血の軌跡   作:おいいいいい

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最近ようやっと創の軌跡の追加ストーリーやったけど、ラスボス強すぎねぇ?


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リィン・シュバルツァー含め≪Ⅶ組・特務課≫の面々は夜の街道を駆けていた。

理由は同じくⅦ組のエルド・アイゼンタークにある。

先の結社≪身喰らう蛇≫による襲撃の際、エルドは先約があるとのことでその場での戦闘に参加せず。

どこかの待ち合わせ場所に向かったのである。

 

「エルド…。」

 

しかし、それから最早二時間は経とうとしている。

既に分校の生徒、教官の活躍により場は制圧され、襲撃した結社の人間は去っていた。

だが、何時まで経ってもエルドが戻って来る気配はない。

彼の担任教官であるリィンは彼の身に何か起きたと思い、自分の判断の浅慮さを後悔する。

 

「取り敢えず、昼間行った場所を中心に探索をするぞ!」

 

現状ではエルドがどこに行ったかは全くもって不明だ。

しかしエルドは昼間に人形兵器と戦闘をした際に出会った男から伝えられたと言っていた。

つまり、『待ち人』は予め自分たちの行動を読んでおり、そのうえで偶然を装い接触したと考えた方が自然である。

また、結社が絡んでいそうな事だ、戦闘の可能性も十分あり得る。

その為、セントアークの街中など夜とはいえ人目はあるため、そこが待ち合わせ場所になるとは考えにくい。

そう思ったリィンは昼間自身が不思議な感覚に襲われたイストミア大森林を手始めに探索することにした。

 

「なら私達が人形兵器が出現した辺りを探索します。」

 

「ええ、その方が効率的でしょう。」

 

ユウナ、クルトが意見をするがリィンはそれを否定する。

 

「駄目だ。もしそちらに『待ち人』が出た場合、君たち二人で対処できない可能性がある。」

 

そう、ユウナやクルト、アルティナ程度の実力であるならば制圧、もしくはそれが出来ないにしろ時間稼ぎは出来るはずだ。

しかし以前オーレリア分校長からエルドの話を聞いた際数打ちの物とは言え彼女の剣を叩き切ったという話もある。

リィンは聞いただけで実際に見ていないため実際はどうかは分からないが、もしそのレベルの使い手を相手に行動不能、もしくは二時間近く戦い続けることが出来る相手だった場合、正直四人がかりでも苦戦させられるだろう。

 

「でもそうだな、其方の方が距離的にも近い。そちらの方から先に捜索をするとしよう。」

 

「「「はい!」」」

 

 

 

 

 

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そこには花が咲いていた。

 

色は怪しく光る紅。

 

花弁は剣で

 

蜜は血。

 

月光に照らされるそれは、一瞬動いたかと思うとその姿を保てなくなり儚い音と共に散る。

中から人影が二人。

片方はトールズ士官学校第二分校Ⅶ組・特務課の一員であるエルド・アイゼンターク。

もう片方はそのエルド・アイゼンタークと因縁があるもう一人のエルド・アイゼンターク。

二人は地面に伏していたが、片方が動き起き上がる。

 

「はぁ…はぁ…。全く、思いっきりやりやがって。だが…」

 

立ち上がったのはもう一人のエルド・アイゼンタークだった。

そしてそのまま剣を創り上げ地面に伏したままの自分の首元にその刃を突き立てようと大きく振り上げた。

 

「ここで殺すつもりはなかったが、もうどうでもいい。ここで死ね。」

 

その刃が振り下ろされその首を断ち切ろうとした瞬間、背後から銃声が聞こえ膝を撃ち抜かれそれがかなう事はなかった。

すぐさま後ろを振り向くと、そこにはガンブレイカーを構えたユウナ・クロフォードとⅦ組の面々がいた。

 

「エル…ド…君?」

 

ユウナは困惑した様子で自分の知らないエルドに尋ねる。

 

「あぁ、Ⅶ組。時間切れってわけか。」

 

「あなた、何者!!」

 

「落ち着くんだユウナ。」

 

つい感情的になってしまったユウナをリィンは宥める。

 

「流石、灰色の騎士様。そこのバカと違って理知的だな。」

 

「流石に状況が読み込めなくてね。君は俺たちが知るエルド・アイゼンタークではないのか?」

 

「そうだな、私は(エルド・アイゼンターク)であり(エルド・アイゼンターク)ではない。」

 

「目的は?」

 

(エルド・アイゼンターク)を殺し、私になること。」

 

「そうか。」

 

リィンは目の前の相手がいつ来てもいい様に腰に差した太刀をいつでも抜けるような構えを取る。

その様子を見た、エルドはお道化たように続ける。

 

「戦うつもりはないぜ?貴方達が来た時点で此奴を開放するつもりでいた。」

 

そう言って「ほら。」と、エルドの首根っこを持ち上げ此方に投げてよこす。

その際投げられた方から呻き声が聞こえた。

 

「なんだ、まだ意識があったのか。」

 

「おかげ…さまでね…。」

 

互いに鋭い眼光で睨みつける。

しかしそれは一瞬で、すぐさま身体を翻しエルドはⅦ組の面々に背を向ける。

 

「君の名前は?」

 

「は?」

 

リィンがそう尋ねた。

彼にとって来るとは思っていなかった質問だった。自分はエルド・アイゼンタークそう思っていたからだ。

しかし自分はエルド・アイゼンタークであってエルド・アイゼンタークではない別の存在、ならば新たな名前が必要だろう。

 

「そうだな、二人ともエルド・アイゼンタークでは面白くないものな。」

 

故に、片割れがそうされたように彼も名乗らねばならないだろう、刻みつける為に。

 

「アンリ……、アンリ・アイゼンタークと呼んでくれ。」

 

 




今回にてようやくプロローグは終了です。

次回からは少しテンポを上げていく予定です。
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