FAIRY BUSTER   作:仮面ライダーハードエボル

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FAIRY 06 結成、チーム〝バスターズ〟

side:マグノリア

 

 

フィオーレ王国に古くからある街〝マグノリア〟。この街唯一の魔導士ギルド〝妖精の尻尾〟に所属したルーシィーは少し離れた所にある家を借りれた。

 

 

「いいトコ見つけたなぁ〜〜♪」

 

 

そんなルーシィーは今、お風呂にのんびり浸かって寛いでいた。

 

 

「家賃7万円にしては間取りも広いし収納スペースも広い!真っ白な壁に木の香り!ちょっとレトロな暖炉に竈まである!」

 

 

お風呂から出たルーシィーはバスタオルを巻いてテンション高めに借りれた家を自画自賛してまわっていた。

 

 

「そして何より1番素敵なのは♪」

 

 

「いい家を見つけたな」ゴクゴク

 

 

「アイ!」ハグハグ

 

 

「∑アタシの部屋ァーーッ!!!」

 

 

最後に入った部屋で何故かJ・2とハッピーが自分の部屋の様に飲み食いしながら寛いでいた。

 

 

「何でアンタらがこの部屋にいんのよォーー!!!」ゲシッ

 

 

「「ゴハァッ!!!」」

 

 

 

 

〜暫くお待ちください〜

 

 

 

 

「いやぁー悪ぃなルーシィー!」

 

「ミラから家が決まったって聞いたからパーティーの買い出し行くから先に2人に行かせてたんだよ!」

 

 

「そ・・・そうだったの・・・・・・(汗)」

 

 

めんごめんごと謝るナツに若干イラッとするがわざわざ祝いに来てくれた事に嬉しく思ったのでそこは何も言わなかった。

 

 

「パーティーの買い出しまでしてくれたのは嬉しいけど引っ越したばかりで家具がそんなにないから紅茶しか出せないわよ?」

 

 

「あぁ、べ「別に構わない」被んな!」

 

 

「本当にいい家だね」ガリガリ

 

 

「∑爪を研ぐなっ!!!ネコ科動物!!!」

 

 

勝手に部屋に入った事に反省の色がないJ・2とハッピーは自由気ままに荒らしていた。

 

 

「そういえばルーシィー!お前の使役している星霊って何人いるんだ?」

 

 

「6体。星霊は1体2体って数えるの」

 

 

ルーシィーは星霊の数え方を教えながら銀と金の鍵をそれぞれ3つずつ出した。

 

銀の鍵は時計座のホロロギウム、南十字座のクロックス、琴座のリラを呼び出し、金の鍵は黄道十二門と呼ばれる金牛宮のタウロス、宝瓶宮のアクエリアス、巨蟹宮のキャンサーを召喚できると教えた。

 

 

「巨蟹宮・・・カニか?」

 

 

「カニーー!!!」

 

 

「お前らはなんでカニに反応してんだよ?(汗)」

 

 

「あ!そう言えばハルジオンで手に入れた子犬座のニコラとの契約がまだだったわ」

 

 

そう言っルーシィーは4本目の新しい銀の鍵を出した。

 

 

「ちょうどいいから星霊魔導士が星霊と契約する流れを見せてあげる」

 

 

「お?気前がいいな!」

 

 

「契約ならやはり血判を使うのか?」

 

 

「お尻が痛そーだね」

 

 

「何でお尻(汗)?て言うかそこまで物騒じゃないから」

 

 

ルーシィーは銀の鍵を構え、契約をするための言葉を発した。

 

 

「我・・・星霊界との道を繋ぐ者。汝・・・・・・その呼びかけに応え(ゲート)をくぐれ」

 

 

すると銀の鍵を中心に魔法陣が展開し、光始めた。

 

 

「開け!!〝子犬座の扉〟!!!」

 

「『ニコラ』!!!」

 

リンゴーン!!!

