「もう少し力を入れて、ボウルはきちんと持つ!」

 

玲「由比ヶ浜さん、今はそれはいらないわ。アレンジは、また今度にして」

 

雪乃「ちょっと由比ヶ浜さん、人の話聞いてる?何度も同じ事を言わせないで」

 

玲「お願いだから、普通にできない?」

 

 

それを見ていたオレと熊谷は…

 

熊谷「なんだかだんだん雪乃も玲もイラついてきてるね」

 

八幡「そうだな。あそこまでとは、思ってなかったな」

 

ほとんどイラついたり、怒ったりした事の無い玲が、あそこまでなるとはな……逆にすげぇな由比ヶ浜って……

 

1時間後……

 

雪乃「なんとかここまできたわ」

 

玲「…だね」

 

ちょっと玲疲れてるじゃないですか。そこまで、使うのか?

そして、オレは椅子を持ち玲に近付き

 

八幡「ほら、玲少しでも座ってろ」

 

雪乃「ええ、そうした方がいいかも知れないわね」

 

玲「うん、わかった。ありがとうハチくん」

 

玲は、オレが出した椅子に座り休憩をする。あんまり体力を切らしたことの無い玲が、こうなるなって恐ろしいな由比ヶ浜は

 

結衣「ごめんね那須さん」

 

玲「大丈夫よ。気にしないでちょっと疲れただけだから」

 

まぁ、でもきちんと謝れるから悪い奴では無い。

 

結衣「…やっぱあたし料理向いてないのかな。才能?とかそういうのないし」

 

雪乃「解決法は努力あるのみよ。由比ヶ浜さん、才能がないと言ったけど最低限の努力をしない人間は成功した者の才能を羨む資格はないわ。成功しない者は成功した者の努力を想像し実感することができないから成功しないのよ」

 

熊谷「まぁ、そうだね」

 

結衣「で、でもさ、最近みんなやんないって言うし、きっとあたしには向いてないんだよ…。へへ…」

 

弱々しく言った由比ヶ浜の一言で、雪ノ下は苛立ち

 

雪乃「その周りに合わせようとするのやめてくれる?酷く不愉快だわ。自分の無様さ愚かさ不器用さの遠因を他人に求めるなんて恥ずかしくないの?」

 

結衣「い、いやーそれでもさ、人には向き不向きあるし…」

 

オレもちょっと苛立ってきたので

 

八幡「あのな、そんな事言ってる暇があったら手を動かせ!そんな戯れ言を言ってる暇があったら1つや2つ覚えられるだろ!そんな事言うならもうオレらは付き合わないぞ。で?どうすんだよ。やるのか、やらないのかハッキリしろ!」

 

オレはキツい言葉で由比ヶ浜に言う。こういう奴には、こうするしかないだろ。『そんな事ないよ〜』とか言って慰めて欲しいのかコイツは…!

 

由比ヶ浜は、黙って俯いてしまう。確かにさっきも言ったが言葉は、キツいだろ。さぁ、どうする?

 

結衣「か…」

 

帰るか……まぁ、そうだろな

 

結衣「かっこいい」

 

4人「「「「は?(え?)」」」」

 

え?何言っちゃってんのコイツ?とうとう頭までおかしくなった?もしやマゾ?

 

熊谷「ねぇ、話聞いてた?比企谷結構キツい事言ってたんだよ」

 

うんうん、と合図ちをする玲。

 

結衣「うん、確かにヒッキーの言葉はキツかった。正直ちょっとグサッときた。でも、その、あたし今まで人に合わせてばっかだったから、そういうの今までなかったの。ごめん、次はちゃんとやる!」

 

先程とは打って変わって、決意をした表情を見せる由比ヶ浜

はぁ…最初からそうしろよ。まったく……

 

八幡「雪ノ下、また最初から教えてやれよ」

 

雪乃「ええ、そうね」

 

玲「ちょっと休憩したら楽になったら、私も手伝うよ」

 

雪乃「そう?でも無理はしないでね」

 

八幡「そうだぞ」

 

熊谷「あんまり無理しない方が…」

 

玲「大丈夫!頑張るから見てて」

 

玲はとても真剣な顔でこちらを見つめてくる。

 

八幡「…わかった。でも無理ならすぐ言えよわかったか?」

 

玲「うん!わかった!」

 

玲は雪ノ下と由比ヶ浜のいる所へと向かう。やっぱりちょっと心配だな……大丈夫かな?

