俺はヒーローに憧れない   作:アートレータ

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すみません、少し遅れました!
予約投稿していたのを忘れていました。笑

急いで、次話を書かなければと思いまして書きましたので添削は出来ていません!デデン‼︎
はい、なので誤字とは脱字があるかもしれないので、機を見つけて直しておきます!ごめんなさい‼︎


新たな超新星

「ゼニス、お前・・・無事でよかった!」

 

 

「まぁな、色々あったがなんとか生きてるよ。」(苦笑)

 

 

「お前、今までどうしてたんだ?それになんでここに・・・」

 

 

親父が当然の疑問をぶつけて来た。

海賊嫌いの親父に、今海賊であることを伝えるとやはり怒るだろうか?

それとも、いきなり襲いかかってくるだろうか?

どちらも親父ならやりそうだ。しかし、俺は海賊であることに誇りを持っている。嘘をつくことなどありえない。

そう考え、真剣な眼差しで親父を見つめ口を開いた。

 

 

「俺は今、海賊旗を掲げてるよよ。ここには、ニュースで親父の事だと分かったから最期に会いに来たんだ。ここで・・・死ぬつもりなんだろう?」

 

 

親父は俺の言葉を聞いて、目を見開いた。

果たしてそれは、俺が海賊だと言う言葉に対してのものか?

はたまた、ここで死ぬつもりだと俺が分かっていたことに対してのものか?

それは親父にしか分からないことだろう。

少しの間を置いて親父は口を開いた

 

 

「・・・海賊だと?ゼニス、お前は海賊がどう言ったものか身をもってわかっているはずだ。それなのに、何故だ?なぜ海賊何かになった!?」

 

 

「確かに海賊は俺からおふくろを奪った。俺自身も何度も殺されそうになった。だが、俺に海軍なんていう組織は狭すぎる。・・・俺は自由に在りたいんだ!俺の道は誰にも邪魔させねぇ、邪魔する奴は倒していくだけだ。

例えそれが、親父であってもだ!」

 

 

「俺と、戦うつもりか?」

 

 

「邪魔するって言うなら、それも仕方ねぇ」

 

 

「ちょ、ちょっとゼニス!」

 

 

これまで成り行きを見守っていた日和もこの険悪になりつつある雰囲気にたまらず、口を開いた。だか、俺は自分の言葉を曲げるつもりは無い。例え親父を、殺すことになったとしても。

 

 

「・・・そうか、だがここで俺が負けたとしてもエンドポイントはダイナガンによって破壊される。そうすれば、新世界ごと消し飛ぶことになるんだぞ?」

 

 

「ハッ、噴火ごときで俺が死ぬかよ。つい最近悪魔の実も覚醒したからな。いよいよ有り得ねぇな、そんなこと。」

 

 

「悪魔の実・・・そうか能力者になっていたか。それに、その覇気。随分と修羅場を潜り抜けてきたんだな。」

 

 

「さすがに分かるか。まぁな、あんたの口癖だったからな。能力に頼りすぎるな。って部下に向かって言いながら、覇気でなぎ倒していく姿には憧れたもんだ。」

 

 

直前までの険悪な雰囲気はなくなり、久しぶりに親子の会話を楽しんでいた。しかし、そろそろ時間が来てしまったようだ。そう思い、改めて親父に向き直る。

 

 

「親父、そろそろ時間が来たようだ。なかなか強い覇気の奴がこっちに向かってきてる。親父の客だろうぜ。反対からは、海軍も来てる。大将もいるようだ。」

 

 

見聞色の覇気の感知したことを親父に伝えると、親父はそっと目を伏せた。しかし、すぐに顔を上げ口を開く。

 

 

「アイン、ビンズ頼んだそ!無茶はするんじゃねぇぞ。」

 

 

「「ハッ!」」

 

 

部下を向かわせこの場には俺と親父。日和。それから遠くからこちらを見ている元海軍大将クザンだけとなった。

部下の2人がいなくなったのを確認してから、今度は俺を見て口を開いた。

 

 

「行くなら早く行け!最期くらいカッコつけさせろ。」

 

 

「親父は親父の用事を済ませたけ。俺はちょいと海軍に挨拶してくる。」

 

 

「・・・お前が強いのは感じてる。だが、相手には海軍大将もいる。気を付けろよ。」

 

 

「ハッ!海軍大将の1人くらいどうってことねぇよ!行くぞ、日和。」

 

 

親父に背を向けて海軍がいる方へ歩き始める。それと同時に近くで黙って俺たちを見つめていた日和に声を掛ける。

 

 

「え〜私も行くの?私は戦えないよ?しっかり守ってくださいね?」

 

 

文句を言いつつも、しっかり着いていくのだからお互いに信頼し合っているのだろう。遠ざかる息子の背中を眺めるゼットには、その背中がとても大きなものに見えていたのだった。

 

 

 

 

   ♢ ♢ ♢

 

 

 

 

「オーオー、ずいぶんとたくさん引き連れてきたもんだな、こりゃー。」

 

 

