side:〝妖精の尻尾〟
「う〜ん・・・・・」
〝DEAR KABY〟の1件から数日後───〝妖精の尻尾〟に帰ってきたルーシィはナツ達と一緒に
「〝魔法の腕輪探し〟に・・・〝呪われた杖の
「へぇー・・・・・依頼って色々あるだ」
「気に入った依頼が見つかったらミラちゃんに渡す事になってんだ。今
「あれ?ホントだ」
ナツの言う通りマスターの定位置に目を向ければ姿が見えず、その代傭兵とゴリラの話は全部わり看板娘のミラが立っていた。
マスターが居ないのを不思議がったルーシィにJ・2が説明に入る。
「マスターは今定例会に出席しているからな」
「暫く帰って来れないぞ」
「定例会?」
「地方のギルドマスター達が集って定期報告しあう為の会だ」
ギルドに加入したばかりで分からないルーシィにJ・2はホログラフィーを映し出し、魔法界の構図を見せた。
「魔法界で1番権力があり政府との繋がりのある10人の評議員が魔法界の秩序を守る為に属する〝魔法評議院〟。この機関が犯罪を犯した魔導士を裁く事が出来る」
「その下にいるのがギルドマスター達が属する〝地方ギルドマスター連盟〟。この機関で評議会での決定事項や通達をしたり各地方ギルド同士の
「知らなかったなぁ〜・・・・・ギルド同士繋がりがあったなんて」
J・2の魔法界の構図の説明を聞き、初めて知った事にルーシィはへぇー(゚A゚)となった。(※因みに説明の〆をハッピーに取られたJ・2はカウンターに沈んだ)
「ギルド同士の繋がりも大切だよ!これを疎かにしちゃったら・・・・・ね?」
「?」
ハッピーの意味深な区切りに疑問を持ったルーシィはハッピーに顔を向けると───
後ろからいきなりドスの効いた声と雰囲気のある妙に生暖かい炎でナツが脅かしをかける。
思いの外リアルな脅しにルーシィは驚きの余り全身の毛が逆立ち、冷や汗を流してその場を跳ねた。
「うひゃひゃひゃっ!!!ナイスリアクション!!!」
「ちょっとォ!!驚かさないでよォ!!!」
「ビビりルーシィ・・・・・略してビリィーだね!!」
「∑変な略称つけんなっ!!!」
「で「だが黒い奴らは本当にいる!!」∑被ってるよ!!!」
暫く立ち直ったJ・2がハッピーに被ってナツのか黒い奴らの存在を制定した。
「連盟属さずに依頼を受け、犯罪を隠すこと無く堂々と迷惑をかけるギルドを闇ギルドと呼んでいる」
「あいつら法律無視だからおっかねーのよ」
「あい」
「・・・・・いつかこのギルドも闇ギルド認定されそうね(汗)」
ケラケラと笑いながら言うナツに基本迷惑しかかけていない〝妖精の尻尾〟が闇ギルドの烙印を押されてしまうかもと顔を引きつらせながら言った。
「てか、早く次の仕事決めろよ」
「あい!この間はオイラ達が勝手に決めちゃったからね。今度はルーシィの番 」
「わ「分かっている」∑あたしにまで被んな!!!」
「ナツ達とチーム組んだらしいが・・・・・別に無理に組む事ないぜ、新入り」
「!」
「聞いたぜ、大活躍だったってな。きっとイヤってほど誘いが来るぞ」
「ルーシィ、僕と愛のチームを結成しないかい?今夜2人で」
「イヤ・・・」三(((((´ω`;)スススー
「な?」
何故かパンツ一丁でタバコを嗜んでいるグレイとナンパしながらだんだん近づいてくるロキ。
「傭兵ギルド〝南の狼〟の2人とゴリラみてーな女を一人でやったんだろ?実際スゲーよ」
「そんだけの実力があるならもっと有力な他のメンバーが勧誘に来るぜ」
「いや、それは嬉しいんだけど・・・・・傭兵とゴリラの話は全部ナツ」
「お前かコノヤロウ!!!」( º言º)
「だから何で突っかかるんだよ、グレちゃん!!!」( ・᷄ὢ・᷅ )
「∑グレちゃんって呼ぶなっ!!!」
「・・・・・(汗)」
「何時もの光景だな」
「あい」
何処かで間違った情報をルーシィが訂正したら何故かグレイがナツの胸倉を掴んで互いがメンチをきるも、様子を見ていたミラがグレイの服装を指摘する。
「グレイ・・・・・服」
「∑あ"あ"あ"あ"っ!!!また忘れたぁっ!!!」
「めんどくせ」(¬¸¬)ボソ
「今めんどくせつったか!!?クソ炎!!!」
「超めんどくせぇーよ変態魔導士!!!」
「ナツにその気は無いんだが・・・・・グレイがああやって絡んでくるから何時もこうなるんだ」
「あい!ケンカするほど仲が良いだね」
「・・・・・(汗)」
ゴロゴロ転がりながら喧嘩する二人を見ながらルーシィは説明するJ・2とハッピーに少し引いていた。