 

熊谷「比企谷」

 

八幡「なんだ?」

 

熊谷「玲を信じてやりな」

 

八幡「そうだな」

 

 

そして、また数分後……

 

雪乃「由比ヶ浜さん、卵は片手で割れた方が見た目はいいけど素人なんだしやめましょ?それにそんな勢いで叩きつけたら中身がでるわ」

 

玲「由比ヶ浜さん、ボウルを抑えないと。ボウルごと回転してるから全然混ざってないわよ」

 

雪乃「いいの、バターはもう柔らかくなってるの。湯煎とかいいから」

 

あれ?なんだか様子がおかしくなってきたぞ

 

八幡「なぁ、ちょっと様子がおかしくなってきてないか?」

 

熊谷「そ、そうだね」

 

ちょっと由比ヶ浜ちゃんとやるって言ってたじゃん!そこまで、頭が残念なのか?

 

雪乃「由比ヶ浜さん、隠し味はまた今度にしましょう。というかなんで隠し味に桃缶なの?なんで生物なの?」

 

玲「ううん違う。ねぇ、私と雪乃ちゃんの話聞いてた?」

 

雪乃「あなたふざけてるの?」

 

玲「私あんまり怒ったことないけど、怒っていい?」

 

やばい、玲が本当に怒りそうな雰囲気を醸し出してるよ

て言うか、クッキーはそこまで難しいレシピではなかったはずだ。なのになぜこんなにも教えるのに苦労するんだ。

由比ヶ浜以外は全員疲労困憊になり漸くクッキーが完成。出てきたものは、見た目はちゃんとしたクッキーだったが雪ノ下のクッキーとはどこか違う。

 

もう、オレと熊谷は見てるだけで疲れるわ

 

結衣「雪ノ下さんとどこか違う…」

 

雪乃「どうすれば伝わるのかしら」

 

玲「フゥ…」

 

八幡「大丈夫か?玲」

 

玲「うん、なんとか」

 

熊谷「はい、玲。飲み物」

 

玲「ありがとうクマちゃん」

 

玲も疲れてる。これ以上玲に負担をかけたくない。て言うかもうこれで良くねぇか?

 

八幡「なぁ、どういう理由でクッキー渡したいのかは知らんが食えるならそれでいいだろ。さっきのは本気で嫌がらせかと思ったけど今回のは普通に食えるし。それに相手が誰か知らんが男子なら手作りというだけで満足するぞ」

 

雪乃「比企谷君どういうことかしら」

 

八幡「せっかくの手作りクッキーだ。そこをアピールしなきゃ意味がないだろ。店と同じようなものを出されたってあんまり嬉しくない。むしろちょっと悪い方がいい」

 

雪乃「悪い方がいいの?」

 

八幡「ああ、そうだ。要は気持ちの問題だ。一生懸命作りましたっていう想いをぶつければ『俺のために頑張ってくれたんだ』と思うんじゃねーか?」

 

玲「ああ、確かに一理あるかもね。美味しすぎると逆に特別感がなくなるかもしれないし」

 

結衣「そんなもんなの?」

 

八幡「そうだな。男子ってのは女子が思っている以上に単純だぞ。ましてや手作りクッキーだ。男心も揺れるだろう」

 

熊谷「比企谷、それ自分で言って虚しくないの?」

 

八幡「ほっとけ熊谷!」

 

結衣「ヒッキーも揺れるの?」

 

八幡「ん、ああ。(玲からもらった時は)揺れたね。すげぇ心が舞い上がったよ」

 

結衣「ふーん…そっか。雪ノ下さん、那須さん、熊谷さん、ヒッキー、今日はありがとう。後は自分の力でやってみる」

 

4人「「「「1人で大丈夫?」」」」

 

結衣「だ、大丈夫だよ!お母さんにも見てもらうし」

 

なるほど。まあ、それなら安心かな

 

結衣「みんな今日はありがとう。それじゃバイバイ〜」

 

由比ヶ浜は手を振りながら帰って行った。

 

雪乃「あれで良かったのかしら」

 

八幡「別にいいんじゃねぇの?活動理念にそってるんだからさ」

 

熊谷「そうだね。生徒の自立を促すんでしょ?」

 

玲「そうね」

 

雪乃「それもそうね」

 

オレ達は片付けをして帰ることに、て言うか片付けてから帰れよ由比ヶ浜!