 

 

「ぷーん!」

 

 

「∑ニコラーー!!!」

 

 

「「・・・・・・」」

 

 

現れた星霊ニコラの姿は人間の膝丈までの大きさで色は白く、鼻の部分は何故かドリルになっていた。

 

その姿を見たハッピーは思わず絶叫し、ナツは無表情に、J・2はエーテル缶を口元にの近くで止まってしまった。

 

 

「ぷーん!」プルプル

 

 

「・・・・・・」

 

 

「ど・・・どんまい!!」

 

 

「ナツが言っていた。失敗は成功の母だと」

 

 

「∑失敗じゃないわよーー!!!」

 

 

慰めてきたナツとJ・2にちゃんと成功したとルーシィーは反論した。どうやらアレでちゃんとした星霊らしい。

 

 

「あぁんかわい〜〜❤」

 

 

「ぷーん!」

 

 

「そ・・・そう?(汗)」

 

 

ニコラを愛でるルーシィーに若干引き始めたナツたち。ルーシィー曰くニコラは愛玩星霊として人気があるらしい。

 

 

「ナツよ・・・コレが人間のエゴなんだな・・・・・・」

 

 

「うむ・・・」

 

 

J・2が新たに学んだ人間の一面にナツはなんとも言えない顔で頷いた。

 

その後、ルーシィーは召喚する日をニコラに確認しながら契約して名前をプルーンと名付けた。

 

 

「これで契約完了〜!おいで、プルーン❤」

 

 

「ぷーん!」

 

 

「見た感じだけなら簡単だな」

 

 

「えぇ。でも大切な事なのよ」

 

「星霊魔導士は契約・・・つまり約束を何よりも重視するの!だからあたしは絶対約束だけは破らない・・・ってね!!」

 

 

「へぇー」

 

 

「いい心掛けだな」

 

 

「そんなお前さんに相談があるんだ」

 

 

そう言ってナツは1枚の紙をテーブルに置いた。その紙はギルドの依頼(クエスト)ボードに貼ってあった依頼書だった。

 

 

「俺たちの今回の仕事はエバルー公爵っつうオッサンから本を1冊とってくるだけで20万Jの報酬なんだ」

 

 

「それだけで20万J!?」

 

 

「ただこのエバルー公爵に対する注意事項を見てくれ」

 

 

「?」

 

 

依頼書には女好きの変態で金髪メイド募集中と書いてあった。それを見たルーシィーは冷や汗が止まることなくナツを見た。

 

 

「もしかして・・・・・・」

 

 

「俺たちとチーム組んで一緒に来てくんね?」

 

 

「やっぱりィーー!!!」

 

 

嫌な予感は見事的中し、ルーシィーは全力で首を横に振った。

 

 

「流石に嫌よ!ていうかなんであたし!?」

 

 

「〝妖精の尻尾〟で金髪の女ってルーシィーだけだからな」

 

「それにお前まだ仕事(クエスト)やってないだろ?今後の仕事をやるのにはいい経験になるぜ」

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

ルーシィーは暫く悩んだが報酬も良いし今後魔導士として活躍するのにいい経験になるのは確かだった。

 

それに自分の今後を考え、心配してくれてるのを無下にするのも少し申し訳なく思った。

 

 

「しょうがないな・・・あんたらとチーム組んであげるわよ!!」

 

 

「契約成立だな」

 

 

話が纏まった2人は握手を交わし、チーム〝バスターズ〟を立ち上げた。

 

 

「ところでナツ」

 

「何であたしを気遣ってくれるの?」

 

 

「何でって・・・どうせ放っといたらまた騙されて誘拐されるだろ?」

 

 

「∑そこまで間抜けじゃないわよ!!」

 

 

「・・・・・・」

 

 

 

 


 

side:ナツ

 

 

その後、1時間後に出発するとルーシィーに伝えたナツたちは部屋を後にし、ハッピーは先に馬車を借りに行った事でナツとJ・2の2人だけになった。

 

 

「お前は嘘つきだな」

 

 

「あ?」

 

 

すると突然J・2がナツを嘘つき呼ばわりしだした。

 

 

「いきなり何言ってんだお前は?」

 

 

「お前がルーシィーを心配しているのは確かだが・・・彼女が()()()()()()()からだろ?」

 

 

「・・・そう言うのはいいんだよJ・2」

 

「俺があいつを気に入ったのは事実だし()()()()()()()だろうがルーシィーが()()と関係あるかどうかは別だろ?」

 

 

「確かに!」

 

 

ナツに言われて納得したJ・2はそれ以降何も言わずに黙ってついて行った。

 

 

(イグニールもそうだがよ・・・あんたも何処に行っちまったんだよ・・・・・・()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

ーENDー


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