「当然といえば当然よね。新世界が丸ごと消えちゃうかもしれないんだから。私はここで見てるから、気を付けて行ってきてね。」

 

 

そんな日和に手をあげて答えながら、俺は1人でバスターコールも真っ青な海軍の大軍に向けて歩き始めた。先頭を大将が歩き、それに続いて十を超える数の中将たち。さらに後ろには少将、大佐、一般海兵。これをかの某大佐が見たらこう言うかさだろう。『まるで人がゴミのようだ』と。

 

『そんな人数を動かす親父スゲェ』なんて呑気に考えている彼だが、そんな人数を前に自分から向かっていく息子がここにいた。バカ親子ここに極まれり、である。

 

海軍の先頭を歩いていた大将黄猿が俺に気付いて声を上げた。

 

 

「みんな〜、一旦止まりなよ〜」

 

 

その一声で数万の海軍たちが一斉に動きを止めた。赤犬が元帥になってから厳しくなったと聞くが、その訓練の賜物だろうか?はたまた、大将という海軍の最高戦力の一角がが持つ影響力ゆえだろうか?『随分と統率されているなぁ〜』と他人事のように眺めているが、肝心の彼はそんな海軍と敵対関係にあるのだ。

 

呑気に下らないことを考えながらまだ海軍へと歩みを進める彼に海軍のほとんどが身構える中、大将黄猿はこちらも呑気な声でゼニスへと声をかけた。

 

 

「ちょ〜っと聞きたいんだけど、君は何者だい?一般人じゃないよねぇ〜。一般人じゃ此処へは来られないはずだ。海賊かい?しかし、君からは微弱な覇気しか感じないねぇ〜。どうやって此処まで来たんだい?」

 

 

「質問が多いな、まぁ良いか。一つ目の質問に関してはイエスだ。そう、俺は海賊だ。《ウェルテクス海賊団》船長ゼニスだ。二つ目は置いといて、三つ目の質問だが普通に船で来たぜ?来る途中であんた方の横を通っただかなぁ。」

 

 

「《ウェルテクス海賊団》?聞いたことないねぇ〜。横を通ったことにあっしらが気付かなかった、何かの能力かい?それに答えを焦らされると気になるねぇ〜。」

 

 

「まぁそうだろうな。旗を掲げてまだ活動らしい事は何もやってねぇからな。能力かどうか、まぁ正解だ。何の能力かはノーコメントで。で、さっきの答えだが簡単な事だ。アンタと俺じゃ強さが違いすぎる。故に俺の潜在能力にまで覇気が届かない。それだけの事だ。アンタでもわかるように、解放してやると!」

 

 

ゼニスが少し意識して、覇気を解放してやる。そうするとさっきまでは微弱な覇気しか感じられなかったはずが、強者のそれに変わりビンビンと伝わってくる。黄猿も思わず冷や汗を流してしまう。

 

別に覇王色の覇気を放っているわけではない。ただ強者としての佇まい、風格がそうさせていた。彼らが今立っているのは、ゼニスに戦う意志がないから。

それ故に立つことを許されているのである。それをしっかり理解できている黄猿は口調こそいつもと変わらないが、余裕なんてない声色で思わず声を上げた。

 

 

「これはちょっと、怖いねぇ〜。」

 

 

「今の俺に戦う意志はねぇ。ただ挨拶に来ただけだ。これから世話になるから、よろしくなってな。ああそうだ、ゼットの行く末は見送られてもらうぜ。じゃあな。」

 

 

それだけ言うとゼニスは日和が待っている方へと歩き始めた。正々堂々と宣戦布告した相手に背中を向けながら。それは暗に『お前らなんかに背中を向けても怖くも何ともねぇ』と語っていた。それを受けた海軍中将の1人が声を上げた。

 

 

「ボルサリーノ大将!良いのですか⁉︎ミスミス逃してしまっても!相手は1人ですぞ!今がチャンスなのでは?」

 

 

「…確かに危険な芽は早く摘んで置きたいけどねぇ〜。ただこれからゼット先生との戦いもあるからねぇ〜。なるべく戦力は温存しておこうか〜。」

 

 

「……わかり、ました。」

 

 

大将の判断を受けて、渋々ながらも引き下がった。他の中将も反論する事はなかった。彼らは昔ゼットに師事していた者たちだ。ゼットの強さ、タフネスは身をもって分かっている。それ故の判断だった。

 

それと同時にゼットの方も決着が付いていた。

それぞれの用事が終わり、遂に最終決戦の舞台に役者が集まっていく。各々の思いを抱えながら、各々の望む結果を夢にみて。

 




『ウェルテクス』はラテン語で翻訳すると天頂という意味です!
名前も海賊団名も頂点。天頂。でハードルが上がっていく笑
逆にトキの影が薄い!次回からはバリバリ活躍しますのでご期待ください!

次でゼット編は終わる予定です。ゼット編が終わりましたら、過去を追っていくつもりです。
海賊団のメンバーがまだ悩んでいるので、案がありましたら是非参考にさせてください。

次話は明日には投稿出来ると思います。それではまた明日!

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