亡霊のお話   作:Luly

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…もともと、LINEのノートに書き込んでた話だったので一話一話が短いのです。


第九話 怨霊

 

 

それからというもの、私は青く特徴的な服を着た人間、灰色に“法の下に在れ”と書かれた服を着た人間、白い服を着た人間を見ると歯止めがきかず、暴走するようになっていた。

 

それだけでなく、世界各地に存在する、中の壁が白い建物を破壊して回るようになった。

 

建物の破壊には時折一般人を巻き込むこともあった。

 

そんな時は大体、暴走が収まり、そのまま去るという行動をした。

 

あれから1年。私は暴走中に意識が無くなることが無くなっていた。

 

妖力が扱えるようになって、意識を保てるようになった。

 

妖力は負の力を持ち、広範囲破壊、広範囲殲滅を得意とし、精密操作を不得意とする力だった。

 

さらに、神力も扱えるようになっていた。

 

神力は正の力を持ち、主に妨害と精密操作を得意とし、修復系を不得意とする力だった。

 

4つの力を扱えるようになったからなのか、四大元素が完璧に扱えるようになった。

 

この1年の間、“研究所”と呼ばれる施設と、3種類の人間。そして、3種類の人間がいる拠点を片っ端から潰し続けた。

 

いつしか私は、“異質、異端者の怨霊”と呼ばれていた。

 

1年の間、私は拠点と研究所を潰し続け、ついに母体を潰した。

 

再生不可能なほど粉々に。

 

強力な(いかずち)を連続で落とし、巨大な炎で地を焼いた。

 

その母体があった3つの場所は、焦土と化し、草も木も生えぬ、生物ですら生きられぬ、“死の大地”と化した。

 

 

 

そんな私は、“約束の場所”に来ていた。

 

政府、世界統一省、そして実験研究所。その全てを潰し終えて、私は約束の場所に来ていた。

 

亡霊「…こんなことをしても、美恵は帰ってこない。それは分かってる。美恵の性格だから、多分こんなこと望んでない。それでも、私は抑えられなかった。」

 

軽く座って手を合わせる。

 

亡霊「霊が手を合わせる、なんて変な気もするけど。それでも…」

 

あとに言葉は続かなかった。

 

亡霊「…じゃあ、行くね。」

 

私は立ち上がり、その場で魔法を発動した。

 

亡霊「…異端と呼ばれ、普通ではないという理由だけで命を奪われしものたちの魂よ。今ここに、安らかに眠りたまえ…罪なき者たちに、永遠の安息を与えよ…」

 

そこまで唱えると、魔法陣が強い光を発し、守りの力が発動された。

 

亡霊「…」

 

?「…見事じゃの。」

 

いきなり隣で声がして、思わず飛びのいてしまった。

 

亡霊「み、美恵のおじい様…」

 

おじいさん「うむ。そういうお前さんは───じゃな?」

 

亡霊「…」

 

おじいさん「ちがうかの?」

 

亡霊「…ごめんなさい、名前を…忘れてしまったんです。」

 

おじいさん「ふむ…まぁよい。」

 

おじいさんは私に背を向けた。

 

おじいさん「…妻の母が言うとったことは…こういうことじゃったのか。」

 

亡霊「え…」

 

おじいさん「…何でもない。それじゃあの。」

 

そう言うとおじいさんは私から遠ざかっていった。

 

亡霊「…私も行こう。」

 

私は、その場でとある術を起動した。

 

それは、世界を越える術。

 

ここまでの間で、私は世界を越えられるようになっていた。

 

全てが終わったときには、私自らこの世界を去るつもりだった。

 

愛着も何もないが、3年と121日…1年を365日とするならば、3年と139日を過ごしたこの世界を。

 

亡霊「…じゃあね。」

 

術が効果を発揮し、私を光が包む。

 

その寸前。

 

亡霊「っ!」

 

微かに、でもしっかりと聞こえた。3年間忘れなかった、彼女の声。

 

あ、り、が、と、う

 

それから…

 

ご、め、ん、ね

 

と…

 

 

 

これが、(2019/08/01)から約2年前になる。




とりあえずこっち早く終わらせようと思います。
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