そんなルーシィにロキが近づき、口説き始めた。
「君って本当に綺麗だよね。サングラスを通してもその美しさだ・・・・・肉眼で見たらきっと目が潰れちゃうな・・・・・ははっ」
「潰せば?」
ロキはチャラ男らしく女を落とす口上を述べるが、ルーシィは冷めた目であしらと、そこへJ・2が加わる。
「ロキよ、ルーシィのベルトについてる魔道具を良く見た方がいいぞ」
「ん?・・・・・!!!」
J・2に言われたロキはルーシィのベルトに目を向けて星霊魔法の鍵の束を見つけ、大袈裟に仰け反り始めた。
「∑うおおっ!!!きっ君!!!星霊魔導士!!?」
「?」
「ウシとかカニとかいるよ」
「な・・・何たる運命のイタズラだ・・・・・!!!ごめん!!!僕達ここまでにしよう!!!」ピュー
「何か始まってたのかしら・・・・・」( ˙-˙ )・・・
ルーシィが星霊魔導士と知ったロキはスタコラサッサとルーシィから逃げ出し、ギルドから飛び出した。
「何あれ・・・・・」
「ロキは星霊魔導士が苦手なんだ・・・・・そっとしてやるといい」
「はぁ?」
「あい!どうせ昔女の子となんかあったんだよ」
「・・・・・」
ロキの性格上、ハッピーの言い分に理解出来るがそれでも星霊魔導士と言うだけで大袈裟に避けられる事に納得出来ないルーシィを他所にJ・2はただ静かにロキを見送っていた。
しかし───
「あ、戻って来た・・・・・」
───Uターンしてギルドに戻ってきたロキ。しかしその表情は険しい物になっていた。
ギルドに戻って来たロキは喧嘩中のナツとグレイに声をかける。喧嘩を止められ不完全燃焼の2人はロキにあたるも、次の言葉で空気が一変する。
───2人のリアクションに差はあれど、エルザという名に大きな反応を示す。
2人だけでなく他のメンバー達も騒ぐ中、ズシィンとでかい足音がギルドに響いて来る。
その足音はだんだん近づいていき、遂に扉から足音の正体が入って来た。
入って来たのは鎧を身に纏い、キリッとした切れ目、深紅の長髪が美しいく、第一印象はカッコイイと言える女性だった───3m近くあるデカイ物体を片手で担いでいなければ・・・・・。
「今帰った・・・・・
「お帰り!!
「そうか・・・・・」ズドンッ
「な・・・・・何この人?」
「エルザ!!とっても強いよ」
そんなエルザにJ・2とナツがエルザが持って来た物体が何なのか聞き始める。
「エルルン、おっ帰り〜!!」
「お帰り」
「ナツにJ・2!お前達は相変らず一緒だな」
「まぁな!そ「それよりエルザ」∑被んな!!」
「そのデカい角はどうした?」
「あぁコレか?」
「この間討伐した魔物の角でな。地元の者が飾りを施してくれてな・・・・・綺麗だったのでここへの土産にしようと思ってな・・・・・」
「いやそれはいいんだけどよ・・・・・何処に置くんだ?」
「・・・・・・・・・・」
ナツからごもっともな指摘にエルザは持ってきた角を見る。いい感じに装飾されているが身の丈3m近くある角・・・・・それを置く為にギルド内を見渡すが流石になかった。
それに気付いたエルザは肩をガックリと落とし、分かりやすく落ち込んでしまった。
(相変わらずおっちょこちょいだな・・・・・)
「そっそれよりお前達!!」(/// ^///)
(逸らした・・・・・)
(逸らしたな・・・・・)
(あからさまに逸らしたわね・・・・・)
(あい・・・・・)
顔を赤くしながら分かりやすく角の話を逸らすエルザにナツ達〝バスターズ〟は微笑ましげに見ていたが、他のメンバー達はいきなりエルザの標的が自分達に向いた事にドキリとする。
「また問題を起こしてる様だな。
「カナ・・・・・何という格好で飲んでいる」
「∑ウっ・・・・・」
「ビジター、踊りなら外でやれ。ワカバ、吸殻が机に落ちているぞ。ナブ・・・・・相変わらず
「∑何か言えよっ!!?」
「全く・・・・・世話がやけるな。今日のところは何も言わずにおいてやろう」
(∑随分いろいろ言っていたような・・・・・)
まるで風紀委員の様な姿勢でメンバー一人一人に説教していくエルザの姿にルーシィは目を丸くする。
エルザに小言を言われた者達は皆意気消沈してしまい、ギルド内の空気がズゥーンと暗くなった。
「ところで、グレイはいるか?」
「「そこに」」
エルザが訪ね、J・2とハッピーがグレイのいる場所に指を指す。そこには───