 

片付けの途中

 

玲「それにしてもあの時私があげたクッキー。そんなに嬉しかったんだ」

 

八幡「当たり前だろ。好きな人からもらった手作り。嬉しいに決まってるだろ」

 

玲「そっか。じゃあまた今度作ってあげるね。雪乃ちゃんやクマちゃんにもあげるね」

 

熊谷「久しぶりに玲のクッキーを食べれる」

 

雪乃「そうね、なら私はその時紅茶でも入れようかしら」

 

熊谷「おおーいいね〜」

 

八幡「何だかお茶会みたいだな」

 

熊谷「いいじゃん依頼人が来るまでだって」

 

八幡「まぁ、それもいいかな」

 

 

 

そして翌日奉仕部にて

 

今日もオレ達は部活に励んでいる。まぁ、言っても喋ってばかりだけどな

 

するとドアが開き

 

結衣「やっはろー!」

 

とどこかアホっぽい挨拶とともに出てきたのは、由比ヶ浜結衣だった。

 

雪乃「…何か?」

 

結衣「あれ、あんまり歓迎されてない?・・・ひょっとして雪ノ下さんって私のこと嫌い?」

 

そう言われ雪ノ下は、ふむと考え出てきたのは

 

雪乃「別に嫌いじゃないわ…けど少し苦手なだけよ」

 

結衣「それ女子言葉では嫌いと同義語だからねっ!?」

 

え!?そうなの?知らなかったな〜、今度玲や他の奴らにでも聞いてみようかな?

 

雪乃「それで何の用かしら?」

 

結衣「そうだ、昨日の事のお礼にと思ってクッキー焼いてきたの。はいゆきのん、那須さん、熊谷さん、あとヒッキーにも」

 

雪乃「あの、私今食欲が・・・それとゆきのんって何?気持ち悪いからやめてくれないかしら」

 

熊谷「私もあまりお腹減ってないからいいや……」

 

玲「わ、私も……」

 

八幡「オレも…って言うよりヒッキーやめろ!」

 

結衣「ちょ!さすがに酷すぎだし!」

 

酷いって、昨日のお前のクッキーの方が酷いわ。あれを見せつけられたら誰だってそういう反応するよ。あんなダークマターみたいなもん作りおって。

 

結衣「だ、大丈夫だし!ちゃんとお母さんと一緒に作ったからさ!」

 

まぁ、それなら安心かな……

 

雪乃「それじゃあ、ありがたくいただくわ」

 

熊谷「ありがとうね」

 

玲「由比ヶ浜さん、ありがとう」

 

八幡「まぁ、そうだな。受け取っとくよ」

 

結衣「絶対に見返してやるんだから!…それじゃあバイバイ!」

 

そう言って由比ヶ浜は去っていった。

 

八幡「さてどうしたものか…」

 

熊谷「一応大丈夫じゃない?お母さんと一緒に作ったって言ってるし」

 

雪乃「…そうね」

 

玲「きっと…大丈夫だよ」

 

八幡「だと良いんだが…」

 

その後、そのクッキーを食べた結果ちょっと苦かった。

何入れたの?ホント……

 

 

 

 

 

 

 




雪ノ下雪乃

パラメーター

トリオン5
攻撃7
防御・援護7
機動7
技術7
射程4
指揮4
特殊戦術2

トータル43

いかがでしたか?由比ヶ浜のクッキー作り編でした。
ちなみに由比ヶ浜からもらったクッキーは、三バカも道連れにしたそうです。
ではまたお会いしましょ〜。






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