FAIRY BUSTER   作:仮面ライダーハードエボル

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FAIRY 09 〝火の魔導士〟

side:ナツ

 

 

ハッピーとJ・2が部屋から出てすぐ、〝バニッシュブラザーズ〟も戦闘に入ろうとしていた。

 

 

来い(カモン)!!!〝火〟の魔導士」

 

 

「ん?なんで知ってんだ」

 

 

「フフフ、全ては〝監視水晶〟にて見ていたのだよ」

 

 

「あの娘は鍵・・・保有者(ホルダー)系星霊魔導士だな、契約数は7。空を飛んでた猫は疑うまでもなく能力(アビリティ)系〝(エーラ)〟」

 

 

「全身カッチカチの鎧男は周囲の魔導士が放出する微量の魔力吸収し、自身を全身強化や部分強化をする事が出来る能力(アビリティ)系〝吸収強化(パワーアップ)〟」

 

「貴様はガラスを溶かし、足に火を纏った・・・能力(アビリティ)系の火の魔導士と見てまず違いあるまい」

 

 

「よく見てらっしゃる・・・・・」

 

 

屋敷に侵入してから監視されていたとは言え、たった10分足らずでここまで考察した2人に感心するナツ。

 

しかしそんな事でたじろいたりすることも無く、ナツは不敵なを見せる。

 

 

「なら覚悟は出来てるか・・・焼肉にされる覚悟は?」

 

 

「残念ながら出来てないと答えよう。なぜなら・・・・・火の魔導士は(ミー)の最も得意とする相手だからだ」

 

 

中華風の男がそう言うと背負っていた巨大中華鍋振るって構えるが、ナツは興味無さそうに見つめる。

 

そんなナツの態度が余計に気に食わない〝バニッシュブラザーズ〟は発破をかける

 

 

「どうやら〝妖精の尻尾(フェアリーテイル)〟の魔導士は自分達が最強か何かだと勘違いしているらしい」

 

 

「まぁ確かに噂は色々と聞く・・・魔導士ギルドとしての地位は認めてやる」

 

 

「・・・が、所詮は魔導士」

 

 

「戦いのプロ、傭兵には敵わない」

 

 

「言ってくれるねぇ・・・」

 

 

散々な事を言われ放題のナツは挑発に乗らず、逆に指に炎の文字で«Comeon»と書いて挑発を返した。

 

 

「兄ちゃん・・・マジで舐めてるよコイツ・・・」

 

 

「相手は火の魔導士とあっては・・・簡単(イージー)仕事(ビジネス)になりそうだな」

 

 

そう言った中華風の男は中華鍋を左からめがけて振り回すが、ナツはそれを軽く飛んで躱す。

 

が、バンダナの大男がそのスキをついてナツの服を掴み、部屋の壁に思いっきり投げつける。

 

壁に激突した衝撃でナツは2階の書斎からゴリラメイド達が倒れている1階の大広間に落ちたが、難なく着地する。

 

 

「オイオイ。俺がやるんならともかく、雇われのお前らが簡単に依頼主の屋敷壊していいの?」

 

 

ナツはそう言って〝バニッシュブラザーズ〟に正論を放つが、2人はそれに応えず、逆に質問を初めた。

 

 

貴様(ユー)は魔導士の弱点が何か知ってるかね?」

 

 

「・・・・・一般的な回答なら肉体だな」

 

「基本的に魔法は知識と精神を鍛える事によって身につく力。しかしそれだけだと魔法・魔力を得る代わりに肉体の鍛錬を怠ってしまう」

 

「要は日々肉体を鍛え続ける傭兵のお前らに俺は勝てないって言いたいのか?」

 

 

「ほう、意外と博識な男だな」

 

 

自分の言いたい事を見事に答えたナツに中華風の男は感心する。

 

ナツの言葉を裏付けるようにバンダナの大男が自分達の戦歴を語る。

 

嘗て〝バニッシュブラザーズ〟は数年かけて骨を砕く〝呪いの魔法〟を習得した魔導士と対峙し、一瞬で魔導士の骨を砕いた事がある。

 

そう言ってナツを見下しながら拳と中華鍋のラッシュを振るい続ける〝バニッシュブラザーズ〟。

 

 

「魔法が無ければ普通の人間並みの力も持ってない」

 

 

「それが魔導士というものだ」

 

 

「別に良いけどさぁ・・・・・そういうのは俺に一撃でも入れてから言ったら?」

 

 

〝バニッシュブラザーズ〟のラッシュを避け続け、後ろに下がったナツは小馬鹿にしながら煽り、いつの間にか持っていた()()()()()を見せた。

 

その瞬間、突然自分達の上着の袖や裾の部分が鋭利な刃物で切り裂かれていた。

 

それを見た〝バニッシュブラザーズ〟は少しだけナツに対する認識を改める。

 