「や・・・やぁエルザ・・・オ・・・俺は今日も仲良し・・・よく・・・やっ・・・・・てるぜぃ」
「落ち着け・・・・・」( ¯ ¯ )
「∑さっき迄の威勢はどこいったの!!?」
汗をダラダラかきながらナツの肩を組み、その手を固く握って仲良しアピールをするグレイに呆れながらもつき合うナツ。
つい数分前までナツに喧嘩を売って暴れていま男がここまで豹変する程にエルザを恐れているのかとルーシィは目を見開いて戦慄する。
「そうか・・・・・親友なら時に喧嘩もするだろう・・・・・しかし、私はそうやって仲良くしている所を見るのが好きだぞ」
「あ・・・いや・・・いつも言ってっけど・・・親友って訳じゃ・・・・・」
「そう思うんならあんま喧嘩売るなよ・・・・・」
「ナツに喧嘩ふっかけてた人がここまで変貌するなんて・・・・・」
「グレイはエルザが怖いのよ」
カウンターで様子を見ていたミラがルーシィにナツとグレイとエルザの関係について説明を始めた。
「まずナツとエルザは普通に仲のいい友達でね、お互い喧嘩でボロボロなる時もあればJ・2とハッピーも一緒に遊びに行くほどよ」
「へぇー」
「グレイは裸で歩いている所をエルザに見つかってボコボコに・・・・・」
「あらら・・・・・(汗)」
ミラの説明でナツとエルザは普通に良好な友人関係で問題は無いが、グレイが怯えいたのは自業自得とはいえエルザに痛い目にあった事にルーシィは少し納得した。
因みにそのついででロキがエルザを口説こうとして半殺しにされた事を聞いてもう何も言えなかった。
「実はお前達3人に頼みたい事がある」
エルザがそう切り出した時、ギルド内の空気が一気に張り詰めた。
「仕事先で少々厄介な話を耳にしてしまった。本来なら
「え!?」
「へぇ・・・?」
「・・・・・」
エルザが他人を誘った───ただそれだけの事にギルド内はざわついた。エルザの強さは〝妖精の尻尾〟内でもトップクラスの実力であり、そエルザの強さを知る者達はその異常さに何事かと騒いだ。
その事を知らないルーシィでさえその異常さに緊張が走る。ナツ程の実力者をボロボロにできる人物が力を借りたがる仕事とは一体・・・・・。
「出発は
「あ・・・・・いや・・・・・ちょっ・・・・・」
「詳しくは移動中に話す」
「了解」
「また明日〜!!」
エルザはグレイの返答を聞く事無く、サッサとギルドを出ていった。
エルザが出ていった後もギルド内はエルザによるチーム勧誘の衝撃が抜ける事無くざわついており、そんな中でミラはポツポツと呟きながら戦慄した。
「エルザと・・・ナツと・・・J・2と・・・グレイ・・・今まで想像した事もなかったけど・・・・・」
「?」
「これって・・・・・〝妖精の尻尾〟最強のチームかも・・・・・」
ミラの発言にルーシィは驚嘆で口が開いた。彼女の言う事が事実ならギルド内でトップの4人がチームを組んだという事。
そこまでやばい事が起ころうとしているのかとルーシィは戦慄する中、グレイがポツリと呟く。
「む・・・無理だ・・・・・」
「J・2だけなら兎も角、
「俺が一緒で無理なのは良いけどよ・・・・・エルルンにそこまで怯える事ないだろ?」┐(´ー`)┌
「∑エルザにそんな呼び方出来るのはお前だけだよ!!!」
性格や相性がナツと悪すぎる(※グレイ視点)グレイはエルザまで加わるチームが無理と叫ぶ。
そんなグレイにナツが大袈裟だと窘めるも、よほど嫌なのか収まる気配がない。
「〝妖精の尻尾〟最強チームが誕生する程の仕事・・・・・い「一体何が起こった!?」∑被るな!!!」
side:枯れた森の中
夏季だと言うのに彼は1枚もない森の奥にある城のような建物───闇ギルドに属する魔導士ギルド〝
「あの鎧女、どこのギルドのモンだよ」
「知らね」
「いい女だったなァ・・・・・クソっ!!!声掛けときゃ良かったぜ」
「お前じゃ無理だ」
「∑何だとっ!?」(#゚Д゚)
ひと仕事の終えたギルドメンバー達は長い廊下を歩きながらだべっていた。そんなメンバー達に大きな鎌を持った男が声をかけた。
「カゲヤマはまだ戻らねぇか?」
「
「モタモタすんじゃねェよ・・・・・今が好機なんだぜぇ・・・・・」
「ジジイ共が定例会している今がな・・・・・」
〝鉄の森〟のエースにして〝死神〟の異名を持つ魔導士エリゴール。
自慢の大鎌を肩に担いで邪悪な笑みを浮かべるエリゴールはギルドマスター達が集まる定例会について思考を巡らせていた。