ウルトラマンヴェルク   作:桂ヒナギク

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5.ヴェルクの逆鱗

「おはようございまーす」

 警察署に出勤する奏。

「吉崎くん」

 と、課長。

「なんですか?」

「先ほどこんなのが届いたんだが」

 奏に写真を見せつける課長。

「ここに写ってる男性は誰だ?」

「え?」

 写真を見る奏。

(潤さんと私? 一体誰が?)

「もしかして彼氏か?」

「いや、違いますよ」

「同棲しているという情報もあるが」

「な……。課長、その情報はどこで?」

「悪いな。情報筋は明かせない」

「とりあえず、彼氏じゃなくて、仕事と住む場所がないから貸してるだけですよ。仕事するにも住所が必要ですからね」

「そうか。ならいいんだが……」

「……?」

 課長の言葉に疑問符を浮かべる奏。

「……けて」

 その時、奏の耳に誰かが助けを求める声が聞こえた。

「……!?」

「どうした?」

「課長、外回り行ってもいいですか?」

「今はなんも捜査してなかったはずだが?」

(どうしよう……?)

 一方、助けを求める声を聞いた徹が、主の元へと向かった。

 声は廃墟と化した工場の中から聞こえてくるようだ。

「誰かいるのかー?」

 工場に入る徹。

「ふっふっふっふ、こうすれば来ると思っていたよ」

 徹の背後に偽ヴェルクが現れる。

 振り返る徹。

「貴様!?」

「ウルトラマンヴェルク、ここがお前の墓場だ」

 偽ヴェルクが徹に襲いかかる。

 徹は攻撃をかわし、カウンターを浴びせる。

「う!」

 倒れる偽ヴェルク。

「貴様は何者だ!?」

 立ち上がった偽ヴェルクは、ザラブ星人に姿を変えた。

「私はザラブ星人。メフィラスの使者だ」

「メフィラス星人だと? バックにやつがついてるのか?」

「そうだ。お前を倒し、この惑星(ほし)を掌中にするのがあのお方のお考えだ」

「この星のヴェルドーレの二の舞にはさせない!」

 徹はヴェルクに変身した。

「巨大化しないのか? その大きさだと力を余分に使うのだろう?」

「く……!」

「いまのお前ではできるわけもないか」

「ああ、貴様のおかげでな」

「では強制的にそうさせてもらおう」

 ザラブ星人が巨大化する。

「な!?」

「さあ、巨大化するのだ、ウルトラマンヴェルク」

「く……!」

 ヴェルクは仕方なく巨大化する。

 と、そこに自衛隊がやってくる。

 自衛隊はヴェルクを攻撃する。

「ぐわ! ああ!」

 怯むヴェルク。

「ふはははは! 滑稽だな」

(なぜだ。いくらなんでも早過ぎる!)

「貴様が自衛隊を呼んだのか?」

「そうだ。ここにヴェルクが現れると通報したのだ」

 ヴェルクは戦場を周囲から隔絶するためのメタフィールドを展開した。

「なに!?」

「この状態を保つには時間が限られていてな。すぐに終わらせてもらう」

 ヴェルクは目にも留まらぬスピードでザラブ星人を翻弄し、弱った星人にトドメのスペシウムインパクトを炸裂させる。

「うわああああ!」

 星人が爆裂霧散すると、展開されていたメタフィールドが消滅した。

「シュワッチ!」

 飛び立ち、空の彼方へ消えるヴェルク。

 

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