血の軌跡   作:おいいいいい

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今回から長めに書こうと思いました。


03

下に落ちるとクルトがユウナに敷かれていた。クルトがユウナの胸に顔をうずめる形で。

ちょっと羨ましい。

二人の様子を観察していると、教官と不思議な人形に乗ったアルティナが下りてきた。

「エルドは無事だったかって、これは…。」

教官は二人の方を眺めながら何だか呆れたようななんというかそんな表情をしていた。

するとユウナはクルトの上から立ち上がり声にならない声をあげてクルトを睨みつけた。

 

「~~~~っ~~~~!」

 

「…事故というのはこの際、関係なさそうだ。弁解はしない。一発、張り飛ばしてくれ。」

 

そういうとユウナの強烈なビンタがクルトの顔面に叩き込まれた。

 

「ま、まぁ四人とも大きなダメージはなさそうだな。」

 

苦笑しながらもこちらを見て尋ねる教官、俺はうなずいて答えた。それを見て教官は安心したのかホッとした表情をして、すぐさま真剣な表情になった。

 

「それではこれより、この小要塞の攻略を開始する。各自武装を見せてくれ。」

 

「わかりました。自分はこれです。」

 

クルトは腰に差していた剣を2本取り出すと軽く振って構えた。

 

「ヴァンダール流の双剣術…存在するのは知っていたが。」

 

「剛剣術の方が有名ですからね。ですが、あちらは持って生まれた体格と筋力を必要とする…こちらの方が自分は得意です。」

 

クルトの武装に納得した後、隣にいたユウナに話を振る教官。対してユウナは若干不機嫌そうな雰囲気で答えた。

 

「勝手に話を進められているみたいで面白くありませんけど…士官学校の新入生として、一応、弁えているつもりです。」

 

そういうとユウナは後ろから赤いトンファーのような物を取り出し少し自慢げな表情で続ける。

 

「ガンブレイカー――クロスベル警備隊で開発された銃機構(ガンユニット)付きの特殊警棒です。モードを切り替えることで中距離の範囲射撃になります。」

 

みんながちょっと驚きつつ次はアルティナの話になった。

アルティナが腕を上げると突如何もない空間に黒い鋼鉄の人形が出現した。みんなして驚いているとアルティナが説明を始めた。

 

「クラウ=ソラス―――≪戦術殻≫という特殊兵装の最新鋭バージョンとなります。秘匿事項となるため詳細は説明できませんがそれなりの戦闘力はあるかと。」

 

「まぁ、聞きたいことは山ほどあるだろうが我慢してくれ。じゃあ最後はエルドだな。」

 

苦笑しながら俺に話を振る教官。

しかし困った、現状俺には皆のような立派な武装がない。あるとすればロープとかを切るようのナイフしかないが、仕方ない。

俺は刃渡りが8リジュに届くか届かないかぐらいのナイフを抜き皆の前に出す。

 

「俺の武装はこのナイフです。……一応。」

 

「「「「…………………………」」」」

 

皆がみんな口を開け呆けている。

その様子を見て苦笑しながらも何だか申し訳ない気持ちになった。

 

「えっと………冗談だよね?」

 

最初に口を開いたのはユウナだ。

そして残念ながら冗談ではない、俺はそのことを首を横に振ることで伝えるとユウナは肩を落とした。

 

「君は………ふざけているのか?」

 

「いやぁ、ふざけてはないんだけど…そう取られても仕方ないよね…。」

 

実際そう取られても仕方ない。

先ほどはARCUSと同期が出来ず、今回はこれだ。自分がクルトの立場だったらそう思う。

 

「ま、まぁわかった。早速行動を開始しよう。エルドはなるべく俺から離れないようにしてくれ。」

 

教官がそういうと各々準備をし行動を始めた。

因みに教官が見せた表情は今日見た中でダントツに困っていた。

 

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