FAIRY BUSTER   作:仮面ライダーハードエボル

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FAIRY 05 親子

side:ギルド〝妖精の尻尾〟

 

 

「場所はここね・・・色は?」

 

 

「ピンクでお願いします」

 

 

ポン

 

 

「はい!!これであなたも〝妖精の尻尾〟のメンバーよ」

 

 

「わぁ!」

 

 

手続きを済ませてギルドマークを右手の甲に付けてもらったルーシィーは依頼(クエスト)ボードで依頼を探しているナツの元に向かおうとした。

 

 

「父ちゃんまだ帰って来ないの?」

 

 

「くどいぞロメオ。貴様も魔導士の息子ならオヤジを信じて家で大人しく待っとれ!」

 

 

「!」

 

 

しかしその途中でマスターマカロフに抗議をしている子供の声が聞こえてそちらに顔を向けた。

 

要約するとギルメンである子供──ロメオの父親がい依頼(クエスト)に行ったまま3日で戻ると言ったが1週間も帰って来ていないらしい。

 

ロメオは心配でマスターマカロフに捜索を願い出るも「自分のケツをふけぬ魔導士なぞおらん!」と一蹴した。

 

 

「バカァーー!!!」ゴスッ

 

 

「オフっ」

 

 

マスターマカロフに聞き入れて貰えなかったロメオはパンチし、泣いてギルドから出ていった。

 

いきなり見た魔導士ギルドの現実にルーシィーは黙って見ていることしか出来なかった。

 

 

「厳しいのね・・・」

 

 

「ああは言っても本当はマスターも心配してるのよ」

 

 

少し不安になったルーシィーにミラは自分なりのフォローを入れた。

 

 

「・・・・・・」

 

「J・2、ハッピー!今日はもう帰るぞ」

 

 

「了解した」

 

「∑えぇ!!仕事は!?」

 

 

依頼(クエスト)ボードから様子を見ていたナツは何も触らず、J・2とハッピーを連れてギルドから出ていった。

 

 

「おいマスター・・・ナツのやつヤバいんじゃないのか?」

 

 

「アイツ・・・マカオを助けに行くつもりだぜ」

 

 

「これだからガキはよォ・・・・・・」

 

 

「そんな事したってマカオの自尊心を傷つけるだけなのに」

 

 

「進む道は誰が決めるもんねぇ・・・放っておけぃ」

 

 

ギルドのみんなはナツがマカオを助けに行く事を察し、マスターマカロフに止めないのかと聞いた。そんなマスターマカロフはパイプを咥えて放置で構わないと言った。

 

 

「え・・・帰ったんじゃ・・・?」

 

 

「あれは建前よ。ロメオ君を自分と重ねちゃったのよ、きっと・・・」

 

 

ミラは自身が知るナツについて話し出した。(ドラゴン)が育ての親である事。(ドラゴン)に魔法を教えて貰ったこと。その頃にJ・2を創ったこと。そしてその(ドラゴン)が行方を眩ませたこと。

 

 

「それが・・・イグニール・・・・・・」

 

 

「ナツはあんな感じだけど、本当は誰よりも親に会いたがっているのよ」

 

「そういう所が可愛いんだけどね♡」

 

 

「あはは・・・(汗)」

 

 

「私たちは・・・〝妖精の尻尾〟の魔導士たちは・・・・・・みんな何かを抱えている・・・私も・・・」

 

 

「・・・・・・」

 

 

震えるミラを見て何かを悟ったルーシィーはそれ以上聞かなかった。そしてナツたちが出て行った入口を見てルーシィーは1つ決心をした。

 

 

 

 

 


 

side:ハコベ山

 

 

ミラと話しが終わったルーシィーはナツたちと一緒にマカオを助けに行く事にした。(ついでに〝妖精の尻尾〟内の株を上げるために)

 

ハコベ山への道は途中までは馬車を使って登っていた。(ナツは馬車でも酔っていたが)しかし・・・

 

 

「こんな雪山にいるなんて聞いてないわよ〜〜!!!」ブルブルッ

 

 

「何も知らずに来たんだな・・・」

 

 

「俺たちは知っていたぞ!」「アイ!」

 

 

ハコベ山は夏季でも吹雪がする季節外れの山で、なんの対策もなしに来ればルーシィーのようになるのは目に見えていた。

 

 

「ほら。毛布でも羽織ってな」

 

 

「あっありがとう・・・」ブルブル

 

 

ナツから毛布を借りたルーシィーはすぐに羽織ったがそれでも寒くて仕方なかった。そこでルーシィーは聞いてなかった事を聞くことにした。

 

 

「そ・・・そういえばマカオさんって何の仕事をしにここに来たの?」

 

 

「それも聞かずに来たのか?凶悪モンスター〝バルカン〟の討伐だ」

 

 

「!!!!」

 

「あ・・・あたし帰ろうかな・・・・・・?」

 

 

「今更ここまで来て何言ってんだ?J・2、念の為お前はルーシィーの傍にいて守ってやりな」

 

 

「了解した」

 

 

ナツの指示を聞いたJ・2はルーシィーの傍まで来た。そこから暫くマカオを捜索していたナツたちだがナツの耳に自分たちとは違う足音が聞こえた。

 

 

──ドゴォン!!