 

「成程・・・スピードと剣術はたいしたものだ。多少は鍛えてるようだ」

 

 

「兄ちゃん・・・アイツ今までの魔導士と違う。()()で一気に決めるぜ・・・・・合体技だ!!!」

 

 

「OK!!!」

 

 

完全に狩人の目になった〝バニッシュブラザーズ〟は動き出す。バンダナの大男はジャンプして中華風の男の中華鍋にたって着地した。

 

 

「?」

 

 

「余裕こいてられるのも今のうちだぜ!!!俺達がなぜ〝バニッシュブラザーズ〟と呼ばれるのか教えてやる!!」

 

 

()()()・・・・・そして()()からだ」

 

 

「行くぞ!!天地消滅殺法!!!!」

 

 

「HA!!!!」

 

 

中華風の男が叫ぶと中華鍋に乗った大男を上に放り投げる。ナツは視線を思わず受けに向けたが、意識は下の方にもしっかり向けていた。

 

 

(うえ)を向いたら(した)にいる!!!」

 

 

「!」ガキィィンッ

 

 

ナツの視線が天に向いたスキをついて中華風の男が一気に近づいて中華鍋を振るうが、ナツは剣で受け止める。

 

 

(した)を向いたら(うえ)にいる!!!」

 

 

「そらっ!!!」バキッ!

 

 

「グボァッ!?」

 

 

「∑何ィっ!!!?」

 

 

次に天に飛んだバンダナの大男がナツ目掛けて落ちてくるが、既に見切っていたナツに躱されて直ぐ中華風の男の方に蹴飛ばされた。

 

中華風の男は蹴飛ばされたバンダナの大男を受け止めきれず、2人揃って数m転がって行った。

 

 

「バカな・・・・・!!!」

 

 

「俺達の合体技、〝天地消滅殺法〟を受けきるだと!?」

 

 

「いや、技名から何をするか分かりやす過ぎるだろ」

 

 

最もな指摘を呆れながら言うナツ。もう2人に付き合う気はなくなり、口を膨らませた。

 

 

「これで吹っ飛びな!!!」プクウっ

 

 

「!!(来る・・・・・!!!)」

 

 

「〝火竜の咆哮〟!!!!」

 

 

ブゴォォォォォ!!!!《/xbox》

 

 

ナツは口から炎のブレスを吐き出す。その威力は正に〝火竜〟の名に相応しいものだった。

 

しかしそれを見た〝バニッシュブラザーズ〟は怯む所か、むしろチャンスと笑っていた。

 

 

《xbig》「来た!!!!火の魔法!!!!」

 

 

「終わった」

 

 

中華風の男は待ってたと言わんばかりに中華鍋を構えた。するとナツの炎のブレスが中華鍋に吸収される。

 

 

「対火の魔導士専用・・・兼必殺技!!!〝火の玉料理(フレイムクッキング)〟!!!!」

 

 

「!!」

 

 

(ミー)の中華鍋は全ての炎を吸収し、威力を倍加させ・・・・・」

 

 

中華風の男は説明しつつ、中華鍋が吸収する勢いのまま反時計回りに回転し、吸収側とは別の側を向ける。

 

 

「吹き出す!!!!」

 

 

ズゴォォォォ!!!!

 

 

轟音と共に威力が増したナツの炎が返され、ナツを飲み込む。

 

 

「妖精の丸焼きだ!!!飢えた狼には丁度いい!!!!」

 

 

「炎の魔力が強ければ強い程自分の身を滅ぼす・・・・・グッバイ」

 

 

勝利を確信し、炎に包まれたナツを見る〝バニッシュブラザーズ〟。

 

しかし次の瞬間、炎に包まれながらも肉体所か来ている服まで無傷のナツが笑顔で飛び出して来た。

 

これには余裕の態度をあまり崩さなかった〝バニッシュブラザーズ〟も有り得ないと驚嘆する。

 

 

「何っ!!!?」

 

 

「火が効かねぇ!!!?いや・・・いくら火の魔導士でもそれは・・・・・!!!?」

 

 

「聞こえなかったか?」

 

 

そう言ったナツは持っていた剣────〝ドライブレード〟に炎を大きく纏わせ、〝バニッシュブラザーズ〟に2回振るう。

 

 

「ぶっ飛びな!!!」

 

「〝火竜剣(かりゅうけん)焔舞(ほむらまい)〟!!!!」

 

 

ボガアァァァン!!!