 

 

間一髪で避けたナツたちの視線の先には猿のような顔に大きな角が生えた2m程のモンスター〝バルカン〟がいた。

 

 

「出たなバルカン!」

 

 

「ウホッ」

 

 

しかしバルカンはナツを無視してルーシィーのもとへ駆けていった。

 

 

「人間の女ァ❤!!」

 

 

「∑あたしィ!!?」

 

 

狙いが自分になってルーシィーは焦ったが、バルカンは目の前で吹っ飛ばされた。

 

 

「「ルーシィーを守れ」がナツからの命令だ」

 

 

「あら(汗)」

 

 

バルカンをぶっ飛ばしたのはルーシィーの傍にいたJ・2だった。吹っ飛ばされたバルカンはそのまま動くことなくノビていた。

 

 

「このバカァ!!!」バコン!!

 

「喋るのに倒してどうすんだよ!これじゃあマカオの居場所が聞けねぇだろ!!」

 

 

「俺はナツの命令を実行したまでだ」

 

「それにコレで問題ない」

 

 

「「「は?」」」

 

 

J・2の言葉に疑問を持った3人はバルカンの方に目を向けた。

 

 

──みみみみみみみ

 

 

すると気絶したバルカンの体が光だし、光が収まる頃にはボロボロになっていた中年の男が倒れてそこにいた。

 

 

「マカオ!!」

 

 

「〝接収(テイクオーバー)〟されてたんだ!?」

 

 

「〝接収(テイクオーバー)〟!!?」

 

 

「体を乗っ取る魔法だよ!!」

 

 

「それより急いで山降りて手当てを!!!」

 

 

ボロボロの中年──マカオを連れて吹雪のない山の麓まで降り、手当を始めた。

 

 

「〝接収(テイクオーバー)〟される前に激しい戦闘で受けたみたいだね・・・」

 

 

「何でJ・2は〝接収(テークオーバー)〟されてるって分かったの?」

 

 

「俺には〝吸収強化(パワーアップ)〟の他に〝分析(アナライズ)〟という魔法がある」

 

「〝分析(アナライズ)〟は俺が認識した対象を即座に分析する魔法だ。分析する対象によっては時間が掛かるがあの程度なら10秒あれば分析可能だ」

 

 

「だからマカオさんがバルカンに〝接収(テイクオーバー)〟されたって分かったね」

 

(でもこの脇腹のキズ・・・流石に助からないんじゃ)

 

 

「ちょっとどいてろ」

 

 

ある程度手当をしたが脇腹のキズが深くもうダメかもとルーシィーは思ってしまったがナツはルーシィーを退かして

自身の炎でマカオの脇腹を燃やし始めた。

 

 

「ぐあぁぁぁぁ!!!」

 

 

「ちょっとナツ!!?」

 

 

「今はこれしかねえ!もう少し我慢してろ!!ルーシィー、J・2、マカオをしっかり押さえてろ!!!」

 

 

「ああああああ!!!」

 

 

荒療治ではあるが確かに止血になるのでJ・2とルーシィーはマカオを押さえた。

 

そんなマカオは痛みに耐えながらも〝接収(テイクオーバー)〟された経緯を話した。

 

バルカンを19匹まで倒したこと。20匹目で〝接収(テイクオーバー)〟されたこと。ルーシィーはマカオがバルカンを19匹倒したことを知り格の違いを思い知った。

 

 

「情けねぇ・・・ロメオに合わす顔がねぇ!!」

 

 

「そう言うのは後にしろ!」

 

「今のお前の仕事は生きてロメオに会うことだ!!」

 

 

(すごいなぁ・・・やっぱかなわないよ・・・)

 

 

 

 

 


 

 

side:マグノリア

 

 

「父ちゃん!!!」

 

 

「心配かけたな・・・スマねぇ」

 

 

無事に父──マカオが帰ってきた事に安心したロメオはマカオに抱きついた。抱き合う親子の光景にナツやルーシィーたちは微笑んでみていた。

 

 

「助かってよかったね」

 

 

「まぁな」

 

「何だかんだと言っても子供は親と一緒にいるもんだからな」

 

 

「ふーん」

 

 

「何だよ?」

 

 

「何でもない♪」

 

 

マカオとロメオの親子とナツたちと別れたルーシィーは自分の住む部屋を探すためにギルドにいるミラの元へ向かった。

 

 

(あたしもいつか・・・あんなすごい魔導士になれるかなぁ)

 

 

 

 

 

 

ーENDー




分析(アナライズ)

ナツがJ・2のために創り与えた魔法の1つ。自身が認識した対象を分析する魔法。

自身より弱い相手は10秒あれば即座に分析できるが自身と同等は数分、自身より強い相手には10分程の時間がかかる。

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