 

 

火の斬撃によって炎に包まれながら斬られた〝バニッシュブラザーズ〟は屋敷の外へ吹っ飛んでいった。

 

 

「な・・・・・何なんだ・・・・・この魔導士は・・・・・」

 

 

「ママァ・・・・・妖精さんが見えるよォ・・・・・」

 

 

「∑しっかりしろォ!!!てゆーかもう無理かァ!?」

 

 

黒焦げになりながら力なく地面に落ちていく〝バニッシュブラザーズ〟。そんな彼らを壊れた壁から見送ったナツは背を向ける。

 

 

「筋は悪くなかったんだけどなぁ・・・・・魔導士を舐めすぎたな」

 

「さて、俺もルーシィの所に行くか」

 

 

〝バニッシュブラザーズ〟を撃破したナツはボロボロになった大広間を見渡す。

 

その時、J・2が倒して転がっていたメイドゴリラの目が怪しく光っていた。

 

 

 

 

 


side:下水道

 

 

ナツが〝バニッシュブラザーズ〟撃破する少し前。

 

日の出(デイ・ブレイク)〟の何かの秘密に気づいたルーシィは屋敷の下水道にまで走り、読書用の魔道具〔風詠みの眼鏡〕を着けて読書していた。

 

その魔道具で全てを読み終えたルーシィは〔風詠みの眼鏡〕を外し、一息ついく。

 

 

「まさか・・・この本にこんな秘密があるなんて・・・・・」

 

 

日の出(デイ・ブレイク)〟の秘密の全てを知ったルーシィは本を燃やす事を辞めた。

 

本は持ち帰えり、依頼人であり正統の持ち主であるカービィの元へ持って行くと決めて立ち上がる。

 

 

「ボヨヨヨヨ・・・・・〔風詠みの眼鏡〕を持ち歩いているとは・・・・・主もなかなかの読書家よのう」ズボボッ

 

 

「しまっ!!!」ガシッ

 

 

突然ルーシィが背もたれにしていた壁から〝土潜(ダイバー)〟で追っていたエバルー公爵がルーシィの両手を捉え、頭を突き出した。

 

完全に油断していたルーシィは骨を折る程の力で握られ、星霊の鍵を落としてしまう。

 

 

「さぁ言え、何を見つけた?その本の秘密とは何だ?」ギシギシッ···

 

 

「痛っ・・・・・!!!」

 

「ア・・・アンタ何かサイテーよ・・・・・文学の敵だわ・・・・・!!!!」

 

 

ルーシィは痛みに耐えながらエバルー公爵を罵る。〝日の出(デイ・ブレイク)〟に()()()()()()が本当なら、エバルー公爵は本当に許せない人間なのだから。

 

 

「文学の敵だとォ!!!我輩の様な偉ーーーーーくて教養のある人間に対して」

 

「あんな変なメイド連れて喜んでる奴が教養ねぇ」

 

 

イラッ

「我が金髪美女メイドを愚弄するでないわっ!!!」ギギっ

 

 

「痛っ色んな意味で・・・・・」

 

 

ルーシィの侮辱に怒ったエバルー公爵は握った手を更に強く握り締める。

 

 

「宝の地図か!?財宝の地図か!?その本の中にどんな秘密がある!?」

 

 

「・・・・・・・・・・」

 

 

「言え!!!言わんと腕をへし折るぞ!!!」

 

 

痛みに耐えながら落とした星霊の鍵を足で引き寄せるルーシィ。少しでもエバルー公爵の気を逸らす為に舌を出して挑発するが、更にエバルー公爵の怒りを高めてしまった。

 

 

(ʘ言ʘ╬)

「調子に乗るでないわ!!!小娘がぁあ!!!その本は我輩の物だ!!!我輩がケム・ザレオンに書かせたんじゃからな!!本の秘密だって我輩の物なのじゃあっ!!!!」

 

 

「あぐっ!!!!」

 

 

怒りのままにルーシィの腕を更に握り締めるエバルー公爵。遂には下水道にボギッと骨が折れる音が響いた。

 

 

「おおぉっ!!?」

 

 

「J・2!!!ハッピー!!!」

 

 

「ギリギリ間に合ったか・・・・・」

 

 

「あい!!!」

 

 

下水道に響いた音は駆け付けて来たJ・2とハッピーがエバルー公爵の左腕を同時に攻撃して折った音だった。

 

拘束から逃れたルーシィは落とした星霊の鍵をすぐ様拾って2人の元へ距離を取った。

 

 

「ナイス2人共、カッコイー♥」

 

 

「おのれ・・・・・何だ貴様らは!?」

 

 

「ハッピーです」

 

 

「俺はスタッグ・J・ビート!ちなみにJは()()のJだ」

 

 

「∑知るかァ!!!」( º言º)

 

 

「∑J・2のJって樹液だったの!?」

 

 

助けてくれた2人に礼を言ったルーシィは〝日の出(デイ・ブレイク)〟を抱え、星霊の鍵をエバルー公爵に向ける。

 

 

「形勢逆転ね!この本をあたしにくれるなら許してあげるわよ?1発殴るけどね・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーENDー

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